ゲイムギョウ界で目指せハーレム |
第11話 仲間
4年後
ゲイムギョウ界の守護女神達は三年前突如として、行方不明になり現在のゲイムギョウ界は既に犯罪組織への信仰心がただならぬものとなっていた。
そんな中、プラネテューヌの教祖イストワールはネプテューヌ―――パープルハートの親友である、コンパとアイエフに女神を捜索、見つけ次第救出と言う命を与えていた。
彼女ら女神は消えたわけではなく、ギョウカイ墓場に囚われていたのだ。
助ける方法は、シェア―――人々の信仰心を女神達に直接与える手段だった。
信仰の力を結晶化した、シェアクリスタルを使うことによって、助ける―――はずだったが、少しの信仰心だけでは女神4人を解放することは出来なかった。
否―――、一人だけ助かったものがいた。それはパープルハートの妹パープルシスターだった。
女神候補生の彼女だけが、助かり他の4人の女神はいまだ囚われたままだという。
「神様。早くしてくれないか」
「まだ、あとちょっと時間がかかるよ」
「もういいよ。これで行くから。できたら、連絡を頼む」
「あ、レイちゃ〜ん!!その姿は―――ってもう行っちゃったか。まあ、頑張れ!!」
「落下しているな。けど、実際そんなに怖くはない」
先程神様の元を飛び出したら、いつの間にか宙高くにおり空から落下し始めたのだ。
「ん...あれは人がいるな。戦闘中みたいだな」
空から降っているというのに、相変わらず自分の怪物じみた視力は正確にそれらを捉えていた。
戦っているのは変なやつと、先程ご紹介したネプギアさんだった。
変なフードを被った下っ端という名のふさわしい、変なやつのほうが優勢だった。
「俺には大いに関係あることだけど、物語的には大丈夫なはずだ。とりあえず、近くの木の枝の上で静観しとくか」
落下進入角度を少しだけずらし、森の中へと静かに突入して行った。
落下速度を殺し、枝の上に着地する。
この場所は彼女達が戦ってる木の枝の合間に作った道の特別広い場所より上に数10m、後ろに5m程度離れた場所だ。
この距離なら誰にも気付かれることなく、後ろから援護できる。もちろん、援護するのはネプギアの方だ。
ダメだな。あの戦い方じゃ。姉を今まで目標にしてたというのに、それがあの結果なのか。
不思議と湧き上がってくるイライラ感。敵に対してではない。
だが、敵も敵だ。弱すぎて話しにならない。
あの程度の身のこなしで、よくここまで生き残ってきたものだ。
いくら犯罪組織が信仰心を貰ってるからって、あの程度では使い古しているだけである。
ネプギアのほうもいくら信仰心がないからといって、女神化してやっと下っ端を払いのけるぐらいとは。
(これは戻っても、むしろ彼女達はダメになるんじゃないか?―――いや、そんなのはダメだ。彼女達には四天王を倒せるぐらい強くなってもらわないと困る。なら―――僕が選ぶ道は決まっている)
木々の合間を縫い、戦いの繰り広げられていた場所へと躍り出た。
そして、そこにいた全員のもの話し合い(?)を止め目を丸くしてこちらを見ていた。
まあ、無理もないかもしれない。なんたってメイドがいきなり、空から飛んできたのだから。
一応、こちらの容姿を確認させておこう。
黒い髪で腰まであるストレート。フリル無しの清楚なメイドだと思う。
神様曰く「ロリ美少女」美少女は知らないが、ロリは否定できない。実際身長が147cmしかないのだから。
「あ、あなたは誰ですか?」
「僕はゼロと言う。僕は―――ネプギア、あなたを強くするためにこの世界に来た」
ほぼ全員に衝撃が走ったのだろうか、口をあんぐりと開けている。
はたから見たらメイドが「僕」と言ってるのだから。
一方右に数歩進んだ所で戦闘で疲れきって座り込んでいる下っ端の方は近くに落ちていた折れた官をこっそりと拾っていた。
どうせ、気付かれてないとでも思っているんだろ。
