ルフィの結婚生活 ロビン編 |
とある船の上、その甲板上に見える人影。その船は、名もある海賊船麦わら海賊団の船である。
ルフィ「お〜いナミ!まだ島は着かね〜のか?」
ナミ「もう少しの筈よ?」
ゾロ「んが〜・・・」
ロビン「ねぇ、あな・・・」
ルフィ「何だよ〜!まだかよ〜!!」タタタッ
ロビン「あっ・・・」
ロビンはこの船の船長であり、自分の夫でもあるルフィに声をかけようとしたが、当の本人はそのまま自分の指定席である船首に向かってしまった。
ロビン「・・・・・・」
ロビンはそのまま船内に消えていった。その姿をナミとサンジは見ていた。
サンジ「ロビンちゃん・・・」
ナミ「サンジくん、後でルフィとロビン以外のメンバーを集めてくれない?勿論ルフィ達には見つからないようにね。」
サンジ「わかりましたナミさん。」
ナミは、何かを考え付いたかのようにサンジに仲間を集めるように言った。それからしばらくして、ルフィとロビン以外のメンバーがゾロが稽古をする部屋に集まっていた。
ナミ「皆ルフィ達には見つかってないわね?」
サンジ「大丈夫ですナミさん。アイツには食堂で飯を与えてますので。」
チョッパー「ロビンは自分の部屋にいるみたいだぞ?」
ブルック「ヨホホホ!所で、私達を呼び出したりしてどうされたんですか?」
ナミ「最近ロビンの様子が変なのよ。いつもならルフィに話を変えられても、そのまま話しかけるのに、最近それすらしなくなってる。」
フランキー「そう言われればそうだな?アイツ等に限ってそんなことはないだろ?」
ナミ「そう!だから、ロビンを励まそうと思って皆に集まってもらったの。」
ウソップ「なるほど・・・そう言えば、今日はロビンとルフィの結婚記念日だったはずだ。だったら、結婚記念日俺達で祝ってやろうぜ!!」
チョッパー「結婚記念日?でも楽しそうだな♪」
ブルック「ヨホホホ!私も賛成です!」
ナミ「いいわね♪ウソップ、なかなかいいアイデアじゃない♪」
サンジ「そんじゃ俺は料理に取り掛かる!」
ウソップ「俺達は飾りつけの準備だ!行くぞチョッパー!!」
チョッパー「お〜!スゲ〜楽しみだぞ♪」
フランキー「俺は宴が盛り上がる機械を作ってくる!」
ブルック「では私は、ルフィさんとロビンさんに捧げる歌詞を考えます♪」
ナミ「皆頼んだわよ!所で・・・」チラッ
話は終わり皆準備に取りかかったのだが、一人だけなにもしていない奴がいた。ナミは、そいつに目をやった。
ナミ「あんたは・・・いい加減に起きなさい!!」バキッ
ゾロ「ぐは〜!!」
その人物は、作戦会議からずっと眠っていたゾロである。
ゾロ「何しやがるテメ〜!!」
ナミ「何しやがるじゃないわよ!あんたここに来てからずっと寝てたでしょ!」ゴゴゴゴ
ゾロ「・・・!!」ビクッ
ゾロはナミの威圧に驚いた。今のナミはルフィの覇気にも負けない位の威圧感だった。
ナミ「あんたもさっさとウソップ達の手伝いをしてきなさい!!」
ゾロ「お〜!!」タタタッ
ゾロは、勢いよくウソップ達の元に向かっていった。一方ロビンはそのまま部屋でベットに横たわっていた。その顔はどことなく寂しそうな顔だった。
ロビン「ルフィ・・・」ボソッ
誰もいない部屋に力なく聞こえる愛しい人の名前であった。その頃ルフィは、一人部屋で机に向かって何か作業をしていた。
ルフィ「ん〜・・・ロビンは紫が似合うかな?」
何をしているのだろう?その事は、本人しかわからなかった。そしてしばらくして・・・
コンコン
男子部屋のドアが叩かれた。ルフィは、先程作っていた物をポケットに慌ててしまった。
ルフィ「だ、誰だ〜!」
ウソップ「俺だよルフィ。なにそんなに慌ててんだ?」
ルフィ「何だよウソップかよ!で、どうしたんだ?」
ウソップ「あぁ、今から甲板に来い!今日はお前とロビンの結婚記念日だろ?」
ルフィ「そうだった!!すぐに行く!」
ルフィとウソップはそのまま甲板に向かった。ナミ達が準備してきたのは、ロビンとルフィの結婚記念日の準備であった。そして、この雰囲気でルフィと話をできる雰囲気をつくってあげようとしていたのだ。
ナミ「それでは今から、ロビンとルフィの結婚記念日会を始めます!皆グラスを持って!」
ウソップ「それじゃあお前ら、ロビンとルフィの結婚記念日に乾杯〜!!」
皆「乾杯〜!!」
ルフィ「んも〜!!」ズゾゾゾ
ゾロ「ルフィテメェ一人で食ってんじゃね〜!!」バクバク
ブルック「ヨホホホ、ロビンさんおめでとうございます!」
ロビン「ありがとうブルック。」
ウソップ「おめでとうロビン!これは俺とチョッパー、それにフランキーからだ!」
チョッパー「俺達三人で選んだんだ♪」
そう言いながらチョッパーは、ロビンにプレゼントを渡した。
ロビン「ありがとう三人共、中身は後で開けるわ。」
フランキー「中身見て驚くなよ!スーパー素晴らしい物だからな!!」
ロビン「えぇ♪」
ロビンはフランキーの言葉に笑顔を見せていた。それからナミやサンジ、それにゾロからもプレゼントをもらっていた。しかし、一番欲しい相手からのプレゼントはなかった。それから暫くして宴は終了して、皆はそれぞれの部屋に帰っていった。甲板にはロビンと、未だにご馳走を食べているルフィだけが残った。
ロビン「・・・・・・」
ここ最近まともに会話をしていないため、ロビンは気まずさを覚えていた。そんな気まずい雰囲気を破ったのはルフィだった。
ルフィ「おいロビン!」
ロビン「は、はい!」ビクッ
突然呼ばれて驚くロビン。
ルフィ「これ・・・」
ルフィは、握った手をロビンに突きつけた。ロビンはその下に手をかざした。そこに現れたのは、手作りの指輪だった。
ロビン「ルフィ・・・これは?」
ルフィ「今日は結婚記念日だったろ?俺まだお前に結婚指輪あげてなかったろ?だから俺が自分で作ったんだ♪」
その指輪は、形はいびつではあるがロビンにとってはもらったプレゼントより嬉しかった。
ルフィ「ここ最近ごめんな。全然話も出来なくてさ。これを作ってて色々考えてちまってさ、だからロビンにバレたくなかったからあんまり話さなかったんだ。」
ロビン「もう、馬鹿ね・・・あなたは大馬鹿よ♪」ポロポロ
ロビンは、今までの原因と嬉しさのあまりに泣いていた。それをルフィはそっと抱き寄せた。
ロビン「もう絶対にこんなことしないでね。私凄く寂しかったんだから。」
ルフィ「勿論だ!ししし!!」
ロビン「もう///あら?雪だわ。」
ルフィ「お〜雪だ〜!!」
雪におおはしゃぎのルフィを、ハナハナの力でルフィを引き寄せた。
ロビン「暫くこうさせて。」ギュッ
ルフィ「おう!」
二人は、雪の降るなか抱き合って海を眺めていた。そんな二人を仲間達は暖かく見守っていたのだった。
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