IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode60 気づいていた事
そうして隼人とシャルロット、ラウラはIS学園に戻り、千冬より色々と話を聞きだされた。
「・・・事情はお前が言った通りだな」
「はい」
「事のあらすじは分かった・・・。三人ともごくうろうだったな」
「いいえ。当たり前のことをしたまでですから」
「まぁ、本来なら市街地でのISの使用は禁止になっている。実際のところは謹慎ものだが・・・事情が事情だ。特別に免除してやる」
「ありがとうございます」
「・・それと、デュノア、ボーデヴィッヒ。お前たちもあのアンノウンに何かを受けたのだろ」
「は、はい」
「・・ならばすぐに医務室に向かえ。影響がないとはいえんからな」
「分かりました」
「・・・?」
隼人はあることに気づいた。
「織斑先生」
「なんだ?」
「今『お前たちも』って言いましたよね?他にもいるんですか?」
「あぁ。実はオルコットも同じことをされている」
「セシリアが!?一体なぜ?」
「お前たちが出かけている間にオルコットの前にもアンノウンが現れたらしい。話によればアンノウンは攻撃せずにオルコットに接近して、デュノアとボーデヴィッヒと同じように光を受けて、その直後にアンノウンは消滅したらしい」
「・・・・」
「セシリアまでも・・」
「だが、なぜ・・・・」
「悩んだところで答えは出やしない。もう行っていいぞ」
そうして千冬は三人の前を後にした・・・・
「・・・・・・・」
隼人は医務室に向かうシャルロットとラウラと別れて寮の自室に戻っていた。
(今までに見ないバインドの奇妙な行動・・・・。それによる消滅・・・一体何が起きているんだ・・・)
そしてあの時のバインドの行動を思い出す。
紫色に光る左目より扇状に光を出してシャルロットとラウラをスキャンするように上から下に下ろしていき、光を当て終わったらその直後にバインドは消滅した・・・・・
(・・まさかな・・・)
隼人はあることが脳裏に浮かぶが、ありえないことだとすぐにかき消した。
(・・そういえば神と全然交信ができていないな・・・。向こうじゃ大忙しなんだろうかね・・・)
そう考えていくと部屋の前まで来て、隼人は鍵を開けて中に入る。
「お帰りなさい・・・兄さん」
そして颯が出迎えてきた。
「ただいま・・颯」
隼人は颯の頭を撫でる。
こうして見ると二人の身長は颯のほうが少し低いことが分かる。
「リイン。何も起きなかったか?」
『はい。特にこれといったものはありませんでした』
「そうか・・・なら問題は無い」
「兄さん」
「ん?」
「・・・お出かけ・・楽しかったですか?」
「・・ま、まぁな。それなりにはな」
「そうですか・・・。良かったですね」
「あぁ・・(といってもほとんどバインドとの戦闘になったけどな)」
隼人は苦笑いして内心でため息を付く。
「・・あっ・・もうこんな時間か」
そして隼人が時計を見ると、既に夜の九時を回っていた。
「一応颯は飯は食べたのか?」
「うん・・・」
「そうか・・・。なら、問題はないな・・・」
「・・・兄さん・・・お風呂入ったの・・?」
「いいや。まだだな」
「・・・それじゃぁ・・一緒に入ろうよ」
「いや待て!」
と、隼人はとっさに颯にビシッと手を出した。
「・・駄目なの・・・?」
「いや・・あのなぁ・・・」
悪気も無く首をかしげる颯を見て隼人は呆れる。
「ってか、まだシャワーも浴びてなかったのか」
「うん・・・。兄さんが帰ってくるまでリインフォースさんと話していたから・・・」
「・・・そうか・・。じゃぁ先にシャワーを浴びれよ。俺は後でいい」
「・・・うん」
そうして颯はシャワールームに向かって行って入る。
「・・・はぁ」
と、隼人はため息を付いてベッドに腰掛ける。
『さすがにお疲れですか』
「まぁな・・・。何よりあいつの羞恥心の無さが結構きつい・・・。俺のクローンっていったって、あいつは・・・女だからな」
と、隼人は頭を掻く。
『気苦労が絶えませんね』
「そうだな・・・。クローンでも性格まで似てくるものか?」
『さぁ・・・。そこまではちょっと・・』
「だよな・・・」
『・・・・』
リインフォースは少し考えて・・・・・
『・・・隼人』
「なんだ?」
