IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode65 もう一人の自分との戦い
「あ、あれって・・・」
「白い・・・バンシィ?」
そして新たに現れた白いバンシィに隼人、シャルロット、ラウラ以外は驚く。
白いバンシィは隼人たちと離れた場所に着地して見てきた。
(何でこんな悪いタイミングで・・・)
隼人はエネルギー切れ寸前のオービタルからエネルギーが満タンのノーマルに量子変換をして換装する。
(また会ったな・・)
(・・・お前は・・・)
そして向こうから話して来た。
(なぜお前がここに)
(分かっているのにあえて聞くんだな)
(・・・俺と戦いに来た、か)
(その通りだ)
(・・・・)
(拒否権はないぞ。この戦いがあるのは最初から決まっていた。光と闇・・どちらが上を決めるのかをな)
(・・・・・)
「隼人?」
シャルロットは隼人の様子に気付いて聞いた。
「みんな・・」
「なんだ隼人?」
「お前たちは下がっていろ。あいつは俺がやる」
「なんだとっ!?」
「何言ってんだよ隼人!一人で戦える状態じゃないだろ!」
「・・・だが、やつは俺との一騎打ちを望んでいる」
「・・・・・」
「だけど・・・」
「隼人・・」
「師匠・・・」
シャルロットとラウラが心配そうに見る。
「心配するな・・・」
「・・・・」
「全員・・・一切の手出しは無用だ。それが俺に危険があったとしてもな」
「・・・・・・」
「分かりました」
「・・・あぁ」
「分かったよ・・」
「・・分かりましたわ」
そしてラウラ達は隼人から離れてピットの方に向かう。
「・・・・・・・・・」
そして隼人は白いバンシィの方を見る。
「その気になったはいいが、そんな機体で俺と戦おうって言うのか?」
「あいにくバンシィは修理中だ。これでいい」
「・・まぁ、別にいいがな。だが、後悔するなよ」
「・・・・・・・」
そして二人は臨戦態勢を取って睨み合う。
「っ!」
そして白いバンシィの方が先に動き、左腕のアームド・アーマーBSを展開してビームを放つ。
「くっ!」
隼人はスラスターを噴射して真上に飛び上がると、シグマシスライフルを放つが、白いバンシィは横に飛んでかわすとアームドアーマーBSを放ち隼人は宙返りをしてビームをかわす。
そしてシグマシスライフルを放つと左腕のアーマー先端よりビームサーベルを出して白いバンシィに飛んでいった。
白いバンシィは右腕のビームトンファーを展開してビームサーベルを受け止めた。
しかし隼人は白いバンシィのパワーに押し返され、白いバンシィはアームドアーマーBSを放つがそれと同時に隼人もシグマシスライフルを放ち、ビーム同士が衝突して爆発する。
「「ぐっ!」」
爆発による爆風と衝撃で二人は吹き飛ばされるも、隼人はとっさに体勢を立て直してスラスターを噴射して白いバンシィに接近するとビームサーベルを振るった。
しかし白いバンシィはビームトンファーを前に出して攻撃を受け止める。
(なんてパワーだ・・・。やはりAGE-3ではバンシィ並のパワーを出せないのか・・・)
隼人はスラスターを更に強く噴射して踏ん張るも、そのまま押し返される。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
白いバンシィはビームトンファーを振り下ろして、隼人は左腕のビームサーベルを前に出すもそのまま吹き飛ばされ、その直後に白いバンシィはスラスターを噴射して飛び出すと右腕のアームドアーマーVNを展開してAGE-3のシグマシスライフルを挟み込むとそのまま握り潰した。
「くっ!」
隼人はとっさにシグマシスライフルを手放して右腕のアーマーからもビームサーベルを出して白いバンシィに切りかかるも、白いバンシィは後ろに飛んでかわした。
「どうした!動きがトロイぞ!」
そして白いバンシィは隼人に回し蹴りを入れて吹き飛ばす。
「く、くそっ!」
隼人はとっさに体勢を立て直すと再度白いバンシィに向かっていきビームサーベルを振るうも白いバンシィは左腕のビームトンファーも展開して攻撃を受け止める。
「どうした。さっさと仲間を呼んでもいいんだぜ」
「お前は一騎打ちを望んでいるんだろ。だから一人で戦っているんだよ」
「別に俺は一騎打ちとは言ってないぞ」
