ゼロの使い魔 気ままに生きる転生者 6 |
――当日 決闘前 12刻半――
さすがに決闘はマズかったか・・・否、そんなことは如何でも良い、吐いた唾は戻せぬが故に
ならばやるべき事は一つ―――
決闘の場で美々しく舞い、勝利を収める事、ただそれだけの事
錬金で、尚且つ刃を潰している上、原典に比べるまでもなく劣っているが、この衣装に「この剣」は欠かせぬ
固定化を掛けて・・・杖は、剣の柄にでも仕込んでおくか・・・
――体に不備は無し・・・よし、準備は出来た、あとは向かうのみ・・・っ!
「・・・アンナ、余を止めにきた・・・と言うわけでは無いようだな」
実力行使でとめに来たなら、「全力」を出さざるを得なくなるところだった・・・
「奥方様へは報告させていただきました、見届け人を務めてくださるそうです・・・それとも、止めて欲しいかったのですか?」
・・・確かに、母上とアンナならば止める事は簡単だろう、しかし、それでは解決にはならない。
それでは、問題を先送りにしているにすぎない―――故に母上とアンナは余と姉上を止める事はしない。
「・・・否、余はそれを望んでおらぬ、余はただ、美しいものを美しいと言い、愛でていたいだけだ」
世間一般的な目で見て、恥ずかしい、卑猥なものと断じられようと、美しいものは美しい
そういったものを愛しく感じてはいけない道理など無い、そういったものを愛でてはいけないと誰が決めた
ああ、確かに余はそういった側面では、世間一般からみて異端となるであろう
姉上はそれを見抜き、余に常識を説き、一般的という枠に収めようとしたのだろう
「姉上の言い分が全て間違っているとは言わん、ただ、余に対しての正解ではなかったにすぎん」
そして、言葉を選び損ね、余の逆鱗にふれてしまっただけにすぎない
「価値観の違いが争いを生む・・・余と姉上に関しても、その例に漏れず、決闘と言う形で決着をつける事となった」
体力面では姉上が圧倒的に有利、能力面、技術面では余が圧倒的に有利
言葉にすれば五分五分だが、実際のところは余が100勝つうちに姉上が1回勝てるかどうかと言うところ
「案ずるな、打ち倒すことに全力で掛かるのではない、魅せる事に全力を出そう」
「・・・・・・畏まりました」
―――さて、キリの良いところで訓練場の入口に到着
「これはこれは、豪華な観客だな、これでこそ、余の魅力が栄えるというもの!」
どうやら父上と母上が手を回したらしい。
父上、母上、アンナは勿論のこと、ルイズ姉さま、カトレア姉さま
ヴァリエールの家臣団のほかにも、余の見覚えの無い貴族達が大勢居た。
魔法学院の生徒・・・ふむ、姉上の友人か、取り巻きか、大穴で恋人が紛れ込んでいるのか・・・
む?余の「知識」の中に似たような人物の面影が・・・ああ、グラモン家の誰かか
その隣には、年の頃が余と同じくらいの少年・・・恐らくはギーシュ・ド・グラモンか
・・・気を入れ替えよう―――これより先は決闘である―――
「時間はまだ有るが、待たせたな と言うべきか?姉上」
目の前には、トリステイン魔法学院の制服を身に纏い、未だ不機嫌な表情の姉上
余の衣装と、余が地面に突き立てた、余の鎖骨辺りまである大剣(今の余からすれば)を視界に入れた瞬間
姉上の表情が、不機嫌から鬼のような形相へと変化する。
「・・・ネロ、貴女、ふざけているのかしら・・・?」
そういえば、心底如何でも良いのだが、武器を持つのは貴族の恥・・・などと言われていたか
「これは杖剣のようなものと思っておけば良い、そして、余はいたって真剣だ」
余の言葉を聞き、姉上はあからさまに呆れ、大きなため息を吐いた
「敗北条件は、杖を落とすか、気絶するか、負けを認めるか、母上に敗北宣言を告げられた時、この四つで構わぬか?」
鉄則の掟なんてものを作った母上が、どちらかに加担するなんて事は有り得ない
故に母上は最後の安全装置のような役割をしてくれると踏んだ
「ええ、構わないわ、そろそろ始めましょう?」
エレオノール姉さまが五月蝿くないのは、怒りが一周回って冷静にキレているからだろう。
冷静な判断が出切る故にルールの設定にチャチャを入れたりしないし
エレオノール姉さま自信も、母上の介入意義理解したからこそ、このルールを認めたのだ
―――ならば―――
「では、両者の準備が整ったようですので、見届け人 カリーヌ・デジレ・ド・マイヤールが見極めをさせていただきます」
―――後は―――
「両者、所定の位置へ」
―――全力で―――
「―――初めッ!!」
―――舞い踊る(戦い抜く)のみ!―――
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べろべろやん・・・どうすんねんこれ・・・ | ||
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微クロス・・・? 他のゲームなどのキャラ外見や設定も有り チート ゼロの使い魔 ご都合主義 TS要素 | ||
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