B★RIS――ブラック★ロックインフィニット・ストラトス――転生して一夏の兄になった一人の男の娘の物語
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第15話 シャルル

 

 

 

さっきの事件があった後すぐ、アリーナに備え付けられてる更衣室で僕はスポーツドリンクを飲みながら、一夏は首からタオルをかけたまま黙り込んでいた。

多分一夏も僕と同じことを考えている。ラウラ・ボーデヴィッヒのことだ。初日は見つけてすぐビンタ、そして今日はアリーナで突然の攻撃。あの人はドイツから来た人だっけ・・・。数年前の第二回IS世界大会で千冬姉さんが僕らが誘拐された所為で優勝を逃したことに怒っているんだろう。

だからってこんなに攻撃しなくてもいいのに・・・。

 

 

「一夏、千夏。大丈夫?」

 

気まずくなったのか僕らを心配しているのかどっちかは分からないがシャルルが声をかけてきた。

 

「あぁ、さっきは助かったよ。サンキューなシャルル。」

 

「ありがとね。あの時一夏は無防備だったから。シャルルが守ってなかったらきっと保健室送りだったかな。」

 

シャルルは苦笑して学園の制服の上着を着る。

 

「じゃぁ、僕は先に部屋に戻ってるね。」

 

「え?ココでシャワー浴びてかないのか?お前いつもそうだよな?」

 

「そんなの人の勝手でしょ・・・。シャルルの好きにさせてあげてよ・・・。」

 

「そうか・・・?何で俺らと着替えるの嫌がるんだよ?」

 

「あ、い、いや別にそんなことないと思うけど?」

 

「逆に一夏は何でそんなにシャルルと着替えたいの?」

 

「いや、着替えたいって訳じゃなくてだな・・・。こう、なんて言うか・・・?なんて言えばいいか分からないんだが。偶には一緒に着替えようぜ。」

 

シャルル・・・。可哀想に。というか一夏はホモだったのか?何でそんな男と一緒に着替えたいの?

いや原作知ってるからシャルルは実は女だって事知ってるけども!

・・・あ、シャルルが悲鳴上げて逃げてった。一夏、ドンマイ。

えっと・・・ノート何処にあったっけ?あ、あった。

 

「シャルル?・・・なんだ?あれ、千夏兄。ノートに何書いてんだ?」

 

「ん?これ?」

 

僕はさっき書いたばっかりの字を一夏に見せる。ノートにはこう書いてあった。

 

[実は一夏はホモだった。]

 

「は!?いやなんで俺がホモなんだよ!?」

 

「あんな熱心に男の人に一緒に着替えようって言ってるとこ見るとねぇ・・・。端から見るとホモにしか見えないわけですよ。」

 

「違うって!千夏兄はシャルルと着替えたいって思わないのか!?」

 

「うん。思わない。」

 

一夏と違ってホモじゃないんだからそんなことないよ・・・。あ、着替えたくないって訳じゃないけどね?・・・あ、シャルルは女なんだっけ?じゃぁちょっと一緒に着替えるのはなぁ・・・。

 

「僕先に戻ってるね。汗そんなに掻いてないからシャワー浴びる必要もないし。」

 

「そうか。分かった。また明日な。」

 

「うん。また明日。」

 

一夏を残して更衣室を出て行く。今は時間的に言うと夕方。そろそろお腹が減ってくる時間帯だね。今日は何食べようかな・・・。

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寮への帰り道。僕はまたドイツの・・・ラウラ・ボーデヴィッヒのことについて考えてた。

 

『私は認めない。貴様たちがあの人の弟であることなど、認めるものか!』

 

やっぱり千冬姉さん関係かな・・・。そしたらやっぱりあのときの誘拐事件が原因か・・・。

 

「―――えてください教官!何故こんなところで!」

 

「何度も言わせるな。私には私の役目がある。それだけだ。」

 

