涼宮ハルヒの撞着 そのA |
どうやら間違いなくサンタはいるらしい。それに長門が嘘をつくわけがない。
しかし納得がいかない。俺が覚えている範囲ではサンタらしき人物は見たことがない。
俺がまだ小さかったころ、親に「夜更かしはしてはいけません!」と言われたがサンタの存在を暴くべく俺は夜更かしをした。が、朝食を食べるまでずっと起きてはいたがサンタらしき人物は一人もいなかった。代わりに親父がサンタクロースのかっこで俺の部屋にやってきてプレゼントをサンタ用の入れ物の中に入れた。ただそれだけだった。
「長門。ひとつ聞いていいか?」
チクチクと布を縫っていた長門は俺の方に向き直った。聞いてくれるらしい。
「そのサンタは、いつから活動しているかわかるか?」
「そのサンタとは?」
「・・・サンタクロースのサンタ?」
サンタクロースの略称が“サンタ”だよな?よし。あってる
「それに当てはまる適切な答えは大きく分けて2つある。
あなたはひとつ聞いていいかと私に訪ねた。一つしか答えることはできない」
「2つってサンタは二人も居るのか?!」
「一人だけ。2つと言ったのは外国で生まれて日本にきたと思われる空想上のサンタクロースと、今から約1年前のクリスマスに突如現れたサンタクロースのこと」
「なんだって!」
今から約1年前にあのサンタが誕生した!?なにかの冗談なのか?
俺がとりあえず近くの席に座り、頭の中で考えていると
「古泉 一樹から連絡を預かっている」
長門がそう言って俺に封筒を渡した。
「古泉が?」
「私はそれを渡すように頼まれただけ」
「・・・」
俺はとりあえず廊下に出て封筒を開けた
中には例のごとく、一枚の紙切れが入っていた。そこに書かれていたことを俺はスラスラと読み上げた
「拝啓 平団員様
近頃、急激に寒さを増してきたこの頃。いかが御過ごしでしょうか?
実は、今から約一年前のことで少々お話がございます。
誠に勝手ながらこのことは長門さんには内密に御願い申し上げます。もちろん涼宮さんにも
本日5時に校門へお越し下さい。詳しいことはその時にでも
古泉 一樹より」
一大事って訳か。それにしてもハルヒにこのことを隠すのはともかく、長門?どういうことだ
「とにかく、校門に5時だな。それまで部室で暇を潰そう。長門もたまには相手してくれるしな」朝比奈さんもそろそろ来るころだろう
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