超次元ゲイムネプテューヌXWorld 第十五話 【影の衝撃】 |
プラネテューヌ教会本部、午前八時三十二分。
宿屋で一夜を明かし、軽めの朝食を摂ったのちに三人はここを訪れていた。
もちろん、イストワールと面会するためである。紅夜によると、イストワールならきっと何かしらの情報を得ているだろうという話らしかった。
確かに、プラネテューヌの教祖である身のため、重要な情報などはある程度知ってはいるだろうが……それを果たしてこんな得体の知れない三人組に教えてくれるものだろうかとテラは半信半疑だった。
「……」
そんな思考をぐるぐると巡らせながら、テラはロビー内のベンチに腰掛けていた。
ちら、と受付の方に視線をやると、紅夜が受付嬢と何事かを話している。対してクァムの方は、設置してある自動販売機の前でジュースを吟味していた。
テラはゆっくりと腰を上げ、ロビーの隅にある新聞の束が積まれているところから数部、新聞をひったくって再びベンチに腰を落ち着ける。
本日付の新聞を含めてここ一週間分のものである。見出しの部分に目を通していると、たった一つ気になる点があった。
なんて事はない記事だったのだが、テラの目に付いたのはその記事の写真だった。
街の景観からすると恐らくラステイションだろう。街の一角から上空を撮した写真なのだが、驚くことにそこに映っているビルの一部が抉れているのである。
オフィスビルだろうか、その角度から見えるだけでも滅茶苦茶になっており、若干ながら人の身体の一部らしきものも覗いていた。
だが、この記事はそのことを見出しにしているわけではなかった。それどころか内容分のどこにもそのことについて触れていないのである。
普通に考えれば、恐らくこれほどの事件、あるいは事故ならば間違いなく新聞の一面を飾ることになるだろう。
しかし、これは一面どころか、まったく触れていない……まるで、これが『見えていない』かのような対応なのである。
――まさか、これも異変と関係があるのだろうか?
ふとそう思考していたときに、どんと強めに背中を叩かれた。
「な……!」
叩かれた箇所を押さえながら振り向くと、そこにはクァムが立っていた。
「何見てんだ?」
「お前な……もう少し手加減を」
「ん〜、どれどれ」
テラが抗議しようとしたところで、クァムはひょいとテラの手から新聞を抜き取った。
なんかもう、色々と言ってやりたかったのだが、これは何を言っても無駄なんだろうなと思い直し、嘆息するだけに留める。
「すげえことになってるな」
「ああ……らしいな」
クァムに返事をしながら、新たに前日の新聞をめくる。やはりこれといって情報を得られそうな記事はなかった。
三日分の新聞を読み終えたところで、ぱたぱたと紅夜が小走りでやってくる。
「どうだった?」
「……やっぱり駄目だな。面会はできないってよ」
テラは、まあそうだろうなと思いながら新聞をたたんだ。
紅夜の方も断られるのは承知だったようで、特に落胆した様子もなかった。
「ってなると、どうするんだ?」
「そうだな、まずは――」
紅夜がそう言いかけたところで、ガシャーン! と奥手から大きな音が聞こえてきた。
「なんだ?」
三人で顔を見合わせ、音の発生源に視線をやる。
建物の奥に続いているであろう通路の前には人だかりができはじめていた。
「行ってみるか」
紅夜がこちらの意見を聞くよりも先に人混みの方に向かっていく。クァムも慌ててそれを追いかけ、テラも仕方なくそちらに向かう。
「何かあったんですか?」
紅夜が教会の職員らしき中年の男性に訊ねる。
「ん、ああ……何でも教会に侵入した曲者がいるらしくてな」
男性は身体をこちらに向け、通路の先を指しながら言った。
野次馬のせいで奥の様子を伺うことができないが、何やら不穏な様子である。喧騒に混じって、何やら怒号のようなものも聞こえてきた。
