マブラヴ -少年のものがたり- 02
[全3ページ]
-1ページ-

 

現在仙台にある基地にいると言う夕呼のもとへと向かう車に乗るのは俺・悠陽・月詠さん・紅蓮さん・そして運転手の鎧衣課長だ

 

そしてこの車の護衛に父さんと母さんが乗っている黒の武御雷が2機が近くにいる

この時武御雷あるのか?!1998年だぞ?!と思ったがTEでは青の武御雷が出てきた……でも正式配備は2000年、つまり今の時点で黒の武御雷に乗る両親はエリートということになる……

近くにいると言っても戦術機で車の近くをうろちょろしたら危ないから結構な距離を開けて進行方向に父さん後ろに母さんがいる

 

「俺の世界にはBETAのB字もありませんよ、平和ですよ。と言っても人同士のいざこざとかで戦争はあるみたいですけど日本は銃を持つことを法律で禁止されているので治安は良いです」

 

「BETAのいない世界か、ワシには夢物語のようだ」

 

「そうですね、この世界に比べたらそうですね。娯楽のためのゲームや世界中のスポーツ選手が4年に1度集まり各国で勝負を行うなどもありますよ」

 

「げーむ?」

 

「えっとこっちの戦術機のシミュレーターの劣化版を世界中の相手と戦えたりして遊べるものとかいろんなものがあります」

 

「全世界の相手ができるシミュレーターか…」

 

とまぁ元の世界とオルタード フェイブルの話を混ぜながら話して夕呼先生の元へと向かっていた

 

「この世界でもそれが出来れば衛士の技術向上ができるかもしれないですね、あ!でもやっぱ機体データは極秘だし……でもその国々でライセンスを取ってる機体ならできるのかなぁ〜、それとランキングみたいに順位をつければやる気も出るしうまい人の操縦を見ることが出来ればやっぱ技術向上できるよな〜」

 

「はっはっはっ!とても6歳には見えない考えの持ち主だな零時よ!」

 

豪快に笑いながら言うのは紅蓮将軍

 

「だから俺は20歳ですってば!でも今は1998年だから6歳なだけです!俺のいた2012年では20歳なんですよ、だから身体は子供、頭脳は20歳なのですよ!」

 

俺は1992年生まれだから1998年の現在は6歳ということだ

 

「お〜そうであったな、しかし零時、お前のその独特な思考さえあれば未来の情報なしでも十分優秀な人材だな、身体も鍛えているようだしどうだ?ワシの修業を受けてみる気はないか?」

 

「残念ですがその手には乗りませんよ将軍、きっと修業が終わるころには「もうお前の所属は決まっている、がっはっはー」とかいいながら斯衛軍とかに強制的に入れるつもりですよね?」

 

「おっとばれていたか」

 

当たり前だ…実はその未来の記憶があるのだ

その時は黒の武御雷使って前線にでた記憶がある

でも今みたいにがっしりした身体ではなく、やっぱり戦闘に支障が出るくらいの体力しかなかったようだ

 

「紅蓮は零時の事を気に入ったようですね」

 

ほほほと言いそうな雰囲気で悠陽が言う

 

「若いものにしてはなかなかのものです、さすがは最強のエレメントの息子かと言ったところですな、この者のような柔軟な思考とその先に何が待ち受けるか理解できるものが増えればいいのですが」

 

父さんたちは紅蓮将軍の部下らしい

斯衛軍では最強のエレメントで有名で二つ名見たいのはないがその連携の強さから紅蓮将軍にも勝てるほどらしい

まぁ2対1でも戦闘でだが……でも紅蓮将軍に勝てるだけでもすごいと思う、俺の記憶じゃ勝ったことないようだし

 

「零時、お前ワシの養子にならんか?」

 

ちょっとこれは良くわからないのが来たな……

 

「将軍、俺がもし使えない人物だったらどうするおつもりで?」

 

「なんだ?紅蓮という名は嫌なのか?」

 

「そういうことを言っているんじゃないんですけど……」

 

「安部夫妻にはこのことはすでに話してある、「息子は男の顔をすでにしていました本人の好きにさせてください」と言っておったぞ」

 

いつの間に話したんだっていうね……

休憩を何回かしてるからその時なのだろうか……その時しかないか

 

「年上からの好意は受け取っておくものだぞ安部 零時」

 

どうして鎧衣課長はフルネームで俺と武を呼ぶのかいつも不思議だ

 

「いえだから会ったばっかりですよ?それを将軍の養子にするとか普通ないですよね?」

 

「未来の話をして信じろと言っておいて君がその時点で普通だと?」

 

んが!

それは……うん、普通じゃないよね

 

「紅蓮が気にくわんなら月詠はどうだ?」

 

紅蓮将軍は次に月詠さんところに養子になってはどうかと聞いてきた

ちらっと月詠さんの方を見ると目を閉じているだけで反応がない

反応がないのは不満がないから?それとも将軍が上官だから逆らえないから?

 

「ですから将軍、俺には役目があるんです。そのためにいろいろ無茶をするかも知れない俺を養子にするとかしたら迷惑になってしまいます」

 

「ならば両親には迷惑をかけていいと?」

 

ぐっ!これはグサッときた、そうだ……父さんと母さんに迷惑がかかるかもしれないんだ

斯衛軍の黒の武御雷に乗る夫婦の子供は国連軍のあの女狐の部下になったそうだ

なんて事があれば迷惑をかけるのは必須

でも夕呼先生もこの世界を救ってくれると人物の一人だと俺は知っている、だから夕呼先生のもとに居て自分の情報をいかしてもらいたい

しかし両親に迷惑をかけたくはない

 

「それは……」

 

「目的のために迷惑をかけてしまうかもしれない、ならばその迷惑さえも跳ね除けられるなら問題ないのですか?」

 

さっきまでこの話に入って来ていなかった悠陽が割り込んでくる

 

「問題がないわけじゃないですけど……でも目的のために必要なら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では零時、そなた煌武院の養子になる気はありますか?私の弟になるのです」

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイ?ナニヲイッテルンデスカネ?ニホントップノヒトノオトウトニナル?

