天の迷い子 第十三話
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Side 関羽

 

眼前には董卓軍が押し寄せてきている。

私は星と共に先頭に立ち、武器を構える。

すると前方から矢の雨が降り注いだ。

私と星は難なく全ての矢を払い落とすが、他の兵たちには多くは無いが被害が出たようだ。しかし、あくまでも牽制に過ぎない。

すぐさま前方の敵に意識を戻す。

 

ゾワッ!

 

悪寒を感じて振り向く。

背後から不意打ちを狙う男がいた。

 

(いつの間に!?)

 

その男は平服に胸当てのみの軽装備に、鈍色の手甲・脚甲を着けていた。

私はかろうじてその一撃を避わし、距離をとる。

その瞬間、私と星の部隊の間を華雄の部隊が貫いていった。

 

「しまった!!行かせん!!」

 

止めに入ろうとしたが、それを先ほどの男に止められる。

 

「行かせねぇってのはこっちも同じだ。前にいるあんたらを抑えれば、あと怖いのは張飛って奴だけ。袁紹軍まで一直線。それまでこっちの相手してもらうぜ。」

「なめるな!一撃で終わらせてやる!!おおぉぉぉおおおお!!!」

 

疾駆し渾身の一撃を叩き込んだ。

今まで私の一撃を防ぐことが出来たのは、鈴々や星ぐらいしかいない。

ましてや男に防がれたことなど皆無。

この一撃で男を打ち倒す事を疑いもしなかった。

 

ゴキャアン!!!

 

「って〜。なんつう馬鹿力だよ。華雄将軍並じゃねえか。」

 

受け止められただと!?

男は一歩前に出て偃月刀の柄の部分を両手で受け止めていた。

そのまま手甲を滑らせ、私に襲い掛かる。

 

「ははっ、何その顔。自分の攻撃が止められた事が信じられないって顔だな。自分の武への自信、それが過信に繋がり慢心に変わってることに気付いてねえ!」

 

息もつかせぬ連撃。

右かと思えば左、上かと思えば下、あらゆる攻撃に虚動が混ぜられ、それら全てがこちらを誘導する罠。

 

「くっ、なめるなあぁぁああ!!」

 

隙間の無い連続攻撃の合間を縫って横薙ぎの一閃。

しかし、男はにやりと笑いそれを紙一重で避わし脇腹に鋭い一撃を入れる。

 

(誘われた!!)

 

この男、紛れも無く強い、それを私はようやく理解した。

 

「貴様、名をなんと言う?」

「人の名前を聞くときはまず自分から名乗れって教わらなかったかぁ?」

「くっ、減らず口を。我が名は関羽!字は雲長!幽州の青龍刀にして劉玄徳一の家臣なり!」

「幽州の青龍刀って…ぷっ、ださ。ああ、はいはい、そう睨むなって俺は高順、董卓軍特殊千人将よろしくさんっと。」

 

へらへらと!いや、落ち着け、心を乱しては相手の思う壺だ。

 

「お、怒りを飲み込んだ。かっかっかっ、案外楽しめそうだぜ。そんじゃまあ、ぶっ飛ばしてやらぁ!!」

「応!!尋常に勝負!!」

 

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Side 星

 

ドドドドッ!!

 

連続で突きを放ち、相手を釘付けにする。

この少年、ほとんどこちらの攻撃に対応できていない。

相対してから四半刻も経たないうちにすでに服は裂け、血が滴っている。

 

「少年よ、そろそろ退かぬか?力の差は歴然。勝ち目は無い。この趙子龍を相手にわずかとはいえ足止めをして見せたのだ、ここで退いても恥では無いぞ?」

 

そう諭してみた。しかし

 

「………。」

 

少年は無言で突っ込んでくる。

仕方ない。

 

「退かぬか。ならばその勇気に敬意を称し、この私の渾身の一撃で終わらせてやろう!」

 

間合いを計る。

 

あと三歩。   あと二歩。   あと一歩。

 

今だ!!