男性の話を横流しに聞いていると、ふと人だかりが割れ始め、それと同時に、少年のわめき声もともに鼓膜を突いてきた。
「っええい、放せよ! これは何かの間違いなんだって!」
「いいからおとなしくしろ!」
どうやら侵入した曲者というのは、少年らしい。声の感からするとだいたい十代半ば程度、クァムと同じくらいだろうか。
少年は人混みを抜けて、その姿を確認することができるようになった。
闇のような黒い髪は、白い肌とまるで対照となっているようだった。衣装は少しだぼついたコートを羽織っており、顔立ちは恐らく年齢にしては幼いだろう。
「ありゃ、あんな子供が」
「お前と同じくらいだろう?」
クァムがジロジロと少年を眺めながらのつぶやきに、紅夜がぴしゃりと言った。
しかし、テラはそれを聞き流し、鋭い視線を少年に向けていた。
外からはサイレンの音が聞こえる。恐らく、このまま少年を連れて行くのだろう。
「ふむ……」
「あ、おい! テラ!」
紅夜の制止を振り切り、警備員に捕縛されている少年の手を掴む。
少年は一瞬、身体を大きく震わせ、そろそろとテラに顔を向けてきた。
「おい! 何のつもりだ!」
警備員がテラを怒鳴りつけてくる。
ぐいと警備員から少年を引っ張り、テラはできるだけ爽やかに笑顔を浮かべた。
「すいません、俺の弟が」
「なに?」
ぴくりと不機嫌そうに表情を歪めて警備員の男は言う。
それはそうだろう。いきなりテラのような人間がしゃしゃり出てきて、不法侵入者の少年の兄だ、などと宣えば、そんな反応も返ってくるだろう。
テラは努めて表情を崩さないようにすると、ぺこぺこと頭を下げた。
「なにせ俺達、田舎者でして……弟が何か粗相をしてしまいましたか?」
「ぐ……粗相も何も――!」
と、そこまで言いかけて、警備員の男は不自然に言葉を止めた。
振り上げていた右手をゆっくりと下ろし、先程とは打って変わって温度のない瞳でジロジロとテラと少年を眺めると、はあと大きく息を吐いた。
「次からは気を付けろよ」
やけにあっさりそう言うと、もう少年には目もくれずに離れていった。
警備員の男は人だかりの前まで行き、何事かを説明しているようで、職員達の懐疑の視線を一身に集めている。
それを一瞥し、テラは張り付けていた笑みを解くとがしがしと頭を掻いた。
「あの……助かりました」
「ったく……」
少年がそう礼を告げてくる。テラは不機嫌をのせた言葉を吐くと、再び背後にいる警備員の男に視線を向けた。
何かがおかしい――と、テラは口の中でつぶやいた。
あくまで交渉の第一段階として話しかけてみたものの、あんな確証もないような供述で簡単に引き下がってくれるものだろうか。
助かったことには助かったが、どうにも引っかかる。
そんなことを考えていると、紅夜とクァムがテラの元にやってきた。
「なんだ、テラの弟だったのか」
「そんなわけあるか。とっさに吐いた嘘に決まってるだろ」
「にしても、何であんなことを?」
紅夜がきょとんとした表情で訊ねてくる。……が、実際のところ、テラにもこの行動動機はよく分からなかった。
この少年の顔を見た途端、『話を聞かなければ』という思いが芽生えたのである。
「とにかくここじゃ人目に付きすぎる。一旦、落ち着ける場所に行くぞ」
「あ、ああ……」
少年にも好奇の視線が注がれている。内緒の話をするには、ここでは目立ちすぎる。
テラは三人を引きずるようにして、教会をそそくさと出て行った。
所変わって、教会からしばらく歩いた場所にあるカフェ。
教会前には警邏隊が待ち受けていたが、先程奇妙な行動を見せた警備員がわけの分からない説明をしているうちにテラ達はそこをくぐり抜けてここまでやって来たのである。
本来ならホテルに戻って外界から隔離された場所で落ち着いて話す方が得策とも思えたが、如何せん今朝方にチェックアウトしてしまったし、ここで新たな宿を探して時間を潰すよりも、こちらの方が時間を短縮できる結果だった。
