出たところはファンタジー3
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花壇騎士アルヌルフの日記より

 

某月某日

イザベラ殿下が柱に寄りかかるように蹲って居られたのであわてて駆け寄った。

「邪魔すんじゃないよ!」お言葉と共に良いフックを頂いた。

丸猫の観察中だったご様子。

腫れた頬を擦りながらその場を離れた。

 

別の日

モリエール夫人が両腕に抱いた丸猫の体に顔を埋めていた。

「ああ゛ぁ〜〜〜。ジョゼフ様の匂いぃ〜〜〜」

最近ジョゼフ陛下に構っていただけないので寂しいようだ。

見なかった事にしてその場を離れた。

 

さらに別の日

シャルロット殿下の使い魔の風竜が柱の影から爪を噛んで何やら恨めしげに見ている。

視線の先を辿るとシャルロット殿下が柱に寄りかかるように蹲っていた。

声をかけようとして思いとどまる。

最近イザベラ殿下が似たような事をなさっていた。

気配を消して回り込んでみると、案の定、例の丸猫が日向ぼっこしていた。

気づかれないようにそっとその場を離れた。

 

と、シャルロット殿下を伺う別の人影に気が付いた。

何者かと思い背後から忍び寄るとイザベラ殿下だった。

「ハア、ハァッ。丸猫とそれを愛でるエレーヌ可愛い、エレーヌ可愛いわぁ」

遠くに急用を思いついたのでその場から離れる事にした。

 

と、さらにイザベラ殿下を伺う人影を発見する。

団長のカステルモール殿だった。

「ああ、イザベラ様のデコ素晴らしい、悶えるデコ様、素敵だ……」

うん、バッソ坊や、ちょっと頭冷やそうか。

体をくねらせる不審者は気絶させて、演習場でたっぷり鍛え直しておいた。

 

とある安息日

早朝、ジョゼフ陛下が四阿で使い魔を膝に乗せているのを見かけた。

その時は何とも思わず通り過ぎたのだが、夕刻近く再び通りかかると、

陛下は朝と代わらぬ姿で使い魔を膝にのせていた。

側仕えに聞くと、猫縛りといって時々あのように固まる事があるという。

 

最近の宮廷を私は理解できない。

 

 

 

担い手の日記

 

〇月〇日 トリスティン魔法学院

「アンタ達、何してるの?」

「球体は愛おしいものだよ?」

「ぷにぷに……。もふもふ……。甲乙つけがたい」

エルザとタバサが抱きついたゼライスマン教授のラウンドスライムバディから放出される

アンチエイジング物質を堪能する様をルイズは呆れ顔で見やった。

 

更にある日 ロマリア

「……成程、貴方の言う事は理解できます。

 しかし、これはマギ族の為に必要な事なのです」

ズッキーニナマコのハナちゃんと熱く語り合うヴィットーリオを、

ジュリオはスルーして、次にジョゼットの元に訪れる日の事を考えていた。

 

ついでにアルビオン

「あ゛ぁ? 何が、ぷにぷにもふもふだって?」

「「何でもありません! マム!!」」

マチルダはそろそろ才人とジムを何とかしないといけないようだった。

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ゼロの使い魔 ポヨポヨ観察日記 出たとこファンタジー 

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