 

「煌武院家ならそなたが無理をしたとしても多少の事は無理を通せます、尚且つ私の弟ともなればそれなりの護衛がつくことにもなるでしょう。そうなれば……英雄の仲間の方たちも救うことが出来るかもしれません」

 

なるほど悠陽の考えは単純

冥夜を守りたいから

 

俺はしたいことの幅が広がる

煌武院家の力を借りて動けばいい

 

でもできるのかそんな事?それに良いのかよ……

 

月詠さんあたりが反論してくると思ったんだが……

もう反論し終わったのか…でも煌武院家の養子入りはきっと悠陽が言い始めたんだ

だからさっき月詠さんとこの養子入りの話が出てもこの話が結局出てくるから何も言わなかったんだ

俺が断るのもきっと計算済みだったのだろう

 

「やられた……もとからこの話をするのは決まってたのか……」

 

「はっはっは!なかなか頭が回るようだな」

 

また豪快に笑い始めたよ……まったく

 

「でもいいんですか?大丈夫なんですかそんなことして?」

 

「安部夫妻の名は斯衛でも有名だ、その夫妻の子供ならば反発もないだろうし問題ないだろう」

 

そうですかいそうですかい……元の世界からは考えられないぜそんな事……

 

「それでどうでしょうか?」

 

 

「もちろんOKです、そして”姉たち”を守るために奮起することを約束しましょう」

 

 

 

そして休憩を挟みながらも仙台についたときは、もう夜だった

 

 

そして仙台の基地に到着すると

 

「ようこそいらっしゃいました殿下」

 

と車を降りたところで夕呼先生と霞が頭を下げて出迎えてくれるのであった

 

「それと零時、もうXM3はできてるわよ」

 

なん……だと……先生は俺の事を知ってる?

じゃあ先生にも記憶が?

 

でもなんで?ということは霞も?と顔を向けると霞の頭にある耳のようなものがピコピコと動く

あれは肯定しているのだろうか……

 

でも……これは良いことなんだよな?むしろ夕呼先生記憶引継ぎにより最強物語始まります

とかならないよな?な!?

 

「何て顔してんのよ、白銀の後を継いだ弟子がそんな顔していいと思ってんの?」

 

知ってるんだ、この先生はホントに記憶を引き継いでて俺の事を知ってる

今の武の弟子ってのを聞いて思い出した

 

俺は武が2回目のループ、つまりオルタのときがマブラヴ初参戦の世界だった

そして桜花作戦には俺は連れて行ってもらえなかったんだ俺は……体力的に足手まといになるからと……

 

そして帰って来たのは武だけだった、いろいろ俺も未来を変えようとしたんだけど無理だったんだ

武は因果導体ではなくなり世界を去り、残った俺は武の後を継ぐように訓練とXM3を広げる広報担当者になった

もちろん夕呼先生の指示でだけど、俺が16歳になるころには大分体力もあっていろんなハイヴの攻略戦をしたんだ

 

でも地球最後のハイヴのときに反応炉を壊して帰り道に母艦級の複数に襲われて死んだんだ、確かその時の歳は……何歳だったのだろうか?

 

その世界では俺はプラチナコードを持ち帰った人の弟子で有名だったんだ(夕呼先生がそう宣伝した

 

「そうですね、なんせ英雄の弟子は俺だけですから。っとそれよりも夕呼先生、殿下たちに俺の状況とこれから起きることの説明をしてくれませんか?」

 

「わかったわ、あんたは社とシミュレーターに行きなさい」

 

「了解です」

 

一旦殿下たちと離れシミュレーター室へと行く

 

「これ、零時君の強化装備です」

 

更衣室の前で渡される小さな強化装備

今の俺…霞より小さいのか……

 

「私の方がお姉さんです」

 

確かにそうだけど……でも13になったときには背的には俺の方が上になっていた

その時の霞は「私の方がお姉さんです!」と強くハッキリと言って来た

 

「今も昔も私がお姉さんです」

 

「俺が弟なんですね、では弟として武と姉さんがイチャラブできる未来を祈ってますよ」

 

と言うとボッ!と赤くなって管制室へと行ってしまった

 

「言いすぎたかな?」

 

ちなみに俺が持ってるゲームとしてオルタのの記憶はすべて霞には見えないと言っていた

純夏もそう言ってた「モヤモヤ〜ってしてて見えないんだよ〜」って言ってた

 

「さて今の身体でどこまでできるか確かめますか」

 

強化装備(国連軍の強化装備)に着替えて霞に指定された筐体の中に入りシミュレーションを開始する

 

機体は吹雪

個人的には激震でもよかったけどね

 

一番最初の感想は

操作を覚えてる

そのあとは

武の動きはこんな感じだった

機体に負担のかけないようにするためにはこうすればいいはず

ハイヴ戦では極力BETAを相手にしないで目的である反応炉を潰すために戦闘を避ける

対人戦ではいかに敵を翻弄しつつ自分の有利になるような動きをする、もちろんAI相手に被弾なんてもってのほか

短刀の使い方、長刀・突撃砲・支援突撃砲の武器別の戦闘も行った

最後にコンボの練習をする

 

 

機体を上下反転させつつ地面に戦術機の頭が当たらないぎりぎりの高さを保ちつつ3機のAIを相手にする

意外にこれが跳躍ユニットの使い方の練習になる、ちなみにこれは旧OSじゃできない動きだ

 

「アンタいつまでしてるのよ」

 

夕呼先生の顔が映る

いつの間にこっちに来たのだろうか?

強制的にシミュレーションが停止を始めたので仕方なく筐体から降りる

降りると顔はまだ見えないが管制室方面から夕呼先生と霞の声が聞こえてきた

 

「社、あんたがいたんだからやめさせなさいよ〜、もう3時間近くを休憩なしでしょう?まだこいつ6歳なのよ?」

 

「でも零時君一度も疲れた何て思ってない見たいです」

 

3時間もやってたのか?あっという間だったな

歩きながら身体をチェックするが異常?は無い

むしろあんまり疲れてない

 

これが引き継ぎの能力なのか!タケルちゃんマジチートですチート!

 

「ホントね、バイタルも安定してる」

 

「白銀さんが鍛えた身体が次のループに引き継がれたと言っていたのでおそらく零時君にも同じ現象が起こってるのだと思います」

 

2人の元へと到着すると2人だけではなく

両親や殿下たち全員がそろっていた

 

「MX3は問題ないどころかバグさえないような感じでした」

 

「霞に感謝しなさいよ、前の時この時期に来るには知ってたから先に作っといたのよ?」

 

霞の方を向くとピコピコと耳みたいなの……耳が動いた

 

「ありがとう霞、俺武みたいに強くないけどでも武が残してったMX3があれば俺みたいのでも戦えるよ」

 

「いえ、それよりも霞お姉さんです」

 

こだわるな〜

苦笑いしかできないよ

前のときもそうだったけどまったく呼ばなかった気がするんだが

 

「小さいころから呼ばせておけばと思いまして」

 

なるほど……

他愛もないことを離してると

 

「零時!お前あれはなんだ!既存の戦術機であんな動きができるものか!それにお前さっきレーザーを避けただろう!教えろ!あれがあればお前みたいな子供が戦わないで済む!」

 

ガシッ!と肩を掴んで父さんがすごい剣幕で聞いてくる

怖いくらいだ

 

「痛い痛いよ父さん!イテテテ!教えるから話して!強化装備越しに痛いってどんな握力してるんだよ!」

 

パッ!と話してはくれた

さぁ!教えろ!と言わんばかりの顔をしてる

 

「落ち着いて宗次さん、先ほど香月博士が話してくれていた中にXM3というものがあったではないですか、そして私たちが考え付かないような3次元機動、あれは零時が因果導体である証拠、私はレーザーを避けようなんて思わない、撃たれないようにするのが今の世界の衛士の常識」

 

母さんが父さんを抑えて言う

そこまで聞いたのか……というか全部?