「・・・・」
「さみしいのなら仲間を呼びたければ呼んでもいいんだぜ」
「・・・今は必要ない・・」
「強がるな。本当は仲間に来て欲しいんだろ」
「何を馬鹿な・・」
「俺に隠し事なんか通用しねぇぞ。俺はお前自身なのだからな」
「・・・・」
「お前は仲間がいねぇと弱いんだよ・・・。一人じゃなんにもできねぇ」
「・・・・」
「だから仲間を大切にしている」
「・・だから・・何が言いたいんだ・・・」
「自分でも何でそうしているのか分からないだろ」
「・・・そんなの・・」
「・・・裏切られるのを恐れているからだよ・・・違うか?」
「・・・・・」
「仲間達が自分を裏切ること・・・・それがお前が一番恐れていることだ」
「・・・・」
「想像してみろ・・・自分が好きな仲間達がお前を裏切ることをな」
「っ!・・・うるさい!」
隼人は白いバンシィを強引に押し返すとビームサーベルを振るうが、白いバンシィは右腕のビームトンファーで受け止める。
「それが証拠だ。たったそれだけでもお前は拒絶反応を示す」
「・・・・・」
「それより、最近じゃお前に対する仲間の考えが変わっているよな」
「何を・・・言っている・・?」
「自分でも分かっているんだろ。最近お前は非情になって仲間達を遠ざけているんだろ」
「・・・・・」
「仲間と思っていたやつが悪の組織のスパイだったからな・・・。それはさぞかし傷ついたんだろうな」
「・・・・・」
「それも自分の仲間想いが仇となってやつに止めを刺すことすら出来なかった」
「・・・・」
「哀れなもんだ。お前の思いと信頼を簡単に打ち砕いたんだからなその女は」
「・・ち、違う・・・」
「・・で、まだその女を信じているか・・。お前は何も変わってねぇな・・・・そんなんで仲間を守れると思ってんのか」
「・・・お、俺は・・・」
「情けねぇ・・・情けねぇな!!」
そして白いバンシィは隼人を押し返すと左腕のビームトンファーを振り上げてAGE-3の左手首とアーマーの先端を切り落とした。
「っ!」
そしてそのまま隼人を蹴り飛ばすと左腕のアームドアーマーBSを放ってAGE-3の右足首を撃ち抜いて破壊する。
「そんな甘い考えで仲間を誰一人として守れるものかよ!」
そして白いバンシィは左腕のビームトンファーを振り上げてAGE-3の顔面左半分を切り付けた。
「ぐっ・・!」
隼人は衝撃で吹き飛ばされてアリーナの地面に叩きつけられる。
その直後に白いバンシィはアームドアーマーBSを放ってAGE-3の左肩のパーツを撃ち抜いて破壊した。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
そして白いバンシィはアームドアーマーVNを展開してAGE-3に突き出した・・・・
「っ!」
その直後に隼人は体勢を立て直すと白いバンシィを蹴り返した。
「なにっ!」
そして隼人は後ろに飛んで距離を置く。
「・・・俺は・・・俺は・・・」
するとAGE-3の残った右目が緑から黄色に変化した。
「・・それでも・・・・俺は・・!」
そしてAGE-3の両腕両足が量子変換されてグラフトが展開すると、右腕のリボルバーステークが変化して左腕に搭載しているインパルスギアと同じものが装備された。
そして隼人は拳を叩き合わせると両腕のギアを回転させてスラスターを爆発的に噴射して白いバンシィに向かっていく。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
隼人は左腕を勢いよく突き出すと、白いバンシィも右腕のアームドアーマーVNを突き出した。
そして両者の攻撃が衝突すると衝撃波を放ち、隼人はそのまま左腕より衝撃を放ってアームドアーマーVNを破砕した。
「なにっ!?」
「うおぉぉぉぉ!!」
その直後に右腕を突き出して拳を白いバンシィの胸部に直撃させると拳から衝撃を放って白いバンシィを吹き飛ばした。
「ぐっ!」
白いバンシィはとっさに体勢を立て直すが、その直後に隼人が飛び出して白いバンシィに殴りかかる。
「調子に乗るなっ!」
そして攻撃をかわすと、そのまま回し蹴りを行うと、隼人も回し蹴りをして両者の脚部が衝突する。
その瞬間衝撃が走り、白いバンシィはそのまま押し返されて吹き飛ばされる。
(こいつ・・・いつの間に衝撃破砕を!?)