そんなことを考えていると、額を負傷したであろう栗色の双葉リボンな女の子が後ろからネプギアの隣にやってきた。
苦しそうに額を押さえている。額には包帯を巻いている。
(あとで神薬でもあげるか)
「諜報部のアイエフさん。その傷であんまり動かないほうがいいよ」
「あたしの名前を知ってるなんて、あんたの情報網―――ま、それはいいとして、ネプギア下がりなさい!」
「え、でも」
「いいから!」
「は、はい」
アイエフに怒鳴られたネプギアはおずおずとその身を引く。後ろにいたナースのコンパがネプギアを手当てし始めた。
さすがに現役ナース。手際がよく、すぐに手当てを終了させた。
「ゼロとか言ったわね。あなた、私達の仲間にならないかしら?」
「それだと、意味がな―――....少し考えさせてもらう」
「何をごちゃごちゃと話してやがるんだよ!!」
後ろから下っ端が叫びながら、走ってくる。(距離は4,5mぐらい)
私は即座に反応した。ロングスカートをめくりあげ、両脚の腿に装着したベルトから、愛用の双剣を抜き放つ。
下っ端の動きが一瞬固まった。それも当然。あちらから見たら、メイドが突然、滑らかな動作で武器を抜いたのだから。
その隙に、一瞬で間合いをつめている。
まずは剣を投擲し、下っ端の持っていた変な棒を手から弾き飛ばす。
下っ端の顎に剣の柄で殴りつけて、流れるような動作で鳩尾(みぞおち)に拳打を付き込み、戦闘不能にさせた。
本来なら顎を砕いて、一撃で終わらせることが出来るが、まあ今後変な顔で登場されても困るので、威力を最低限にしておいた。
「人が考え事をしているのに邪魔をしないでほしい」
予想外だった。まさか、アイエフが身元も知らない奴(私)を仲間に引き入れるなんて。
まあ、最初っから仲間にはなろうかなとは思っていたけど。
ここで邪魔をするのが妙なプライド。
(何だ、この気持ち。もういいや、どうにでもなっちまえ)
だが、正体がばれたときはどうすればいいんだ?
結構、前途多難な道になりそうだ。
「了承したわ。その代わり、私は極力戦闘に参加はしない」
「いいわよ、それで。じゃあ、行きましょうか?」
こちらにウインクして、仲間の下に歩き出すアイエフ。
「ちょっと待ってください!ゲイムキャラさんは...」
ネプギアはそう言うと祭壇らしきものに祭られていたはずのぼろぼろのディスクを悲しげな目で見つめていた。
「ふあ〜...まさか私が眠っている間に破壊されるなんて思っても見なかったです」
『え!』
僕以外のみんなが声を同時に上げる。
「幸い力の一部だけ、外に逃がすことが出来ました」
どこからともなく響いてくる声。
おそらくはこれがパープルディスク―――ゲイムキャラの声なんだろう。
「女神候補生。今の私にはこの世界がどのような事態になってるかは想像もつきません。ですが、私が壊されるという由々しき事が起こっているのも事実です。ですから、私の力であなた方の手助けが出来るのなら―――女神候補生、あなたになら正しい力の使い方が出来ると信じています」
パープルディスクもといゲイムキャラから力の恩恵を受けたのか、ネプギアの力が増したように僕には見えた。
三人は目的を果たしたのか、教会への道へと戻っていった。
「やっぱり俺自身、覚悟が決まってなかったんだな」
自分の覚悟が、たったのアイエフの一言で壊されるなんて思っても見なかった。
だが、甘えてはいけない。
あの時のわがままが、大切な人たちを彼女達から奪ったのは紛れもない事実なのだから。
「取り戻すんだ。全て!」
新たな決心を胸に僕は彼女達の背を追いかけたのだ。
説明 | ||
時は動き、4年後の世界が始まった。 空から落ちてくる一人のメイド服の女の子(?)。 新生(?)「ゲイムギョウ界で目指せハーレム!」開幕!! |
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