魔法少女リリカルなのは〜ゼロから始まる転生者達〜第9話「巨大猫と戦闘観戦」 |
みつるside
今日は、すずかちゃんの家に遊びに来ています。メンバーは僕、つぐみち君、なのはちゃん、恭也さんでアリサちゃんは先に行っていて、としみつ君は今日は来られないそうだ。
にしても、すごく…大きいです。庭に林があって、しかもうちの家が二軒余裕に入るお屋敷だし。あ、ここにとしみつ君がいたらきっと、
「大根畑が何((ha|ヘクター))分なんだ…って言うだろうなぁ…」
って、つぐみち君も僕と同じことを思って口に出して言ってるし……
「みんな、いらっしゃい。」
「すずかちゃんこんにちは。」
「きょ、今日はお、お、お招きありがとうございます。」
「そんなに硬くならないでもいいよみつる君」
「すずか、今日はありがとな。」
「つぐみち君もいらっしゃい。あれ?としみつ君は?」
「今日は来られないってメールが。」
「そうなんだ。」
にしてもこの部屋…ねこさんでいっぱいだぁ〜。
ちょっと肉球を触りますよっと。ぷにぷに あ〜ぷにぷにだぁ〜。うち定食屋だからペット厳禁だからね〜。他のねこさんもおいで〜。ニャーあ〜可愛い…
「にしてもユーノの時といい、みつるは動物好きね〜。」
「うん好きだよ〜。うちペットだめだからこういう時でしか動物触れないみょの〜」
「でもどもり癖が取れているから頼んでみたらどうなの。」
「たびゅん無理だと思うにょ〜なのはちゃん。そりぇに言葉がぁ、こんにゃ風になるからだめだし〜。」
「たしかにそんなふにゃふにゃ語になるんじゃだめだろう。」
そういえばユーノ君はどこにいるんだろう。
「キゅー」
ユーノ君ねこさんに追いかけられているー!
「ゆ、ユーノ!」
「だめだよアイ。」
「お待たせしまし…たぁー!」
入ってきたファリンさんの足元でユーノ君とアイちゃんがクルクルと回っている。
「あぁ〜」
「ファリンさん危ない!」
ぼふっ
「「セーフ」」
咄嗟につぐみち君とすずかちゃんがファリンさんを支えた。皿は落ちたが割れなかったので大事には至らなかった。
「ふぇ〜。あッ、すずかちゃん、つぐみち君ごめんなさい〜」
「い、いいんだよファリン。」
「とにかく皿を片付けないと」
「いえ、私がやりますので、みなさんはまた私がお茶菓子を持っていくまでに場所を移して待っててください。」
「「「「はーい」」」」
〜月村邸の庭〜
「にしてぇもホントねこ天国だね〜すずかちゃんの家〜」
「うん。でも里親が決まっている子がいるからお別れしないといけない子もいるけど…」
お別れかぁ〜寂しくなるよね……
「でも。子猫達が大きくなっていくのは嬉しいよ。」
成長するのはどの親でも嬉しいしね。うん?ということは……
「すずかちゃんてぇ、ねこさん達のお母さんなんだね。」
「え?!そう…見えるかなぁ…」
「僕にはそう見えるけど」
「あたしも、すずかはお母さんっぽく見えるわよ。」
「わたしも」
「俺もだな」
みんなも同じ意見だね。
「もうみんなして…私がこの子達ののお母さんか…」
《―――》
ん?なんだこの感じは……変な感じがした方を見るとねこがあっちの林のほうへ行くところしか見えなかった。
「あれれ?」
「どうしたのなのは?」
「ユーノ君がどこか行っちゃって…ちょっと探してくる。」
「一緒に探そうか?」
「大丈夫だ。俺が一緒に行くから。」
つぐみち君となのはちゃんが一緒にユーノ君を探しに行った。
そういえばあのねこさんどこに行ったんだろう。危なくなきゃいいんだけど…探してみるか。「ぼ、僕もユーノ君を探しに行ってくる。」
「気をつけてね、みつる君。」
「う、うんありがとうすずかちゃん。」
このあたりにいる筈なんだけど…ってなんかまわりの木々の色が薄くなっちゃったんだけど!
これってたしか母さんが前に練習のときに作った結界ってやつじゃ…でもなんで結界が発動したんだ?
バキバキバキ
「「にゃぁーお」」
……ね、ねこさんが大きくなっちゃったー!!ど、どういうことなの……
「とにかく早く封印しないと。」
「そうだね。このままだと、すずかちゃんが困っちゃうし。」
あれ?あの声はなのはちゃんとつぐみち君?なんでここに?二人は僕が草むらに隠れて見えてないようだ。
結果内ではリンカーコアを持つ人か間違って入ってきた人しか入れないのに…
ズダーン!!
!?ねこさんに魔力弾が当たった!一体どこから…辺りを見回して見たら、塀の向こう側からもう二発の魔力弾が放たれ、そこから予測して塀のほうを見ると金髪でツインテールの女の子が斧状のデバイスを持っていたので彼女が撃ったものだと判断した。
僕はポケットからエイドを取り出した。
《エイド、ねこさんにバリアを張るよ。》
《Yes,masuter.Protection,》
またねこさんがやられないようにバリアを張った。またあの女の子が魔力弾を放ったがなのはちゃんが空を飛び、バリアを張りねこさんを守った。まあ、僕もバリアを張っているから大丈夫だけど……って、えええぇぇぇぇ!!!な、なのはちゃん……飛んでいる!?
