HighSchoolDevil×Devil/Zero&StayNight-EXTRE |
Dance dancing flowers
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第4章―第11話―Start preparing
士郎vsグレモリー眷属の戦いも終わり
それから、8月15日――実践終わったあと変わりなく修行は行われ、いるのはグレモリー邸
「やぁ、士郎君」
「あぁ、士郎」
「士郎さん、お疲れ様です」
城門前にいたのは、アーシアと木場、それにイッセーだった
「おぉ、たくましくなったなぁ〜イッセー」
「おまえまでそういう目で見るのか…気持ち悪いぞ」
「ヒデぇな・・・そんなつもりじゃないのに」
そんな中、今度は女の子の声が聞こえた、どうやらゼノヴィアみたいだ
ちなみに、その容姿は包帯ぐるぐるで格好はぼろぼろだった
「しかし――なんだ、その格好?」
イッセーが恐る恐る聞く
「あぁ、修行して怪我して包帯まいて修行して怪我して包帯をもしてたら、こうなった」
「――ミイラじゃん」
と士郎がいうと
「失敬な、私は永久保存されるつもりはないぞ?」
「「そういう意味じゃねぇって!!」」
イッセーと士郎の声がかさなった。そんな中、現れたのは
「あら、外出組は皆帰ってきたみたいね」
現れたのは部長だった。
「部長ォォォォ!会いたかったス!」
「イッセー…随分たくましくなったわね、胸板が厚くなったかしら?」
ぴったりと抱きついている二人
「さて、皆、入って頂戴、シャワーを浴びて着替えたら、修行の報告会をしましょう」
外で修行していた士郎、イッセー、木場、ゼノヴィアはシャワーを浴びて着替えたあと、イッセーの部屋に集まっていた。理由としては集まりやすいからだ
それで、修行の内容を話していた。木場は師匠との修行顛末。ゼノヴィアもだ、ちなみにイッセーは思いのほか、サバイバル生活をしていたみたいだ、話を聞く限り野宿をしながら、ドラゴンの火炎をよけていた生活をしていたらしい
「あの先生、なんか、俺だけ酷い生活を送っていませんか……?」
「俺も、お前が山で生活出来ていたから驚いたよ、途中で逃げ帰ると思っていたからな、まさか、普通に山で暮らし始めていたとは俺も想定外だった」
「えええええええええええええええええええええええええええええええ!?なにそれ……?俺、冥界産のうなぎとか、猪っぽい奴を狩ってさばいて食ってたんですよ……?水だって、山で拾った鉄鍋で一度沸騰殺菌してから水筒にいれてたし……」
「どんだけだよ――某黄金〇説で出演できるんじゃないのか…あるいみスゴイな」
「あぁ、ある意味で悪魔を超えてるな」
士郎とアサゼル先生はそういった
「酷い!!こちとら、あの小山でドラゴンに一日中追いかけ回されて生活してたのにぃぃぃ!何度死にかけたことか!うええええんっ!!」
あまりのことに泣き出すイッセー、ちなにみ、部長に抱かれ大泣きしているイッセー
「それで、どうだったんだ?士郎――?」
「聞くのか――アサゼル?」
「あぁ、一応な――顧問の先生だからな?」
「あぁ、完結に話すと"座"にいって、全員と相手してきた」
「おいおい、お前正気かよ?」
「あぁ、これでも正気だ…」
かなり驚いている先生、相変わらず隣では自分たちの空間を展開しているイッセーと部長
「それで、アレは使いこなせるようになったのか?」
「完璧とまではいかないがそこそこ稼働できるようになった」
「さすがだ――やることが違うな」
「あまり言わないでくれ」
「ま、いい、報告会は終了、明日はパーティーだ。今日はもう解散するぞ」
先生の一声で報告会は終了した
そして、次の日の夕刻
イッセーは駒王学園の夏の制服に身を包んで客間で待機していた。その隣で姿を限りなく薄めながら士郎は黒いスーツによれよれのコートに身を包んでいた
ちなみに、昨日はたっぷりと寝たおかげでかなり疲れは取れていた。客間の端っこで座りながらゆっくりと熱い緑茶を飲んでいる士郎
「――ん?兵藤か?」
現れたのは匙だった。そこから二人の会話に耳を傾ける――どうやら、会長がリアス先輩と一緒に行くらしいから付いてきたらしい。そんで、仕方ないから迷ってたら――こういうことになったらしい
そんな中
prrr!prrr!
