ゲイムギョウ界で目指せハーレム!
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第12話 メイドの一日

 

まったく、人を見た目で判断しないでほしい。

こんな文句を呟く理由は多々あるが、面倒なので少し省いて説明しよう。

 

先日プラネテューヌの教会に訪れた僕は教祖イストワールにこう告げられた。

 

「戦闘に極力参加しないということで、レイさんにはネプギアさんたちがプラネテューヌで活動を行っている間、教会の専属メイドとして働いてもらいます」

 

「......」

 

 

こういうことだ。

まあ、別に文句はないと言ってしまえば嘘だが、もうどうでもいいのでしぶしぶこうして廊下を掃除してるんだよ。

ちなみにレイというのは漢字で書く零(ゼロ)の他の読み方。

いや、僕が自己紹介のときに「ゼロでもレイでもいいですよ」って言ったんだよな。

人によっては僕の呼び名が違うのだ。どう考えても、これだけは自業自得だな。

 

「はぁ....次は浴槽か」

 

軽く背伸びをし、雑巾をバケツに突っ込む。

バケツを持ち、とぼとぼと年老いた老人のような足取りででっかい風呂場へと向かう。

 

暖簾(のれん)がかかっている。しかも、女湯しかない。

(これは僕に風呂に入るなと言う意味なのか?)

脱衣所に入り、隅っこにあった掃除用具から、たわしと、モップを取り出す。

 

「失礼しま〜す」

 

危険があるといけないので、一応声をかけておく。

まあ、開けた瞬間に言っても特に意味はないのだが。

 

「あ、レイちゃん。お先に失礼してるよ」

 

中央の巨大な円の形をした浴槽から、ネプギアの声が聞こえてきた。

なるほど、これは感心だな。

まさか、僕のために掃除をしていてくれたなんて。

 

「ごゆっくり」

 

僕はごゆっくりと掃除してくださいの、意味で言ったのだ。

 

そんなことは良しとして、僕は入って右側にある壁を眺めた。

(こんなに身体を洗う場所っているのか?)

壁際には約二十個ぐらいの身体を洗う場所があった。

 

「これは、面倒だな」

 

入り口にバケツとトイレ掃除で床をごしごしするやつを置き、とりあえずたわしを片手に右端から丁寧にやっていた。

 

(なんなんだよ、10分とかからず終わっちゃたよ)

風呂場にはほとんど汚れがなく、僕がやったことと言えば少しばかり目立つカビを消し尽くしただけ。

ぼーっとして出口付近で突っ立っていると、ネプギアが風呂掃除を終えたのか出口にやってきた。

だが、僕はネプギアの姿を見た瞬間驚愕した。

 

「ね、ネプギア?なな、何で、ははは、裸なの!?」

 

僕の驚きのリアクションに、ネプギアは首を傾げながらこう言った。

 

「私、お風呂に入ってたんだけど?それにバスタオルつけてるよ」

 

ネプギアの濡れた身体に纏わりつくような、バスタオル。

何かいやらしい様な気もする姿。

4年も経てば、身体のいろんな部分が成長するので、直視は出来ずに僕が無言でうつむきながら、出口への道を開けた。

ネプギアは終始おかしそうな目で僕を見ていたが、すぐに出口に向かって行った。

 

「きゃあ!?」

 

あ、バケツ置きっぱだったな。

しかも、あのバケツかなり汚い水が入ってる(埃とかほこりとか)ので―――ネプギアさんはもう一度お風呂に入らなければいけなくなりましたとさ。

 

 

 

 

「いや、ホントにすみませんでした」

 

僕はネプギアの部屋で彼女の前で土下座を決め込んでいた。

もちろんのことメイド服のままである。

理由はもちろんなこと、バケツの水を被ってしまった件だ。

 

「もういいよ。頭を上げて、レイちゃん」

 

「うぐ」

 

まだ、僕は女と思われているのか。

色々とショックだが、持ち直そう。

僕は顔を上げ、ネプギアと向きあってみた。

って言うか、足が痺れて動けない。

 

「少しお話しようよ?」

 

ネプギアの笑顔の問いに断る理由(動けないから断ってもどうしようもない)もないので僕は頷いた。

 

「えっと、レイちゃんはなんで私を強くしたいの?」

 

お、いきなり核心を突いてくる質問だ。

 

「それはネプギアが女神達を救い出す、そのため」

 

「で、でも、四天王とかいるのに....」

 

四天王と戦ったときのことを思い出したのだろう。

ネプギアの表情が若干曇る。

 

「じゃあ聞くけど、ネプギアは女神達を助けたくないの?」

 

「助けたいに決まってるよ!でも、そのためにはシェアをいっぱい集めて、四天王を倒さなくちゃいけないんだよ!」

 

「集めて、倒す。集めることはともかく、倒すことは簡単じゃないのかな?」

 

「そんなの「無理じゃない。何も君一人で戦えって言ってるわけじゃない。君にはこれからたくさんの仲間が出来るのだから」――え?」

 

「そして、僕ももちろん手伝う。四天王戦ぐらいかもしれないけど。ピンチな時はいつだって助けてあげる」

 

僕はネプギアの頭にポンっと手を置いて一撫でした。

うつむいていたネプギアの頬からキレイな一滴(ひとしずく)が落ちる。

 

「あー...こんな時に言うのも何だけど、僕は男だから」

 

空気を読めない男なんだよ、僕は。

ネプギアには少しばかり考える時間を上げたほうがいいかもしれない。

そこで自分なりの答えを見つければいいと思う。

僕はその手助けをするだけだ。道は自分で切り開くものなのだから。

説明
極力戦闘に参加しないという理由でプラネテューヌの専属メイドとして雇われるゼロことレイ。
これは彼女のメイドの一日である。
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超次元ゲイムネプテューヌmk.2

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