神次元ゲイムネプテューヌV+ DeadDestiny Phase1 |
〜G.C2012 某日 プラネテューヌ教会 sideネプテューヌ〜
「市民団体……?」
事の始まりは、いーすんの一言だった。
【反女神の市民団体のデモの調査】。それが今日の仕事だって、そう言った。
「はい。最近どうやら妙に動きがあるようです。」
「ラグナロクによる抗争から未だ数年。行動を始めるには早すぎであり、間が空きすぎです。」
「ラグナロク………。」
ラグナロク。
マジェコンヌの行動と共にして動きだし、女神を排除し、人間が人間を統治させるための布石だとして動き出した反女神組織。
結果的にラグナロクのメンバーは全員死亡し、その行動は失敗に終わった。
だが女神側にも女神そのものの欠損はないものの周辺の人間や都市には重大な傷を残し、教科書にも乗りそうなほどに大きな事件だった。
……私、パープルハートことネプテューヌも、例外ではない。
いや、私だけじゃない。別の国の女神、ノワール、ブラン、ベール。全員の女神の記憶に永遠に残る戦いだったと思う。
「何にしても、女神撤廃の行動というのは女神、教会、果ては国そのものへの宣戦布告です。まずは注意勧告などで済ませますが、何度も行動する場合は拘束、最悪排除をお願いします。」
「……はい。」
隣で、うちの教祖、イストワールこといーすんと妹のネプギアが私を置いて話している。
マジェコンヌとラグナロクによる戦争により、いーすんはすっかり容赦がなくなり、ちょっと硬いけど素直で優しかったネプギアも変わりきってしまった。……女神の時も、リーラシスターを名乗り、プロセッサユニットも女神というより堕天使をイメージさせる姿になってしまっていた。
……私は、ネプギアがリーラシスターを名乗っても、ネプギアではない【何か】に変貌してしまったとしても、私はそれがネプギアであった限り、ネプギアと呼び続けるつもり……なんだけどなぁ。
「ネプテューヌさん。聞いていましたか?」
「あ、ごっめーんいーすん。全然聞いてなかったやー☆」
「知っていました。ネプギアさん、手はず通りに。」
「了解です、いーすんさん。ほら行くよ、お姉ちゃん。」
「あ、あああ〜…。ネプギアーちょっとお姉ちゃんをひきずるのは違うんじゃないかなーってネプ子はねぷ子は思ってみたり〜…。」
ネプギアに襟を掴まれて引きずられながら私は教会を後にすることに。
いーすんの目が物凄く穏やかに笑っていたのが物凄く、そう物凄く……。殴りたかった。
女神化したネプギアに持って行かれ、着いた先はプラネテューヌ市街のある広場。
ネプギアは上空に待機していて私は徐々に首が閉まってきている。苦しいです助けてください。
「あのーネプギアさーん…」
「見えた。お姉ちゃん、行ける?」
「とりあえず離してくれるとそれは嬉しいなって…。」
「じゃあ標的に向けるよ。頑張って説得してね。」
「え、ちょ、ま、にょわあああああああ!?」
何かに狙いを付けたように、ネプギアはくるんと一回転して勢いをつけ、そのまま私を投げ飛ばした。
投げられた同時に女神化し、背部プロセッサユニットから最大限エネルギー噴射し勢いを殺す…ものの、少しも勢いが衰えず、徐々に地面に近づき……
ちゅどーん、という音と同時に私は地面に落下した。
「ひゃえええええ!?」
プロセッサユニットのお蔭かネプギアが手加減…はしてないか。プロセッサユニットのお蔭で傷自体は無い物の妙に頭が痛い。打ったのだろうか。
あの子、本気で投げたわね……。
「いっつつ…。っと。あーあ、誰が直すのよこれ……。」
「あわ、あわ、わわわわわわわわ……」
立ち上がると、すぐ隣に一風変わった姿の女性が立っていた。
どうやら私にすごく驚いている様子。まぁ女神が空から降ってきたら驚きもするか。
……ん?標的に向けるって、まさか……。
「…貴女が市民団体の者かしら?」