士郎のケータイがなった。この着信音の短さからして、メールだろうとわかる。差出人はアルビスからだった
「(えぇと、なになに…"覚悟しとけ"…どういうことだ?)」
あんまりいい文面ではないことは確かだ
「(――ぜってぇ、めんどくさそうなことだ)」
そう思いながら、お茶をすする士郎、二人の方では椅子にガクンと力なく座って目が大きく開き、全身をガクガク震わせている呼びかけてみるが反応がない、ただ小言をつぶやいているだけの完全に終わっている状態の匙が写った
「――あっちもあっちで大変なんだな…」
そうつぶやきながら、一体このあとどうなるんだろうと考える士郎であった
それから数分後
「イッセーお待たせ、あら、匙くんも来てたのね?」
振り向くとドレスアップした部長――それに続き、朱野さんは西洋のドレス姿、アーシアも恥ずかしそうにしているがドレスが似合っていた。ゼノヴィアも着なれない様子だが、十分通じていた。――余談だが、ギャスパーもドレス姿だ…似合っているのがなんとも言えないが、とにかくこれでもかというくらい皆似合っていた
そんな中、士郎のとなりにアルクエィドが現れた、もちろん白いドレス姿でだ
『やっほー、来てみました〜』
「アルクェイド、なんでドレス姿?」
『イェィ!ノリかな?』
「ノリかな、じゃねぇだろ――んで?」
『うん、ぎゃー君を見に来た』
「ふぅ〜ん」
そういうと、周りを見渡すアルクェイド
『あっ、いたいた、ぎゃー君〜』
ギャスパーに近寄るアルクェイド
「うわっ・・・アルクェイドさん」
少し怯えているギャスパー
『うわ〜似合ってるわよ〜』
「えへへ、そうですか…一回着てみたかったですよ」
もう大したものだと感じる士郎
『へぇ〜似合ってる、似合ってる〜』
そう話している二人、そんな中
『(なぁ、士郎、童も行っていいか?)』
ネロがそう話してくるが
「(ヤメロ…惨事になる)」
『(ぬぅ、ひどいな、お主)』
「(さすがにな…落ち着け)」
『(こう見えても、落ち着いとるわい)』
そう話していると
「(――どうして、こうなった?)」
それから、ドレスアップした会長も現れる
「匙、サジ、どうしました?」
怪訝そうに様子を見ていると、軽い地響きと共に庭に何かが飛来した
どうやら、イッセーの師匠であるタンニーンが来たみたいだ
しばらくして、執事さんが来て言う
「タンニーン様とその眷属の方々がいらっしゃいました」
それから、庭に出てみると圧巻だった
そこにはタンニーンと同じサイズのドラゴンが自身含めて10体くらいいる。というか、眷属全員ドラゴンだった
「約束通り来たぞ、兵藤一誠」
「うん、ありがとう、おっさん!」
「お前たちが背中に乗っている間、特殊な結界を背中に発生させる、それで空中でも髪や衣装やらが乱れないだろう、女はそのへん大事だからな」
流石、最上級悪魔だと敬服する士郎、気遣いに揺るぎがない
「ありがとう、タンニーン、会場まで頼むわ、シトリーの者もいるのだけれど、大丈夫かしら?」
「おおっ、リアス嬢、美しい限りだ、そちらの件は任せてくれ」
そして、士郎たちはドラゴンの背中に乗り、大空の背中に飛び出そうとしたのだが
「――おや、一体足りないな…」
そういうのはタンニーン
余ったのは、士郎一人、ドラゴンの都合上、どうしても定員というものは存在する
「しゃあない――先行っててください、タンニーンさん、あとから追いつきますから」
「これるか?少年?」
「えぇ」
「わかった」
そして、イッセー達は冥界の大空へ飛び出した、ちなみに、イッセーはタンニーンの頭部に乗っていた
「――あの、士郎様?行かれないのですか?」
「いや行くさ、ただちょっとね、場所が必要だから」
そういうグレモリーのメイド
士郎の目の前にはドラゴンが居なくなり、広々としたグレモリーの庭
相変わらず、士郎の宝具の類のなかで((金羊の皮|アルゴンコイン))が特異な輝きを放っていた
「さてと――行きますか」
魔力回路に魔力を流し、それを発現させる
「――((金羊の皮|アルゴンコイン))!!」
そういって、コインを親指で弾いて上空に飛ばす士郎、その直後、物凄い空間の振動がグレモリーの庭で起こり、なにやら次元の狭間からそれは現れた
先ほどのタンニーンとはケタ違いの大きさ、現れたのは大きな眼、血のように赤い瞳、耳まで裂けた口に鋭い牙が何度も刺さっており、頭部には禍々しい光りを放つ角が二つ、全身を覆うのは赤と黒で出来た光を放つ暗黒大星雲を髣髴とさせる鱗、そして巨木のような腕と足。鋭角で空間をも裂きそうな爪、なによるも、もの凄く広がったその鱗と同じいや、それよりも禍々しいほどの光りを放つ翼が、それを一番大きく見せていた――そう現れたのは((破滅の銀河龍帝|GalaxyStarNightDragonDestructer))だった
『――主よ、迎えに参った』
「ありがとう―ギャラクシア」
『いや、気にすることはない』
そういうと、士郎はギャラクシアの頭部に乗る士郎
『さて、冥界の空に一泡吹かせるとしよう』
そういうと、大型台風並みの風が起こり、その巨体が宙に浮く
バサッ!バサッ!!
