真・恋姫†無双「すーぱー孫権伝 臆病な自尊心と尊大な羞恥心?」
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真恋姫無双

 

 

<すーぱー孫権伝> 

 

    王者の臆病な自尊心と、尊大な羞恥心

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                        孫権 字は仲謀

 

           

 

          

 

 

               小覇王である孫策の妹であり、呉の小悪魔 孫尚香の姉である。 

 

 

                この姉妹関係で孫権の苦労を垣間見ることができるであろう。

               そして、天下泰平となった今、孫呉において孫権を国主として

                呉国の命運を左右する重要な議題がなされているのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「まずは、蓮華様には北郷様とまぐわって頂きます」

冥琳は顔色ひとつ変えることなく物凄く驚愕な献言を蓮華した。

蓮華は冕冠(べんかん)に付けらるように垂らした十二旒(りゅう)の後ろ

で己の顔を赤らめ、別の臣下に助けを求めるように見渡した。

 

 

近衛の思春は表情を変えることなく憮然としており、穏は何を

考えているのか終始にこにこと笑っていた。呉の良識人 亜莎

に至っていえば顔を赤面にし下を向いているだけであった。

誰もこの窮地を助けてくれる家臣がいないことを悟ると蓮華は嘆息した。

 

 

「冥琳、この件に関しては私と一刀の問題であって冥琳にとやかく言われる筋合いは……」

 

「それだからいけないのです!」

 

冥琳は蓮華の言葉をさえぎり、更にここぞとばかりに進言をした。

 

「魏王曹孟徳は虎視眈々と北郷様との既成事実をつくり三国筆頭の地位を狙っております。

一方で漢中王劉玄徳は善人のふりをして着々と攻勢にでて北郷様の皇后の地位を狙っております。

このような情勢なのに蓮華様のように北郷様のお気持ちなどと生温い考えは亡国を招くことになるのです」

 

 

蓮華は今日で何度目かのため息を出した。

 

 

 

確かに冥琳の主張はもっともである。

 

 

 

曹孟徳 華琳のように一刀をてなづけ三国の中で最も発言権を大きくする国家方針

劉玄徳 桃香のように皇后の地位に就き、実質的に国家としての正当性を主張する為に一刀を籠絡(ろうらく)するのも立派な策であろう。

 

 

しかし、蓮華には北郷一刀という個人の人格を無視してまで国策に走るのには何故か納得できなかった。

 

 

 

 

これ以上一刀を議題にしたくはない。

 

 

 

「この件に関しては私に策がある。だが本日の朝議はここまでとする」

蓮華は最後まで話し足りない顔をしている冥琳を尻目にそそくさとその場を去った。

 

 

 

 

 

 

 

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*********

 

 

 

 

「とは言ったけど……どうしよう……」

 

 

 

蓮華は亭の欄干に肘を置き、眼下を流れる流水を眺めながら思案していた。

いつもなら思春が周囲に居るはずであったが今は主を思ってか姿は見えなかった。

 

「ふっふふ お困りのようね」

「誰? 小蓮?」

 

蓮華は屋敷と亭を結ぶ回廊を見たが人影はなく

亭の周囲を見渡したがどこにも小蓮の姿は見えなかった。

 

トウッ!

 

掛け声と共に声の主は亭の横にある池から飛び出し蓮華の目の前に現れた。

「わたしは愛と((性技|せいぎ))の使者 華蝶仮面なのよ」

 

「あわわっ 変態筋肉お化け!!」

「失礼しちゃうじゃない。真のオトメの味方に向かって!」

 

華蝶仮面と名乗る防弾筋肉マッスル((漢女|ガイ))は股間をいきり立たせて憤慨した。

 

 

蓮華は

 

        これ以上貂蝉を刺激することは危険だ!

 

 

                        己の本能が警戒アラームを出し

 

       

 

                 何時でも逃げられるように数歩後方に下がった。

 

 

 

「貴女のお悩み、それはご主人様とのなかが進展しないことについての苛立ちネ?」

「貂蝉! 何故貴方がそれを解るんだ!!!」

 

 

蓮華は先ほどまでの警戒心が薄れ、貂蝉に詰め寄るように近づいた。

 

 

「オトメの恋と便秘の悩みは万国共通なのよ。

             さあ、この華蝶仮面にお悩みを打ち明けるんだくわさ」

 

 

 

 

 

 

 

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                    *****

 

 

 

 

 