「は、はひっ!キセイジョウ・レイです!」
聞いてみたら当たりだった。
まさか反女神の市民団体が女神に聞かれて素直に答えるとは思わなかった。素直なのか、頭が弱いのか。
「……私が来た理由はわかるわね?あの抗争から数年経ってるけど、またあの惨劇を引き起こすつもりかしら?」
「は、はい!ええと、その、えっと………!」
「今回は注意勧告で来たわ。もしまたやるというのであれば…注意では済まさないから。」
「ひゃひぃぃぃいぃ!!!」
軽く脅してみると、怯えたように全速力で逃げて行った。そこまで怯えることはないでしょうに……。若干傷つく。
「……調査って名目だったはずだけど、逃げちゃったし………。何かネプギアさっさと帰ってるし……。」
やっぱり何だかんだあってもネプギアは私から離れようとしている。
……突放そうとしている、の方がいいだろうか。リーラハートを名乗るのもそれが大きいだろう。
…まぁ、手放そうとは決して思ってはいないけど。
『ネプテューヌさん、聞こえますか。』
突然、脳裏に走るいーすんの声。
いーすんが少し前に私とネプギア(正確に言えば頭部プロセッサユニット)に仕掛けた通信機能らしい。便利なのはわかるけど何か複雑。
「何、イストワール?市民団体の団体員らしき人間なら今注意したけど。」
『それの報告はあとで。至急バーチャフォレストへ向かってください。』
「バーチャフォレスト?あんなところに何が…?」
『……言いにくいのですが、何やらわたしらしき反応があるのです。』
「らしい反応?」
『正確に言うと、わたしの力の反応です。ゲートが近いでしょうか。』
「…了解。今すぐ向かうわ。ネプギアは?」
『ネプギアさんなら、プラネテューヌ近辺のモンスター討伐に行ってもらいました。』
「私を投げて即行ったわねあの妹……それじゃ、切るわよ。」
『御武運を。』
イストワールの声が不自然に途切れる。回線が切れたようだ。
とりあえず急ごう。あんまり女神化続けるのもアレだし……。
それにしてもネプギア、幾らなんでもいきなり投げるのだけは荒いんじゃないかしら。
もう無意識なのか故意なのかわからなくなってきてるし。絶対故意よねあれ………。
……とりあえず、修理は後続に任せよう。そんな器用でもないし。
それじゃあ、行きましょうか。
〜その頃のネプギア〜
「……。」
ふと、気が付いて周りを見てみると、モンスターの残骸らしきものが散乱していました。
十中八九、犯人はわたしでしょう。
何かに薙ぎ払われたかのような打撲痕。
鋭利に切り裂かれたような断面図。
何かが貫通したかのような穴。
全て、私が可能な出来事でした。モンスター討伐に限らず、戦っている間はいつの間にか自分の意識が曖昧になることがあります。原因はわかりきっていますが、どうしようもありません。リーラシスターの宿命か何かでしょう。
近くに、私が生成したであろう大鎌も、私が生成したであろう刀も、私が生成したであろう((蛇鎖|へびぐさり))も落ちていました。
…もう少し、武器を大事に出来ないのでしょうか、戦う時のわたしは。
「……はぁ。」
何かどっと疲れたような気がします。何事も自覚しなければ起きはしない、そういうことでしょうか。
ここ数年、誰かと一緒に戦った記憶がありません。お姉ちゃんともです。
理由は明白、意識を失った私が味方まで巻き込まないか、ということです。お姉ちゃんであっても、暴走した私を軽く捻るなんてことはできないでしょうから。
……それでも、その時の私はどういう戦い方をしているのか、誰かに見て、教えてほしいと思ったりも、最近思い始めました。
とりあえず武器を回収し、その場を後にします。
モンスターの((残骸|ドロップ))も今はいり様ではないですし。
『ネプギアさん。聞こえますか?』
突然、いーすんさんから通信が入りました。
少し声色が慌てているように聞こえます。何かあったのでしょうか…?
