神次元ゲイムネプテューヌV+ DeadDestiny Phase3 |
〜プラネテューヌ教会 プルルート私室 sideネプテューヌ〜
「これでよし、と……。」
わたしとネプギアの部屋とはかけ離れてファンシーな部屋。
そこのさらにファンシーに縫いぐるみで装飾されたベッドにプルルートちゃんがノワールの手で寝かされている。
未だ意識は戻っておらず、苦しそうに胸を上下させている。時々魘されるような声も上げており、プロセッサユニットへのダメージがどのようなものか、というのを見ているだけで実感できた。
「……。」
無言のまま、ノワールは後ろにいるわたしのほうに振り返った。
改めてプルルートちゃんの様子を見たからか、表情はかなり険しい。
「……あんたには、聞きたいこと…聞かなければいけないことが山ほどあるわ。」
親の仇を目の前にしたかのような表情のノワールが私に言葉を放つ。
…こんな感じに突き放されたような話され方をするのは正直記憶の片隅にぐらいしかなかったけど、正直辛かった。
「わかってるよ。さっきので、わたしからも確認しないといけないことが山ほど増えたからね。」
「……場所を変えるわ。ついてきて」
すたすた部屋を出て行くノワール。
わたしも、ごめんねと小さくプルルートちゃんに声をかけ、部屋を出て行った。
部屋を出てノワールについて行った先。
塔の上部、街を一望できるテラスのような場所だった。
「ここならそう人も通らないでしょうし、話すにはちょうどいいでしょ。」
さっきと違って若干落ち着いたような口調のノワールが、突然剣を抜きわたしに向ける。
後少し腕を伸ばせばわたしの額に刺さるように突きつけられた細剣。明らかな殺気の表れだった。正直ノワールから殺気飛ばされるなんて珍しいことでもないんだけど、その殺気の中に明らかな怯えが混じっているのが気になっていた。
「ねぇノワール?先に一つお願いしたいことがあるんだけど…いいかな?」
「言ってみなさい。叶うかどうかは別よ。」
「ありがと。そんじゃ……ふッ!」
金属っぽい脛当て(まぁ、これもある意味武器。)を密かに装着し、軽く後ろに回転するように飛び、その間にわたしに突きつけられた細剣を蹴り上げた。所謂サマーソルトキック(夏塩蹴ってどういうことなんだろう)って奴。
「うあっ…!?」
剣を弾かれ、完全に体勢を崩されたノワールに急接近し、その顔面向けて拳(一応素手)を突きだす。
「ひっ…!!!」
咄嗟にノワールが目を閉じた。
ノワールの顔寸前の所で拳を止めると、ビュっと拳と一緒に来た風がノワールの顔を叩いた。
想定していたものと違ったものが顔に当たったことにノワールも変な反応をしていた。
「ひゃっ…!」
「…もういいよ、ノワール。」
拳をおろし、脛当て群を消す。正直この武器召喚、自分でも原理はわかってない。いーすんなら知ってるかもしれないけど。
そっと目を開けたノワールはわたしの行動を責めるように涙目でキッと睨んできた。
「あ、あんたは……!」
「ごめんねノワール。ちょっとだけ確認したいことがあったんだ。」
何よそれ、と頭に?が浮かんでいるノワール。まぁ、もし自分が同じ立場だったら同じ顔をしたかもしれない。
…あ、多分しない。ノワールよりかは適応力あるつもりだし。
とりあえず、わたしはノワールに向けて説明を始めた。
「わたしの知らないプラネテューヌの女神がいて、しかもノワールがその女神と友達。一回過去かと思ったけど、それじゃあノワールの説明がつかない。それどころか推測だけどノワールが女神ですらない。わたしの記憶と違いすぎているんだよ。」
「……何が言いたいのよ」
「このゲイムギョウ界、わたしが知ってるゲイムギョウ界じゃないと思う。」
ノワールは何言ってるんだこいつ。とか言いたげな顔をしている。まぁ未だに半信半疑でもあるけど可能性を次々と消去していったらこうたどり着いたんだから仕方ない。
…うーん、プルルートちゃんには悪いことしたなぁ。
「それで?この世界があんたの知ってる世界じゃなかったらどうだっていうの?」