 

ヒュボッ!!

 

我が最強最速の突きが少年の胸に吸い込まれる。

 

ふと、違和感に襲われる。

そういえば、この少年はこの戦いで一度でも私の槍をまともに喰らったか?

 

「≪ヂッ!!!≫…ぉ…ぉぉおおおぉぉぉおおおお!!!!!」

 

答えは否だ!

皮を斬り、肉を削ぎはしたが、命中はしていない!!

我が最速の一撃。しかし来るのがわかっていれば致命傷を回避するのは難しいことではない。

少年は胸の肉を削がれながらも槍を避わし、同時に渾身の斬撃を放つ。

虚を突かれはしたが、横薙ぎに振るわれるその一撃を紙一重で避わす。

 

「ちっ、今のを避わすのか!化け物じみた反応速度だな!…≪ぼそっ≫どうなってんだこの世界の武将って奴は…」

「このような可憐な美少女を捕まえて化け物とはひどい言い草だな。私の儚く美しい心は激しく傷ついたぞ。」

「可憐な美少女て…。自分で言うか?まあ否定はしないけどさ。」

「ふむ、やはり私の美しさは敵までも魅了してしまうか。しかしいくら口説かれてもそれに答えることは難しいぞ?」

「何時口説いたよ!?美人なのは認めたけど、そこまでは言って無いだろうが!」

「いやいや、照れずとも良いではないか。」

「照れてない!」

「デレずとも…。」

「デレても無い!」(ってか何でそんな言葉を知ってる!?)

「いやあ、打てば響くツッコミ、心地よいなあ。これほどの突っ込み、散らすには惜しい。お主、我等に降らんか?」

「ツッコミの評価だけで!?どっちにしても降る気も降参する気も無いっての!」

 

ふむ、なかなか楽しい少年だな。

 

「とまあ冗談はここまでにして、そろそろ終わらせて華雄を追わねばな。」

 

槍を構えながら少年に闘気を叩き付ける。

 

「ったく、疲れさせやがって。ふう、っと。こっちはまだ終わるわけにはいかないんだ、もうちょっと粘らせてもらう!」

 

少年は怯まず、剣を正眼に構える。

やはり良い眼だ。残念だな。

 

「我が名は趙子龍!常山の昇り竜!」

「俺は流騎、字は鋼信!董卓軍独立遊軍特殊千人将だ!」

「ならば、いざ!」

「尋常に!」

『勝負!!』

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共に駆け出す二人。

間合いに入った瞬間、私は連突きを繰り出す。

流騎は放った五撃の内、三つを剣で捌き、一つを掠めながらも避わすが最後の一つを防ぎきれず左肩に突き刺さった。

怯まずそのまま私に体当たりをしようと突っ込んで来るが、ひらりとそれを避わし距離をとる。

 

「なかなかどうしてよく防ぐな。目が良いのか?」

 

私の突きは自分で言うのもなんだが神速の域に達していると自負している。

しかし流騎は全てではないとはいえ、それを避わして見せた。

眼が良く、防御に長けた才があるのだろうと予測したのだが、

 

「いや、全く見えてないぞ。」

 

と言う。

 

「単純に慣れだよ、慣れ。見えない攻撃には慣れてるんだ。理由を挙げるなら、趙雲の攻撃は、速さだけは遼姉…張遼将軍と同等くらいだけど、重さは華雄将軍より軽いし、巧みさでは徐晃、厭らしさでは高順の方が上。それに、呂布って最強の武を知ってるから、その分冷静に対応できる。」

「なるほど。普段から武の質が違う格上の人間と多く鍛錬することで、観察眼と洞察力が高まり、それに比例して見切りの力も上がっているということか。」

 

ならば、その見切りを上回る攻撃を繰り出せばいい。

それに、

 

「防御に専念するとは言え、いつまで体力が保つかな!?」

 

そう言って私は流騎を攻め立てる。

突き、薙ぎ、払い、時に体術も使い追い詰めていく。

流騎は致命傷は避けながらも、徐々に傷ついていく。

 

どむっ!