 

「どこまで話したんですか夕呼先生?」

 

「あんたと白銀の事は大体、あとXM3の話をしといたわよ、前回は両親を誤魔化したままでいつもドヨ〜ンとしてたのは誰かさんのために今回は全部話してみたのよ」

 

ぐっ!あれはたしかにいい気分はしなかったけど……

 

「なるほど………あれがXM3か、たしかに見る限りあれが吹雪の動きではなかったな」

「あれが正式配備されれば…」

 

これは上から紅蓮将軍・月詠さん

 

どうやらXM3は好評なのかな?

 

「XM3があれば訓練兵がベテランに勝つことだってできる可能性があります」

 

これを言ったのを俺はちょっぴり後悔した

なぜなら紅蓮将軍がこちらをみて

 

「ならば零時、ワシに勝ってみよ」

 

なんて言い始めたからだ

 

どこからか出てきた強化装備を着ていつの間にか筐体の中に入っている紅蓮将軍

そして俺もいつの間にか筐体の中に……

 

 

「申し訳ありませんが将軍、ここには武御雷も瑞鶴のデータもありません」

 

どうやらCPは夕呼先生がやるみたいだ

CPと言っても設定・開始・終了しかしないと思うが

 

「わかっておる、零時が選ぶものと同じでいい」

 

つまり同じ戦術機で旧OSVSXM3をやりたいと……

 

「なら吹雪でお願いします、打撃支援装備で俺はお願いします」

 

支援突撃砲×1

突撃砲×2

短刀×2

 

これが打撃支援(ラッシュ・ガード)の装備

接近戦は短刀だけが頼り

本当ならラインメイタル Mk-57中隊支援砲が好みだが仕方ない

 

基本は腕に支援突撃砲を持ち可動兵装担架システムに突撃砲だ

 

そして紅蓮将軍は長刀×2だけでいいと言った

これは俺を馬鹿にしてるんじゃない

ホントにこの人はこれだけで闘えるのだ

 

そして夕呼先生が

 

「それでは状況開始!」

 

と言ったところで試合は開始された

 

場所は市街戦

最初から相手はビルの上にいてお互いが見えている状態だ

 

こっちは銃持ちだ

初っ端から支援突撃砲で紅蓮将軍の吹雪を撃つ

 

「せいやぁ!」

 

男らしい声が聞こえると将軍は長刀で弾を斬ったのだ

弾を斬ったのだ

 

「むちゃくちゃだなおい!」

 

でもそんなことされるのは了解済み

支援突撃砲で牽制をしつつも俺は紅蓮将軍の操る吹雪へと接近する

そして近づく時に右手に支援突撃砲を持ち左腕に短刀を持つ

 

「ワシに近接で来るとは誉めてやろう!」

 

牽制とは言っても当てようとしてる弾ははじかれたり避けられつつお互いの距離は縮む

そしてドッグファイト

でも俺は支援突撃砲を手放さずに短刀で長刀を受け流す

 

「ほう、ワシのを受け流すか!」

 

受け流した後は右手に持つ支援突撃砲で撃つ

しかしそれすらも斬る将軍

 

この近さでも弾切るのかよ!?

 

でも俺が持つ銃はこれだけじゃない

 

兵装担架にある突撃砲を脇から出して撃つ

これによって将軍の吹雪に少しずつダメージが入る

そこで一旦壁に隠れようと将軍がするが逃がすわけがない

しかし逃げ切れないと思ったのか反転して弾幕の中を突っ込んできた

 

支援突撃砲を放り投げて両手の短刀持ちになる

この時兵装担架にある突撃砲は止める

だってこれだけじゃあXM3の良さがわからないじゃん?

 

コンボ、キャンセル、先行入力を使えてこそXM3をちゃんと使えてる証拠

今回はおそらくまだコンボはできないだろう、あれは情報を蓄積したときこその力を発揮するものだから

 

紅蓮将軍は上から下に長刀を振って斬ってこようとしてる

じゃあ俺は紅蓮将軍の長刀の範囲に入る前にスライディングからのキャンセルをして地面を蹴って飛び上がる

 

きっとなぜ何もないところでスライディング?とか思っているだろう

でもキャンセルを使って飛び上がることで一瞬消えたように……見えないだろうが上下に視線が振られる事が目的だ

 

そして長刀の攻撃範囲に入る前に飛び上がったことで将軍の頭上を越える事ができ

超える前に反転をして紅蓮将軍の吹雪の真後ろに降りるように操作を入れる

 

「それが動作の中断か!」

 

紅蓮将軍は俺に後ろを取られる前に前進をして背後から短刀で斬ろうとした俺の攻撃をかわそうとする

でもかわされるとわかればキャンセルをして将軍を追いかける

 

追いかけると将軍は反転動作からの横なぎの斬りを放ってきたがここは市街地

ビルを蹴って三角とびをして長刀を避けたあと脚で将軍を蹴る

 

「ぐぬうう!ワシが押されるか!」

 

蹴ったは蹴ったのだが腕でガードされてしまい致命傷はくらってないようだ

でもガードした左腕は関節部分にヒットしたのは外傷はないが肘から下がダラーンとしている

そして蹴ったあと一旦お互いに距離を取って離れている

 

俺の脚はダメージはあるがまだ動ける

本当ならば今みたいなことは極力避けたい

 

長く戦うためには機体へのダメージは少ない方がいいのだから

 

「どうですかXM3は?」

 

「確かに素晴らしいものだ、そしておぬしの技量にも驚いている」

 

「なんせ何回もやり直しをしてますからね、もしかしたら紅蓮将軍より戦術機に乗ってる時間は多いかもしれませんよ?」

 

「なら最初の戦闘スタイルこそお前の見つけた戦い方か?」

 

きっと支援突撃砲持ちならが短刀を常に持ってる人なんていないだろう

支援突撃砲を両手でもって固定して撃った方が精度は良いのだから

そして支援突撃砲はその精度を売りにしてるからそれを損なうようなことをスタイルにする人なんていないだろう

 

でもあれが俺のスタイルだ

 

「そうです、あれが英雄を守るのに一番適してた戦い方なんです」

 

「そうか……では決着をつけようぞ」

 

お互いの戦術機が構える

何かを合図にしたわけでもないのにお互いが同時に動き始める

 

そしてお互いの戦術機が交差したとき決着はついた

 

「XM3ありの武御雷に乗った紅蓮将軍が相手だったらきっと俺は勝てなかったと思います、たぶんこれは月詠さんにも同じことが言えます」

 

「世事はよい、対人を考えていないその戦い方で戦うのだろう?もし対人だけを考えた戦い方ならどうなるかわからん、そして自分の戦い方を変えないで貫き通して戦ってくれたお主に礼を言おう」

 

勝負は俺が勝った

旧OSにXM3が負ける訳にはいかないのだから

 

それに紅蓮将軍はあってる

これは対人戦無視のBETA用のスタイルだ

でも短刀の所に突撃砲を持ってる戦い方をするときもある

そこは臨機応変だ、それに戦闘の最初から最後まで短刀の耐久がもつわけじゃない

 

 

筐体から降りて全員が集まる

 

「アンタ腕あげたんじゃないの?」

 

「そうですかね?俺的にはたぶん疲れなくなったことが一番の喜びですよ」

 

疲れてぜぇはぁしてて負けたことなんて何回もあるし集中もできない

それがなくなっただけだと思うけど…腕が上がってる方がうれしくはある

 

「ワシを倒す6歳の少年、これならば煌武院家に迎えるだけの人材であることは確かでしょう」

 

「そうですね、これならば皆も文句は言わないでしょう、安部中尉」

 

はっ!と両親が返事をする

二人とも中尉なのか?

