B★RIS――ブラック★ロックインフィニット・ストラトス――転生して一夏の兄になった一人の男の娘の物語
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第十二話 後どれだけ叫べばいいのだろう 

 

数日後 第3アリーナ 

 

数日前、クラス対抗戦のトーナメント表が発表されました。

なんと一夏の対戦相手はいきなり2組、つまり鈴です。

アリーナ中央にはすでに鈴が待機しています。後は一夏が出撃するだけ。

 

「一回戦から鈴が相手か・・・。」

 

そこに山田先生から通信で鈴のISの説明が入る。

 

『あちらのISは((甲龍|シェンロン))、織斑君の白式と同じ、近接格闘型です。』

 

「((私|わたくし))のときとは勝手が違いましてよ?油断は禁物ですわ。」

 

「硬くなるな。練習のときと同じようにやれば勝てる。あいつは千夏よりは強くないはずだ。」

 

「下手に近づいて返り討ちに会わないようにね。それから、距離が離れてるときは必ず警戒して。白式とは違って、向こうは遠距離射撃武装も積んでるはずだから。」

 

「分かった。・・・あれで殴られたら、すげー痛そうだな・・・」

 

「「千夏 (さん)のウォーハンマーよりはマシだ(ですわ)。」」

 

え?ウォーハンマーで殴るとそんなに痛いの?知らなかった・・・。

 

『それでは両者、規定の位置まで移動してください。』

 

カタパルトが一夏をアリーナまで運ぶ。一夏が出撃した後、僕、セシリア、箒は通信室へ移動する。さて・・・介入してくるやつはいつ来るか・・・。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

十数分後

((瞬間加速|イグニッションブースト))のことで話が盛り上がったころ、僕のISの空中ディスプレイに、警告が表示される

[警告 第3アリーナ上空に所属不明のIS3機を確認 生体反応なし]

・・・3機?原作では確か1機だけだったはずだけど・・・。あれかな?「僕を転生させた神様のミスで敵機が増えちゃいました。」って感じかな?・・・まさかね。{ズドン!}・・・来たか。さて、出撃許可もらって早く介入して・・・・え?

千夏は自分の目を疑った。

アリーナに侵入してきた機体は3機。

1機は、原作にも登場した巨大なIS『ゴーレムT』

1機は、体に会わないほどの巨大な鎌を持ち、緑色のオーラを放つ少女のようなIS『デッドマスター』

そしてもう1機は、蜘蛛のような形をした巨大な戦車。此処からでは確認できないが、乗っているのは恐らく金髪の少女『チャリオット』

 

千夏が驚くのも無理は無い。デッドマスターとチャリオットは前世のアニメの登場人物だったのだから。一夏たち自体、千夏にとっては前世のアニメ、ラノベの登場人物だが。

 

・・・あれは・・・マズイ!

 

「システム破損!何かがアリーナのシールドを突き破り、侵入してきたようです!」

 

「試合中止!織斑!鳳!直ちに退避しろ!」

 

直後、観客席の扉が閉ざされる。ロックされた・・・。これじゃ普通のISでは援護に向かうことも出来ない・・・。

先ほどの話を聞いていたが、原作どおり一夏と鈴はみんなが逃げ切るまであの3機とやりあうつもりらしい。あのバカ・・・!

 

「先生!((私|わたくし))にISの使用許可を!すぐに出撃できます!」

 

「そうしたい所だが、これを見ろ。」

 

全員の視線がモニターに集中する。

 

「遮断シールドが、LV4に設定・・・?」

 

「しかも、扉がすべてロックされて・・・あのIS仕業・・・。」

 

「そのようだ。これでは、非難することも、救援に向かうことも出来ない。」

 

でもこのままじゃ一夏たちが危ない・・・なら!

 

「織斑先生!あの((鎌持ち|デッドマスター))と((蜘蛛戦車|チャリオット))は危険です!僕に行かせてください!」

 

「先ほどの話を聞いていなかったのか?遮断シールドg「『BBジェノサイド』『バーストショット』『フォトンシャワー』なら、シールドを破って進入することが可能です!」何?」

 

「これらはすべてシールド貫通攻撃です!アリーナのシールドくらいなら簡単に破れます!」

 

織斑先生は考えるような素振りを見せる。

僕は目で織斑先生に訴える。その思いが通じたのか

 

「千夏、お前ならあの2機をやれるんだな?」

 

「はい!」

 

「よし、ならISの使用を許可する!死ぬなよ。」

 

「はい!」

 

アリーナに侵入しようと、通信室を出ようとしたとき、織斑先生に止められた。

 

「千夏。分かっていると思うが、Iシステムだけは使うなよ。」

 

「・・・・・分かっています。」

 

 

出撃許可は下りた。早くアリーナに入ってあいつらを何とかしないと・・・!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アリーナ上空

此処からあの3機のISと一夏たちが戦ってるのが見える。しかし、押されているのはやはり一夏たちだ。

 

「行くよ、B★RS・・・『BBジェノサイド』!」

 

ジェノサイドでアリーナ上空のシールドを破壊し、内部に侵入する。

 

『千夏兄!?』

 

『バカ!どうして来たのよ!すぐに逃げなさい!』

 

ちょ・・・助けに来たってのにそれは酷くない?