『・・・隼人に・・・伝えることがあります』
「・・・・・?」
『・・・正直言い難いのですが・・・颯のことで・・・』
「・・・・・・・」
『・・・実は・・・颯は―――』
「・・・人間と違う、だろ」
『え?』
リインフォースは唖然とした。
「・・・やっぱりな」
そして隼人は確信を得たようにうなずく。
『な、なぜ・・・知っているんですか?』
「・・・気がかりだったのはあいつに会った頃からあってな。それまでは頭の隅に置く程度だったが、お前の反応で確信に変わったよ」
『・・・だとしても、彼女が人間とは違うと分かったのですか?』
「・・・勘・・・かな」
『勘?』
「なんとなく・・・そう感じるんだ・・・。よく分からないけどな」
『・・・・・・』
(やはり・・・自覚が無いのですね・・・・)
リインフォースは複雑な気持ちになる。
(真実を伝えるべきか・・・・でも・・・無闇に言うべきことでもない・・・・)
「リイン」
『は、はい』
「そう難しい顔をするな。颯がどんな存在であろうが、俺はあいつを見守っていくさ」
『・・・隼人』
「・・・あいつ・・・最初に会ってから寂しそう・・・だったからな」
『・・・・・』
「何があったのかは分からないが・・・ずっと一人ぼっちだったんだろうな・・・」
『一人ぼっち・・・』
「・・一人ぼっちは・・・寂しいからな・・・・だから・・・颯にはそんな思いをさせたくない・・・俺のようにな」
『・・・・・』
「・・兄さん」
すると、シャワールームより素っ裸の颯が出てきた。
「のわぁっ!?」
隼人はとっさに後ろを向いた。
「お前!?何やってんだよ!」
「ご、ごめんなさい・・・。下着を持っていくのを忘れて・・」
「それだったら誰かに頼めよ!リイン、持って行ってやれ!」
『は、はい!』
そしてリインフォースは慌てて下着を取ると、颯と一緒に入った・・・・・・
「・・・疲れる」
そして隼人は本日一番のため息を付いた・・・・・
「・・・・・・・・」
一方その頃・・・セシリアは自室のベッドに腰掛けて考えていた。
(あのアンノウン・・・一体わたくしに何を・・・)
それは偏向射撃の訓練の時にそれは現れた。
セシリアはすぐに攻撃を仕掛けるが、そのアンノウンは物凄い速さでかわしていくと、一気にセシリアの間合いに入った。
そしてそのまま左目より扇状に光を出してセシリアに浴びせていくと、最終的には消滅した・・・・・
(それにあのアンノウン・・・一学期のクラス対抗戦の時に現れたタイプと似ていましたわね・・・いくつか異なる点がありましたけど)
それは一学期のクラス対抗戦の時で、襲撃者二体を撃破した後に黒い影ことバインドが現れた。
セシリアが接触したバインドとそのバインドは酷似していた。
「・・・・・」
それからしばらく考えた・・・・・
「・・・・・・」
そして隼人は寝巻きに着替えて、パジャマに着替えた颯の髪をくしで梳いていた。ちなみに颯の着る服は千冬からの支給されたもの・・・
「よし・・・いいぞ」
「うん」
そして颯はイスから立ち上がってベッドの方に行って寝転んだ。
「お休みなさい」
「あぁ・・・お休み」
そして颯は眠りに付いた。
『意外と甘いんですね・・・』
「甘い、か・・・。かもな」
『・・隼人はどうするのですか?』
「何をだ?」
『・・颯をどうするのか・・』
「・・・どうする、か」
『・・・・・・』
「・・・今のところは・・・何も決めていないな」
『・・・・・』
「いつかは決めるさ・・・・その時が来ればな」
『・・・そうですか』
そうして隼人は颯の寝るベッドの隣のベッドに行くと寝転ぶと、リインフォースは毛布を羽織ってベッドの隣に座る。
「お休み」
『お休みなさい・・隼人』
そして隼人は電気を切って眠りに付いた・・・・・
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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コメント | ||
なんだか家族みたいだな・・・兄:隼人 妹:颯 母?姉?:リーンフォース あと颯が疾風になってるか所があったはず(鎖紅十字) | ||
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