 

「あなた方のご子息を……貰い受けてもよろしいでしょうか?」

 

「息子を……よろしくお願いします」

 

父さんが頭を下げると母さんも頭を下げる

 

「ありがとうございます、そなた達に感謝を」

 

これで俺は煌武院 零時?

なんか……堅苦しい名前になるな

 

「それで零時、あんたどうする気?」

 

 

 

-2ページ-

 

 

 

 

夕呼先生の執務室

 

「相変わらず夕呼先生の部屋は汚いんですから〜」

 

強化装備から着替えたあとは全員で夕呼先生の執務室に来ていた

そしていつも通りの汚い部屋をみて一言ポロっと言ってしまった

 

「片づけるのはアンタの役目でしょ〜」

 

「香月博士、零時様は煌武院家の養子になります。口調は改めた方がよろしいかと」

 

夕呼先生の言葉に月詠さんが忠告する

 

「良いんですよ月詠さん、これが俺たちの話し方なんですから」

 

夕呼先生に敬語で言われる……

考えただけで恐ろしいぜ

 

「それでどうするの?明星作戦から動き出すの?」

 

「いや実は嵐山にある基地に援軍で行く人物が確実に生きてほしいからすぐに行動を始めたいんです」

 

嵐山は京都にあるからまだ時間はある

 

「誰よそれ?」

 

「篁 唯依です、プロミネンス計画の一環として日米間で進められたXFJ計画の日本側開発主任です。覚えてますかXFJ計画?」

 

「覚えてるわよ、でもどうして?アレにかかわることが必要なの?」

 

「不知火・弐型作るんだったらいっその事一緒にXM3対応機を作ってしまえばいいかな〜と。むしろ弐型をMX3対応機にできればいいかな〜って」

 

XM3に最初から対応してる戦術機は必要だ

今の戦術機に搭載するとどうしてもボロはでる

 

実際今日ハイヴ戦で損耗に気を付けたのに吹雪は最後の方ボロボロだ

あれでは帰って来れない

 

「そうね……あんた今の戦術機でオリジナルハイヴから帰って来れる?」

 

オリジナルハイヴ、この言葉を聞いて夕呼先生・霞・俺以外がぎょっとした顔になる

 

「戦術機だけなら……武込みで武御雷なら……やっぱ無理です。帰って来れません絶対に……戦術機だけならばですが」

 

「そ……」

 

凄乃皇がいれば攻略はオルタと同じでできるかもしれない

犠牲ありでね

でも先生は帰って来れるか聞いた

だから俺は無理だと答えた

 

「お二人はもうオリジナルハイヴの攻略をお考えに?」

 

「殿下、BETAはオリジナルハイヴにいる重頭脳級にすべての情報を与え、重頭脳級はその情報から対応策をすべてのハイヴに伝えます。ですから周りのハイヴを攻略していくうちにBETAに対応されてしまいます、ですからオリジナルハイヴはどんな犠牲を払ってでも攻略しなければならないのです」

 

えっと俺実はこれよくわかってないんだよな〜

わかることはオリジナルハイヴのあ号標的さえ潰せば対処はされなくなる、これぐらいだ

でも結局はBETAの怖いところはその物量だ

 

そのあとは夕呼先生がいつぐらいに佐渡島をとかオリジナルハイヴをいつに潰したいとかを具体的に言っていた

 

「零時はハイヴ突入をしたことがあるのですか?」

 

「あります、と言っても2008年ぐらいからですけど。だからオリジナルハイヴに行ったことはありません」

 

「前の世界では零時君はハイヴ落としの鬼神と言われていました」

 

あ〜言われた、ハイヴ攻略戦前には攻略する部隊の教導とかもしてたな〜

プラチナコードでビシバシ鍛えたっけな

 

「そんなこともあったわね、それで?その開発主任を助けるためにどうするつもり?」

 

「戦術機とXM3さえあれば俺が行ってきますよ?」

 

嵐山のどこにいるとか全然わかんないけど……

 

「単機でですか?!」

 

月詠さんが反応をする

 

「危険です!それにお立場を考えてください!」

 

「なら養子にはならない、そんな立場クソ食らえ。行動が制限されるくらいなら養子にはならないよ」

 

悠陽には悪いが行動が制限されるならやっぱり養子はなしだ

 

「良いのです月詠、零時には零時のしたいようにさせてください。零時、そなたの使命の邪魔をする気はありません、しかしあなたのその操縦技術はXM3と共に教えを請いたいのです」

 

つまりXM3の教導をしろと?

技術は俺のものでもXM3は俺のものじゃない

チラっと夕呼先生をみると

 

「XM3は斯衛限定ということならお渡しできます、しかし帝国軍にはまだ渡すわけにはいきません、たとえそのせいで被害が出たとしても」

 

これはきっとクーデターのときのためだろう

沙霧大尉がXM3を使ってると思うと……負けないけどこっちも被害は大きいだろう

 

「それで構いません、では零時の戦術機はこちらで用意します」

 

「XM3を搭載した不知火をこちらで用意するつもりでしたが…?」

 

お?マジで?撃震にでもなるかな〜思ってたんだけど

 

「いえ、私の弟になるのです、それ相応の戦術機に乗ってもらいます」

 

それって……もしかして?

でもあれって年間30機作るか作らないかの整備度外視の戦術機でしょ?

正式配備すらできてないのにそんなのすぐに準備できるのか?