見るとなのはちゃんはデバイスを持っていて、服は聖祥大の制服に似たバリアジャケットだった。つぐみち君も鎌状のデバイスを持っていてスカイブルーの服と白のロングコートを羽織ったバリアジャケットになっていた。
ふ、二人とも魔導師だったのか……しかし知り合いの三人が魔導師とはすごい偶然だなぁ。にしても、なのはちゃん9歳で空を飛べるってことはAランク以上なんだろうか…5歳から訓練をしているけど空を飛ぶのはまだ苦手だからなぁ。
金髪の女の子が近くの木に移ってきてつぐみち君はデバイスを構え、警戒した。
「お前…何者だ…」
「同系の魔導師二人…ロストロギア、ジュエルシードの探索者か…」
ジュエルシード?探索者って二人のこと?
〈Scythe form Set up.〉
金髪の女の子は斧状のデバイスを鎌状の形に変形させた。
「申し訳ないけど…頂いていきます。」
女の子はつぐみち君に切り掛ったがつぐみち君は木の枝高く飛び移った。
〈Ark Saber.〉
女の子は今度は空を飛んでいたなのはちゃんに視点を向け金色の刃を飛ばし、なのはちゃんにぶつかり刃が爆発したが、なのはちゃんはとっさに防御をしていたようで無傷だった。
しかし、女の子はなのはちゃんが防御した不意を付き襲い掛かった。
「させるかっ!」
咄嗟につぐみち君が女の子の邪魔をし、空中でデバイスを交差する形となった。
「お前もジュエルシードを探しているのか…何が目的だ!言え!」
「……答えても…意味はない。」
女の子はデバイスを引き、つぐみち君の不意を付き林の方へと落とした。
「つぐみち君!」なのはちゃんはつぐみち君が落ちていった方を見ていて隙ができていた。女の子は魔力弾を発射する準備をしていた。僕はなのはちゃんがやられると危惧して声を張り上げた。
「「なのは(ちゃん)危ない!!」
?今もう一人つぐみち君とは違う声があったような……
「え!?」
なのはちゃんが気づいたときにはもう遅かった。
「ごめんね。」
〈Photon lancer.Fire.〉
金色の魔力弾が放たれやられると僕は思った。
「させるかよ!」
〈Protection.〉
林から再び飛び上がったつぐみち君がなのはちゃんを守り、すぐさま金髪の女の子をバインドし、動きを止めた。
「ッ、しまった!」
「なのは、今だ!」
「う、うん。」
〈Divine buster Stand by.〉
なのはちゃんはデバイスを変形させ先端に魔力を溜め込み。
「ディバイン…バスター!!」
……唖然とした。とても9歳の魔導師とは思えないほどの威力を持った桜色の砲撃が女の子に直撃した。女の子は防御はしたものの、打ち抜かれて撃墜した。
「ごめん、バルディッシュ。…ここは退きます。」
女の子は不利と判断したのか退却しようとした。
「待って!」
なのはちゃんが女の子を呼び止めた。
「あなたの名前を教えてくれる?」
「………」
「なのは…」
「あなたが何をしたいのか、何が目的なのかわからない。けど、せめて名前だけでも教えて。」
女の子は黙ったまま飛び去った。
「「にゃーお」」
「さて、あの猫を元に戻さないとな。」
「う、うん。」
戦闘が終わったが、二人とも僕よりも強い。特になのはちゃんのあの砲撃は普通のの魔導師を超えている。僕があの戦闘に入ったとしても足手まといになるだろうなぁ。
ガサッ
草むらから物音がして横に振り向くとユーノ君がいた。
「あれ?ユーノ君?」
「なんで…君がここに…」
えっ、今ユーノ君がしゃべったような…それにさっきの声、僕が叫んだときに聞こえた声と同じだ。ユーノ君はハッと自分がしゃべった事に気づき草むらの中へと消えた。
「にゃーお」
さっきまで大きくなっていたねこさんが僕によって来た。僕はその猫を抱えてすずかちゃんのところへと戻っていった。
「みつる君お帰り。あれ?その猫は?」
「ユ、ユーノ君を探していると、途中で見つけて、迷子になったら危ないと思って。」
「でも、みつるが行かなくても二人がもう見つけて帰ってきているわよ。」
見ると、なのはちゃんとつぐみち君はすでに帰ってきて、ユーノ君はテーブルの上にいた。
僕は椅子に座りユーノ君をじっと見た。
「み、みつる君、どうしたの?」
なのはちゃんが尋ねてきた。そりゃそうだ戻ってきていきなりユーノ君をじっと見るなんて誰だって不思議がるはずだ。
「え、えっとゆ、ユーノ君が怪我していないかなぁと思って。」
とにかく、魔法やユーノ君については後日、二人に聞くとしよう。
第9話「巨大猫と戦闘観戦」 完
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