「さて……単刀直入に訊くが、お前はこの世界の人間じゃないな?」
「え?」
少年――名をキラというらしい。キラはテラの突然の質問に、ポカンとした顔を作ったのち、何か心当たりがあるようにうなずいた。
「やっぱりか」
「ふうん、君も外から……」
言いながら、紅夜は訝しげに目を細めてキラをジロジロと眺めた。
「俺はクァムっていうんだ! よろしくな!」
「あ、はい」
握手を求めるクァムに、キラはやや戸惑いながらも快く応じてその手を取る。
やはり、年齢が近いこともあってか気が合うらしい。
「緊張しなくていいぞ。あ、ちなみに敬語もなくていいからな!」
「はい、じゃなくて……おう!」
少し謙虚すぎる気がしないでもないが、まあ普通の人間だろう。
……少しだけクァムに見習って欲しかった。
だが、これ以上人間観察を行っているわけにもいかない。テラはこほんと咳払いをして、両手を組み、その上にあごを乗せた。
「で、キラ。お前はどうしてあんなところにいたんだ?」
「ええと……確か森の中にいて、それから……?」
そこで言葉を止め、キラは必死に頭を捻っていた。どうやら、ここに来るまでの記憶がすっ飛んでしまっているらしい。
だが、それは何ら不思議ではない。実際、テラだってここに来る直前のことは覚えていないし、クァムにも鮮明な覚えはないという。
問題にすべきは、どうして教会という場所に飛ばされたかということである。
「この世界への転移場所がランダムなのか? 実際、俺は空だったし」
紅夜がつぶやくと、キラは「え!?」と言って目を見張っていた。
まあ、普通の人間なら空から地上に向かってダイブしようものなら、地面に汚い花火が咲くことになる。キラの反応は極めて順当なものだろう。
「それで、その後はどうなったんだ?」
「あ、はい、それでですね……」
どうやらあまりにも事の展開が早すぎたために、記憶の混濁があるようだった。……しかし、そこでテラはふと妙な点に気が付いた。
キラは、始めにどこかの森の中にいた。足を負傷したようだが、幸か不幸かモンスターに遭遇することはなく、プラネテューヌに来ることができたらしい。
その後、足の傷や疲労が手伝ってか猛烈な眠気に襲われ、ふらふらと徘徊しているうちに意識を失い、目が覚めると教会にいた――ということだった。
テラが感じた違和感は、二つ。
まず、キラの足の負傷についてである。放っておけば失血死するほどの傷だが、キラの足の傷には適当な処置が施されていた。念のためキラに訊ねてみたものの、当の本人は『処置に関しては簡単なものしかしていない』といった解答だった。
続いては、キラがどうして教会に侵入できたのかということだ。教会は、各国にとって重要な施設のため、それだけ警備も厚い。キラのようなどこの馬の骨ともしれない人間をやすやすと通すほど、教会の警備もザルではないはずである。
「テラ」
ふとそこで、紅夜が神妙な面持ちでテラに耳打ちしてきた。
「どう思う?」
「……どう、と言われてもな」
紅夜にそう訊ねられ、テラは眉根を寄せながら小声でそう返した。
この少年も異世界からやって来た『異変』である。パープルディスクの情報の通りなら、このキラは残る((三つ|・・))の反応の一つなのである。
「異変である以上、無視するわけにもいかないな」
「だよな……。見たところ、女神に対してどうと考えているわけでもなさそうだし」
「……まさか、仲間に引き入れようって考えてるんじゃないだろうな?」
「駄目か?」
紅夜はさも意外そうに首を傾げた。別にテラも全面的に否定しているわけではないが、色々と気になる点が残っていた。
「どうしてこいつは、自分が異世界にいるなんて分かったんだ?」
「そりゃあ……いつもと様子が違ったからだろう? 俺達は誰も自分の世界であんな不気味な空を見た事なんてなかったじゃないか」
