IS レジェンドウォーズ 21話 黄金のきらめき グレイドモン |
Side楯無(R)
二体を倒した私は二人に詰め寄る。
「それで一体どうやって抜け出したの?」
「ああ、まず、私が水のナノマシンを固めて作った小さい爆弾を爆発させたの」
「その瞬間に抜け出して、ISを展開」
「ランス『蒼流旋』で追い打ちをかけて」
「ミサイルで攻撃」
はあ〜なるほど。それにしても
「よかったじゃない楯無ちゃん?」
「え?」
「簪ちゃんと仲直りできて」
「!うん!うん!」
あらあら、泣いちゃったっわね。でもこの涙はとてもきれいな涙ね。
そう思うでしょ?クレシェモン
「はい」
Side out
――数十分前――
Side悠輝
俺は今アリーナで行われている模擬戦を見ている。いやこれはもはやただの暴虐だな。
この世界の凰とオルコットがラウラ・ボーデヴィッヒに挑発され、戦闘開始。
二人を圧倒したラウラ・ボーデヴィッヒはISのシ−ルドエネルギーが((操縦者危険域|デッドゾーン))に突入しても攻撃をやめない。
本当のバカか?あいつ。俺たちの世界でも同じことが起こっているのなら簪は大変だな。
(実際その通りで、そのことで簪はキャラ崩壊を起こしていた)
「おおおおおっ!」
この世界の一夏が白式でアリーナのシールドを壊して乱入したか。
「その手を離せー!」
「ふん・・・。やはり感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」
しかし、AIC、《アクティブ・イナーシャル・キャンセラー》慣性停止結界で動きを止められた。
「くそっ!体が動かない」
「一夏離れて!」
そこをシャルルが助けに入った。
二丁のアサルトライフルの弾雨がラウラを襲う。
「ちっ・・・。雑魚が!」
その隙に一夏は二人を救出する。
「面白い。世代差というものを見せてやろう」
「くっ!」
ワイヤーに捕まったシャルルにラウラが斬りかかろうとする。
さてそろそろ行くか。
Side out
Side一夏
ガキン!
シャルルに飛びかかろうとしたラウラ。だがそれはある一つの影に止められていた。
だけど、それは信じられない光景だった。
「貴様、何者だ?」
「ただの用務員だよ」
ラウラのプラズマ手刀を両手に持った日本刀二本で止めた、悠輝さんだった。
「はっ!」
「くっ」
ラウラを弾き飛ばす悠輝さん。
「さて来いよ、小娘。遊んでやるよ」
「なんだと」
「お前みたいなのは一度徹底的につぶさないと気が済まないんだよ」
「貴様、ISにましてや私に勝つつもりか?はっ!笑わせてくれる」
そうだ、ISは世界最強の兵器。しかもラウラはセシリアと鈴を二対一でほとんど無傷で倒した。そんな奴に刀だけで勝つなんて無理だ。
「くくく、ははははははははっ」
「貴様何がおかしい」
「くく、もしお前が本気でそう思っているなら、お前は正真正銘の雑魚だよ。たいして強くもないくせにそこいらのチンピラみたいにふるまっている。まさに失敗作だな」
「っ!なんだと」
「聞こえなかったか?失敗作だといったんだよ。ホント、自分の立場も分からず馬鹿なことをする。ほんと、織斑先生も何をやっていたんだか」
「貴様ー!」
ものすごい勢いで飛び出すラウラ。反射的に飛び出そうとするけど間に合わない!?