「……そう家臣からの突き上げとご主人様の御心との両天秤になっているいのね」

「貂蝉…じゃなかった華蝶仮面、どうすれば他国と競合できる、何か策はないだろうか」

 

貂蝉は蓮華の話を一通り聞き終え、最後の審判を下すかのようにビシッと蓮華を指差し高々と宣言した。

 

「蓮華ちゃん、『夜這い(ナイトハンティング)?』 をすべきよ」

「夜這い?華蝶仮面なんだ?それの『夜這い?』とは…」

 

蓮華はニコニコと不気味に微笑する貂蝉に怪訝な表情で尋ねた。

 

「『夜這い?』とは、ご主人様の故郷の『由緒正しい伝統作法』なのだわさ。

 

  深夜に寝所に忍び込み、男女の営みをして既成事実をつくってしまうのよ」

 

 

貂蝉の話を聴いて蓮華は瞬間湯沸かし器のように真っ赤になった。

 

 

「私は呉王だ!そのような下々のような真似ができるわけがない!!!」

「それがいけないのよ。

  蓮華ちゃんの漢女心(オトメゴコロ)に忠実になることによって

                  初めて他国と一線を引き凌駕できるのよ」

 

 

 

「……乙女心に忠実にか……私にそれができるのだろうか……」

 

 

 

華蝶仮面はビキニパンツからどうやって入っていたのかハート飾りの杖取り出した。

「蓮華ちゃんのために、勇気がでるように

         真のオトメになれるオマジナイをして『夜這い?』にいくのよ」

 

 

 

 

ハート飾りの杖高々とかざし、生きる物全てを呪うかのように魔法の呪文を唱えた。

 

 

 

 

 

            ラミパス・ラミパス・ルルルルル!真のオトメにな〜〜〜〜〜〜れ!!!!

 

 

                       ギャ―――――――――――――――――ァ!!!

 

 

 

ハート飾りの杖が忌まわしき悲鳴のような奇声を挙げ周囲の光が蓮華に集まった。

次の瞬間集まった名状しがたい光は爆発をして数瞬、周囲は闇に包まれ、

蓮華の居たところから無数の湯気は立ち上っていた。

 

 

 

蓮華は閉じていた目を開けた

「……成功したのか?」

 

 

華蝶仮面はうっとりするような表情で蓮華だったモノを見ていた。

「大成功よ。蓮華ちゃん気分はどう?」

 

 

 

「不思議だ……先ほどのように胸に閊(つか)えていたモヤモヤ感がない。

         それにカラダが物凄く楽で、肩こりだった肩も楽だ?」

 

 

 

「あとはご主人様のもとに行き『夜這い?』をするだけよ」

 

「うむ。貂蝉、じゃなかった華蝶仮面ありがとう」

 

 

「さあ行くのよ!!蓮華ちゃん!!!」

 

 

 

 

 

 

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         本来、

 

           各王の発言や行動は北郷一刀の書記官により逐一記載されるはずであったが

 

  

 

            今夜の件に関しては呉の報告書は抹消されていた。

 

 

            またこの日の一刀についての記録も抹消されていた。

 

   

 

    

 

    

 

             しかし、幾つかの証言によりその夜に起きた事件を推測する事ができるであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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証言1;呉国 国王近衛隊長 思春の証言

 

 

 

私は、蓮華様が御心を痛めているので、

北郷を脅し…… 直訴する為蓮華様の警護を別の近衛兵に任せた。

 

 

この近衛兵は蓮華様の御心を気遣うことができる有能なヤツ

なので遠くから傍観していたとのことだ。

 

 

すると池から光と共に仮面をつけた筋肉ダルマが出現して蓮華様と何やら話をしていた。

 

 

蓮華様の護衛に駆け寄ろうとしたら

この奇怪な筋肉ダルマは見るもおぞましい杖を振りかざし呪いの言葉を唱えた。

 

 

周囲の木々は立ち枯れ、池の魚は浮かび上がり、飛んでいた鳥は落ちてきた。

 

 

この近衛兵は口から血を吐き出し失神寸前に見たのは、

蓮華様の元に王衣を着た長身の人物が湯気を立たせながら立っていたとのことだ。

 

 

 

白髪になって戦死した近衛兵から聞だしたのはこれで全てだ!

 

 

北郷陛下!?