そう、紅夜の言う通りである。テラとて、あの不気味な色の空などは自分の世界で見たことはないし、そんな現象があったとは聞いたことがない。
「だがな……それをたった一人で結論づけることができると思うか? あんな餓鬼に」
「それは……」
だが、それはあくまでテラの知識を有した上での結論である。そんなテラでさえも、ここがすぐに異世界であるというのは断定できなかった。
それ故に、いかにも一般人といった風情のあるキラが、それを独自に判断できたとはとても考えにくかった。
「ってことは、何者かと接触した可能性があるってことか?」
「たぶん、な」
それが何者であるかというのは推測の域を出ない。
プラネテューヌ付近にいたということはエスターと接触したかもしれないし、あるいはそれ以外の((二つ|・・))の反応か。
何にせよ、エスターを含む((三人|・・))は、キラを敵対しているか、敵視していないにせよ目的を共にしていない可能性が十分高い。
「なら、なおさら仲間にした方がいいじゃないか」
「正気か? こんな得体の知れない、しかも足手まといそうな餓鬼だぞ?」
「見捨てて死なれたんじゃ胸くそ悪いだろ? それに、きっとあいつだって元の世界に帰りたいと思っているなら仲間じゃないか」
ニッと微笑む紅夜に、文句の一つでも言ってやろうとし――そこで言葉を止める。
冥府の神だか何だか知らないが、人を疑わな過ぎではないだろうか。テラは大仰な仕草で後頭部を掻くと、わざとらしく吐息した。
それから、ふと思う。
嗚呼、彼は、紅夜は、テラとはまるで違うのだろうな――と。
テラはずっと、他人を信じることをせずに生きてきた。誰も、他人に『信頼』というものを寄せることができずにいた。
人という不完全で曖昧なものを信ずることはできないと、自分の運命を忘却していても、己は他と違うんだという思いが根本にあったのだ。
他の者がチームワークとやらで生き残ってきたのなら、それを凌ぐだけの『力』を手にすればいい、と。そのために力だけを追い求めてきた。
テラにとっての生き方とは、そうだった。かつて、大切な家族に裏切られたという思いから他を突き放していた。それが、テラの生き方だった。
だが、紅夜は違うのだろう。
紅夜が始めからそうだったのか、テラと同じように生きている過程でその運命を背負ったのか、背負わされたのかは知らない。
けれど、紅夜はきっと心から他人を信じ、そして愛していたのだ。
テラのように教えられた優しさではなく、きっと己の中で培ってきた根幹、紅夜自身の生き方で『他への優しさ』というものを身に付けたのだろう。
「……好きにしろ」
「そうだな。――キラ!」
クァムが呼びかけると、クァムと談笑していたキラが話を中断してこちらを向いた。
まだ、あどけなさが残る、本当に心から幼い少年の貌。その姿を見ていると、テラの心に一抹の不安が芽生える。
「俺達は元の世界に帰るために、こうしてパーティを組んでる。そこでだ、キラ……お前の意志が聞きたい」
にこりと優しく微笑みながら紅夜が訊ねると、何故だろうか、キラはまるで何かを考え込むようにうつむいた。
「まあ、不安はあるだろうけどさ。何も俺達は悪いことをしようとしてるわけじゃないんだ。この世界で女神に起こってる異変もできるだけ解決したいと思うんだ」
クァムがキラの肩を勢いよく抱き、子供をなだめるような口調で言う。
キラはしばらく、クァムを不安げな表情で見つめていたが、本当に悪意がないことが伝わったらしく、にこりと笑った。
「うん……! 俺も、女神様を守りたいから」
――それと同じ意味の言葉を昨日発していたとは、誰も知らない。
「決まりだな」
「やっぱりパーティは四人いなきゃしまらないよな!」
「よろしくお願いします」
紅夜、クァム、キラの三人はそれぞれそんな言葉を交わしていたが、テラだけは仏頂面でジッとキラの顔を睨め付けていた。