 

「いい?2人とも。落ち着いて聞いて。」

 

事の重要さを理解したのか、2人はまじめな表情で僕の話しに耳を傾ける。

 

「一夏と鈴はあの大きくて黒いISの相手をして。戦術はそっちに任せるから。」

 

『でも千夏兄!一人であの2機を相手に出来るのかよ!』

 

『そうよ!ここは1人1機ずつ相手にしたほうが・・・』

 

「自分の強さを把握して!1人1機を相手にしてたら確実にやられちゃうでしょ!」

 

珍しく僕は感情的になる。それだけ事が重大なのだ。

 

「いい?2人で連携してあのISを倒すの。分かった?」

 

『でも・・・残りの2機はどうすんのよ!』

 

それは勿論・・・

 

「僕が相手する!じゃぁ、頼んだよ!」

 

そう言い残し、デッドマスターと蜘蛛戦車の方へ急加速。

先に動いたのはデッドマスター。何本もの鎖を僕に向けて放ってくる。遅れて蜘蛛戦車が何個もマカロンを放出してくる。・・・やっぱりマカロン?どうしてマカロン?

 

とりあえずチャリオットからやろうかな。ビットは自動操縦でデッドマスターへ向かわせよう。足止めくらいは出来るはずだ。

ビットをオートモードに切り替え、デッドマスターへ向かわせる。チャリオットの蜘蛛戦車へロックキャノンを連射するが、傷ひとつつかない。

 

「硬い・・・。なら!」

 

高く飛び上がり、蜘蛛戦車の頭上を通り抜ける。戦車の運転席らしきところに、チャリオットは居た。

そこへ向けてバーストショットを放とうとするが、それは成されなかった。突如横から飛んできた鎖に右手が絡まれ、次々に左腕、右足首、左足首と鎖を巻きつけられ、身動きが取れなくなる。

 

強い。千夏はそう思った。

デッドマスターはビットの攻撃を掻い潜り、千夏の顔面に蹴りを入れ、すれ違いざまに鎌で切りつける。続いてチャリオットの蜘蛛戦車が形状を変え、6つの足をドリルのような形にし、千夏に突き刺す。

B★RSから黒い液体が噴水のように溢れ出る。やがて蜘蛛戦車が千夏から離れる。千夏の体には直径20cmほどの穴が開いてしまったが、すぐに閉じられる。B★RSは外傷カットの機能は存在しないが、その分すぐに回復する。

傷口が修復され、痛みも消え去る。

 

「かなりエネルギーを持ってかれちゃったな・・・エネルギーを消費する攻撃は多用出来ない・・・。それでも!だとしても!」

 

その瞬間、千夏を束縛していた4本の鎖が千切れる。千夏の左目には青い炎が灯されていた。

右手にロックキャノン、左手にブレードを展開し、チャリオットの蜘蛛戦車に突っ込む。チャリオットはそれに応えるように戦車からマカロンを発射してくる。・・・食べ物大事にしようよ。

飛んでくるマカロンを避けたり撃ったり斬ったりしながら蜘蛛戦車に接近する。しかし、

 

「!?」

 

突如横からビームが飛んでくる。ゴーレムTが一夏たちに向けて放った砲撃の流れ弾だ。

一瞬その流れ弾に気をとられたのが運の尽きだった。蜘蛛戦車の車輪で引かれ、足に当たる部分で何度も踏まれてしまい、デッドマスターが出したと思われる骸骨のようなもの・・・スカルに吹っ飛ばされ、アリーナの壁に激突する。

気を失いそうになるほどの激痛。しかし千夏は立ち上がり、蜘蛛戦車とデッドマスターを睨みつける。

再び蜘蛛戦車に接近しようと思ったその時。

 

『一夏!』{キィィィィィィィン!!}

 

ほ、箒!?避難したんじゃないの!?って危ない!

