真・恋姫無双 (修行編) 第九章
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春蘭「はあ・・・」

 

秋蘭「・・・」

 

ウロウロ

 

春蘭「なあ秋蘭、一刀は修行を見てくれないのか?」

 

秋蘭「武器が直るまでは無理だと言われたろう?」

 

春蘭「そうなのだが」

 

秋蘭「なんだったら、石積みをやれば良いじゃないか?」

 

春蘭「もうとっくの昔に十段積める様になった。・・・はあ、体動かしたい」

 

秋蘭「仕事も片付いてしまったからな」

 

修行する前と比べて、二人の仕事の腕はあの頃より上がっていた

 

 

春蘭「素振りをしようにも、太刀が無い」

 

秋蘭「私は私で、武器が無くても自主練習が出来るからな。」

 

シュイン!

 

秋蘭「これで、七個目か」

 

春蘭「そんなに氣の玉を作って如何するきだ?」

 

秋蘭「こうするんだ!」

 

シュン!シュン!シュン!

 

春蘭「!?」

 

秋蘭が両手を広げると同時に、七個の氣弾が縦横無尽に飛び回る

 

 

春蘭「しゅ、秋蘭!?これは!?」

 

秋蘭「放出の特性を持っている人間は、確実に攻撃を当てられなくてはいけないからな。氣弾の制御の方法を教えて貰ったんだ、今では試行錯誤も重ねて七つまで制御出来るようになった」

 

春蘭「・・・」

 

秋蘭「姉者、すまんがそこの薪を投げてくれないか?」

 

春蘭「う、うん?薪?・・・これか、投げるぞ?」

 

ブン!

 

秋蘭「ふっ!」

 

ギュイーン!

 

春蘭「なっ!?玉が刃に!?」

 

秋蘭「風刃牙(ふうじんが)!!」

 

シュ!シュ!シュ!シュ!

 

コトン!・・・パラパラ

 

秋蘭「ふむ、一刀ほど出来んか」

 

春蘭「一刀も出来るのか?」

 

秋蘭「ああ、まあ一刀はもっと出せるがな。今の私の実力でも、一日一回が限度だ」

 

春蘭「一刀は何回出来る?」

 

秋蘭「・・・五回だ」

 

春蘭「・・・まだまだ先に居るのだな、あいつは」

 

秋蘭「ああ」

 

一刀「中庭に居たのか」

 

秋蘭「一刀」

 

春蘭「如何した?」

 

一刀「武器が出来たぞ、二人の新しい武器が」

 

秋蘭「本当か?」

 

春蘭「おお!やっと出来たか!」

 

一刀「ああ、真桜が工房で待ってる。行こうぜ」

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工房

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華琳「来たわね」

 

秋蘭「華琳様、何故此方に?」

 

華琳「前に一刀が言っていた氣功印付き武器って言葉がずっと気になっていたのよ。完成したら教えに来なさいと言っておいた甲斐があったわ」

 

一刀「ほら二人とも、これが新しい武器だぜ」

 

秋蘭「これが」

 

春蘭「私と秋蘭の、新しい武器」

 

工房の机の上には、紫色の大剣と水色の弓が用意されていた

 

 

春蘭「紫の剣?」

 

一刀「そう、これが春蘭の新しい剣だ。名前は紫雲(しうん)だ」

 

春蘭「紫雲」

 

一刀「紫雲とは、呼んで字の如く紫色の雲の事だ。この紫雲には真桜が入手した特別な鉱石が使われている」

 

春蘭「特別な鉱石?」

 

華琳「そんな物があるの?」

 

真桜「はい、その鉱石は雷鉱石言いまして。何でも雷が落ちた山で取れた鉱石らしいんですわ」

 

一刀「火の属性の複合氣功にも雷と合わせる物が多いんだ。もしかしたら今までの七星餓狼よりも強力かも知れない」

 

華琳「試してないの?」

 

一刀「まあな、確実に言える事は唯一つ、今まで使っていた七星餓狼を使って作った大剣だからまあ其れなりに使い易いとは思う、だが今までと同じだと思ってもいけない。使い手の腕の見せ所だぞ春蘭!」

 

春蘭「うむ!腕が鳴るな」

 

秋蘭「こっちの弓は?」

 

一刀「こいつも餓狼爪を使って作ったんだ。名前は風雅水禽(ふうがすいきん)だ」

 

秋蘭「ほう、それは随分良い名が付いたな」

 

一刀「この風雅水禽には、今までの秋蘭の修行での動きを参考に真桜と相談して作った秋蘭専用の弓だ。これには何と!北郷家が使っていた鉱石月光石が使われている」

 

秋蘭「月光石?」

 

一刀「北郷家が所有する山で取れる鉱石でな、百年に一度しか取れないと言われる幻の鉱石だ」

 

華琳「百年に一度!?」

 

秋蘭「そんな物何処から?」

 

一刀「ああ、此処に戻る前爺ちゃんの家からちょいと拝借して来た」

 

華琳「泥棒じゃない!!」

 

一刀「まあまあ、細かい事はいいからいいから」

 

秋蘭「まったく」

 