それは、ずっとテラの心に引っかかっていたことだった。
キラの顔を初めて見た瞬間、他の人間とは違う生気を帯びたものであったということ。確かにそれはキラを助けた上で、重要なファクターだった。
だが、それだけで納得しきれない部分が、テラにはあったのである。
そう……強いて言うのなら、見たことがある。
ここは異世界で、テラの元の世界にいた人間がこの世界では何か別の役割を与えられて存在しているという可能性もあるのだが……そうではない。
そもそも、テラにはキラという知人はいなかった。
それなのにキラの顔には見覚えがある。何とも不思議な話だが……ようやく繋がった。
キラの姿は、あのときの影とそっくりそのままなのである。
テラがまだ元の世界にいた時、そしてこちらの世界にやって来る直前。
テラは得体の知れない影の化け物と退治していた。ほとんど姿を見せず、また戦闘中だったために細部まで確認はできなかったが、それでも断言できる。
キラは、あの影の化け物と同一の姿だと。
これは、一体どういうことだろうか。あれがキラの能力であるとするならば、そしてキラ本人であるとするならば、テラに刃を向けてきたということになる。
となると、今のあの対応はすべて演技である可能性も否めない。
しかし、どうもキラはテラのことを知っている様子がなかった。加えて、紅夜も特におかしいことはなかったのだろう。テラには何も言ってこなかった。
「テラさん、ですね」
「ん、ああ……」
「よろしくお願いします」
そう言って、キラは手を差し伸べてくる。その表情に何か裏があるとは思えなかった。
……やはり、思い過ごしだろうか。
そう思うことに決めて、テラはキラの握手に応じる。
「まあ、短い間の付き合いであることを祈って……よろしく」
「ひっでー」
クァムの茶化しにキッと鋭い視線で答えると、クァムは無邪気に笑った。
その様子を見届けて、紅夜は立ち上がり勘定表を取った。
「さて……とりあえず、これから先を考えないとな」
「あ、金払うんなら俺も出すぞ」
言いながら立ち上がり、ポケットに乱暴に突っ込んである財布に手を伸ばす。
クァムとキラには表で待っていることを告げ、レジに並ぶ。
「……紅夜」
「なんだ?」
「っ……いや、何でもない。店員が来るぞ」
せめて紅夜にだけでも話しておくべきだろうかと思いかけ、すんでのところでやめる。
紅夜は「そうか?」と言って眉を寄せていたが、本当に何でもないと思ってくれたのか、カウンターに向き直った。
先程キラと握手した右手を見つめながら、テラは表情を曇らせた。
これは紅夜にもクァムにも話すべきではないだろう。これは、きっとテラや((キラ|・・))だけの世界の問題のはずである。巻き込む必要もないだろう。
「……あれは、鬼神」
そう。キラを通して伝わってきたあの感じは、間違いなく鬼神のものと同じだった。手の内にある感触を確かめながら、それが思い違いでないことを確かめる。
もし、キラが((そう|・・))であるのならば――。
「俺が、『救済』すべき一つなのか……? それとも――」
テラのつぶやきは、どうやら紅夜には聞こえていないようだった。
☆ ☆ ☆
「キラ、どうしたんだ?」
「え、あ……何でもないよ」
いつの間にかボーッとしてしまっていたらしく、クァムがそう声をかけてきた。
確かにこの短時間で色々と急展開過ぎることはあったが……特にそれが引っかかっていたわけでもない。キラは曖昧に苦笑した。
クァムは、「ならよかった」と言って、白い歯を見せながらニカッと笑い、それからすぐに道路を挟んで見える向かい側の店舗の看板を真剣に眺め始めた。
クァムの意識がキラから反れたことを確認して、キラは右手に視線を落とす。
何か見えない粘液のようなものが張り付いている感じがして、思わず顔をしかめる。
「……」
それにしても――キラは、記憶に奥底に眠る”何か”を探る。
