魔法少女リリカルなのは〜ゼロから始まる転生者達〜第10話「母を思う少女とロストロギア集め」
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9話と同日

としみつside

〈では主、私が言ったようにやってみてください。〉

「ふう〜」

 魔力を剣に溜め、そこから一気に放出するような感じでやればいいんだな。俺の体から何か流れるものが剣へと変形したシュターの方へと流れて行くのが感じた。

〈今です!〉

 俺は剣を前へと振った。その時群青色の光がシュターから放出した。

〈……よろしいですが50点です。〉

「手厳しいな〜」

〈魔力の放出と剣の振り方はよろしいですが、魔力制御が荒すぎです。よって50点です。しかし、数日で放出系統の魔法を放つことができるのは、上出来です。〉

「へへ。サンキュー。」

 シュターを発現させて1週間、俺は初めてなのはと出会った公園で親も含め誰からも見つからないように訓練をしている。

 シュター曰く、魔法とはいくつかの系統がありシュターはその中のベルカ式という近接魔法型である。なお魔法の構築は数学によって構築される、と科学的なものであった。

「そろそろ日が暮れてきたしここまでにするか。」

〈わかりました主。〉

 シュターを元の剣の形をしたアクセサリーに戻して帰ろうとした。

ガサッ?草むらの方から何か大きな物音がした。

 ……まさか前の木の根っこみたいな奴がいるんじゃないだろうな。俺は一瞬後ずさりしたが、ふと考えると前とは違い俺は今シュターがいることを思い出した。

 そうだ、俺には今シュターがいる。多少危険があっても何とか凌げるだろう。

〈主、あまり危ないことに突っ込まない方が良いですよ。〉

「っと!聞こえてたのか?」

〈思っていたことが念話で流れてましたよ。〉

「大丈夫だって、危なかったらすぐに逃げるから。」

 俺は、音がした草むらの方へ行くと、金髪でツインテールの綺麗な少女が斧ような何かを持って倒れていた。

「お、おい大丈夫か!」

〈Who are you?〉

 英語?この子外国人なのか?にしては結構男っぽい声だな。

〈主、今の声彼女が持っているもの……デバイスからです。〉

 えっ、この子も魔法が使えるのか!

「樋口敏光だ。この子の家まで運びたいから案内してくれるか?」

〈…OK.My name is Bardiche.〉

 俺達(+2機)は公園を抜けバルディッシュの案内でこの子を家まで運んでいった。

 しかし……この子の服ちょっとギリギリだよな。一応胸に当たらないように腕を抱えて運んでいるが……

「フェイト!!」

 前から赤色の髪の綺麗なお姉さんが俺を睨みつけ臨戦態勢とった。

「あんた…フェイトを…」

「違う違う!この子が公園で倒れていてこの子の家まで運ぼうとして…」

「問答無用!」

 お姉さんがいきなり殴りかかってきたが、それを左へとかわした。俺は、フェイトを道の脇へと降ろしお姉さんの方へと振り向いた。

「ちょっと!俺の話を聞けって!」

「うるさい!」

「くそっ。シュター頼む!」

〈了解しました主。〉

 セットアップして剣でお姉さんの拳を食い止めた。

「あんた…魔導師かい。」

「ちょっと違うけど、まあ魔法は使えるがな。」

「じゃあ本気出しても良いってことだね!」

 お姉さんがそう言うとお姉さんから犬の耳と尻尾が生えてきた。

「許さないよ…フェイトを倒した奴はこのあたしが許さない!!」

ワンコ(ワン娘?)っぽくなったお姉さんからオレンジ色の弾を3発撃ってきて、それを3発ともかわした。

「だっから違うって言いってるだろー!」

 あのお姉さんフェイトの保護者みたいだから怪我させないように剣の向きを側面に変えた。魔力放出はまだできていないので、接近して叩くしかないのでお姉さんに向かって走った。

 また2,3発、弾が飛んできたがまたかわした。途中、一発が肩をかすったが剣を振るには支障はないと判断し、お姉さんの体勢を崩すために脇腹を狙った。右脇腹を叩こうとした瞬間、お姉さんの左手から拳が来た。

 俺は、剣の柄(つか)を持っていた右手を離し、右手でバリアを発生させ、残った左腕のみで右脇腹を狙った。結果は、バリアは拳の勢いに押され破れかけたが、その前に片腕のみで右脇腹を叩き、お姉さんは体勢を崩した。