突きで気を逸らした後の石突でのかち上げが鳩尾に入る。

 

「!!?っぐぅえ!!」

 

流騎は苦悶の表情を浮かべ、わずかに嘔吐する。

しかし、吐きながらも私を見据え、足を動かし距離をとる。

そして石を拾い投げつけてきた。

首を傾けそれを避わす。

石を投げると同時、流騎は全力で疾駆する。

剣を振り上げ、一閃。

私は余裕を持って受け止める。

 

「甘いなぁ。飛礫程度で隙を作るわけがなかろう。」

 

その軽い剣戟をはじき返し…いや、軽すぎる。

見ると弾かれていたのは剣のみ、流騎を一瞬見失った。

 

トンッ

 

腹部に何かが触れる感触。

次の瞬間、

ドシンッ!!

という衝撃で後ろに弾かれた。

 

ぐうっ!この芯に残る一撃、ただの打撃ではない!?

 

流騎は追撃をしようと踏み出すが、先ほどの鳩尾に喰らった一撃が効いたのか、足元がおぼつかないようだ。

追撃を諦め、下がって剣を拾う。

私はスッと立ち上がる。

身体の芯に残る異質な攻撃とはいえ、威力自体はそう大した物ではなかったのが幸いした。

 

「ふふっ、はっはっはっ!楽しいな流騎よ!実に楽しい!」

「はぁ、はぁ、こっちは、はぁ、楽しい、なんて言ってる、はぁ、はぁ、余裕はないけどな。」

「なんと、もったいない。せっかく私のような超一流の美人武将と戦っているのだ、楽しまねば損だぞ?」

「すぅーー。ふう、だったら余裕を持たせるために手加減の一つくらいしてくれよ。あと、自分で美人言うな。」

「それでは私が楽しめんから却下だ。そして、事実を言って何が悪い。」

「言うと思った。…ってか、俺が言うのもなんだけど、一応俺の目的はあんた達の足止めなんだけど、楽しんでていいのか?」

「むう、無粋だな。全く無粋だな。この楽しい時間を台無しにするようなことを言うでない。」

「そうか、無粋か。…んじゃあ無粋ついでに、もう一つ。時間が来たみたいだ。」

「何?」

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その時、背後から殺気を感じ、横に飛んだ。

ドンッという破壊音と共に、先ほどまで私がいた地面が抉られる。

何だ、今のは!?

 

「しゃらあぁぁああああ!!!」

 

刹那、男が走りこんできた。

数合、撃を合わせ、体の位置を入れ替える。

ずざっ、と私との距離を取り、膝と手を着いて着地する。

 

「待たせた。」

「大丈夫だ。この人わかってて加減してくれてたみたいだ。」

 

ふむ、ばれていたか。まああれだけ余裕を見せれば当然か。

 

「そんじゃあ、お暇しますか。ふんっ!!!」

 

ぼふんっ!!!と男の手元の地面から激しい土埃が起こる。

土埃が晴れたとき、そこには少年も男も兵すらも姿を消していた。

おそらく、最初から打ち合わせ済みだったのだろう。

 

「…ふむ、逃げられたか。ということは、華雄もすでに撤退しているのだろうな。」

 

ぶんっ!と槍を振るい、肩に担ぎ、自分の部隊の被害状況を確認する。

軽く見渡しただけだが、多少の死傷者は出たようだが、それほど多くはないようだ。

 

「星〜!無事か!?」

 

そうこうしていると、愛沙が馬を走らせ駆け寄ってきた。

 

「うむ、お主こそ無事だったか。やはり、どちらに当たってきた部隊も、単なる足止めだった様だな。」

「ああ、多少の手傷は負ったが、問題はない。しかし、くそ!まんまと逃げられてしまうとは!あの男、次に会ったときは叩き斬ってくれる!」

 