そして隼人は白いバンシィに向かっていき右腕を突き出してきた。
「くそっ!」
白いバンシィはギリギリのタイミングでかわすと隼人に強く蹴りを入れて吹き飛ばした。
「こいつっ!!」
隼人はアリーナの地面に地面を削りながら着地すると強引に地面を蹴って飛び出して左拳を突き出した。
「ちっ!」
白いバンシィは攻撃をかわして右拳を突き出してAGE-3の腹部を殴りつける。
「ぐっ!」
そして白いバンシィはそのまま隼人を吹き飛ばすとアームドアーマーBSを放ったが、隼人は左腕を突き出してビームを衝撃でかき消すが、左腕は若干焼き焦げた。
「こんちくしょうがぁぁっ!!」
隼人はスラスターを噴射して飛び出すと右拳を突き出すが白いバンシィは横に飛んでかわすも、その直後に隼人が強引に方向転換して回し蹴りをして白いバンシィを蹴り飛ばす。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そしてそのまま右拳を突き出して白いバンシィを殴りつける。
「こいつ・・・!」
白いバンシィはそのまま隼人を蹴り飛ばしてスラスターを噴射して飛び出し、隼人を殴りつけた。
「ぐっ!」
そしてそのまま回し蹴りをして隼人を蹴り飛ばしてアームドアーマーBSを放ってAGE-3に直撃させた。
「くそぉぉぉぉっ!!」
隼人はスラスターを全開にしてブレーキを掛けて地面に着地して強引に止まった。
「このくらいでっ・・・!」
と、隼人はそのまま立ち上がろうとしたが、その瞬間AGE-3の各所がショートして小さい爆発を起こす。
「なにっ!?」
そしてそのままAGE-3は膝を着いた。
《システム負荷増大・・・機能停止》
「オーバーロードだと!?・・こんな時に!」
「どうやらおめぇの能力にその機体は付いて来れてねぇな!」
そして白いバンシィは隼人に右腕のビームトンファーを振り下ろした。
「こんなところでっ!!」
そして隼人はAGE-3に何かをして、左腕のギアを回転させて勢いよく突き出して白いバンシィの右腕を押し返す。
「くっ!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
そして隼人は再度左腕を突き出すが、白いバンシィも右腕を突き出して拳同士をぶつけるが、その瞬間AGE-3の左拳がギアと共に砕けた。
「くっ・・・!」
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
白いバンシィはそのまま隼人を押し返すと蹴りを入れて隼人の腹部に蹴り飛ばした。
「ぐはっ!?」
そして隼人は勢いよく飛ばされて地面に叩きつけられた。
「ぐ、ぐぅっ・・・」
隼人はなんとか膝を着いて立ち上がろうとするが、機体各所がショートして動きを止める。
「そんな状態でよく戦えたな・・・。まぁ、お前にしか出来ない芸当だがな」
「・・・・」
「・・・褒めてやるよ。ここまで戦えたことにな」
そして白いバンシィは右腕のビームトンファーを振り上げた。
「っ!」
「っ!?」
しかしその瞬間左から高出力のビームが飛んできて白いバンシィに直撃する。
「なにっ!?」
白いバンシィはそのまま隼人から離れてその方向を見ると・・・・
『隼人!!』
そしてブラックウイングを展開したリインフォースが飛んできた。
「リイン・・・」
『これを!』
そしてリインフォースは手にしていたあるものを放り投げて、隼人は何とか無理やり立ち上がるとそれを受け取った。
「・・これは・・・」
隼人は受け取ったものを見ると、それはバンシィの待機状態であるドッグタグだった。
「もう直ったのか!?」
『機体の方は・・・しかし武装はまだ完全とは言えません。気をつけて使ってください』
「分かった」
そして隼人はバンシィを見る。
「・・バンシィ・・・頼める義理でもないが・・・・それでも・・・また俺と一緒に戦ってくれるか?」
