IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode64 新たなる力
(い、一体何が・・・・)
ラウラは自分の身に起きた事に驚いていた。
爆発直前にISが光に包まれると、そのまま全身に別の形状の装甲に変化して今に至る。
(この姿・・・・あの時のアンノウンなのか・・)
その姿は以前現れたバインドの形状そのものであったが、カラーは白をメインに背中と両膝のキャノンは黒で胸部と足の形状は紺色であり、バインドの時と違ってツインアイとなって色はグリーンであった。
(・・・そういうことだったのか・・・)
そしてラウラの頭にデータが流れて、ラウラはとある真実を知った。
「ならば・・・行くぞ・・・セラヴィー!!」
《Jawohl!(了解)》
ラウラは両腕から二本の棒を出して抜き放つとビーム刃を出してリアスに向かって行った・・・・
(この機体は・・・)
そしてシャルロットも自分のISの変貌に驚きを隠せなかった。
形状はあの時のバインドと同じであったが、白をメインにオレンジや赤などのカラーがあり、左腕にはシールドを持つ二連装ガトリングを装備していた。そして脚部後部にはバインドの時には無かったユニットが追加されていた。
(・・・僕が・・選ばれた?)
そしてラウラ同様に頭の中にデータが流れてある事実を知った。
「・・・・・・」
シャルロットは息を呑むと、驚いているシスターを見る。
「・・・なら、行くよ!ヘビーアームズ!」
《Jawohl!(了解)》
そして脚部後部のユニットを展開するとクローラーを地面につけて地面を高速で走りシスターに向かって行った・・・・
(・・一体何が起きたのですか・・・!?)
セシリアもまた自身のISに起きた現象に驚いていた。
ISは全身装甲に変わっており機体色も白をメインに黒や青などのカラーが施されており、関節は金色であった。額には赤い逆三角形の赤いパーツを中心に四本の角を持ち黄色のツインアイを持っており、背中には黒いパーツに青いパーツを搭載したウイングを持っていた。両腰には折り畳まれたパーツが搭載されており両手には同じ形状の二丁のビームライフルが握られていた。
(この姿・・・・あの時のアンノウンと同じ・・・・・だけど・・)
その瞬間頭の中にデータが流れてセシリアは驚く。
(・・・・託した?)
そして頭の中にデータが流れ終わると、その言葉が最後に出てきた。
「貴様・・・一体何をしたんだ!?」
サイレント・ゼフィルスのパイロットは驚きを隠せなかった。
「・・・わたくしも理解は出来ませんわ・・・」
「なに?」
「しかし、これだけは分かりますわ」
そしてセシリアは背中のウイングを展開した。
「まだわたくしは負けていないと言う事ですわ」
「戯言を・・・・姿を変えたところで何も変わることはない!」
「どうとでも・・・・。参りますわ・・・ストライクフリーダム!!」
《all right(了解しました)》
そしてセシリアはサイレント・ゼフィルスに向かって行った・・・・・
「何が起きたんだ・・・これは!?」
隼人と交戦しているディードはその異変に驚いていた。
(・・セラヴィーにへビーアームズ改・・・・あの時現れた二体のバインドだと!?だがなぜあの二人に・・・)
隼人も驚きを隠せなかった。
(・・・・やはり・・・あれはこのためのものだったのか・・・だとしても、なぜバインドが・・・・)
「ちっ!どうやら予定が少し狂ったな」
そしてディードは隼人に向けてIフィールドランチャーを放った。
隼人はビームをかわして行くとシグマシスロングキャノンを連続で放つが、ビームはフィールドに阻まれて弾かれる。
(あのフィールド制御ユニット・・・・大きいな。となるとまだ完全とは言えない代物のはず・・・・それに攻撃を受けるたびに冷却をしている・・・・ならば!)