「はい、聞こえます。」
『緊急事態です。ネプテューヌさんの反応がロストしました。』
「…!?お姉ちゃんが…?」
私達女神には、行方不明を分かりやすくするため、いーすんさんによって発信機が埋め込まれているらしいです。
つまり反応がロスト、消滅するということは、発信源が死亡するか、または発信機を千切り出されるか。または発信が探知できないところに行ったかの三つのどれかということになります。
『消失視点はバーチャフォレストの深部です。ここは探知範囲内ですので……。』
「お姉ちゃんが死んだ可能性が高い…?」
『はい。至急調査に向かってください。』
「……了解しました。」
現在位置はギャザリング城。消失地点から歩くには少し遠いですし、飛んでいくことにしましょう。
「Get Ready」
私の一言と同時に私の身体が光だし、姿が変わっていきます。
眩しくてどういう経緯で変わっているのかは私にもわかりません。視界が取り戻されると、私の姿が変わり、女神……の姿になります。
…この姿になるたび、マジックの姿を思い出します。一時たりとも忘れた覚えはありませんが。
というのも、私の今のプロセッサユニットがそのマジック・ザ・ハードと酷似しているためです。
もう、慣れましたけど。出来るだけ人には見せたくないんですよね、勘違い…でもないか。
とりあえず空を飛び、お姉ちゃんの反応が消失した場所に向かいます。
…お姉ちゃんが死んでいるかもしれないというのに哀しみ一つ感じない私は本当にくるっているとしか言い様がありません。
姉の死より、姉を殺した何かを殺す方に興味を持っているんですから。
……誰の感情ですかね。まぁ一人しかいませんが…。
…とりあえず急ぎましょう。
飛び立って数分。バーチャフォレストに到着しました。
マジェコンヌ事変の影響かどこもかしこも生態系が変わっています。
そう考えるとどこにでもいるスライヌっていうのはある意味生命力が強いモンスターなのかもしれません。
少し進んだ先。森の一角に、妙なものがありました。
…黒い、形容しがたき物体が浮いています。
……プロセッサユニットについたボタンを押し、私はいーすんさんに回線を繋げました。
『こちらイストワール。何かありましたか?』
「残留エネルギーです。お姉ちゃんの死体はありません。」
『残留エネルギー……?』
「いーすんさんが使うゲートと似ています。恐らく空間移動の類じゃないですか?」
『空間転移ならば転移した場所に反応が出るはずです…。少なくともこのゲイムギョウ界全体は範囲内ですが……』
「つまり、消去法で考えるならば…」
『空間ではなく、時空間転移である可能性があります。エネルギーの解析、出来れば回収。お願いできますか?』
目の前の黒い【何か】は、胎動しているかのように何度も収縮と膨張を繰り返しています。
徐々に小さくなってはいるが、暫くはそこに残っていそうな状態でした。
それに、微かですが音が聞こえます。風のようですが、【何か】に吸い込まれているように聞こえました。
「いーすんさん。」
『なんでしょうか?』
「このゲートらしきもの、まだ生きています。突入できそうですが……。」
『いや、待ってください。恐らくその先はゲイムギョウ界ではありません。行ったら帰ってこれる保障はありませんし、ネプギアさんまでいなくなればプラネテューヌはがら空きです。解析だけに止めてください。』
「了解…。」
頭部プロセッサユニット付属の分析機能(いーすんさんが何時の間に付けてました)を起動、数秒それを見つめます。
私には到底理解できない文字列数列が並んでいますが、これを解析するのはいーすんさんなので私は理解できなくてもいいと思っています。
complete、という文字が出たことを確認して機能を閉じます。
正直目が痛いんです、この分析機能。じっと見つめないといけませんし。疲れますし。
「分析終了。データ送信します。」
『確認しました。……確かに、ゲートに良く似ていますね。ゲイムギョウ界でゲートを使えるなんて、精々私ぐらいなものだと思っていましたが……。』
「…お姉ちゃん」
『変な気は起こさないでくださいね、ネプギアさん。再三言いますがプラネテューヌががら空きという事態だけは避けなければなりませんから。』
「……はい」
私はそのまま空に浮かび、その場を後にしました。
……お姉ちゃんを追いかける理由。それが自分でもよくわからなくなっています。
…お姉ちゃんを追いかけたかったのではなく、私自身が暴れたかっただけなのかもしれません。
もしそうだとしたら私は……。
………。悩んでいても仕方ありません。せめて、お姉ちゃんが無事であることを祈りましょう。
…祈る。その意味も未だわからないまま、私はプラネテューヌに向けて飛び続けました。
〜今までのキャラ紹介(原作との相違点)〜
ネプテューヌ(パープルハート)
武器:両手刀→手甲・脛当て
皆のアイドル主人公。
BF(以下マジェコンヌ事変)以前に刀を不手際で追ってしまい仕方なく格闘術で戦ってみたら何かいい感じだったのでそのままのスタイルになった。手甲などを造ったのはイストワール。