「だから、話を聞けって!俺は、あの子…フェイトが公園で倒れてあの子の家まで運ぼうとだけだ!」

〈((It is ture that he says.|彼が言ってることは本当です。))〉

「え!そうなのかい。ご、ごめんよ。」

「わかってくれりゃそれで……ああ、早くフェイトを家に運ばないとあの格好だと風邪引いちまう。」

「あたしが運ぶよ。あたしはアルフ、あんたは名前は?」

「樋口敏光だ。としでいいぜ。」

「じゃあ、としはバルディッシュを持ってくれないかい。」

「わかった。」

 アルフさんは、フェイトを背中で抱え運んだ。

 アルフさんにフェイトを運んでもらって正解だったフェイトの家は隣の市のマンションだった、あのまま俺が運んでたら一緒に疲れてお休みになるところだった。

 アルフさんがフェイトをソファーに下ろすとフェイトが目を覚ました。

「起きたかいフェイト。」

「……ん、……アルフ。はっ、誰!?。」

 フェイトが立ち上がって身構えた。

「だ、大丈夫だよフェイト。この子はフェイトを助けてくれたんだよ。」

「そう…なの…ごめん助けてもらったのに…。」

「いや、いいって。いきなり知らない人がいたらそうするのが普通だし。俺、樋口敏光。としって呼んでも良いぜ。」

「うん。助けてくれてありがとう、とし。」

「ねえ、フェイト一体何があったんだい?」

「きょ…あ、どうしよう。」

 どうしたんだ?あ、もしかして魔法のことかな…そういえばまだフェイトに直接話してなかったな。

「大丈夫だぜフェイト。俺も魔法のこと知っているから話しても良いぜ。」

「うん。今日……」

 フェイトによると今日の昼にジュエルシードっていうフェイトの母ちゃんに頼まれているものを見つけたが、白い服の女の子の魔導師と白髪の男の子の魔導師もそれを探していて取り合いになったけど負けて、アルフさんと合流しようとしたら戦いの疲れがきて公園に落ちたということだ。

「……よしっ!俺もそのジュエルシードを探すの手伝うぜ!」

「えっ、危険だよ!」

アルフさんがそう叫んだ。

「一緒に探せば大丈夫だって、それにフェイトの母ちゃんを喜ばせたいんだろ。」

「うん。」

「じゃあ、なおさらだ。一緒に探せば早く見つかるし、朝と昼は学校があって無理だけどこの騎士である俺に〈((Soldat|兵))です。〉はぁ!?」

ポケットからふわりとシュターが浮かび、そう言った。

〈申し遅れました。((私|わたくし))、主のデバイスのシュターでございます。主は、魔法についてはこの間知ったばかりで、しかも騎士としては未熟もいいところです。よってゾルダートつまり兵と判断しました。〉

「ちょ、ちょっと待て!この前は騎士だってお前言ったじゃんか!」

〈あれは主がかなりの魔法の使い手だと思って言った言葉でこれまでの訓練を見てゾルダートとさせていただきます。〉

この〜、せっかく俺がかっこよく決めてたのにミミズクを差しやがって〜

〈ミミズクではなく水です。〉

「って、こら!人の心を読むな!」

〈だから思っていることが念話に漏れているんですって。〉

「…プッ、くすくす。」

「フェ、フェイトわ、笑っちゃククク失礼だよ。」

 アルフさんも笑ってるじゃねーか。

グウ〜

 ん?誰の腹の音だ?見ると、フェイトが少し顔を赤くしていた。

「フェイトご飯作ろうか?」

「ううん。平気だよアルフ、早く母さんにジュエルシードを渡してあげないと…」

「だめだぞフェイト。ちゃんとご飯を食べないと体が持たないぞ。」

「え、でも……」

「大丈夫、八百屋の息子は料理ができるから…まあ、簡単なものしかできねぇけど、アルフさん冷蔵庫の中身遣わせても良いですか?」

「ああ、構わないよ。」

 冷蔵庫を開けると、一通りのものはそろっているな。肉系が多いけど……とりあえず味噌汁と肉巻きおにぎりでも作るか。ごはんは、俺も含めて3人だから3合にして、味噌汁の具材は大根と豆腐にするか。

 炊飯器をセットし終えたし、味噌汁の面倒を見ていればご飯が炊き終わるはずだ。

「ねえ、とし手伝おうか?」

 フェイトが台所に入ってきた。なお服はさっきのギリギリな服から黒い服に戻っている。

「いや、大丈夫。フェイトは疲れているんだから休んでいろよ。」

「うん。……ねえ、なんでそんなに私に優しくするの?」

 フェイトがそう聞いてきた。なんでって困ってる人を助けるのは、当然なことだと思うんだが…まあ、しいて言えば。

「女の子が困っている顔を見るのが嫌だから。特に美人な子はな。」

「び、美人……」

「もちろんフェイトやアルフさんのことだぜ。じゃあ、できるまで座って待ってろよ。」

「うん。ありがとう、とし。」

 おっとそうだ、母ちゃんに電話で晩飯はフェイトん家で食べるって言わないと母ちゃんにどやされる。

 

「おまたせ〜」海苔の代わりに肉で巻いたおにぎりと味噌汁と簡単な料理をテーブルの上においた。

「……なんか肉が少ないねぇ。」

「肉ばっか食っちゃ体壊すぜ、犬でもちゃんと野菜は食わなきゃ。」

「あたしは、犬じゃなくて狼の使い魔なんだけど……」

「……おいしそう」

「これからジュエルシード集め一緒にがんばろうぜ。」

「うん。」

「だね。」

「じゃあ。」

「「「いただきます。」」」

日本人ならやっぱ味噌汁だよな、というわけで最初に味噌汁を一口飲んだ。ん?なんか味噌が薄いような…反対側に座って、同じく味噌汁を飲んでいるフェイトを見た。

「おいしいよ、とし。」

 微笑んでおいしいっていうから俺の気のせいだな。それにしてもフェイトいい顔して食べてんな〜、やっぱ女の子は笑顔が一番だぜ。

 

第10話「母を思う少女とロストロギア集め」 完

説明
もうすぐ夏休みが終わりますね。学校が始まると投稿が遅れるかもしれませんがそれでも待っててくれますか?
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