恋姫†無双 ─最後の可能性─ 第一話 |
新たなる外史。
全ての始まりである予言を始まりとし、
最後の物語が始まる──────────────
第一話 イレギュラー事象
「・・・・・・・・・」
目が覚める。
目の前に広がるのは、視界いっぱいの青空。
「・・・ついたか」
もはや「いつものことです」といったような雰囲気で起き上がる。
ぶっちゃけると、流星となって落ちている間、気絶していたわけではなく、
眠っていたのだ。強制的に、ではなく、自発的に。
馴れっこである。
そして陽気である。
「・・・さて、」
まずは現状の把握だな・・・
今、目の前に広がる風景は、空ではなく荒野。
現状の把握とは言うが、俺が考えることはひとつしかない。
「まず、誰が来るか・・・だな」
俺が最初に出会う人物によって、これから起こることの道筋は大体立てられる。
もしここで、桃香や愛紗、鈴々が俺のところに来たのなら、
この外史では、蜀が中心となって物語が進んでいく。
もしここで、あの三人組が──────────
「おいそこの兄ちゃん!」
くれ・・・・ば・・・・・・・
「・・・・・・・・・」
「珍しい服着てんじゃねぇか・・・・・・って・・・」
説明の途中に入ってくんなよ・・・
つーかコイツらの姿を見ると、なんかよくわからないが面倒くさい気分になっちまうんだよな
「・・・・・・・はぁ」
「オイ、ちょっとまて、なんだその面倒くさそうな表情は!」
「ア、アニキ・・・あっし、なんか軽く傷ついた気がする・・・」
「お、おでも・・・」
いや、だってこのやりとり、何回やったと思ってんだよ・・・
はっきり言うと、飽きた。
「・・・・・・・・ふぅ」
「ぬ、ぬぐぅ・・・コイツのこの表情、なんかむかつくぜ・・・」
「だって事実、面倒くせーし・・・」
もういいや。この顔をずっと見てるのもアレだし、
とりあえず話しをすすめるか・・・・
「・・・で、なんか用?」
「くそっ、なんかむかつくが、お前のその服と持ち物置いてけ」
・・・・・・テンプレ、乙
「・・・・・・」
「どうした、びびってんのかぁ?」
いや、コイツどんだけ期待を裏切らないんだよ・・・
違う意味で裏切られたよ・・・まぁいいけど・・・
「オイ、聞いてんのか?」
「・・・あぁ、えっと・・・・やだ」
「なっ・・・こ、こいつ!」
とりあえずいつも通り─────────
「チッ・・・じゃあ、力ずくで──────」
狩るか──────
「・・・・・・・・・は?」
風。
彼らが感じたのは、例えではなく、まさにそれだった。
人が呼吸をするように自然に、一刀は彼らを風となり通り抜けていた。
「・・・な・・・なんだ・・・?」
彼らは困惑すると同時に、体に違和感を感じた。
「な・・・なんじゃ・・・こりゃぁ・・・」
彼らの違和感の正体。それは、
「ふ・・・服・・・が・・・」
彼らの服だけが、ズタボロにされていた。
服やズボンには無数の切り裂かれたあとが、
つけていたバンダナは風に流されていた。
無数のキズをつけて。
「「「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」」」
恐怖。
それだけが彼らを突き動かしていた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ア、アニキィィィ!あっしらの出番なしに逃げないでくだせぇぇぇ!」
「・・・・・・・・・」
三人はただひたすらに荒野を駆けていった。
・・・あのちっちゃいの、出番、ほしかったのかな・・・
あのでかいのにいたっては無言だったな・・・そんなに怖かったのか?
・・・で、そろそろあいつらが来るはずだが・・・
「そこの者。お見事ですな。」
「なのですよ〜」
・・・なんで、こうタイミングがいいんだよ・・・こいつら・・・
慣れた光景。少しの苦笑いとともに、声のした方にいる三人に・・・・・・・・
(・・・・・・・・・・・・・え?)
三・・・・・・・人・・・・・じゃ、ない?
(星と・・・風・・・・・だけ?!)