相当ご立腹の様だが、からかわれでもしたのか?確かに愛沙の実力は相当な物だが、素直すぎるきらいがあるからな。

そう聞いてみると、

 

「全く、腹が立つ!のらりくらりと立ち回り、度々ふざけた言葉を吐く!やれ“それだけ胸がでかいと揺れて邪魔ではないか”だの、やれ“鬼のような形相の怪力女”だの!思い出しただけでも怒りが込み上げてくる!!」

 

ほほう、その男、この短い時間で愛沙の性格と欠点を見抜くとは、なかなかの観察力。

説明された容姿からすると、先ほどの手甲の男か。

一度私も戦ってみたいものだな。

 

「しかし、それだけでお主が苦戦するとは思えんが。あの男、まさかかなりの手練れだったのか?」

「…認めるのは癪だが、あの武才は相当な物だ。おそらく私や星、鈴々と遜色は無いだろう。それにまだ余力を十分に残しているように見えた。」

「それほどか。新たな楽しみが一つ増えたという訳だな。いや、私の方は楽しい出会いがあってな。」

 

先ほどの流騎のことを話す。

戦ってみて、才は無く彼の武の全てが努力によって形作られていると思ったこと。

自分に遠く及ばない男が、曲がりなりにも食い下がってきたこと。

からかい甲斐があり、ツッコミの切れがよかったこと。(愛沙にはふざけるなと言われたが。むぅ、本気なのだがな。)

何より…

 

「…私と戦っている間、どれほど不利な状況でもこちらを見据え、諦めることはしなかった。自分より強き者と戦うことに喜びも感じている様でもあったな。」

「才は無く、力弱くとも武人の心を持っている、か。」

 

流騎に高順。

男で見るべき者などいないと思っていたが、浅はかであったか。

次にまみえる時も、楽しませてもらおうか。

 

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Side 華雄

 

「どけっ!貴様ら雑兵に用は無い!!」

 

劉備軍を突破し、袁紹軍の只中を駆け抜ける。

弱い!弱すぎる!!

さながら無人の野を行くが如く駆けることが出来た。

 

「ひぃぃぃいいい!!た、助けてくれぇぇえええ!!!」

「き、貴様ら逃げるな!!死罪、死罪に処すぞ!!上官である私を護らんかぁ!!」

 

何だこれは。

上官が部下を盾にし、理不尽な命令を喚き散らす。

部下は部下で上官を全く顧みず、命惜しさに逃げ惑う。

私たちが突入するまでは、ニヤニヤと笑い、自分達のこの人数なら簡単に包囲し、殲滅出来るだろうと高を括っていた者達。

しかし、まるで紙切れのように前衛が破られ、多くの味方が小石の如く吹き飛ばされるのを見て、簡単に戦意を喪失していく。

 

弱き者に強く、強き者に弱いなどもはや蛆にも劣る!

もっと手応えのある敵はいないのか!!

 

むっ?抵抗が強くなってきたか。

 

「文醜隊!奴らを通すな!!袁紹様をお守りするのだ!!」

「顔良隊も負けるな!せめて将軍達が来るまで持ち堪えろ!!」

 

なるほど、この辺りは袁家の二枚看板直属の部隊か!

先ほどまでの屑共と違い、中々に鍛えられている!

だが、まだ我が部隊を止めるには力不足だ!!

 

多少の時間はかかったが、概ね予定通り敵軍を突破し…見えた!!袁紹だ!!

 

「うおぉぉおおおお!!!!袁紹!覚悟ぉぉおおおお!!!」

 

私は金剛爆斧を振りかぶり、袁紹の脳天めがけ振り下ろす!

 

(殺った!!)

 

そう思い、わずかばかり気を抜いてしまった。

 

ごきぃっ!!!