 

「零時、俺の武御雷をお前に貸してやる、だから必ず返しに帰ってこい。幸い俺にはまだ黒の瑞鶴がまだ基地に残ってるから出撃したとしてもそれを使えばいい、それに俺には母さんがついてるからな」

 

最後惚気たか?いや気にしないでおこう

 

「父さん……わかった、父さんの武御雷借りるね」

 

「あぁ、これが親として最後にできる事だろう。お前は俺の主の弟となるのだからな」

 

そうか……そうだった

安部から煌武院になるのか

 

「安部中尉、例え零時が養子へ来たとしても家族としての、血のつながりは消せないものです。事情を知っている者の前では親と子供の関係で良いです」

 

「殿下……ありがとうございます」

 

父さんと母さんが頭を下げる

でもそれって悠陽にも言えることなんじゃ……

 

そこで今日の話は終わり

今日は仙台のこの基地で泊まることになった

夜遅いと言うこともあったが武御雷をMX3に換装させてしまおうと言うことでもあった

 

部屋は俺と両親で1つの部屋で元の世界での家族旅行に行った時の話などをした

 

そして翌日

同じく夕呼先生の部屋に全員が……鎧衣課長以外が集まっていた

 

課長はすでに基地を出て仕事をしに行ったらしい

 

「XM3への換装は午後終わる予定です」

 

霞がXM3換装がいつ終わるかを教えてくれる

きっと整備兵は徹夜で仕事をしているのだろうか?

でも武御雷をいじれるんだからきっと喜んでしてくれてるよ!そう信じたい……

 

そして換装が終わるまで話しておかなきゃいけないことを話しておこうと言うことになったのだが

 

「安部夫妻と月詠中尉は零時からMX3の事でも聞いておくといいわ、シミュレーターの方はもう準備できてるわよ」

 

と夕呼先生に言われて4人と霞はシミュレーター室がある部屋にきた

 

俺にXM3の説明ができるはずがない

理屈はなんとなくわかっていてもやって慣れろ派だったから人に説明できるはずがない

だから霞XM3の説明をしてもらった

 

 

「コンボ、キャンセル、先行入力に加えパターン認識と集積か……」

 

「とりあえずやって慣れてみればいいよ母さん。霞、始めてくれる?」

 

はい、と返事が帰って来てシミュレーションが開始される

戦術機は全員吹雪で強襲前衛仕様

 

突撃砲×2

長刀×2

短刀×2

 

持ってる武器がバランスがいいから強襲前衛仕様だ

 

最初は好きに動いてもらってXM3の感触を自由に扱ってもらった

 

そのあとは父さんが俺と勝負しようと行って来たので装備はそのままで対戦をした

 

正直長刀の扱いは慣れてないしうまくない

でもだからってまったく使わないわけじゃないから長刀を主軸に戦闘をした

 

父さんもそれに乗って来て長刀での戦いをして結果的には俺が負けた

さすが斯衛にいるだけあって長刀の扱いが素晴らしかった

XM3の力もあって流れるような剣筋で舞っているかのようか連撃をくらって負けた

 

「これは試合に勝って勝負に負けたな、戦術機がボロボロだ」

 

父さんの機体は見た目からして損耗がかなり大きくきっと警告をかなりされてるのだろう

脚の関節部分からは煙が出てるようにも見える

 

「素晴らしいが今までと同じように使うと損耗が激しいな、しかし慣れれば零時のように従来の損耗以下になれると……」

 

「今までのOSとXM3どっちがいい?」

 

「XM3だ、これは絶対にそうだと言える」

 

ハッキリと即答する父さん

 

「しかし零時、お前長刀の扱いが下手すぎるぞ」

 

「これでもうまくなったんだけどなぁ〜」

 

前は要撃級に斬りかかろうとしたんだけど手前で振りかぶって空振り、その隙に要撃級の腕でグサーってやられたことだってある

距離感がつかめただけでも褒めてほしいくらいだ

 

「しかしお前の損耗状況は素晴らしいな……戦いが終わった後の状況はどれくらいなんだ?」

 

「ん〜フェイズ4なら特に整備はいらないかな〜、戦車急に齧られたら整備しないとだけど関節部の取り換えはないかな。

立て続けにハイヴ行って来い!って言われたらさすがに無理だけどね、BETAって反応炉潰すとそこのハイヴは死んだから近くのハイヴに移動を開始するんだよ、でもその近くのハイヴが飽和状態になると侵攻してくるんだよ、そうなったときハイヴ攻略後すぐにBETA戦が!なんてこともあったから余裕は持たせとかないとなんだよ」

 

横浜基地襲撃なんてそうじゃないかな……まぁ母艦級の存在もあるしね

 

それに戦術機の損耗率のなさだけは誰にも負けないと思ってるし

 

「社少尉と言ったわよね?君も記憶があるのよね、今のは本当なの?」

 

母さんが霞に優しく聞く

というか信じてないのかよ!

残念だよ!信じてよ!ホントだよ!

 

「本当の事です、先ほど言ったハイヴ攻略後に基地を襲われ仲間を失い、その襲撃後すぐに次の作戦がある際に[自分の機体はハイヴ攻略戦に出ていないのに基地の襲撃だけでダメになって次の作戦に出れない、俺がもっと戦術機を大切に扱っていればもしかしたら俺もついていけたかもしれない]と泣きながら言ってました。そしてその作戦で帰って来たのは白銀さんと私だけでした」

 

佐渡島→横浜襲撃→桜花作戦

俺は横浜基地が襲撃された一回の戦闘で戦術機をダメにしてしまった

しかも武たちよりももっとひどい状態でだ

それで桜花作戦にはついていけなかった、陽炎とか比較的損傷がない機体はあったけど陽炎じゃ邪魔になるだけだ、それでも連れて行ってほしかった……

不知火だったらまだ希望はあったかもしれない

 

でもきっと武は俺を連れて行ってくれなかっただろう

体力があるないでもだ

 

<お前には残ってほしいんだよお前までいなくなっちまったら横浜基地は誰が守るんだ?月詠さんたちはがいるけど戦術機がなきゃ戦えないだろ?だからお前には基地を守ってほしいんだ>

 

これが桜花前に武が俺に言った言葉だ

 

悔しかった……だからそれ以降俺は戦術機に負荷のかからない戦い方だけ力を注いだ

その結果打撃支援の兵装が一番いいとわかったし自分的にもあっていた

 

味方を助けるのに支援突撃砲はとても助かる

短刀は支援突撃砲の弱点の連射力をカバーするために戦車級のためのものだ

そして囲まれたら兵装担架も使いながら道を作る

 

これが俺の戦い方

短刀じゃなくて突撃砲のときもある、その時は戦闘開始時から持ってる時だと思う

使い捨てだ、撃ち切ったらリロードしないで捨てて短刀を持つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはエレメントがいない俺の戦い方

 

 

 

 

 

 

 

誰も信じられないとか、連携が出来ないとかそんな理由じゃない

これでも大隊の隊長をしたこともあったし、その時の連携はちゃんとできていた

 

 

エレメントがいない理由は誰もついてこれないのだ

 

 

16歳になる前の小さいころにはいたんだ

体力がなかった俺をカバーしてくれる人は

でも体力がついた時には誰の助けもいらないほどだった

鬼神なんて呼ばれていたのは伊達じゃないんだ

 

対人戦は弱かったけどね……模擬戦はいつもぎりぎりで勝つか負けるかのどっちかだった

 

「そうか、そろそろお昼だな、いったん休憩にしよう、あとログを見せてくれないか社少尉、零時の技術をものにしてみせる」

 

「わかりました、準備しておきます」

 

いつになく真剣な顔の父さん

いや、父さんだけじゃなくて母さんと月詠さんもだ

 

筐体を出た後は5人でPXへ

 

俺は合成カレーをパクパクと食べているとゾクゾクゾク!と寒気がするのでその原因であろう方を向くと

そこには恍惚としている月詠さんがいた

 

思い出してしまった

 

 

月詠さんはショタコンだ!