 

 

知らん!私が脅迫、じゃないお願いに行ったときは何もしておらず

気楽にもメイド侍女に耳かきをしてもらっていた。

その後、今のように何故北郷がご乱心したかは私は知らん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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証言2:呉国 大督 冥琳、((隠居|ニート)) 雪蓮

 

 

 

わたしと冥琳が中庭の亭の一角で酒盛りをしていると突然、鳥肌が立つような奇声が聞こえたの。

 

 

その忌むべき呪詛を聞いて不思議とわたしが今まで忘れていた戦場にいる感覚

近くに置いてあった南海覇王を抜いて周囲を警戒したの。

 

 

すると、背後から衣が乱れ、長身の狂気じみた筋肉質のモノが襲ってきたの。

 

 

私は反射的に覇王で切りつけた。

 

 

しかしその異形の物体は頑丈にも覇王を防ぎ、逆に覇王の方が刃が欠けしまったの。

そん後、あれは何かよく覚えてないんだけど回廊には脱ぎ捨られた靴や衣服が散乱しており、

池にある亭には蓮華の着けていた髪飾りと冕冠(べんかん)が落ちていた

との報告があがっていたわ。

 

 

(雪蓮談)

 

 

 

 

 

 

雪蓮と酒を飲んでいると突然、何とも名状し難き声が聞こえた。

 

 

雪蓮が刀を抜き警戒しているとその異形のモノは雪蓮の背後から襲い掛かってきた。

私はすかさず酒瓶をそのモノに投げ、ひるんだ隙に雪蓮が切りつけたが然程効果はなかったようだ。

 

あれが何かは私でも解からん。

 

ただ言えることはあのモノは王衣をまとっていたことだ。

 

 

(冥琳談)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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証言3:メイド侍女 詠

 

 

 

ボクもしっかり見たわけじゃないけど……

夜厠に行く際にアイツの部屋を通ったとき、喘ぎ声が聞こえたの。

ボクはまたアイツの夜伽をしている女の声だと思ってその場を去ろうとしたの。

 

「ね…ねぎあげます。やっ、やおい穴はやめてください!」

 

                          へッ!?

 

ボクは思わずアイツの部屋の扉に耳を着けたんだ。

 

 

はぁ!?何言ってんの?かっ、勘違いしてるんじゃないわよ。

朱里達の801本に感化されたとか、

アイツがいつの間にか男色に走ったかと思うわけないじゃない。

 

 

さぁ、話を続けるわよ。

 

 

                     部屋から荒い息苦しい声

 

 

                        服を切り裂く音

 

 

                         暴れる感じ

 

 

 

 

ボクは思わすアイツに刺客に襲われているのかと思ったの

 

すかざず入って近くにある椅子で刺客に当てようと考えたんだ。

 

ところが寝ぼけた月が来て

 

        

 

          「詠ちゃん……厠の扉を開けないと……ふぁぁ」

 

 

                        と言ってアイツの部屋の扉を開けちゃったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

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そこで見たものは

 

 

 

 

   羽交い絞めにされたアイツと

 

 

 

          

 

             ビキニパンツを履いた筋肉質の漢女が暴れていたんだ。

 

 

 

             

 

 

 

 

                     そして、その漢女の顔は孫仲謀だったんだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<終劇>

 

説明
超久しぶりの1話完結の短編の書き下ろしです。
恋姫同人に参加(ホラー)に投稿予定でしたが
時間がなく今頃投稿となりました。
宜しければご覧ください。
宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)です
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コメント
>きたさん様コメントありがとうございます。当初は王道の純愛ものにするはずでしたが、同人投稿のテーマが「ホラー」でしたので。。。黒歴史w(thule)
>アロンアルファ 様コメントありがとうございます。 蓮華^( ̄□ ̄#)^ψ 一刀また別の漢と・・・むき〜(怒)「」(thule)
>グリセルブランド 様 コメントありがとうございます。一刀「もうお嫁に行けない。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!! 」(thule)
>西湘カモメ 様コメントありがとうございます。一は立派な奥さんになりましたとさめでたしめでたし(マテ(thule)
やっちまったな。 恋姫の漢女化における一刀受けのOHANASI。 支援すべきなのかう〜(・_・o)ン? (o・_・)ン? (o・_・o)ン?? ま面白いからいいか。(きたさん)
理性をとっぱらった(?)蓮華様は危険。っと…(アロンアルファ)
蓮華 「子作りするんだよホラホラホラ(鬼畜)」  一刀 「誰か助けて!!(哀願)」  この外史は一刀の願いにより抹消されて終了(グリセルブランド)
恋姫ワールド最大の黒歴史だな・・・。蓮華と一刀はその後一体どうなったのだろう?(西湘カモメ)
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