彼のもとに駆けつけるのは、三人、だったはず。
しかし、今、彼の目の前には二人しかいなかった。
(どういうことだ・・・凛がいないなんて・・・)
そこにいたはずの三人目。しかし、そこにいた三人目の姿はなかった。
「・・・?どうされたのですかな?」
(・・・と、とりあえず、考えるのは後・・・だな・・・)
「あぁ、すまない。なんでもないよ。」
まずはこの現状をどう抜けるか・・・だな
「?・・・まぁよいでしょう・・・しかし、先ほどは見事でしたな。」
「そう・・・・かな」
「風も見入ってしまったのですよ〜」
「ほぉ、風も見入るほどの武とは・・・なかなか興味深い・・・」
・・・こいつらは通常運転だな。
「・・・それで、お二方は何者でしょうか?」
とりあえず、話を進ませておこう。
「おぉ!まだ名乗っていなかったのです」
「そういえばそうでしたな。我が名は趙子龍と申す。」
「風は程立なのです。星ちゃんと一緒に旅をしているのですよ」
・・・二人に、変わったことはないな・・・
「俺は、北郷一刀。気がついたら、ここにいたんだ。」
・・・俺の言葉もテンプレだな・・・・・・
「・・・気がついたら?ふむ・・・興味深い・・・」
「ということは、お兄さんが天の御遣いなのですか〜?」
・・・まぁ、そうなるだろうな。
「・・・天の御遣い?いや、わからない。というか、それはなに?」
ここでこう言わないと、怪しまれる・・・かな
「・・・・・なぁ、風よ・・・そろそろ・・・飽きたのだが・・・」
・・・飽きた?え、俺との会話、そんなにつまらなかった?
・・・・・・やべぇ、軽く落ち込んだ・・・
「星ちゃん。そんなこと言ったから、お兄さんがおちこんでしまったのですよ」
・・・その言葉も結構いたいな・・・・・・
「・・・まぁいいのです。好きにしたらいいのですよ」
「そうか。では、そうさせてもらおう。」
そう言うと、彼女は俺の傍まで近寄り、真剣な目で俺を見た。
そして、
「北郷殿。お主は、なにか目標をお持ちか?」
と、そう聞いてきた。
その言葉に、俺は困惑した。
どの外史でも、このタイミングで俺に聞いてきたことはなかったからだ。
しかし、答えないわけにはいかない。
(何故このタイミングで聞いてきたのかはわからないけど・・・)
答えよう。偽りなく。自分の本心を。
「・・・俺は、何度も同じことを繰り返してきた。」
何度も壊れそうになった。
「何度も、何度も、何度も、何度も、愛する人を守るために繰り返した。」
それでも、みんなのためなら、立ち続けることができた。
「だから・・・見てみたいんだ。愛する人たちが生き続ける世界を」
だからこそ、見てみたいんだ。
「俺が・・・愛した世界を」
愛した人が生き続ける世界の『可能性』を。
「「・・・・・・・」」
「・・・・・・・・」
・・・・・・え?無言ですか?ここで?
「「・・・・・・ップ」」
「・・・・・・・?」
「あっははははははははは!」
「くふふふふっ」
え・・・・?わ、笑われた?あれ、なんか泣けてきた・・・
「ふぅ、やはり主は全く変わっていませんな」
・・・・・・・・・・・え?
「やっぱりお兄さんは、お兄さんだったのですよ」
・・・・・あれ?ちょっとまて・・・
「い、今、俺のことをなんて呼んだ?」
「風はお兄さんと」
「わたしは『主』と」
「・・・・・・・・」
あ、主?この呼び方、俺が蜀にいたときの呼び方だよな?
なんで星がそんな呼び方を・・・これじゃまるで・・・
・・・・・え?
「・・・もしかして、二人とも記憶が?」
「はい。もちろんありますとも」
「当然、あるのです」
・・・こっちに来て、早速、二つも予想外の出来事発生だよ・・・・・・
あとがき
どうも。暇神です
「北郷一刀です」
ついに本編が始まりました!
「多くしゃべれた!」
おまえ、どんだけセリフほしいんだよ
「もっと!」
・・・・・・はぁ
「ところで、今回の話、書くのにどれくらいかかった?」
えっと・・・2時間ちょっと
「・・・続けられるのか?」
わからn・・・・い、いや、続ける!
「・・・・・・」
え、え〜と・・・さて!次回は!
「流した?!」
うるせぇ!次は、一刀、星、風の三人で賊の討伐、といったふうにしようかと思います。
「・・・戦闘パートか?」
多分そうなるだろうな。
「戦闘・・・・・か」
おそらく、チート一刀による一刀無双になる・・・かも・・・
「え〜・・・」
まぁ、そう嘆くな。
と、いうわけで、次回も
お楽しみに〜♪
「お楽しみに・・・」
説明 | ||
本編開始!ついに本編が始まりました!早速、新キャラ登場。 目指すものはハッピーエンド! 第一話の時点でつまりまくってます。 文才もないので、つたない文章ですが、どうぞよろしくお願いします!! |
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コメント | ||
記憶を引き継いだ星と風ですか・・・これからの展開が楽しみです(ミドラ) 良いんじゃないかな、こんな外史があっても。次回を楽しみに!?(きたさん) おもしろかったッス。 続き楽しみにしてるッス!(鬼神) 稟がいないのは星と風と違って記憶が無いからなのか・・・はたまたそれでも華琳を選んだのか・・・気になります。(本郷 刃) 独自勢力っぽい雰囲気がでてきたな。次回を楽しみにしております。(アルヤ) |
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