緋弾のアリア〜一般校の転校生〜
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16弾

 

 

モールス信号の意味がわかっている二人についていき、一階まで降りていく。一階は豪華なバーだった。

そのバーのカウンターにさっきのアテンダントが足を組んで座っていた。

 

「なるほど…騙されてたってことか……!?」

 

ヒラヒラで気付かなかったが、アテンダントが着てる服は武偵校の制服だ。

 

「今回もきれいに引っ掛かってくれやがりましたねぇ」

 

ベリベリッ

 

アテンダントは、その顔にかぶせていたマスクを自分で剥がした。

 

あれ意外とグロいな。

 

「理子!?」

 

「((Bon soir|こんばんは))」

 

どうやらキンジの知り合いみたいだな、質問の手間が省けた。

 

「頭と体で戦う才能ってね、けっこー遺伝するんだ。武偵校にもお前たちみたいな遺伝系の天才が結構いる。瑞樹だったよね?君は特別みたいだけどね?それでもお前の一族は特別だよ……オルメス」

 

オルメス?こいつの目線はアリアに向いてるから、アリアのことなんだろうけど……。

 

「あんた……いったい何者なの?…」

 

理子がにやりと笑い、その顔を稲光が照らす。

 

「理子・峰・リュパン4世…これが理子の本当の名前だよ」

 

リュパン…アルセーヌ・リュパンか…

リュパンと敵対…H…もしかしてホームズか?外国語なら読みが違ってるだろうし。

 

「でもね…お母様がつけてくれた、この可愛い名前を家の人間は呼んでくれなかった。皆ね呼び方がおかしいんだよ………4世。4世。4世。4世さまぁー。どいつもこいつも、皆が私をこう呼んだんだ」

 

「あぁ、それわかる。俺も女扱いとか、おかしなあだ名で呼ばれたりすることがあるからな」

 

嫌な呼び方で呼ばれるのは、本当に嫌だからな。

 

「それのどこがダメなのよ」

 

アリアは、多分何気ない一言だったんだろうけど、その一言には切れた。

 

「悪いに決まってんだろ!!俺は男女か!?俺はただの女かよ!?俺は男だ!!女じゃねえ!初対面のやつは皆、俺を女扱いしやがってよぉ!!」

 

「悪いに決まってんだろ!!あたしは数字か!?あたしはただのDNAかよ!?あたしは理子だ!数字じゃない!どいつもこいつもよぉ!」

 

突然切れ始めた俺と理子に、アリアたちはものすごく引いていた。まぁ俺はキンジに向けて、ものすごい怨念を込めて言ってやったけどね。

 

「曾おじい様を越えなければ、私は一生リュパンの曾孫として扱われる。だから私は、イ・ウーに入ってこの力を手に入れた。この力で私は私を手に入れる!」

 

「待て…待てよ。何を言ってるんだ?……オルメスってなんだ?…イ・ウーってなんだ?武偵殺しは本当にお前の仕業だったのか?」

 

「武偵殺し?あんなの単なるお遊びよ。本命はオルメス4世…お前だ」

 

まるで獣のような目で理子は、アリアを見る。

 

「100年前、曾おじい様同士の戦いは引き分けに終わった。つまり、アリア…お前を倒せば私は、曾おじい様を越えたと証明できる。キンジ、お前もきちんと役割を果たせよ?」

 

気のせいか俺がものすごい空気になってる気がする。

 

「オルメスの一族にはパートナーが必要なんだ。曾おじい様と戦った初代オルメスには、優秀なパートナーがいた。だから条件を合わせるためにお前とアリアをくっつけてやったんだ。まぁ余計なのがくっついてくるとは思わなかったけど」

 

「余計なのってひどくないか?」

 

「俺とアリアをお前が?」

 

あれ?無視ですか?

 

「そっ。キンジのチャリに爆弾を仕掛けて分かりやッすぅーい電波を出してあげたの」

 

しくしく完全スル―ですか?

 

「でもキンジがあんまり乗り気じゃないみたいだから、バスジャックで協力させてあげたんだ」

 

いじいじいじいじいじいじいじいじいじいじ

 

「瑞樹、うっとおしい!」

 

「ひどすぎだろ!そっちが無視してたのに!」

 

「とりあえず黙りなさい!話が進まないわ」

 

本気でいじけたい。

 

「つまり、何もかもお前の思い通りだったってわけか?」

 

「そうでもないよ?予想外なことはたくさんあったもん。キンジとアリアがくっつき切らなかった事とか、瑞樹がくっついてきたこととかね。まぁ一番は、理子がやったお兄さんの話をするまで動かなかった事かな?」

 

「兄さん…兄さんを…お前が……?」

 

なんかまずいかも

 

「あとぉもう一つ教えてあげる。キンジのお兄さんは今、理子の恋人なんだ」

 

「いい加減にしろ!」

 

「キンジ落ち着け。単なる挑発だ」

 

「これが落ち着いていられるか!」

 

「くふふ瑞樹がなだめちゃだめだよぉ。そういうのはパートナーのアリアがやるべきだよ?そうだ瑞樹、瑞樹の親友は元気?」

 

理子が俺にそう聞いた瞬間、思わず切れそうになったが何とか抑え込む。

 

「さぁ?最近連絡取ってないから知らないけど、元気なんじゃない?」

 

「うん、かんなは元気だよ。まぁ分かるよね、いつものことだし」

 

ッ!?

 

「そうだ言い忘れてた。理子はね、かんなと親友になったんだ」

 

ダダンッ

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は理子に向かって銃を撃っていた。

その銃弾は、理子の体ギリギリを通り、壁にぶつかった。

 

「今のは、ちょっとあぶなかったかな?危うく殺すとこだった」

 

だめだなぁ、キンジに落ち着けって言った後にこれだよ。

 

「それにしてもよく知ってるな、かんなのこと、訴訟を恐れたクルージング・イベント会社が必死でもみ消したのに」

 

ニュースじゃ一切言われてないのには驚いたな。

 

「くふふ、だってかんなは親友だもん」

 

ぶちッ

 

その言葉に頭の中で何かが切れた音がした。

 

説明
〜武偵殺し編〜
一般校から武偵校に転校してきた瑞樹。
初心者なのにSランクになったり、事件に巻き込まれてしまう。
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