そして、一気に上空に上がり
「フハ・・・フハハハハハハハハ!!!!」
士郎は唐突に笑い出す
『主――どうした?』
突如、笑い出す士郎に若干頭がおかしくなったか疑惑を問いかけるギャラクシア
「いや、特に何もないさ――なんか、な」
『一瞬、某魔王かと思ったぞ』
「そんなことはないさ」
そう言いながら飛んでいると、眼下にタンニーン達がいた
それをみたギャラクシアが叫んだ
「――まだ、若いお前には難しい話かもしれんな」
「そっか・・・うん?」
タンニーンの上に乗ってたイッセーはすぐ、それに気づいた
「なぁ、おっさん、この結界って太陽の光とか遮断する?」
「しないぞ?それがどうかした兵藤一誠?」
『グギャァァァァアアアアア!!』
上空からドラゴンの叫び声が聞こえた
「!!!!」
その大きさに驚くイッセー
「――なんだ、なんだ!?」
慌ててるイッセー
「まぁ、慌てるな、あの咆哮は敵意はない証拠だ――」
そういうタンニーン、うしろの部長たちがなにやら空を指している
そういって、イッセーも上空を見上げると
バサッ!バサッ!その規格外な羽の大きさ、馬鹿でかい巨体、そうドラゴンだった
「ド、ドラゴォォッォオオン!?しかも、でっけぇぇぇぇ!!」
「失敬な、私もドラゴンだぞ」
「…いや、わかってるけど」
イッセーが見るはるか上空、そのドラゴンの頭部の方になにやら人影があった―黒い長い髪と黒のコートが風にたなびいていて、腕組んでいる少年
その姿は、イッセーから見ればどこぞの魔王そのものだった
「もう――ありゃ、魔王じゃねぇか」
相変わらず、空を並列で飛び続けるそのドラゴン
そんな中――
バサッ!バサッ!先頭にいたタンニーンが少し上空に上がった
「――閣下!!」
タンニーンが声を上げる
『おぉ、((魔聖龍|ブレイズ・ミーティア))タンニーン、久しいな』
「閣下もお元気そうでなによりです」
『もう、老いぼれさ――それに、もう閣下なんて呼ばなくていい』
「――しかし・・・」
『私はもう、引退した身だ――あとはこやつが切り開く」
そういうと、少し顔を上げそれをしめすギャラクシア
「――まったく、面白いことになりましたね・・・」
『そうだな・・・タンニーン』
それから、小一時間して眼下に光明が広がる――どうやら、会場となる場所へついたようだ
パーティー会場となる超高層高級ホテルはグレモリー領の端っこにある広大な面積の中にぽっかりと存在していた。そのスケールは半端なものではなかった。上空から見ただけでも街一つまるまる入るんではないかと見る士郎
「――でけぇな〜」
そうギャラクシアの上空から言う士郎、下からはライトが一斉にパパパッとこちらに集中していたものだから、SF映画みたいな感じだった
それから、イッセー達を乗せたドラゴンはスポーツ競技をする会場らしきところに降り立つ予定なのだが
「――アレ?入らなくね?」
『あぁ、そうだな――入らないな・・・』
ギャラクシアの巨体があまりにも大きすぎて、ここにきて入らないという事態になった。とりあえず、上空を旋回し始める――ちなみに、いるのは上空約15km地点だ。もし結界など張ってなければ余りの寒さに瞬殺されてしまうであろうところだ
バサッ!バサッ!