そして隼人はオービタルのパーツを量子変換してフォートレスにチェンジした。
「戦闘中にパッケージの換装だと・・・・」
ディードは驚くも、すぐさまIフィールドランチャーを放ったが、隼人は換装を終えると同時に下降して地面に下り立つとホバーを起動して地面を高速で移動した。
「ちっ!」
ディードは次々とビームを放っていくが、隼人はフォートレスの地上での高機動力を生かしてかわしていく。
「陸戦型にしては速いじゃないか・・・・」
「・・・・・」
そして隼人は両腕と両肩のシグマシスキャノンを交互に連続で放っていく。
「くっ!」
ディードはIフィールドランチャーでビームを弾いていったが、銃身下部のユニットに異変が起きた。
(やはり連続で高出力のビームを弾くのは制御ユニットに大きな負担を強いるようだな)
そしてビームを的確に一定間隔でフィールドに直撃させていくと、ユニットがショートしていくつか爆発を起こした。
(くそっ・・・Iフィールドランチャーの弱点に気付いたか!)
ディードは内心で舌打ちをするとIフィールドランチャーのフィールドユニットを切り離してビームを放って牽制した・・・・
シスターは右手に持つガトリングガンをシャルロットに向けて放つが、クローラーで地上を速く移動するヘビーアームズ改に当たらない。
「そんなもの!」
そしてシャルロットは左腕の二連装ガトリングをシスターに向けて放った。
「くっ!」
シスターは弾丸をかわして行くも、その直後にシャルロットはフロントアーマーの出っ張り部を展開してミサイルを放った。
そしてシスターは何とかかわして行くも、ミサイルが自身の近くの地面に落ちて爆発し、その爆風でバランスを崩しそうになる。
(第二形態移行とは違う・・・・一体何が起きたというのですか!?)
「さっきのお返し・・・たっぷりとさせてもらうよ!」
そしてシャルロットは両肩の前部と後部、サイドアーマーと両足側面のミサイルポッドのハッチを展開するとミサイルと一斉に放った。
「くっ!」
シスターはスラスターを噴射してミサイルをかわしていくが、いくつかがクロノスの各所に直撃する。
「このっ!」
シスターはキャノンを放ってシャルロットを牽制する・・・・・
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
「くっ!」
ラウラはビームサーベルを振り下ろすが、リアスは両掌の銃口から出したビーム刃で受け止める。
(一体07に何が起きたんだ・・・。それにこのパワーは・・・!)
そしてリアスはセラヴィーのパワーに負けて押し返されると、ラウラは両膝のキャノンを展開してリアスに向けてビームを放つ。
「ちっ!」
リアスはピンポイントバリアでビームを防ぐが、そのまま衝撃で後ろに吹き飛ばされた。
そしてラウラが接近してくるが、リアスはとっさに投げナイフを両手に五本ずつ展開して計十本を扇状に広げると、それを一気に投擲した。
「そんなもの!」
そしてラウラは機体前方にフィールドを展開すると、投げナイフを爆発させて衝撃を防いだ。
「な、なんだと・・・!?」
リアスは驚いて動きが鈍った。
「もらったっ!!」
そしてラウラは一気に接近するとビームサーベルを振り上げた。
「っ!」
リアスはとっさにスラスターを噴射して後ろに下がるが、ビームサーベルはガイストのバイザーとヘルメットを浅く切り付けられる。
「どうだ」
ラウラはリアスと距離を置くと身構える。
「・・・どうやら・・・結果を決めるのには早過ぎたようだな」
リアスは地面に着地すると、バイザーとヘルメットにひびが少し入っていた。
「・・・・・・」
「・・・さすがと言っておこう・・・07・・いや、ラウラ・ボーデヴィッヒ」
「・・・お前は・・・」
「・・・ならば、これだけは言っておこう」
「・・・・・」