一刀「この月光石はには術者の身体を癒す効果があるんだ。一説には月光と言うのは人を癒す効果があるって言うんだ、それを証明したのがこの月光石、歴代の北郷家の当主達は皆月光石を使って怪我などを早く直していたって言うんだ」

 

秋蘭「なるほど、それは心強いな。うん?」

 

秋蘭は弓に穴が開いている箇所が有る事に気付く

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秋蘭「一刀、この穴は何だ?」

 

一刀「おお、これこそが今日の本題。氣功印の鍵だ」

 

秋蘭「鍵?」

 

春蘭「どういう事だ?」

 

一刀「先ずはこの村雨の柄の部分を見てくれ」

 

春蘭「うん?何だこれは、宝石か?」

 

一刀「ちょっと違うな、これは具現化能力を使って作った氣功石だ」

 

秋蘭「氣功石?」

 

一刀「そう、この氣功石には武器の負担の軽減・氣の流れの最速化・氣の消費軽減三つの効果があるんだ」

 

春蘭「何だと!?」

 

華琳「じゃあ、一刀の氣の消費が少ない理由って」

 

一刀「こいつのお陰だ。流石にたった二年で体力で皆に追い付けるとは思ってないよ、だから足りない部分は何かで代用しないとな」

 

華琳「如何様(イカサマ)じゃない」

 

真桜「最初聞いた時はウチも驚きました。こんな手使っとったなんて」

 

一刀「まあ、その辺は悪かったよ。さて仕上げに掛かりますか!」

 

春蘭「何だ、完成したんじゃないのか?」

 

一刀「最後の仕上げに、氣功石を作らないと」

 

秋蘭「どうやって作るんだ?」

 

一刀「さっきも言ったように、具現化能力を使って石にするんだ。だから二人の氣を俺の手に流して、その氣で作る」

 

春蘭「私じゃ無理なのか?」

 

一刀「春蘭はまだそこまで上達して無いだろう、それにまだ具現化の修行もまだ始めてないし」

 

秋蘭「そう言えばそうだな」

 

春蘭「手、手を載せればいいのか////」

 

一刀「ああ、それじゃあ・・・始めるか」

 

真桜「おお!春蘭様と隊長の共同作業やな」

 

春蘭「きょ!?共同作業!?////」

 

一刀「何赤くなってんだよ、早く始めるぞ」

 

春蘭「ま、待て一刀!?ふぅーふぅー////」

 

秋蘭「ああ、照れている姉者も可愛いな」

 

一刀「はいそこ、ムラムラしない・・・集中しろ春蘭」

 

春蘭「!?・・・ああ」

 

お互い向かい合い、手を重ねて集中を始める

 

 

一刀「ふっ!」

 

春蘭「はあ!」

 

ギーン!

 

秋蘭「うむ、良い集中力だ」

 

華琳「今までの春蘭とはかなり違うわね」

 

秋蘭「はい、それに今の姉者はとても楽しそうですから」

 

華琳「そうね」

 

春蘭「・・・」

 

一刀「春蘭、少し量を増やせ」

 

春蘭「お、おう」

 

一刀「良い感じだ、その状態を維持だ。石積みの感覚を思い出せ」

 

春蘭(紫雲・・・私の新たな大剣・・・一刀が認めて、作ってくれた剣だ、使いこなしてみせる)

 

春蘭の中で新たに覚悟を固めた瞬間であった

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三十分後

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一刀「よし、完成だ」

 

シュン!

 

春蘭「はあ、はあ、はあ」

 

一刀「疲れたか?」

 

春蘭「す、少し」

 

一刀「そうか、なら試し切りは後にしよう。秋蘭、行けるか?」

 

秋蘭「ああ、何時でも良いぞ」

 

一刀「秋蘭は二つの属性だからな、一つずつ作っていくぞ」

 

秋蘭「わかった」

 

ギーン!

 

一刀「すこしずつ氣の量を増やして行くんだぞ?」

 

秋蘭「ああ」

 

一刀「・・・」

 

秋蘭(こうやって向かい合っていると、あの頃とまるで立場が逆だな・・・何時の間にか、一刀に頼りっ放しだな、私は・・・だが、何時までもそうじゃない。私も、お前を支えるんだからな・・・一刀)

 

春蘭同様、覚悟を固め直した秋蘭は、氣功石を作る事に集中するのだった

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万全の状態で試した方が良いと言う一刀の意見により、明日に持ち越しになった

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次回も修行編

説明
皆さんどうも、カイです。
早いもので今年も後僅かになりましたね、最近時間が経つのが早く感じる様になった自分に老化の危機を感じています。
まあそれはさて置き、今回の作品では新展開です・・・多分
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コメント
鬼神さん 待っててっすス〜(カイ)
ロドリゲスさん もうすぐ寝れますよ・・・多分(カイ)
続き楽しみにしてるッス〜。(鬼神)
焦らしますねぇ楽しみすぎて眠れませんよwww(ロドリゲス)
JDAさん もう少し待っていてくださいね(カイ)
新武器完成ですね、次はいよいよ性能が明らかに・・・次回が待ちどうすぃぃぃ!!!(JDA)
本郷 刃さん 遅くなりました(カイ)
ついに氣功印付き武器が完成ですね!はたしてどのような仕上がりになっているのでしょうか・・・楽しみです♪(本郷 刃)
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