下に降りていくイッセーたち、流石にこれ以上彼らを待たせるわけには行かない
『主、どうする?』
「いや、もうこれは飛び降りるしかないだろう?」
『であるな――怪我はするではないぞ?』
「わかってる――っと、その前に・・・」
流石に着地できなくて地面に突撃はさすがに嫌なので
「ガウェイン――来れるか?」
『はっ、御側に』
士郎の近くにガウェインが現れた
「――すまんがしたに行って、着地できる場所を用意してくれるように頼めるか?」
『ハッーかしこまりました』
そういうとガウェインの姿が消えた。
それから数分後
『主――了解した、しかし、こちらから信号弾で合図を出すまで待って欲しいとのことです』
「ん、サンキューガウェイン」
『いえいえ』
そういうと、影のように消えていくガウェイン
それから、再び待つこと数分
パンッ!!パンッ!!パンッ!!
朱乃さんのものだと思われる信号弾が地上から発射されそれを確認する士郎
『――さてと、お主、行って参れ』
「ん、行ってくる」
バサッ!!バサッ!!バサッ!!士郎の背中から純白と漆黒の大きい翼が現れる――
パパパパパパパ!
飛び出す方向に、カタパルト用のスフィアが展開される――それと同時にそのうちの5つスフィアが横一列に並ぶ
ギュオォォォオオォォン!ゴォオォォォオオオ!
士郎の足元に風王結界が展開され、限りなく圧縮された風が足元に溜め込まれる、それと同時に渦巻き状の風が士郎の足元に流れ込みふわりと士郎の体が浮く―それから、かかとのところで風を渦上に展開させる、それと同時に魔術の五大元素である火でその中に火を点火させると思いっきり、それもジェットエンジンの様に火が思いっきり噴射する
ピッ!スフィアが赤く光り始めカウントダウンを始める
ピッ!
ピッ!
ピッー!!スフィアが青に光り出す
ゴォォォオオオオオオオオオ!!バンッ!!
それと同時に溜め込んでいた力が爆発的に解放され、士郎はギャラクシアからジェット機の用にに飛び出した
第4章―第12話――Dragon to come out from the sky
「あら、士郎、遅いわね」
本来なら、龍と一緒に降りてくるはずだが、一向に降りてこない
「――えぇ、どうかしたのでしょうか?」
少し部員たちは止まっどっていた、無理もない眷属が揃わない状態でさすがに会場に行くのはまずいからだ
――そんな中、部長の隣に一人の青年が現れた
『――リアス・グレモリー殿、ご報告があります』
「あら、あなたは――?」
『丹羽士郎の使いのもので名をガウェインと申します』
「あら、そう、それで報告とは?」
『ハッ、主はどこか着地できる場所が欲しいと』
「着地出来る場所?――"わかったわ、合図を出すまで待ってて"そう伝えておいて頂戴」
『ハッ、かしこまりました』
そういうと、その場から消えるように消えていくガウェイン
それから、上空を見る部長、その遥か上空にはギャラクシアがいるのがわかる
そんな中
「では、俺たちは、大型悪魔専用の待機スペースに行く」
「ありがとう、タンニーン」
「おっさん!ありがとう」
部長とイッセーはタンニーンに礼を告げる。それから、羽ばたいてこの敷地のどこかに移動し始めるタンニーン達
見送り終わり
「さてと――」
周りを見渡す部長、周りにはホテルマンやなにやらがせっせと動いていた。そんな中、部長の視線の先にはグレイフィアが目に止まった
「――グレイフィア!!」
部長の声に気づき、駆け寄ってくるグレイフィア
「どうかされました?お嬢様」
「えぇ、実は――」
それから部長は事のいきさつを話す、士郎が上空で待機していることとか
「――つまり、降りてこられる場所が欲しいというわけですね」
「えぇ、そういうこと、どうすればいいかしら?」
「わかりました」
そういうと、グレイフィアの周りにズラリと使いで来ていたグレモリー家のメイドが現れた
それから、的確に指示を出すグレイフィア――それにそい、動いていくメイドたち
「申し訳ないわね、グレイフィア」
「いえいえ、士郎様には以前、少しご迷惑をかけてしまいましたから、当然です」
それから、数分も経たずに先ほどまでタンニーン達のいたところに、着地場が出来上がった