そして、二人がすれ違う。
「ぐあああああ!!!!??!」
「「「「え?」」」」
でも聞こえたのはラウラの悲鳴だった。
Side out
Side悠輝
がらにもない態度で挑発したおかげであいつは突っ込んできた。元の世界で初音からあいつの経歴を見せてもらっておいて正解だったな。
俺がやったことは単純だ。
あいつの攻撃を紙一重で回避。
カウンターの要領で手に持った二刀、鎧龍左大刃(がいりゅうさだいじん)、と鎧龍右大刃(がいりゅううだいじん)で斬った。
普通の人間ならまず無理だが俺は普通じゃない。
「貴様ぁ」
斬られた腹部アーマーを押さえながら睨みつけるボーデヴィッヒ。俺はそれに笑みで返す。
「やっぱりたいしたことないな」
「貴様あぁぁ!」
再び斬りかかってくるボーデヴィッヒ。
縦横無尽に振るわれるプラズマ手刀。
それを時に躱し刀でそらす。
更には六本のワイヤーブレードも使ってくる。
それさえも俺には見える。
デジタルワールドにはたくさんの触手で攻撃してくるやつ。目で追えない速度で技を繰り出す奴なんて結構いたし、戦った。そして勝った。
それに比べればこんな攻撃。
「ぬるいな」
「なに!?」
まず、背後から迫ってきた四本のワイヤーを切り落とす。
その勢いを殺さずに一回転。
あいつの左腕のプラズマ手刀も破壊する。
左腕を呆然と見つめるボーデヴィッヒから離れる。
「貴様何者だ?」
「殺人未遂犯のチンピラ小娘に言うことはないな」
「何ぃ!?」
「ISなんて言う兵器を使って二人の生徒を殺そうとしたのはここにいる生徒が見ているし、アリーナのカメラに写っている。どう見ても殺人未遂だろ?」
「黙れ!」
そういって右手こちらに向けてくる。
おそらくAICを使おうとしているのだろう。だが、それは悪手だ。
その場から脚力を強化して移動する。
ボーデヴィッヒの意識の死角に当たりをつけてそこを高速で移動。
一気に接近する。
いつの間にか視界から消えた俺を探すボーデヴィッヒの右腕も斬る。
その際、プラズマ手刀も破壊。
ついでに顔に拳を一発入れておく。この手の小娘は嫌いだしな。
「がっ!」
そのまま後退。
殴った際衝撃が伝わるように殴ったからあいつは立てなくなりうずくまる。
そこに言葉の続きを投げかける。
「しかもその二人はイギリスと中国の代表候補生。ドイツが両国だけじゃなくほかの国からも『ドイツは人殺しを代表にする国家』と責められその結果、自分と自分の部隊が国家追放される可能性だってあるって子供でもわかるのにそれにも気づけない。自分勝手なチンピラとどこが違う?」
「っ!」
おそらく、自分と隊員が国家追放されるという言葉に反応したのだろうな。だけどまだまだ言いたいことがある。
「大丈夫か!?高月」
「ええ、傷一つありませんよ。こいつ弱いので」
駆けつけてきた千冬さんにそう返す。言い損ねたな。
「あとはお願いしますよ、この殺人未遂犯」
「・・・ああ、わかった。しかるべき処置をとる」
曲がりなりにも教師状況を分かっているようで何よりだ。
「じゃあ
ピーピーピー
「っ!!」
俺の言葉を遮るようにアークが鳴った。そして目の前に現れるデジタルゲート。
「グアアアアアア!!!!」
そこから青い体の恐竜型デジモン、かなり凶暴なアロモンが現れた。
いきなりの事態に呆然としていた一夏たちに俺は指示を飛ばす。
「全員アリーナから脱出しろ!俺が時間を稼ぐ!」
俺はアロモンに向かう。
まず、足元を斬りつける。
それに少しひるむアロモン。
俺の姿を見つけると向かってくる。
そのままみんなから引き離す。
みんなから俺が見えない位置に着く。
「ドルモン!リアライズ」
そしてアークからドルモンを出す。
「アーマー体。なら、ドルガモンで十分だな悠輝」
「ああ、たのむ」
――EVOLUTION――
ドルモン進化
ドルガモン
進化したドルガモンは飛翔してアロモンに突進する。
「グガアアアア!」
それに怒ったアロモンはドルガモンを捕まえようとするがその前にドルガモンは上昇して離脱。
空中から発射体制に入る。
「パワーメt「ドガアン!」ぐああ!?」
「ドルガモン!?」
どこからか飛んできた砲弾がドルガモンに命中。発射体制を崩し、落下してしまった!?
そのまま、アロモンが必殺技『ディノバースト』を放つ。
「くそっ!」
それを間一髪で避けるドルガモン。
俺は砲撃が飛んできた方向を見てみるとボーデヴィッヒがいた。
くそ、大砲も破壊しておけばよかった。
まあ、確かに何も知らないなら攻撃するのは間違った判断じゃない。
でも、今回はそれがまずい方向になっちまうな。
仕方ない。速攻で終わらせるか。
アークを通してドルガモンに指示を出す。
(ドルガモン。あれをやるぞ。速攻で片づけて離脱するんだ)
(わかった)
俺は意識を集中して俺の体の中にあるもの、デジメンタルを呼び起こす。
「デジメンタルアーップ!」
――ARMOR EVOLUTION――
「ドルガモン アーマー進化
運命のきらめき グレイドモン」
ドルガモンは双剣グレイダルファーを二本持つ黄金の聖騎士型デジモングレイドモンに進化した。
グレイドモン
ワクチン
アーマー体
聖騎士型
X抗体有り
必殺技:クロスブレード