基本的には足技を主とするが気分で手も使う。何故脚が主かというと【殴るより蹴る方が強いし。byねぷ子さん】ということ。
マジェコンヌ事変の時よりかは多少暗くなったがそれでも今は明るく振舞っている。
と、いうより明るく振舞う以外の事ができなくなっている。笑顔でいないと、自分は壊れてしまうかもしれないと本人は思っている。
マジェコンヌ事変でのネプギアの暴走からシスコンに拍車がかかっている。度々ネプギアに酷い目に遭わされるも【絶対に手放してあげない】と断言している。
ネプギア(パープルシスター→リーラシスター)
武器:片手剣→大鎌・長刀・蛇鎖
ネプテューヌの妹兼プラネテューヌ女神候補生。
マジェコンヌ事変のとある出来事により精神が極端に不安定になっている。マジェコンヌ四天王のトップ【マジック・ザ・ハード】による勧誘によりリーラシスターと名乗り始める。その後マジックから渡された鎌を今でも愛用しており、鎌で吸い取った【ジャッジ・ザ・ハード】と【ブレイブ・ザ・ハード】の魂が今もネプギアが使う武器に入っており、ネプギアの精神に度々干渉している。
リーラシスターを名乗り始めたころからプロセッサユニットが大幅に変異しマジックによくにた形態になる。これにより性能も大幅に上がっているが戦闘時だとかなりの確率で暴走し、無差別に攻撃し始める。それ故かマジェコンヌ事変から二人以上で戦った記憶がない。
リーラシスターとなり壊れた自分を激しく嫌悪しており、女神の資格がないと幾度も自殺を図ったがそのたびにネプテューヌとイストワールに止められている。最近は自殺は諦めたようだがせめて誰も傷つけないように、と誰に対しても突放すような話し方をするようになった。
マジック、ジャッジ、ブレイブ。三体の魂に翻弄されながらもあがき続けるネプギアをイストワールもネプテューヌも愛し続けている。
説明 | ||
注意!この作品は 神次元ゲイムネプテューヌVネタバレ? 作者がプレイと並行して執筆 駄作 超次元ゲイムネプテューヌmk2+ BlackFate(未完)の続編 最早誰だこいつら 設定は投げ捨てるもの などの成分が入っている可能性があります。 作者がプレイと並行してやっているので矛盾点は大量にあると思うけど生暖かい目で見てやってね☆ 両方を書くってことは両方をリンクさせる…いや、やめよう。 |
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コメント | ||
>こた氏 フロム「一応生きてる。多分。」がすと「てか何でDDでも私らがここ担当なんですの?」フロム「知るか。あ、一応ムラサキは女神形態なら威厳がある…はず。」がすと「びみょー…。」(リアルではおぜうタイプ@復帰) >クリケット氏 ネプギア「あ、あんな、モンスターみたいなこと……なんて………」フロム「ギア、否定しきれてないぞ。」がすと「まぁ、鳥よりはマシなのは確実ですの。」(リアルではおぜうタイプ@復帰) >ツバキちゃん がすと「陰陽月日、その発想はなかったですの。」フロム「まぁあくまでメインは鎌だしムラサキはどちらかと言えば脚主体だし色々あるけどな。」がすと「○○のような何かはリアおぜ作品にはよくあることですの。」(リアルではおぜうタイプ@復帰) >ロージュ&ミヤウエ御中 女神にとってはとてつもない非道です。そのうちBFで明らかになるかも。てか今BFでやってるらへん。ゆるっと待っててください。そのうち更新するかもしれないんで。(リアルではおぜうタイプ@復帰) ハイク「ネプテューヌ・・・引きずられた挙句吹っ飛ばされ不時着って・・・最早姉としての威厳もへったくれもないな・・・」ブラック「・・・逆に聞くが、元々姉としての威厳を持っていたか?」コル「でも、どうしたんだろう?まさか、本当に死んじゃったかな・・・?」(こた) 氷室「獲物を追いかけるのが楽しくなったらもうそいつは女でも人間でもない。」 エスター「ニタァァ…(半笑いで獲物を追いかけている)」 レオン「つまりはこいつと同類になると?」 氷室「いや、そういう意味じゃなくてよぉ……。」 ライ「氷室の言葉って一々回りくどいからわかんねぇよ。」 氷室「それはお前が馬鹿だからだ。」(クリケット) アリス「サツバツ!」 フウ「ここにニンジャスレイヤーはいないからね」 アリス「刀無くてもクロスコンビネーションとかは普通にできそうですよね」 フウ「権現と凶王…と思ったけど、ギアさんが四天王装備なんでした」 アリス「もうギアさんのような何かでいいですよね、これ」(風音ツバキ) ラグナロクがどんなでっけぇ非道を犯したのかはこちらではまだわかりませんが、只でさえデリケートな人間関係がこれ以上どう落ちるというの!ゆるっと続きを待ってます。(柏中ロージュ&ミヤウエ) |
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多分一番目立つのはねぷ子ではなくネプギア 公式で逆補正喰らった扱いのネプギア可哀想 ネプテューヌ 神次元ゲイムネプテューヌV | ||
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