「お嬢様――出来上がりました」
「えぇ、ありがとうグレイフィア」
そして、部長は朱乃さんの方を向き
「朱乃――合図を出して頂戴?」
「はい、かしこまりました」
それから、空に向かって合図が放たれた
ゴオォッォォォォオオオオン!!一気に空を飛ぶ士郎
それから、溜め込んでいた風も尽き、後は落ちるだけだ
ヒュルルルルル!!回転する様に落ちていく士郎
ババババババババババ!!風にコートがたなびいている
それから地面が近づいていく――それから、数分もかからず、地上1kmの地点までくる、ここまで来ると部長たちも見えてきたところで
バサッ!!バサッ!!士郎の翼が思いっきりはばたき、体制を立て直しゆっくりと士郎は地面に着地する――その姿は、まるで天使降臨とも悪魔降臨ともとれる姿だった
「おつかれ、士郎」
駆け寄ってくる部長と部員たち
「いえいえ、ご迷惑をおかけしました」
「そんなことないわ――とりあえず、行くわよ」
「はい」
そして、会場まで迎えに来ていたホテルの従業員に連れられ、高そうなリムジンに乗る、あまりのことに驚いている士郎
ちなみに、俺の隣には朱乃さんとゼノヴィアが座っている。リムジンの中でイッセーの襟元を正しながら説明し始める部長
「ホテル周囲に各施設も存在してて、軍も待機しているわ、下手な都市部よりもよっぽど厳重なのよ?」
と高そうなバックからクシを取り出してイッセーの髪をとかす部長
どうやら、タンニーンの頭部に乗ってので髪が乱れたらしい
ちなみに、士郎も人のこと言えないので一応髪をとかそうと串を取り出し、自分でとかす
「部長、アサゼル先生は?」
「あの人はほかのルートでお兄さまたちと合流してから向かうそうよ、すっかり仲良しこよしなのだから・・・」
どうやら勢力のトップどうし、意気投合しているみたいだ
そんな中、真剣な表情になる部長。ちなみに、さっきまでイッセーもとかすの終わったが、士郎はまだ終わってない。まぁ、長いからという意味もある
「イッセーはタンニーンの頭部にいたし、士郎もほかの龍の上にいたから聞けなかったけど、さっき、ソーナに宣戦布告をされたわ――『私たちは夢のためにあなたたちを倒します』と」
文字通り宣戦布告だった
「学校――、レーティングゲームの学舎、そーなはそれを立てるために人間会で学生をしながら、人間界の学校のシステムを学んでいた――誰でも入れる土壌のある人間界の学校は、ソーナにとって重要なものだったのよ」
「部長――匙も言ってました、『先生になる』って、すげぇ眼を輝かして語ってて、でも真剣な目標で……」
「それでも勝つわ――私たちには私たちの夢と目標があるのだもの」
部長の決意は固いものだ――それに、士郎もここで負けるわけには行かない、相手が部長の親友やイッセーの友人だとしても立ちはだかるなら全力で相手をして殲滅する、それが士郎のやり方だ――
そんな中、隣にアーシアがやってきた。
「あの、士郎さん?」
「ん?どうしたアーシア?」
「髪、お手伝いしましょうか?」
なにやら、大変そうだと気づいて手伝いに来たみたいだ
「あぁ、ありがとう」
そういうと、髪の方はアーシアに任せ、士郎は自分の服装を整える。その光景はなんとも言えない光景だった。
もはや、部長やイッセーからみれば若干性別が曖昧になっているのではないかと思う
それから、リムジンはホテルに到着した。車から出ると大勢の従業員に迎え入れられる。そのまま中に入る士郎たち
そして、朱乃さんがフロントで確認をとり、いざエレベーターに乗り込む士郎たち。
「最上階にある大フロアがパーティー会場みたいね、イッセー、士郎、各御家の方に声をかけられたら、ちゃんとするのよ?」
「はい、それはそうと、部長今日のパーティーは、若手悪魔のために魔王様が用意されたんですか?」
「それは、建前、どうせ、私たちが会場入りしても大して盛り上がりもしないわよ、これは毎度恒例なの、どちらかというと、各御家の方々がおこなう交流会みたいなものね、私たち次期当主のおまけで、本当はお父様型のおたのしみパーティーみたいなものよ、どうせ、四次会、五次会まで近くの施設で予約をいれているのでしょうし、私たちと別行動で会場入りしているのがいい証拠、若手よりも先に集まって、すでにお酒で出来上がっているのではないかしら?」