「どうだ…というよりしないといけないことだね。ここがわたしの知ってるゲイムギョウ界じゃないなら、一刻も早くわたしの知っているゲイムギョウ界に帰らないといけない。あ、その前にあの子に謝らないとなぁ…。悪いことしちゃったし…。」
いーすんかネプギアでもいれば話はもうちょっと簡単に進んだかもしれないけど、残念ながらわたし一人。ねぷ子さんは寂しいと死にます。精神的に。
「はぁ…で。あんたの話はそれで終わり?」
「あ、うん。」
呆れ半分驚き半分といった表情のノワール。頭がついて言ってないんだろう。わたしだってついていってないし。
「はぁ…。私が聞きたいことはあんたが何者か、よ。まさか別世界なんて、そんなの信じられるわけないし…。」
「プラネテューヌの女神、パープルハート。人間名はネプテューヌだよ。」
「…さっきの見た後だとそんな馬鹿な、と頭ごなしに否定はできないわね。」
ノワールは困ったような表情をしている。プラネテューヌには本来女神はあの子、プルルートちゃんしかいなかった。なのに突然わたしが現れ、挙句同じプラネテューヌの女神だという始末。これがネプギアだったり他国の女神だったらまた違う展開になったんだろうけど…。
「女神化したプルルートと互角以上に戦ってた…普通の人間じゃないことは確かだし……よし、決めたわ!」
「おお?」
「ネプテューヌっつったわね。あんたを要注意人物としてプラネテューヌで保護観察対象にするわ!」
………はい?
ノワールが何か言いだした。正直意味が分かりませんとです。
そこまで危険だという自覚はないんだけどね。ねぷ子さんは人畜無害な女神です。自称。
「プルルートがあの状態だし、私も女神ってわけじゃないし。あんたがプラネテューヌの女神ってんなら女神代理でもやりなさい。私はその監視ってわけ。」
「えーと、それはつまり……。」
果てしなく嫌な予感がしてきた。心なしか首筋辺りに汗が出ている気がする。
そしてさっきまで困ってたり怒ってたり怯えていたりしたノワールの表情が非常に笑顔になっている。逆に怖いです。
「あんたが自分を女神だって言うんならプルルートの仕事、お 願 い ね ?」
ノワールが笑っている。…目以外。
目だけが笑っておらず、私を睨んでいる。目が笑っていない笑顔というのをわたしはこの時初めて見たかもしれない。
わたしは服のフード部分を掴まれ、ずるずると引きずられていく。
高掴まれると本当に抵抗ができないもので、ばたばたと手足を振るしかできないためこのまま引きずられることに…というか何か首締まってる気がするんですが、ノワールさーん。
「さー忙しくなるわよー。プルルート抜けた分仕事溜まってるし!」
「え、マジですか!?ちょ、誰か!へるーぷ!へるーぷ!シゴトシタクナーイ!」
一応抵抗はしてみたけど全然意味を成してない。ずるずるずると通路を引きずられる私。
異世界に来ていきなりこんなことになるなんて…不幸だぁ。
これからどうなるのか。わたしは本当に元の世界に帰れるのか。
不安要素しかないこの状態。だれかへるぷ……。
〜ネプステーションDD出張所〜
ネプテューヌ(以下ねぷ子)「ねっぷすてーしょーん!!!」
ネプギア「第二回、アシスタントは私、リーラシスターことネプギアが担当します。」
ねぷ子「ねーネプギアー。いつまでそんなの名乗ってるのサー。」
ネプギア「何時までもです。では、キャラクターの紹介は特にはありませんから世界観・用語の解説を行っていきます。なお、ここで紹介される用語は基本的にこの作品のみで適用されるオリジナルの設定です。原作、他作ではそんな言葉はないのでご注意ください。」
ねぷ子「おお、何かネプギアすっごいねぇ。」
ネプギア「お姉ちゃん…基本事項だからね…?」
ねぷ子「いやーさ、ここそういう場所じゃないじゃん?こう。」
ネプギア「そういう場所です。では、解説に入りましょう。」
今回の用語【プロセッサユニットの破壊】
ネプギア「前話でのアイリスハート戦での出来事ですね。わたし達女神のプロセッサユニットは非常に高い硬度、防御性能を持ち見た目以上に優れた防具なんです。正直防具に見えないとは思いますがそこは目をつぶってください。」