 

「姫っ!!大丈夫か!?」

 

私の一撃を受け止めたのは、大剣を持った薄緑の髪を短髪にしたつり眼の女だった。

 

「麗羽様!ご無事ですか!?」

 

続いて大槌を持った青い髪を肩の辺りで切り揃えたたれ眼の女が現れた。

 

「文醜さん!顔良さん!遅いですわよ!!さあ、さっさとこの無礼な方をやっておしまいなさい!!」

 

こいつらが袁家二枚看板の文醜と顔良か。

 

「面白い!相手にとって不足は無い!!二人まとめてかかって来るがいい!!」

 

金剛爆斧に力を籠める。

脚をたわませ、全身の力を爆発させ一気に疾駆する!!

 

「へへ〜ん!望むところだぜ!!斗詩、手ぇ出すなよ!」

「ちょっと文ちゃん!その人華雄さんだよ!二人で確実に倒さないと姫が危ないよ!」

「大丈夫だって、あたいは無敵なんだから!!」

 

文醜もこちらに向かって駆けてくる。

 

「「おおぉぉぉおおおおおお!!!!!」」

 

相手の気勢に負けぬと気合を籠め声を上げる。

そして、互いの渾身を籠めた一撃が………。

 

ドゴォンッ!!!

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「やっぱりこうなっていましたか。」

 

目の前に現れたのは徐晃だった。

徐晃は得物である双剣でそれぞれの攻撃の軌道をずらし、地面に叩き付けさせていた。

 

「何だよ!お前は!せっかくあたいの見せ場だったのに!!」

「私は、董卓軍所属、独立遊軍特殊二千将、徐公明だ。張遼将軍の命で華雄将軍を連れ戻しに来た。」

 

じとりと私を睨む徐晃。

 

「華雄将軍、張遼将軍の予想通りになっていた貴女に伝言です。『流騎とした約束を忘れたんか!この阿呆!!』だそうです。ちなみに私も同意見ですが。」

「うっ!!?す、すまん…約束を破るつもりは…。」

 

そうだった、突撃する前言われたのだった。

 

『一撃で仕留められなかったら必ず退いてくれ。間違ってもその場で戦い続けないこと。敵軍の真っ只中でさらに他の諸侯の軍に囲まれたら逃げ場無いから。頼むから熱くならないでくれよ、約束だからな。』

 

そう言われ、私は『わかっている』と答えた、のだが…こうなってしまった。

 

「だったら早く退却してください!すでに曹操軍は動き始めています!!」

 

むっ、確かに左軍のほうが少し騒がしい。

 

「よし!華雄隊、進軍はここまでだ!退却するぞ!!」

 

すばやく指示を出し、部隊をまとめ退却させる。

しかし、当然といえば当然だが、文醜と顔良が立ちはだかる。

 

「行かせるわけにはいきません。あなた方はここで討たせてもらいます!」

「あたいとの決着もついてないしな!」

 

仕方ない、すばやく片付けて退くか。

そう、徐晃に指示を出そうとした。

その瞬間、私の横を疾風のように徐晃が駆け、二人との間合いを一気に潰す。

虚を突かれた二人は、それでも武器を振るう。

しかし、徐晃はその軌跡を予測していたような動きをし、一つの無駄の無い動きで二つの剛撃を避わす。

そして、

 

ゴキャッ!!

 

それぞれを片手の攻撃で吹き飛ばす。

流石は一流の将。辛うじて防御し直撃はしなかったが、大きく距離を開ける事となり、私たちの退却を阻止出来なくなる。

その隙に私たちは離脱。

無事に戦線を抜けることが出来た。

 

しかし、徐公明か。

力、技、速さ、どれをとっても一級のもの。

強く、素質はあるものと踏んではいたが、まさかこれほどとは。

これはいずれ勝負せねばならんな!

ふふふふ、楽しみだ。

 

説明
ども、へたれど素人です。
今回初の戦闘シーンを書かせていただきました。
しかし難しい。
上手くこういうのを書ける作家さんが羨ましいです。
拙い文章ではありますがほんの少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
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