部長は不機嫌そうな顔で愚痴をこぼしていた。隣で苦笑いする、士郎と木場と朱乃さん、
「(まぁ、ハメはずしパーティーのようなものか)」
それから、エレベーターが到着し、一歩出ると会場入口も開かれる――
そして、きらびやかな広間が士郎たちを迎え入れる――フロアいっぱいに大勢の悪魔と美味そうな食事の数々、天井には巨大なシャンデリアもあった
『おぉっ!!』
部長の登場に誰もが注目し、感嘆の息を漏らしていた
「リアス姫、ますますお美しくなられて……」
「サーゼクスさまもごじまんでしょうな」
と部長に皆見とれている中、うしろの二代目のエレベーターから"彼ら"は現れた
「おぉっ!」
再び感嘆の息を漏らしている――青い長い髪をたなびかせ、優雅にこちらにやって来るその姿人物、その後ろにはドレスアップした女性たち
「サフィア姫も、ますます美しくなられて」
「これは、奇跡なのか・・・」
冥界のお姫様、二人が一同に介したのだ、それも互いの眷属を連れて――もう会場は大盛り上りだ
しかも、サフィアさんの方は冥界屈指のそれもグレモリーと並んでの美女軍団と称された部隊だから余計盛り上がる。どうもその中に士郎も入っているらしく、複雑な気分になる
「しかも、十六夜お嬢様に丹羽公爵じゃない!今話題の冥界双子コンビ!それにその隣には王妃様もいるわ」
と会場から声がする――かなり有名になっている士郎とその3人
若干、隣で顔がにやけているイッセー、ちなみにイッセーの後ろにはギャスパーが引きこもり精神で入場していた
「あら、リアス、お久しぶりね」
「えぇ、サフィアもね」
そして、アルビスとサツキにイッセーは目が合う
「アッ、アルビスさんに十六夜さん、それにイグナさんも」
「あら?確か、赤龍帝君か」
「あっ、はい、兵藤一誠です」
「兵藤くんね、よろしく」
「よろしく〜」
「よろしく」
「はい、よろしくです」
顔がにやけるイッセー、それを見かねた部長が
「イッセー、士郎、挨拶回りするわよ」
「へ?」
「了解」
ま抜けた顔になるイッセー、なんでも伝説のドラゴンが悪魔になったことは有名らしく、挨拶したいって上級悪魔たちが大勢いらっしゃったみたいだ
「んじゃあ、こっちもあいさつ回りしておくわ、あとで会いましょ?」
「そうね、あとでご飯持ってくわね」
「サンクス、アルビス、サツキ」
「「いえいえ〜」」
歩き出すサフィアさんたち
そういうと、挨拶周りをし始める
とりあえず、二人ともフロアを一周するハメになる。イッセーも紳士的な振る舞いをしていて、予想外に効果を発揮していた。
そして、ある程度挨拶回りも終わり
「――あー、疲れた〜」
士郎とイッセーは気疲れしていた
「同感だ――イッセー」
それから、近くにあった飲み物を飲んでいる士郎
「アッ、士郎、俺にもくれ」
「ん」
そういうと、動くのがめんどかったから((風王結界|ストライクエア))を操って飲み物を取り、イッセーに渡す
グビグビ!!
「サンキュー士郎」
「気にすんな」
視線を回してみると、朱乃さんは遠くで女性悪魔たちと談話している。
木場は――女性悪魔の皆さんとなかよく楽しんでいる様子で――と見ているとかなり嫉妬の視線で見ているイッセー
ちなみに、アーシアたちも気疲れしてぐったりしている。当の本人の可愛さに声をかけてくる男性もいた。
そう言いながら二人で椅子に座っていると
カツッ――カツッ――カツッ――
ハイヒールのやってくる方向を見ると、そこには士郎の親しい3人がいた
一人は、黒いドレスに黒い肘まである手袋、黒い長い髪と一体感があり、かなりきれいなものだ
一人は、黒色のイブニングドレスにこちらはレースがあしらわれたものを来ている金髪の女性
一人は、真っ青なイブニングドレス、赤い髪との対比が美しい女性
3人とも、その容貌に周りから一際目立っていた。
「シロ〜生きてる?」
前かがみになって士郎の顔をのぞき込むサツキ、その姿は誘惑しているみたいだ
パンッ!!パンッ!パンッ!