「・・私はナンバーズNo05・・・リアス・・・だが、私の本当の名は――――」
そしてバイザーとヘルメットが真っ二つに割れた。
「なっ!?」
そしてラウラは仮面の下にあった顔を見て驚愕する。
「・・A、Sプロジェクトによって生み出された・・・被検体ナンバー『A、S05』」
その顔は鏡に映った自分の姿のようにラウラと瓜二つであった。右目には眼帯をしており、相違点はそれぐらいであった。
「ぜ、05だと・・・!?」
「そうだ・・・。久しぶりだな・・・ラウラ」
「・・・なぜ・・・・」
「ど、どういうことなんだ・・!?」
一夏はリアスの顔を見て目を見開いて驚いていた。
「ラウラと・・・瓜二つ・・・だと!?」
箒も驚きを隠せなかった。
(ちっ・・・余計なことを)
ジアスは内心で舌打ちをした。
(まぁ、やつは元々ドクターが提案したプランの被検体だ。正体がばれたところでこちらにはデメリットはないがな)
「・・・・・」
「驚いたか?私が生きていたことに」
「・・・私以外の被検体は処分されたと聞いていたが」
「確かにそうだ。唯一処分されずに残っているのは私とお前・・そして10のみだ」
「もう一人居たのか・・・」
「あぁ。プロジェクト最後の個体だ」
「・・・・・」
「まぁ生きているだろうがな。場所が分からないだけで」
「・・・・・・」
「・・だが、私とお前は今は敵同士だ」
そしてリアスは両手に投げナイフを三枚ずつ展開して扇状に広げる。
「・・・・・」
「戦って・・・私を超えて見せろ・・・ラウラ・ボーデヴィッヒ!」
そして投げナイフをすべて投擲した。
「くっ!」
ラウラはとっさにスラスターを噴射して後退してナイフをかわすと、背中のキャノンを放った。
「はぁぁぁぁぁ!!」
そしてリアスは両掌の銃口よりビームサーベルを出してスラスターを噴射して飛び出しラウラに切りかかるも、ラウラはとっさにビームサーベルで受け止めた。
(そろそろ引き際に近いな・・・)
ディードは砲撃しながら周りの様子を窺う。
(想定外のイレギュラー要素の出現・・・・リアスの正体がばれたこと・・・。このまま戦闘を続けるのはこちらとしてもデメリットが大きすぎる)
少し前・・・・
「くっ!」
サイレント・ゼフィルスのパイロットはスター・ブレイカーを放つが、セシリアはストライクフリーダムの機動力で次々とレーザーをかわしていく。
「馬鹿な・・・こんなことが・・・」
「何て反応速度・・・わたくしの思うどおりに動いてくれる・・!」
セシリアは両手のビームライフルを交互に放ってサイレント・ゼフィルスを牽制すると、ビームライフルを縦に連結してサイレント。ゼフィルスに向けて高出力のビームを放った。
「ちっ!」
サイレント・ゼフィルスは横に大きく飛んでかわした。
「甘いですわ!」
するとビームはサイレント・ゼフィルスのほうにぐにゃりと曲がった。
ビームといっても元を辿ればブルー・ティアーズが持っていたブルー・ピアーズを基にしているので、土壇場で会得した偏向射撃を可能としている。
「っ!?」
そしてビームはサイレント・ゼフィルスのスター・ブレイカーを撃ち抜いた。
「ちっ!」
パイロットはスター・ブレイカーを捨ててシールドビットを展開してレーザーを連続で放っていく。
しかしセシリアは左腕の側面よりリフレクターを展開してレーザーを防いでいった。
「行きなさい!ドラグーン!」
そして大きく広げているウイングよりブルー・ティアーズに似た青いパーツを八基すべて射出するとそこからエネルギー状のウイングが出てきてドラグーンがサイレント・ゼフィルスに向かっていく。
「くそっ!」
サイレント・ゼフィルスのパイロットはシールドビットで応戦するが、ドラグーンの移動速度にレーザーは命中せずにサイレント・ゼフィルスに向けてビームを放つもパイロットはとっさにかわすもビームはサイレント・ゼフィルスの各所をかする。
「これで!」