《Of course(もちろんです)》
「すまないな・・・・。なら、行くぞ・・・バンシィ!」
《yes sir(了解)》
そして隼人はAGE-3に代わってバンシィを展開して黒い装甲を纏っていくと、展開終えた瞬間に装甲を展開していってサイコフレームを露出させて金色に輝かせて最後にマスクを収納して角を展開した。
「・・AGE-3・・・短い間だったが・・・よくがんばったな・・・。後で修理してやるからな」
そして隼人はボロボロの腕時計をリインフォースに投げて渡した。
「AGE-を頼むぞ」
『分かりました・・・。隼人』
「なんだ?」
『・・・気をつけてください』
「・・あぁ」
そしてリインフォースは翼を羽ばたかせてピットに戻っていった。
「ようやく本気ってわけか・・・」
「どうとでも思え」
そして隼人は白いバンシィと向き直る。
「それを待っていたんだよ・・・。黒獅子と白獅子が合い見えるこの時をな」
そして白いバンシィの装甲から銀色の光が漏れると装甲を展開して行って銀色のサイコフレームを露出させていき、最後にマスクを収納して角を展開して緑色のツインアイを発光させる。
「皮肉なもんだよな」
「何が」
「光のお前が闇の力を持ち・・・闇の俺が光の力を持つ・・・滑稽だな」
「・・・・・」
そして両者はバックパックからビームサーベルを抜き放つと、地面を蹴って飛び出した・・・・・
そしてリインフォースは一夏たちの元に戻ってきた。
「リインフォース・・・」
「隼人は大丈夫なの?」
『心配要りません。隼人は勝ちます』
「・・どうしてそう言い切れるんだ?」
と、箒は怪訝そうに聞く。
『・・・信じているからです』
「信じる・・」
『それが隼人の力になるのであれば・・・私は信じます』
「・・・・・」
「そうだよな・・・。信じようぜ。隼人を」
「・・・あぁ」
(・・・隼人)
そして簪は心配そうにバンシィを見守った・・・・
「うおぉぉぉぉぉ!!」
「おぉぉぉぉぉぉ!!」
そして二人は勢いよく飛び出すとビームサーベルを振るって刃を交える。
そして一旦離れると再度接近して刃を交え、そのままメビウスの輪を描くように地面を駆けていく。
「うおぉぉりゃっ!!」
「でえりゃぁぁっ!!」
そして勢いよく刃を交えツバメ合いに入ると、両者のサイコフレームの輝きが更に増してフィールドが発生した。
「本来の機体に戻った途端動きが良くなったな」
「そうかい!」
そして隼人は白いバンシィを押し返すと左腕のビームトンファーを展開して振り上げるも、白いバンシィは右腕のビームトンファーで攻撃を受け止める。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
その直後に右手に持つビームサーベルを振るうが白いバンシィは後ろに飛んで攻撃をかわした。
「くっ!」
隼人は右手に持つビームサーベルを左手に持ち替えると右腕のアームドアーマーBSを展開した。
それと同時に白いバンシィも左腕のアームドアーマーBSを展開して同時にビームを放った。
そしてビームが衝突して爆発を起こした。
「「ぐっ!!」」
爆発の衝撃と爆風に二人は吹き飛ばされるが、すぐにスラスターを噴射して体勢を立て直す。
「その程度か!」
そして白いバンシィは地面を蹴って飛び出すとビームサーベルを振るい、隼人はとっさに左腕のビームトンファーを前に出して受け止める。
「くっ!」
隼人はどんどん押されていくが、足裏よりフックを出し地面に突き刺して踏ん張った。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
そして隼人は白いバンシィを押し返して地面を蹴って飛び出すとビームサーベルを振るうが白いバンシィは右足を上げてビームサーベルを蹴り上げた。
「くっ!」