 

頭の中に警報が鳴り響いている

 

前の世界では……初めてをを無理やり……あれはトラウマだ

武同様に俺にも<なぜ死人が生きている!>みたいなことがあったんだ

その際に月詠さんに捕まり拘束、最初はただの尋問系だったのに月詠さんの顔が赤みがかってくると俺の体を触りだして………

 

ゴクリ……逃げなくては!逃げなくては!

急いでカレーを食べて逃げよう!食べのを残す選択肢はないのだから食べてから逃げないと!

がつがつとカレーを食べる中

 

 

「月詠中尉、息子がそんなに好みでしょうか?」

 

 

なんて母さんが月詠さんに聞く

 

「な!何を言いますか!私はそのようなことはありません」

 

「そうでしょうか?別に構わないのですよ?むしろまだ煌武院家の養子になっていない今しかチャンスがないのでは?」

 

ガタッ!

月詠さんがすごい勢いでたつ

何て事を……

 

「何て事をしてくれるんだ母さん!」

 

「私実は心配だったのよ〜月詠中尉っていつも護衛対象の事ばっかり考えてるのだもの。色恋の話なんて一つもないし興味なさそうでいつ結婚するのか心配だったの」

 

ニターと笑顔を向ける母親……

護衛してるのはきっと冥夜だろう

ってそうじゃなくて!

何て事を思っているうちにガシッ!と体を掴まれたと思うと持ち上げられて担がれる

 

「では安部中尉、ご子息を狩ります」

 

「ちょ!それ漢字違うでしょ!ねぇ月詠さん!ねぇ!」

 

「はいはいどうぞどうぞ、歳が離れてても愛で乗り越えるのですよ中尉」

 

にっこり笑顔で俺を見送る母さんと苦笑いをしてる父さん

それとびっくりしてるけどなんとなく顔の赤い霞

 

「では失礼しますお義母様!」

 

俺を担いだまま敬礼をしてPXから走って消える

 

「良かったのか母さん?」

 

「こんな世界で愛までも抑制してたら身体がもたないわよ、それに零時も身体は6歳でも精神はきっと私たちより年上よ?20歳とか言ってたけどあれはきっと最初の2012年から来たってだけだと思うから」

 

「だろうな、あんな技術何年使えばものにできることやら。それよりあの未来からって話をあっさり信じてる俺らもどうかと思うぞ?」

 

「あら?息子が嘘をついているとでも?もし嘘でも見抜けないとでも?」

 

「見抜けるしアイツは嘘をついてない、アイツを信じてやるか」

 

「何て言いながら元から信じてるくせに宗次さんったら素直じゃないんだから」

 

「う、うるさい」

 

なんて夫婦の話しを霞が聞いている一方で零時はと言うと

 

 

「その……優しくお願いします」

 

何て事を言っているのであった

 

 

 

 

ちなみに本番はないよ!ないよ!だって○歳だよ(おい!

 

ただ言えるのはご奉仕をお互いにして終わっただけだ

 

 

 

-3ページ-

 

 

 

 

XM3が換装が終わり

仙台を出て東京にある基地に来ていた

 

なぜ東京かというと補給と武御雷の万全の整備をするためだ

 

 

 

 

仙台で換装が終わったとき俺はめちゃくちゃ疲れていた……理由は聞いてはダメ

ちなみに月詠さんはイキイキしていた

 

その理由は……ちなみにそのことは母さんを通して夕呼先生と悠陽にも伝わっている

 

夕呼先生には爆笑された

そして黒の武御雷には俺と母さんが乗って東京へと向かう

はずだったのだが

 

「私を一時で良いので零時様の護衛につかせてください」

 

と月詠さんが悠陽にお願いをしていた

悠陽は

 

「赤に乗るそなたが黒でもよいのですか?」

 

と聞くと

 

「構いません」

 

と即答して悠陽も了解した

 

 

 

そうそう、そういえばなんで殿下こと悠陽があの場所に居て月詠さんも居たかというと

 

避難してきた人を励ますためだったから

なんで月詠さんがいたかと言うと本当は従妹の月詠 真耶中尉が護衛役だったが

斯衛軍第16斯衛大隊長 斑鳩家の当主を護衛をするため、月詠 真那の方が悠陽を護衛することになった

ちなみに冥夜の方は三バカがいるので大丈夫らしい

 

え?なんでこんなこと知ってるかって…………聞いたからだよ!

 

とりあえず黒の武御雷には俺と月詠さんが……真那さんが乗ることになった

名前で呼ぶこと強制なんかサレテナインダカラネ!

 

そして両方の武御雷にはXM3が乗せてある

 

最初はぐらぐらしてたがそこは真那さん、腕前でハンガーから出るときにはすでに制御していた

きっと夕呼先生がシミュレーターで訓練してこいって言ったのはこのためだろう

 

霞と先生に別れを告げて

東京への道中はこれからの予定を告げた

 

唯依姫が確実に生きてもらうために嵐山に行く

唯依姫生還が一番の目的だが救える命は救うのが目的だと

 

実際京都に行くのは俺と真那さんだけだ

 

危険が迫っているのに悠陽を連れては行けない

紅蓮将軍は安全のために東京へ移動すると言った

だから補給と整備、そして京都へいった時に整備ができるように人員を呼ぶために一旦東京へ行ってから京都へ行く予定になった

 

そして基地に入り武御雷の整備が始まる

 

その間に仮眠をとる

悠陽たちは俺と月詠さんが嵐山に行くとか手続きとか動きやすいようにいろいろしてくれたらしい

 

養子の話は明星作戦前にすることに決まったらしい

これは俺が父さんたちにXM3の事を教えてるうちに決まったこと

 

 

仮眠が終わり

整備の終わった武御雷の所に行くと

 

「わぁ〜……色と頭が変わっておる〜……」

 

頭はType-00A(白武御雷)以上の頭

カラーリングは青と赤になっていた

 

すげ〜これを仮眠の間にしたのか?たった2〜3時間で?すげ〜

なんて思っていると

 

「すまないな零時、見た目はType-R(青型<ちなみに将軍機もRだがあれはワンオフチューニングされているもの>)とType-00F(赤型)だが中身はType-00C(黒型)のままなのだ」

 

声がする方を振り向くとそこには紅蓮将軍が立っていた

 

「いえ構いませんよ、むしろ黒のままで良かったですのに」

 

「斯衛には斯衛の意地があってな、それに日本で乗るならば色の意味を理解できる。ならば青の武御雷が前線に立つとなれば衛士の士気が上がるものだ」

 

つまり俺を利用してみんなを奮い立たせると……まぁそれは良いことだと思うよ

それにXM3の宣伝にもなる

 

「派手に暴れてきますよ」

 

「ワシを倒したその腕で頼むぞ。お前の階級だが臨時大尉だ、戦術機に乗ってる時のみだがな、正式に養子になればワシは少佐…中佐でも構わんと思ってる」

 

なん……だと……?!