そしてセシリアは腹部のビーム砲をサイレント・ゼフィルスに向けて放った。
「ここまでかっ!」
するとサイレント・ゼフィルスはシールドビットをすべて機体前方に集めて防ごうとするも、ビームの出力に耐え切れずシールドビットは爆散した。
「っ!」
そして煙の中からサイレント・ゼフィルスが一気に飛び出して逃走する。
「逃がしませんわ!」
セシリアはロングライフルを構えると、サイレント・ゼフィルスに照準を定めてトリガーを引きビームを放った。
ビームは逃走するサイレント・ゼフィルスを追いかけていくが、パイロットは最後に残ったナイフを展開して捨てると、ビームがそれに直撃して爆発した。
「しまっ!」
しかしセシリアが追いかけようとした時にはもうサイレント・ゼフィルスははるか彼方の向こうにいた。
「逃がしましたわ・・・」
セシリアはロングライフルを下ろすと、サイレント・ゼフィルスが逃げた方を見る。
「・・っ!」
そして右腕のから痛みが走ってセシリアは顔を歪める。
「と、とにかく・・・みなさんの所に戻らなければ・・・」
セシリアはドラグーンを元の位置に戻すと、アリーナの方を向いてそのまま飛んでいった・・・・・
そしてディードは左腕を上に上げると、掌より信号弾を放った。
「撤退信号・・」
「潮時か・・・」
「・・・・」
「・・・・・」
「・・神風隼人・・・またどこかで会おう・・・。そして決着をつけようじゃないか」
「その時が来ればな」
「いつか借りは返しますわよ」
「いつでも受けるよ」
「ラウラ・・・」
「・・・・・」
「またどこかで会おう。その時にはもっと強くなれ」
「・・・・・」
そしてリアスたちはその場から一気に離脱して行った。
「・・・・」
隼人はシグマシスロングキャノンを一旦はディードに向けたが、すぐに下ろした。
「追わなくてよろしいのですか?」
と、ラウラが隼人に聞いた。
「今はここの安全の確保が最優先だ。それに今から追ったところで捕らえるのは無理だ」
「・・・それはそうですが・・」
「・・・しかし・・」
そして隼人はシャルロットとラウラを見る。
「・・・一体どうなっているんだ?」
「さぁ・・・」
「私たちに聞いても・・・」
「・・・・・」
するとセシリアがアリーナに戻ってきた。
「せ、セシリア・・・?」
「・・・あれは・・・」
そしてセシリアが纏っているものを見てその場にいる者は驚いた。
(ストライクフリーダム・・・・。セシリアも接触をしたって言ってはいたが・・・まさかあの機体とはな)
「しゃ、シャルロットさんにラウラさんも!?」
「そういうセシリアもどうしたの?」
「こちらも二人の事情を聞きたいですわ」
そうしてセシリアはみんなに説明して、みんなはセシリアに説明した・・・・
「なるほど・・・わたくしと同じ状況でこの姿を得たと」
「セシリアも同じなんだね」
「・・しかし・・」
と、箒はセシリアやシャルロット、ラウラ、隼人の機体を見比べる。
「なんだか隼人のAGE-3やバンシィに似ているよな・・三人の機体って」
「あぁ。形状こそ違うが顔つきがほとんどな」
「そう言われて見れば・・・確かに」
「どうしてなの、隼人?」
「俺に聞くなよ」
「そうだぞシャルロット。師匠が何でも知っているとは限らないのだぞ」
「それは・・・分かっているよ」
しかしその直後、アリーナの遮断シールドが破られてビームが飛んできた。
「っ!」
それに全員いち早く気付いてその場から飛び退いてかわした。
「なんだ!?」
「新手か!」
(・・あれは・・)
そして隼人の視線の先には白い獅子がアリーナに下りて来ていた・・・・
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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