IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第31話
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福音暴走事件は一夏達の活躍により解決した。

福音のパイロットでありアメリカのISテストパイロットのナターシャ・ファイルスは命に別状はなく臨海学校最終日にアメリカに帰国した。

そして、一夏は恋人となったシャルロットから箒達が一夏の事を好意を寄せている事を教えてもらった。

最初こそ驚いた一夏であったが、箒達には事実を話すべきだと思った一夏は臨海学校から帰ってから箒達を集めシャルロットと恋人になった事を伝えた。

初めて好きな人であった一夏に振られた箒達のショックは大きかった。

だが、一夏に振られてもこれまで築いてきた友情は変わらない、箒達は瞳に涙を溜めながらも笑顔で二人を祝福をした。

その後、一夏は姉であり親代わりでもある千冬にシャルロットを紹介した。

ブラコンである千冬は反対するかと思われたが、千冬はあっさりとシャルロットの交際を認めた。

反対されると思っていた一夏とシャルロットは予想外の事に唖然とした、さらに千冬はシャルロットに家に住む事を勧めてきた。

さすがに一夏とシャルロットは驚きを隠せなかった。

シャルロットは直ぐに断ろうとしたが千冬に

 

「お前たちの事だ、付き合い始めたら結婚まで行くのは容易に想像できる」

 

と言われ一夏とシャルロットは顔を真っ赤にする。

千冬の言う通り、一夏とシャルロットが付き合い始めたら結婚する事は間違いない。

それと、デュノア家と決別したシャルロットには帰る場所が無い、それだったらシャルロットを家に住まわせた方が一夏とシャルロットの為になると考えたのだ。

結局、シャルロットは千冬の厚意に甘える事になり、一夏の家に住む事になった。

 

 

そして、臨海学校が終わって程なくして夏休みになった。

他の生徒達が帰国する中、一夏はシャルロットを連れて自宅に帰宅した。

既に自宅は千冬が手配した業者によってシャルロットの部屋を作られていた。

シャルロットは千冬の優しさに感謝するのであった。

 

 

そして、夏休みはお盆休みに入り、一夏の家のキッチンでは慣れた手つきで調理をするシャルロットの姿があった。

 

「これでよし!」

 

出来た料理を用意した器に移していきテーブルに並べていた。

料理を並べ終るとシャルロットは時計に視線を向ける。

時計は7時を示しており、本来なら一夏は6時半に起きるのだがまだ眠っていた。

 

「そろそろ起こした方が良いかな」

 

着けていたエプロンを片付けながらシャルロットは一夏の部屋に向かった。

 

「一夏、朝だよ」

 

部屋のドアをノックするが、一夏から返事は無かった。

悪いと思いながらシャルロットは部屋に入るとベットで眠っている一夏の姿があった。

シャルロットは一夏のベットの側まで寄ると優しい声をかける。

 

「一夏、ほら、起きて」

「ん……?」

 

シャルロットの声に一夏は意識は少し覚醒する。

そして、シャルロットが一夏の身体を優しく揺すると一夏は目を覚ました。

 

「おはよう、目が覚めた?」

「う〜……シャル?」

 

一夏が目を開けると、シャルロットが優しい笑顔で一夏の顔を覗き込んでいた。

 

「起きたみたいだね、おはよう、一夏」

「……おはよう、シャル」

 

まだ眠気があるのか、一夏は目を擦る。

 

「朝ごはんが出来ているから、早く降りてきてね!」

「ああ、いつもすまないな」

「いいよ、僕が好きでやっているから!」

 

シャルロットが家に住むようになってから一夏の代わりに家事などをしている。

これは家に住まわせてくれている千冬と一夏に対する感謝の気持ちであった。

 

 

朝食を終えた一夏とシャルロットはそのまま掃除と洗濯に取り掛かり、それが終わるとリビングのソファで休憩していた。

 

「ふぅ〜やっぱ緑茶はいいな、この渋みと苦みが心が落ち着く」

 

緑茶を啜りながら一夏が年寄りっぽいことを言う。

 

「もう、一夏、何だかお爺さんみたいだよ」

 

シャルロットは苦笑いしながら言った。

 

「緑茶には人間の健康に良い影響を与えるとされる成分が多く含まれてるから健康にもいいんだぞ」

「僕達まだ15歳だよ? 健康に気を使うの早すぎない?」

「何を言うんだシャル、若いうちから不摂生してたら、歳を取ってからあとで泣くぞ」

「やっぱり、一夏ってちょっと変わってるね」

「うるさい」

 

そんな他愛のない会話をしていると呼び鈴が鳴った。

 

「誰だろ?」

「俺が出るよ」

 

一夏は座っていたソファから立ち上がり玄関に向かった。

すると、そこにはシンとルナマリア、それと箒達の姿もあった。

 

「よう、一夏」

「シン、ルナマリア、それに箒達まで!?」

 

シン達の訪問に驚く一夏。

 

「どうしたんだ、皆揃って?」

「箒達が一夏の家に遊びに行くって言うから俺達も付いてきたんだ」

「夏休みに入ってから一度も会っていないでしょ」

 

ルナマリアの言うとおり、一夏とシャルロットは夏休みに入ってから一度もIS学園に戻っていない。

夏休みなってから一夏とシャルロットに会ってない箒達は二人に会う為、一夏の家を訪ねたのだ。

それに付き合う形でシンとルナマリアも箒達と共に来たのだ。

 

「せっかく来たんだ、上がってけよ、あんまり大したもてなしは出来ないけどな」

 

シン達を家に上がらせると一夏はリビングに案内した。

 

「箒、皆!」

「久しぶりだな、シャルロット」

「本当に久しぶりだよ、皆!」

 