テラを見た瞬間、何と知れぬ感じが、意識の奥底から浮かび上がってきた。
もちろん、キラはテラと会ったことはない。だが、テラの姿を見た瞬間、どこかであったことがあると、そう感じたのである。
……いや、きっとキラの思い過ごしだろう。
キラは嫌な懸念を追い出すように首を振ると、何気なく空を見上げた。
やはり、空は不気味な色で輝いていた。
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ネプテューヌアニメ化来ちゃったァァァアアアアアアアッ!! くぁwせdftgyふじこlp 噛みまみた 今回はテラの心中語りおよび紅夜との真面目な話なのでクァム&キラにあんまり出番はないよ |
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コメント | ||
クロサマ> ジン○ウガかも… テラ「いねぇーよ」 キラ「アマツマ○ツチかも…」 テラ「だからいねーよ」 でもゲイムギョウ界だしそれっぽいのはいるかも テラ「なんか似たような名前のやつな」 キラ「それはあるかもね」(ME-GA) ゼロ「四人か・・・あの超有名な某ハンターゲームじゃないか!!」クロ「あぁ、そうだな」ゼロ「それで何を狩りに行くんだ!?リオ○ウスか!?ラオ○ャンロンか!?」クロ「この小説にはそんなモンスターはいない」ゼロ「・・・ちっ」(クロ) クリケットサマ> そう、パープルディスクは七人と言った… テラ「俺、紅夜、クァムで三人…エスターを除いて三人だ」 キラ「つまり…?」 足りないのは誰でしょう? テラ「それは、まあ、普通に考えて俺かキラだよな」 キラ「他の作者様のキャラどうこうできないからな」(ME-GA) 氷室「エスターを含む3人……1人足りない。」 レオン「俺達の中に偽者が!!」 ライ「え!俺は違『怪しい』は?」 エスター「なんとなくライが怪しいでさァ。」 レオン「となれば……ライ、ちょっとこっち来い。なーに、しばらく拷問に付き合ってもらうだけだ。」 エスター「ニヤニヤ(黒笑)」 ライ「ヘルプー!ヘルプミー!!」 氷室「……哀れだな。」(クリケット) ツバキサマ> キラ「人殺し、ダメ、絶対」 テラ「つーか、これまでにこの世界のどれだけの人間が犠牲になってんだ」 エスターが二人、がすとが一人、でフウカが…いっぱい キラ「パネエ」 テラ「俺ら異変っていうより厄介じゃねえか」(ME-GA) アリス「そういや正直な話、フウカさんって相当に人殺してますよね」 フウカ「異世界の、しかもあんな状態の人間になんて興味無いわ。特に問題視されてないし良いじゃない」 フウ「」よくないと思うけどなぁ…。…仲良しかぁ」(風音ツバキ) リアおぜサマ> 何を言ってるんだネロタソ! 君にはフウタソがいるでないか! テラ「仲いいか、俺ら」 キラ「んー…普通じゃないか?」 まあ、キラはともかくテラはあんまり人を信用するタイプじゃないからねえ テラ「おっしゃる通りだ」(ME-GA) フロム「男陣は仲いいな」がすと「ああいうもんなんですの。」アクワイア「羨ましいような…そうでもないような……。」ネロ「……(いいなぁ、そんな相手がいて)」(リアルではおぜうタイプ@復帰) 藾弑サマ> キラ「これからよろしくな!」 テラ「そわそわ…確かにしてるが」 うちの子達は仲間でありながら疑いあってマス テラ「その理由は…いずれ本編でやる」 キラ「ホントに先の未来の話だけどな…」(ME-GA) クァム「キラと仲良くなれた!」だな! クァム「にしてもテラなんかそわそわしてるな…」ねー。 クァム「そして俺はキラを見習わなければならない!」頑張れ! ネプテューヌアニメ化来たァァァァアァァァァア!!(駆蘭) |
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