中佐なんてどこの世界でもなったこと……いや最後のハイヴ攻略の時は中佐だったかもしれない

でもその時は30歳近かったし歳をかけて上がったものだ

 

臨時大尉はきっと真那さんが中尉だから臨時で大尉にしてるだけだと思う

 

けど6歳で中佐?周りの連中がついてくるか?

なんて怪訝な顔をしていると

 

「ワシを倒した6歳・安部夫妻の息子・殿下が認め煌武院家の養子となった人物、これだけの肩書があればついてくる者は多いだろう。もしそうでなければ実力でねじ伏せればいいのだ」

 

要は実力行使しろと……

見た目も年齢もちっさいからなぁ〜、なんであんな子供がぁとは思うよな

 

「本当は志願者を募って中隊規模で行ってほしいのだがな、もう行くのだろう?」

 

「そうですね、きっと京都に着くころには九州・中国・四国地方は陥落してるかもしれません」

 

もうすぐ上陸から一週間経とうとしてる

あのまま岡山県に居ても危なかった

今は6月、アニメTEだと7月に京都が陥落してその時に嵐山で唯依姫たちが戦う

嵐山補給基地は後方の基地だ、陥落するその日に戦うことになるだろう

 

「それよりも前線に武御雷を整備できる整備兵を連れて行ってしまう方が心苦しいですよ」

 

最前線に行っといて整備できないよ!損耗したパーツ取り換えが出来ないよ!じゃ困る

俺は1日戦っても大丈夫だと思う、体力と推進剤に弾薬が持てばの話だけど

戦術機にかかる損耗はあまりないだろう、伊達に何十年もそれだけに力を注いではいない

 

でも真那さんもついてくる

しかもXM3を完全に操れていないのに……

連れていけない!と強く行っても

<ならば私の事など忘れて構いません、私が勝手についていくだけなので>なんて言うのだ

だから整備はほとんど月詠さんのためになるだろう

 

「安心せよ、整備兵たちも志願者だ。もし身に危険を感じたならば帰って来ていいと言ってある…が、あの者たちが衛士を置いて逃げると思えん。だから帰ってくるのだぞ」

 

なんて整備兵だ……嬉しいけど逃げてくれよちゃんと……

自走整備支援担架で京都まで行く予定で

どこの基地に陣を取ろうかまではまだ決まってない

 

行って見ないとわからない

でも嵐山が一番いいんだけどなぁ……前線に行くのが目的じゃなくて生きてもらうのが目的だから

他の衛士には……ホント申し訳ないけど……でも嵐山補給基地なら整備兵も最初は安心だ

唯依姫たちが出撃したら逃げてもらえばいい

 

「帰ってきますよちゃんと」

 

「ならばよい」

 

紅蓮将軍と話してると孫とお爺ちゃんみたいな感じだよ

 

すべての事が終わったのか武御雷に群がっていた整備兵たちが全員いなくなる

 

「準備ができたようですね」

 

後ろから女性の声が聞こえ振り向くとそこには悠陽と月詠さんに両親に斯衛の服を着た人がいっぱいいた

大勢でなんかキター!

でもその中で強化装備を着てるのは真那さんだけ

 

「零時、そなたは今後斯衛を引っ張っていく者となりますでしょう、目的を果たし必ず帰ってくるのですよ。そして帰って来た暁には私の事を姉と呼んでくれませんか?」

 

後ろにいた斯衛の人たちがびっくりしてるのがわかる

斯衛を引っ張っていく者と悠陽に期待されていることなのか姉と呼んでほしいとお願いしてることなのか

それともどっちに対しても驚いてるのか

 

「帰ってきた呼びますよ、そして将軍家の人間は、自ら第一戦に立って臣民の模範となるべしってね」

 

「耳が痛いお言葉です」

 

ふふふなんて笑ってくれるが征夷大将軍に言って良いような言葉じゃない気がするが気にしたら負けだ

 

「じゃあ行ってきます」

 

武御雷を載せてある自走整備支援担架に乗って東京の基地を出発した

京都まではまた仮眠をとりながら向かうことにした

運転してくれてるのは整備兵の人だ、さすがに俺は運転できない(背が足りない的な意味でな!

 

そして6時間半後

嵐山基地に到着

そこで得た情報はすでにBETAは京都へと迫って来ていて前線の京都防衛線ではもう戦闘は開始されているそうだ

ここから一か月だと?どれだけ守ればいいんだ……

 

そして基地内部へ入りハンガーに期待を置く

真那さんはここの偉い人と話に行ったそうだ

 

俺も行くと言ったのだが大丈夫だと言われたので任せた

 

戦術機から降りてからはどこへ行けばいいかわからないので東京から連れてきた整備兵と話をしている

 

XM3の話をすると整備兵達は「おおぉ!」とか褒めている人たちが多い

でもその代り最初は損耗が激しいだろうから整備兵のみんなには迷惑をかけるから頑張ってほしいと言うと

それが我々の仕事だ、遠慮なく戦ってほしいと言ってくれた

でも戦術機が無いと俺たちに仕事はない、だから必ず帰ってこいとも言ってくれた

 

この整備兵の人たちとは仲良くなれそうだ

俺の事を子供として見ているのだけど、一衛士として扱ってくれていることがうれしい

 

そしてしばらく待っていると真那さんが来た

耳元で俺に伝えたいのかしゃがんで俺にこう言って来た

 

「零時様、ここにはすでに篁少尉たちがここへ来ているようです」

 

なに?正史のお話しが早い?!