久しぶりに箒達に会えたシャルロットは笑顔なる。

すると、一夏はセシリアが持っている箱に気づいた。

 

「ところでセシリア、手に持ってるそれはなんだ?」

「ここに来る途中においしいと評判のケーキ屋さんに寄ってきましたわ」

 

セシリアから手渡された箱をシャルロットが受け取る。

 

「ありがとうね、セシリア、一夏、悪くなっちゃう前に食べよう」

「そうだな、暑いからアイスティーにしよう」

「じゃあ、僕はお皿を取ってくるね!」

 

箒達を椅子やソファに座らせると一夏とシャルロットは台所に行き、一夏はアイスティーを淹れ、シャルロットは食器棚から皿を手に取り出しテーブルに並べる。

そして、淹れ終った一夏がテーブルにアイスティーを置く。

 

「お待たせ、淹れるのに時間かかっちまった」

「どんだけ手が込んでるのよアンタ」

「だって美味いって評判なんだろ? だったらアイスティーとはいえ、手を抜いたら失礼ってもんだろ」

 

そう言いながら一夏はシャルロットが用意したティーカップにアイスティーをいれる。

そして、シャルロットは箱からケーキを取り出し、皿に移し替え、テーブルにケーキを並べた。

箒達は自分達の好きなケーキを取り、ケーキを食べていた。

 

「おお、うまいな」

「本当、美味しい! セシリア、このケーキはどこで売ってたの?」

「駅地下の『リップ・トリック』というお店ですわ」

「まさか、ケーキ屋だけであんなに人が居るとは驚いたぜ」

 

一夏の家を尋ねる前に箒達はケーキ屋に寄ったのだがあまりの行列の長さにシンは驚いた。

 

「ああ、僕もそのお店知ってる、僕も前から行ってみたいとは思ってたんだけど、通る度にすごい行列だから敬遠しちゃうんだよね」

「あら、そうでしたの、それはラッキーでしたわ」

 

そう他愛ない会話をしているとシャルロットはラウラの服装に気づいた。

 

「あれ、ラウラ? その服、新しく買ったの?」

「いや、ルナマリアがプレゼントしてくれた物だ」

「え、そうなの?」

 

シャルロットはルナマリアの方に視線を向けた。

 

「ラウラが持っている服が制服と軍服の二着しかなかったのよ」

「たった二着だけ……」

「いくらなんでも、それはないでしょ」

 

ラウラの服に対する執着の無さを知っている一夏達ではあったが、余りの少なさに鈴も呆れてしまった。

 

「さすがに、学園の外を出るときに制服や軍服は不味いから、ラウラを連れて私服を買いに行ったのよ」

 

ラウラを強引に連れて私服を買いに行ったのだが、訪れた店では店員がノリノリでラウラの服を選んでくれた。

ルナマリアは店員が選んでくれた服の中からラウラに似合う黒いワンピースを選びラウラにプレゼントしたのだ。

 

「そうなんだ、でも、ラウラの服、中々可愛いな」

「あ、ありがとう……」

 

一夏に褒められラウラは頬を赤く染める。

だが、その様子を見ていたシャルロットは一気に不機嫌になった。

 

「一夏〜、僕の時の反応と違うね? 僕が初めて着た服を褒めてくれなかったよね?」

 

明らかに嫉妬しているシャルロットに一夏は慌ててしまう。

 

「違うってシャル!」

「何が違うの! 僕の時は褒めてくれなかったじゃない!」

「シャルは何を着ても可愛いんだ!」

 

一夏の口から可愛いと言われたシャルロットは顔を一気に赤くなる。

 

「ぼ、僕が可愛い……嘘じゃないよね」

「嘘じゃない」

「じゃあ、何で言ってくれなかったの?」

「それは、ただ……言うのが恥ずかしかっただけなんだ……」

 

一夏も恥かしかったのか頬を赤くしていた。

シャルロットは顔を真っ赤にして俯いてしまった。

だが、それを見ていた箒達はジト目で一夏とシャルロットを睨めつけていた。

 

「あんた達……」

「そういうラブコメは」

「他でやれ!!」

「まったく、見せつけおって」

 

箒達が怒る中、ルナマリアはにやけた顔でシャルロットに視線を向ける。

 

「と・こ・ろ・で、シャルロット、一夏、恋人になってからどうなっているのよ?」

「ど、どうって……」

「千冬さんに恋人として認められたんだから何かしらの進展はあったんでしょうねえ?」

「あ、え!? い、いやぁ、そ、それは……」

「もしかして、もうその先までやっちゃった?」

 

ルナマリアの言葉にラウラを除いた一夏達は想像してしまい顔を真っ赤にした。

シンはルナマリアの発言に頭を抱えた。

 

「る、ルナマリア、俺とシャルはまだ!」

「まだ〜?」

 

慌てている一夏と顔を真っ赤になっているシャルロットを見てルナマリアは更ににやけた。

更に鈴達も一夏とシャルロットをからかいだし一夏とシャルロットは鈴達がからかうのをやめるまで顔を真っ赤に染めるのであった。

説明
第31話です。

プロローグ
http://www.tinami.com/view/463196

設定集(ネタバレあり)
http://www.tinami.com/view/502954
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コメント
シンとルナマリアはやってます。(L)
まあ、シンとルナは恋人になってから長いし、やる事やってるよね。(mokiti1976-2010)
この発言からシンとルナはやってるんだな・・・・・・まぁ無難だな(鎖紅十字)
タグ
インフィニット・ストラトス IS ガンダムSEEDDESTINY クロスオーバー 設定改変あり シン×ルナマリア 一夏×シャルロット 

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