千冬姉さんとラウラ・ボーデヴィッヒか・・・。ちょっと趣味が悪いけど、あの木に隠れて盗み聞きさせてもらおうかな。

 

近くにあった木に身を隠し、2人の会話に耳を傾ける。

 

「こんな極東の地で、何の役目があると言うのですか!お願いです教官。我がドイツで再びご指導を!此処では貴方の能力は、半分も生かされません!」

 

「ほう?」

 

「大体、この学園の生徒など、教官が教えるに足る人間ではありません!危機感がなく、ISをファッションか何かと勘違いしている!」

 

見た目にこだわってるISもあるんだけどね。僕のやつとか。ほぼ100%製作者の趣味で出来ております。

 

「そのような者達に、教官が時間を割かれるなど「そこまでにしておけよ小娘。」!?」

 

「少し見ない間に、偉くなったな。15歳でもう選ばれた人間気取とは、恐れ入る。」

 

やっぱり千冬姉さんとあの人は知り合いだったんだ・・・。あれ?僕原作知ってるのに何で忘れてたんだ?

 

「わ、私は「寮に戻れ、私は忙しい。」・・・。」

 

ボーデヴィッヒは苦虫をすりつぶしたような顔をして、走って寮に戻っていった。

 

「そこの女子、盗み聞きか?異常性癖は感心しないぞ。」

 

「僕は男です!何で皆僕を男として扱ってくれないの千冬姉さん!」

 

一夏どころか千冬姉さんまで僕を女扱いなんて・・・。もう嫌だ。いっそのこと本当に女になりたい。

 

「学校では織斑先生と呼べ。」

 

「あ・・・。は、はい。」

 

「下らんことをやっている暇があったら、自主訓練でもしろ。このままでは、月末のトーナメントで、優勝できんぞ。」

 

「・・・。分かっています。」

 

「・・・そうか。ならいい。」

 

ツカツカと、千冬ね・・・織斑先生は帰っていこうとする。僕も帰ろうかな。

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ところ変わって寮の廊下。

 

やっぱりボーデヴィッヒが言ってた、僕たちを千冬姉さんの弟だと認めない。ってやっぱり僕たちの所為で千冬姉さんが2回目の優勝を逃したことが原因だよね・・・。

でも過ぎちゃったことだし、仕方ないよねぇ・・・。反省はしているけどさ。

っといつの間にか部屋の前に着いちゃった。

 

「ただいまー。シャルル、もう戻ってる?」

 

返事はない。代わりにシャワーの音が聞こえるからシャワールームかな。

カバンを置いて、近くにあった椅子に座り込む。・・・あ、そういえばボディーソープが切れたって言ってたっけ。替えを買っていたこと忘れてた。確かこの棚の中に・・・。あ、あった。

 

「シャルル、ボディーソープ切れたって言ってたよね。これ、変えの・・・」

 

シャワールームへ行くにはひとつドアを開け、脱衣所の奥にある扉も開けないといけない。一つ目のドアは僕が、奥のドアはシャワーに入ってたシャルルが、同時にあけた。

しかしそこにはシャルルは居なくて、シャルルに良く似た女の人が居た。

 

「・・・・え?うわぁ!?」

 

急いでシャルル似の子はシャワールームに逃げ込む。

あ・・・。そういえばシャルルは女なんだっけ。忘れてた・・・。って!そんなんで済まされる問題じゃないって!女子のシャワー覗いちゃうとか・・・。僕変態だ。欝だ。

と、とりあえずこの状況を何とかしないと!

 

「えっと・・・。これ、ボディーソープの変え。ここにおいておくから・・・。」

 

「う、うん・・・。ありがと・・・。」

 

「じ、じゃぁ・・・。」

 

脱衣所から出てドアを閉める。お、落ち着け僕。落ち着k・・・

 

「何てことしちゃったんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

その叫びは寮の端まで聞こえたとさ。

 

説明
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あのラッキー事件に千夏が遭遇します。
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