ゴーレムTがビームを、チャリオットの蜘蛛戦車がマカロンを、箒の居る方向に向かって撃とうとしていた。

 

「生身の人間を狙うなんて!」

 

((瞬間加速|イグニッションブースト))で箒のところまで一瞬で移動。その瞬間、蜘蛛戦車から大量のマカロンが発射された。

左手のブレードを収納し、右手のロックキャノンを変形させる。そこに現れたのは、巨大なガトリング砲。

ガトリングの先端が回転し始める。撃つ準備が整った合図だ。

 

「箒、伏せて!」

 

その言葉を聞き、箒はすぐに伏せる。それと同時にガトリングから大量の弾が発射され、辺り一面に薬莢が飛び散る。空中でマカロンと弾岩がぶつかり合い、マカロンが砕け散る。

―――――やるなら今しかない!

そう思った千夏は左手にもロックキャノンを展開、((瞬間加速|イグニッションブースト))で一気に蜘蛛戦車に接近し、左のロックキャノンをつっかえ棒の代わりにし、蜘蛛戦車のマカロン発射口に立てる。

これで蜘蛛戦車の口は閉じれなくなった。

―――――『開いた口が塞がらない』って、このことを言うんだね。意味は違うけど。

その塞がらない口にガトリングの銃口を向け、乱射する。内部に直接攻撃されている蜘蛛戦車は徐々に爆発を始め、千夏が危険だと判断し、離脱するころには完全にバラバラになった。

しかしこれで一件落着。というわけではない。短剣と蜘蛛戦車の車輪を構えた金髪の少女―――チャリオットが戦車から飛び降り、千夏に接近し、短剣を振り下ろす。

その瞬間に散る火花。千夏がブレードで短剣を受け止めたのだ。そのままチャリオットと千夏の斬り合いが始まる。

―――――このままじゃ消耗戦になるだけ・・・しかも相手は限りなく人の形に近いとはいえ機械。疲れることを知らない・・・。コアごと潰すしかないか・・・。

一度距離をとり、ブレードを右手に持ち替え、左手にロックキャノンを展開し、それを変形させ、スピアの形にする。((瞬間加速|イグニッションブースト))でチャリオットに接近。そのまますれ違う。その瞬間―――――

 

 

チャリオットの首が?げた。

 

スピアでチャリオットの首を切断したのだ。

 

振り向き、チャリオットの動きが停止したことを確認する。チャリオットはもう動かない。完全にISとしての機能を停止させた。

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離れたところでビットと戦いながらその様子を見ていたデッドマスターが動き出した。ビットを払いのけ、アリーナを埋め尽くすように鎖を飛ばす。自分が戦いやすい環境を作ったのだ。

その鎖の上を駆け抜け、千夏に自信の武装である鎌―((Dead|デッド))((Scythe|サイズ))を振り下ろす。千夏はそれを回避し、今出していた武装をすべて収納し、ウォーハンマーを展開する。

再びデッドマスターが接近。今度はウォーハンマーでDead Scytheを受け止める。

デッドマスターが弾き飛ばされる。鎌とハンマーがぶつかり合えばどちらが勝つかなんて誰が考えても分かるだろう。

デッドマスターは鎌を持ち直すが、ある事に気付く。鎌の刃の部分が折られているのだ。ウォーハンマーとぶつかった影響で何処かへ飛ばされてしまった。

それに気付いたデッドマスターはすぐに距離をとり、スカルで千夏を攻撃しようとしたが、遅かった。

ウォーハンマーを収納し再びブレードを展開した千夏に急接近され―――――

 

 

胴体を一突きされた。

 

ブレードにはベットリした緑色の液体が付着し、デッドマスターからそれと同じものが溢れ出てくる。

 

静かにブレードを抜き取り、デッドマスターの動きが完全停止したことを確認する。

 

デッドマスターの武装であったスカルも停止した。

 

「こっちは片付いた。一夏は・・・ちょうど終わったみたいだね。」

 

一夏たちのほうを向くと、ちょうど一夏がゴーレムのビームに飲まれながら零落白夜を振り下ろしているところだった。

 

「でも、原作には登場しなかったデッドマスターやチャリオットの出現・・・。恐らく、今後ブラック★ゴールドソーやストレングスも出てくる・・・。もうちょっと武器増やそうかな・・・。」

 

 

千夏はそんなことを考えながら、ビットに帰って行った。

説明
俺が!俺たちが、ガンダムだっ!
って台詞が出てくると思った?残念!この作品ガンダム少ないんだよ(出ないわけじゃない・・・かも)
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タグ
B★RS ブラック★ロックシューター IS インフィニット・ストラトス 

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