もういるのか?!いやいるだけだ……来てすぐに出撃したとは限らない

ここから1か月持たせればいいんだ……

 

「まn……月詠中尉、すぐに出ます。以降われわれ二人はここから出撃をします」

 

「了解」

 

この時代にXM3の武御雷で戦うんだ!やるしかない

1か月持たせてやる

 

「これより前線へ行く、整備兵の人たちもすぐに準備してくれ。それとここの嵐山第二中隊が出撃したら君たちはここから逃げてくれ」

 

了解!と今までXM3の話を聞いて目をキラキラさせていた人達が真顔になり仕事を開始する

 

そしてすぐに準備は終わり

機動をさせて起動チェックをしているときにチラッと山吹色にペイントされた瑞鶴の下に唯依姫達がいるのが見えた

彼女たちはまだ強化装備ですらない、まだ大丈夫猶予はあるようだ

起動チェックが終わり入口に移動をする

 

「最初は慌てずXM3になれるために慎重に行きますよ、慣れたと思ったら遠慮なく行きます、大丈夫ですね?」

 

「遠慮なさらずように、もともと私は無理についてきたのですのでお気になさらずに」

 

「言い方を変えましょう、あなたには生きてもらわなければならないのです真那さん、だから生きてください」

 

「は、はい」

 

ボッ!と赤くなった音が聞こえたような……あれか?また恍惚としているのだろうか……ガクブル

 

「で!では安部 零時出撃します!」

 

まだ安部だと思う……たぶん

真那さんも何も言ってこないしたぶんそうだと思う

 

出撃して後ろから真那さんも同じく発進して来て俺たち2人は前線へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最初に出撃をしてから2週間がたった今

 

「光線級種確認!左500の位置です!」

 

一人の男が光線級の居場所を言う

それを言ったのは国連軍の衛士だ

 

「突撃級・要撃級の集団も来ました!数50!」

 

BETAの数と種類を教えてくれる帝国軍の衛士

 

「俺たち光線級に行く!帝国と国連はここを死守してくれ!」

 

そして俺が指示を出す

そして彼らは

 

「「「了解!」」」

 

それぞれも仕事をこなしていく彼ら

あるものは補給へ、あるものは味方の援護に

それぞれがお互いに助け合いながら戦う

階級も所属も関係ない

驚くことに米軍だっている、この時はまだ日米はまだ仲がいい

日米安保条約を一方的に破棄して撤退をまだしていないからだ

さっき返事をした中にも混ざっていた

 

 

そして俺は跳躍ユニットに火をつけ要撃級や突撃級を盾にしつつ無視をして光線級へ向かう

 

俺の後ろには強い味方がいる

XM3をものにした赤い武御雷に乗る最強の月詠 真那という衛士がいる

 

支援突撃砲で光線級を狙い攻撃する

光線級を狙っているときも他のBETAに狙われる

それを短刀ではなく今回は突撃砲をもって来ているのでそれで対処をする

 

たった1機の攻撃でBETAの数の暴力を防げるわけもなくどんどん迫ってくるがそこはXM3の力を使い

決して止まらずに尚且つ正確に光線級を殲滅する

 

「光線級の殲滅を確認、艦砲射撃120秒後きます」

 

俺の周りで邪魔になりそうなBETAを倒して護衛をしてくれて月詠さんが報告を入れてくれる

 

「よし!さっきの場所まで移動します!帰りは最優先で突撃級を後ろから倒します」

 

「了解!」

 

BETAの集団から抜けて防衛線の所まで移動を開始する

もちろん後ろに装甲殻のない突撃級を倒しながらだ

 

そして帝国・国連・米軍の3軍が構築する防衛線まで帰ってくる

 

「アンタたちの補給持って来たぞ!」

 

砲弾補給と燃料補給のできる補給コンテナも持ってきてくれる部隊がいた

 

「ありがとう、感謝する!」

 

「何言ってんだ!アンタたちがいなかったら俺たちはもう死んでる!これぐらい当たり前ってことだ!」

 

持って来た部隊を見ると一昨日BETAにやられそうだったところを助けた中隊だった

 

「そうか、君たちは一昨日の……」

 

「俺たちも戦線に復帰する、その間にアンタたちは補給を済ませてくれ!」

 

コンテナを持ってきてくれた中隊が俺たちと入れ替わるように前線へと向かう

 

「零時様は人に恵まれていますね」

 

真那さんからの通信だ

その顔には疲労が見えるがまだ戦えると闘志を放っている

 

「そうだといいけど……通信だってきっとサウンドオンリーから姿見せたらきっとみんなショック受けるよきっと」

 

この2週間いろいろな部隊を助けてきた

全員じゃないけど助けた衛士は多いと思う

 

でもその人たちに対して俺は姿を見せずに声だけで返事を返している

「特殊な立場だから顔は見せられない」と言って顔は見せていないのだ、ある意味武御雷に乗っていることを盾にして顔を見せていない

騙しているようで罪悪感がある

 

月詠さんは顔を見せているので人と直に話す時は代わりに頼んでいる

 

「ですが零時様を英雄視してる者は多いです、事実我々が前線へ来ると士気が高まり損害も抑えられています」

 

損害はきっと俺たち2人が積極的に光線級を倒しているからだと思うけどなぁ

 

「英雄視されると恥ずかしいしがらじゃないんだけどなぁ」

 

「階級も所属も気にせず零時様の指示を聞いてくれているのは衛士たちがそれほど零時様を慕っているからですよ」

 

にっこりと笑顔で言ってくれる真那さん

しかし一瞬にして鬼のような顔に変わる

 

「ですが…女性の衛士の声援に対しデレデレするのは許しませんよ…」

 

「ひいいいいいい!ごごごごめんなさい真那さん!」

 

鬼だ!鬼がいる!怖い怖いごめんなさいごめんなさい!デレデレしてゴメンナサイ!

 

早く大人になりたい!しかし成長したらどうする……今度こそホントに食われるぞ

まだ6歳、たしか平均的に12?13歳から……

くそ!どうしたらいいんだ!

 

何て事を考えていると補給が終わる

 

「ま、真那さん?しゅ出撃しますよ?」

 

「ふん……後で基地に戻ったら覚悟しておいてください」

 

食われる!絶対にくわれる!戦車級に食われるよりはましだけど!

生き延びても食われるなんて……これが俺がもうちょっと大人だったら喜んで!なんだ!

なぜ小さいんだ俺!身体も小さければアソコもだ!そんなところをみて真那さんは……

 

俺よりも先に前線に先に行ってしまう真那さん

慌てて追いかけようとすると

 

グラッ!っと視界が揺れる

 

「うっ……疲れてるのかな……」

 

この2週間まともに寝てもいないし休憩も戦術機の中で済ませてしまう

嵐山の基地にも何回か戻ったが、基地に帰ると前線での噂を聞いた人たちが群がって来て外に出れない

 

こんな小さな子が……とか思われて失望させたくない

だからせっかく基地に戻っても出れない時もあった

 

「疲れてるのはみんな一緒だ、戦わなくっちゃ」

 

力を入れ直し真那さんを追う

 

そうしてもう一度前線へと向かって行った

 

説明
マブラヴオルタネイティヴの世界にマブラヴオルタネイティヴがゲームとしてありトータルイクリプスがアニメで放送されていた世界にいる人物がオルタの世界に行ったら?

しかもその世界に行くと体はしっかりしてるしループしたような記憶があったら?
しかもしかも煌武院家の養子になって殿下の弟になったら?

と言った感じの無茶苦茶設定のお話です

物語の最初は1998年から始まります

基本流れはTE→オルタ
TEはどこまでやるかわかりません
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
7310 7032 1
タグ
チート オリキャラ 少年 オルタ トータルイクリプス マブラヴオルタネイティヴ マブラヴ 

瑠璃さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com