隼人はアームドアーマーBSを展開してビームを放ったが、白いバンシィは真上に飛んでかわすと、下りると同時に隼人に回し蹴りを入れて蹴り飛ばした。
「っ!」
そして白いバンシィは左腕のアームドアーマーBSを放って、バンシィに直撃して爆発した。
「ぐぅっ!」
隼人はそのまま吹き飛ばされて地面に叩きつけられた。
「もらったっ!」
そして白いバンシィはアームドアーマーBSをバンシィに向けた・・・・・
「っ!?」
しかしその瞬間バンシィの後ろから無数のミサイルが飛んできた。
「くっ!」
白いバンシィはすぐに後ろに下がってミサイルをかわしていく。
「っ・・・!」
隼人はスラスターを噴射して立ち上がると後ろを見る。
「隼人っ!」
そして簪が隼人のほうに向かってきた。
「簪!?」
「邪魔しやがって!!」
そして白いバンシィは簪の方に向かって行った。
「っ!」
簪はすぐに両足前面と非固定ユニットのハッチを開いてミサイルを放った。
しかし白いバンシィは右手のビームサーベルと左腕のビームトンファーを振るってミサイルをすべて切り落とした。
「っ!?」
「くらえっ!」
そして驚いている簪に白いバンシィはビームサーベルを振るって打鉄弐式を切り付けた。
「ぐっ!」
それによって簪は吹き飛ばされてアリーナの壁に叩きつけられた。
「落ちろっ!」
そして白いバンシィはアームドアーマーBSを最大出力で放った。
「簪っ!!」
隼人はバンシィバックパックのカートリッジをリロードして一気に飛び出すと簪の前に立って最大出力のビームを防いだが、大爆発を起こした・・・・
「・・・ぐっ・・・」
そして煙が晴れると、隼人は少しふらつくも、何とか立つ。
ビームを庇った左腕は焼け焦げており、機体の一部が損壊していた。
「優しいもんだな・・・。お前のようなやつを助けてくれるんだからなその女は・・」
「・・・・・・」
「・・は、隼人・・・」
そして後ろから不安そうな簪の声がする。
「・・ごめん・・・私が余計なことをしたせいで・・」
「・・気にするな・・・」
「・・で、でも・・・」
「・・・でも・・・思い出した」
「え・・?」
「・・・俺の戦う理由・・」
「・・・・」
「・・・守るべき者のためなら・・・俺は戦う・・・・。何かを失ってもな」
「・・・・・・」
「それなのに・・・いつの間にか忘れてしまったな・・・」
「・・隼人」
「・・俺が馬鹿だった・・・。仲間を守れなくて・・・何の為に力を得たんだってな・・」
「・・・・」
そして隼人は後ろを向いて簪の顔を見る。
「・・だから・・・俺は君を守る・・・。どんなことがあってもな」
「・・・・」
「おうおう熱いねぇ・・・」
その様子を見ていた白いバンシィは煽る。
「どうとでも言え」
そして隼人は簪を庇うように前に立つ。
「だが、庇った代償は大きいぞ」
「だろうな・・・この状態じゃ完全なポテンシャルは発揮できない・・・・だが、それでも俺は―――」
するとバンシィが光り輝きだした。サイコフレームからの光ではなく、機体全体から出ていた。
「なに・・・?」
「どんなに傷ついても・・・どんなに挫ける事があっても・・・俺は倒れない・・・いや、倒れるわけには行かないんだ!!」
光は更に輝きを増す。
「・・まさか・・」
「大切な仲間を守るために、俺は戦う!!」
そして光はバンシィを包み込んで行く。
「・・この反応・・・このエネルギー波形・・・・まさか!?」
簪はこの現象の事はただ一つしか思いつかなかった。
「((第二形態移行|セカンドシフト))!?」
後書き
次回第二形態となったバンシィの無双?になりそう・・・・。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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