得意技:グレイドスラッシュ
装備:双剣グレイダルファー
その勇猛果敢に先陣を斬る様から“金色の流星”と呼ばれる双剣の聖騎士型デジモン。通常は完全体で戦士型だが『運命のデジメンタル』で進化することで聖騎士型になりアーマー体でありながらその力は完全体と同等以上となった。「双剣グレイダルファー」を二刀流で使用する時、その剣技に神速がもたらされるが、自らは制御不能となる呪いの剣で、理性を保ったまま戦うことはできないといわれているが『運命のデジメンタル』でアーマー進化した際に呪いに対する耐性が付いた。総合力ではさすがに劣るものの、剣技は聖騎士“ロイヤルナイツ”のロードナイトモンをも凌ぐとされ、ロイヤルブルーのマントは数々の戦いの功績に与えられた名誉の証であると言われている。必殺技は敵を十字に切り裂く神速の必殺剣『クロスブレード』と、上段より二刀を敵の頭上に叩き落す豪快な剣『グレイドスラッシュ』。
グレイドモンはアロモンの周りを高速で動く。
その動きについていけずうろたえる。
「グレイダルファー!」
そんなアロモンを双剣グレイダルファーの連続斬撃で攻撃するグレイドモン。
あまりに速すぎて残像が見えてきた。これなら((あいつ|ボーデヴィッヒ))も狙いをつけられないだろう。
「グガアアア!」
ついに倒れたアロモン。
俺は目を閉じて神経を集中させる。
今の俺とグレイドモンは体と心がある程度つながっている。
だから、心をすまして、グレイドモンとの一体感を高めれば
「「クロス」」
二本の剣を交差して構える俺とグレイドモン。
そこから繰り出すのは神速の必殺剣技。
「「ブレード!」」
一瞬にしてグレイドモンの姿が消える。
そしてアロモンの後ろに再び現れ
「ガア・・ァ・・ァ」
アロモンは十字に切り裂かれ消滅。デジタマになった。
(グレイドモン。デジタマを頼む)
(まかせてくれ)
グレイドモンはデジタマを拾いここを立ち去ろうとする。
このままここにいたらまた攻撃をされかねないしな。
しかし、グレイドモンがここを後にする前に何かがアリーナのシールドを突き破ってきた。
ドゴオオン
「うわ!」
「くっ」
俺とグレイドモンが巻き上がった砂煙に顔をしかめる。
砂煙がはれた後、そこにいたのは。
「なっ!?一夏(R)!?」
「メタルグレイモン!?」
ボロボロの鎧輝龍を纏った一夏(R)とメタルグレイモンXだった。
一夏たちが飛んできたほうに目を向けるとそこには
「弱いぞ。本気を出せ」
漆黒の竜人、ブラックウォーグレイモンがいた。
あとがき
更新です。
ハーメルンに新作のリリなの小説を同じ作者名で投稿したのでそっちを書いていたら少し遅れました。
すみません。
現れたのはブラックウォーグレイモン。更識姉妹が仲直りしたけどこれから一夏に試練が来ます。
みなさんが楽しめる展開を書くことができるか不安ですが頑張ります。
高月悠輝について
高月悠輝は実はデジコア、正確にはデジメンタルに変化したデジコアを体内に宿している人間であり、そのデジコアの力を使って戦うことができる。宿っているデジコアはオウリュウモンのものであり、かつてのもう一体のパートナー。
オウリュウモン
属性 ワクチン
世代 究極体
獣竜型
必殺技 永世竜王刃,黄鎧
装備 鎧龍左大刃,鎧龍右大刃,鎧馬大名刃
X抗体有り
オウリュウモンとは、“デジコア(電脳核)の空想”が生み出した架空のデジモンである。額のインターフェースによってデジコア自身の創造力までもが奇跡的に解き放たれて進化した姿である。元々デジコア内に日本の神話における“竜”や“武将” などの猛々しい戦闘データを持っていたためか、デジコアの創造した姿は、畏怖堂々とした和風の鎧を身にまとい、両腕に刀を持つ“武者竜”であった。左手の刀は「鎧龍左大刃(がいりゅうさだいじん)」、右手の刀は「鎧龍右大刃(がいりゅううだいじん)」である。背部の翼の刃は「鎧馬大名刃(がいばだいめいじん)」と呼ばれる。必殺技は両腕の刀より放つ『永世竜王刃(えいせいりゅうおうじん)』と、大河の土砂流のごとく荒れ狂い、全てを切り裂きながら突進する『黄鎧(おうがい)』。これはファンロンモンの必殺技『黄廻(おうかい)』にルーツがあるとの説もあるが定かではない。
戦闘時はオウリュウモンの武器である鎧龍左大刃,鎧龍右大刃,鎧馬大名刃をDアークから呼び出したり、オウリュウモンの翼や鎧をISのように展開して纏うこともできる。また、身体能力も上げることができ代表候補生程度なら鎧龍左大刃,鎧龍右大刃と身体能力の上昇だけで戦える(空中戦はさすがに無理)。また、デジメンタルとしての力を引出ドルガモンをグレイドモンにアーマー進化させることもできる
説明 | ||
二十一話です。オリジナル設定があります | ||
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いや、それはないですよ(竜羽) ブラック様キター!!!! オメガモンズワルト化してISキャラの大半を殺してくれたらテンションうなぎ昇りですねw(しぐまっちょ) |
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