ねぷ子「あの人、完全にビキニアーマーの域だったよね。ドSは撃たれ弱いってそういう意味なのかな?」
ネプギア「ただの露出狂なんじゃないですか?」
ねぷ子「ネプギアさんマジギアさん……。」
ネプギア「解説を再開します。プロセッサユニットは今言った通り見た目の割に極めて高い防御性能を誇ります。それはプロセッサユニットを通してシェアを薄く張っているためです。シェアを通してシールドを張らなければプロセッサユニットなんてただの水着です。」
ねぷ子「女神化すると勝手にシェアが供給されるんだよ。だからただの水着になったりはそうそうないよ。」
ネプギア「あるとすればシェアが枯渇した場合。それは生物と女神、両方の意味の死を意味します。」
ねぷ子「がくがくぶるぶる……」
ネプギア「話を戻します。プロセッサユニットはそれそのものも相当な硬さを持ちます。それをさらにシェアによるエネルギーシールドのコンバータの役割もしています。それが破壊されるということは、自らに供給されるシェアが行き場を無くし、破壊された場所に収束します。どうなるかわかりますか?」
ねぷ子「…えーっと…。どうなるの?」
ネプギア「人間的に言えば空気で締め付けられるようなものです。シェアが破壊された場所に集まりその場所が破壊されます。」
ねぷ子「こっわ………。やったわたしが言うのもなんだけど怖いねー…。」
ネプギア「纏めます。プロセッサユニットの破壊により何故ダメージを受けるのかというと【破壊によりエネルギーシールドとして変換されなくなったシェアが破壊か所に集まりさらにダメージを与えてしまうから】です。ここテストに出ますよ。」
ねぷ子「はーい。」
ネプギア「では、今回はここまでです。ありがとうございました。」
ねぷ子「まったねー!!」
〜この放送はプラネテューヌ教会の提供でお送りしました〜
説明 | ||
BFが進まないままこっちが更新される。 これは酷い…被お気に入り限定のほうがいいのだろうか。 |
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コメント | ||
>ロージュ&ミヤウエ御中 ジャック「ルートは本気で仕事をしないらしいしな。大体イストとノワールでやっているらしい。イストだけじゃあ手が回らない辺りも多いらしいしな。」ノワール「こういう生活も悪くはないと思ってるけど…やっぱ自分で女神になりたいなーとは…。」ジャック「女神なんてなるもんじゃないと思うけどな……」(リアルではおぜうタイプ@復帰) 現時点で一般人のノワールさんにそんな大事決める権限・・・あ、あれか、ぷるるん直属の側近とかって感じで見られてるのか。んで非常時にはmk2でいう教祖的な立場に立つとなるほど。(柏中ロージュ&ミヤウエ) >ツバキちゃん ネプギア「…わ、私のはマジックだからいいんです。」ねぷ子「確実になお悪いよ!いい子の教育に悪いよ!」ネプギア「お姉ちゃんはいい子じゃないですし。」ねぷ子「あれー?」ネプギア「なので私のプロセッサユニットの文句はマジックに言ってください。」(リアルではおぜうタイプ@復帰) >クリケット氏 割と色々整合性とネタを組み合わせようとするとこうなっちゃうんですよ。ジャック「あるある。」ねぷ子「あれー?ねぷ子さんはいつも大人だと思うなー☆」ジャック「ねーよ」(リアルではおぜうタイプ@復帰) フウ「ぶっちゃけライラックmk2を見るとネプギアちゃん人の事言えないと思う」 フェイ「ふ、普通のライラックは露出少ないよ!」 メル「ふうさんのはどうでしたっけ」 リア「いちばんろしゅつのすくないたいぷね」(風音ツバキ) 当麻「設定細け〜!」 瀬文「うちの作者じゃ到底できない芸当だな。」 青桐「……。」 当麻「にしても、こっちのネプテューヌはハイテンションには変わりないけど何か大人。」 瀬文「こっちではひたすら子供なのにな。」 青桐「少しはこっちのネプテューヌを見習って欲しいもんだぜ。」 (クリケット) |
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