「生きてる〜」
腰に手を当てて空いた右手で((伝家の宝刀|ハリセン))を使い頭をぶっ叩いてくるアルビス
ガスッ!ガスッ!ガスッ!
その隣では、なにやら、椅子を蹴っているイグナ
「「「「「「「ou・・・」」」」」」」
周りの男性悪魔たちがその光景をみてなにやら、がっかりしたみたいだ
ちなみに、当の本人は椅子蹴られて頭叩かれ大惨事だ。そのとなりいるイッセーは、最初の方はニヤニヤしていたが、途端にハリセンで叩かれ椅子蹴られ、若干リンチ?に合ってる士郎を見て顔を引きつらせる
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「ちょ、痛い、アルビス、痛い、痛い、それとイグナ!地味に響くからヤメロ」
そんな中、後方から火鉢が現れた、ちなみに火鉢は動きやすいカクテルドレス姿だ
「サツキ、アルビス〜イグナ、士郎も、持ってきたわよ〜」
「士郎、イッセー、アーシア、ギャスパー、料理をゲットしてきたぞ、食え」
火鉢の両手には大量の皿を器用に持ってきていた
その後ろには、同じようなことをゼノヴィアもやっていた
二人とも皿の上には豪華な料理の数々
「火鉢、ゼノヴィア、悪いな」
「ゼノヴィア、悪いな」
「いや〜それほどでもないって、食べて食べて」
「このくらい安いものだ。ほら、追加の飲み物だ、アーシア」
「ありがとうございます、ゼノヴィアさん、こういうの初めてなんで、緊張しました」
士郎とイッセーはもらった料理に手を付ける・・・箸も完備されていたことに若干驚くも、自己解決する士郎
そして、料理を食べていると、サフィアさんが現れた
相変わらず派手なドレスで男性悪魔の目を引いていた
「――あら、みなさんこんにちわ」
サフィアさんが一礼する
「「「「「こんにちわ」」」」」
イッセーたちが挨拶する、その一挙手一投足にイッセーは何かを感じる
「あら、赤龍帝さん?いや、兵藤くんかしら?」
突如名前を呼ばれ、姿勢が戻る
「はい!兵藤一誠です」
ガチガチにテンパっている
「申し訳ないけど、リアスに伝えといて頂戴?少し士郎君を借りると?」
「はい」
威勢良く返事するイッセー
それから、士郎はとりあえず、皿を持って立ち上がる、皿を持ってパーティー会場の人目につかないところの席まで行く
そして、一角の少し広めのところで食事を始める士郎
「それで?用ってのは?」
「う〜ん、まぁ、独占したかったってところかしらね?」
「独占ってねぇ・・・」
「――まぁ、本題よ?」
そういうと、士郎とサツキ、それにアルビスとイグナと火鉢の手のひらに簡易暗号が現れる
意味しているのは――異常事態発生、事態の収集に当たれ――そういことだ
「へぇ・・・せっかくのパーティーおめかししてきたっていうのに、まぁね」
「まぁ、しょうがないわね」
「――そうだな」
少しがっかりする3人だが、それはそれだと割り切る3人
そんな中、皿の料理を平らげ立ち上がる士郎
そして、4人に向かって暗号で指示を飛ばす。ちなみに、内容としては―サツキとアルビスとイグナと火鉢は中で警備(パーティ―を楽しむの可)にした
「あら、太っ腹じゃない、士郎」
「大丈夫?士郎」
二人が心配している
「まぁ、なんかあったら、これで呼び出せ」
イグナが自分の手の甲を指差す、それは令呪でということだ
「んーわかった、んじゃあ、行ってくる」
「「「「いってら〜」」」」
士郎はエレベーターに向かって歩きだした――
その直前、士郎はエレベータに急いで乗るイッセーを目撃した
「(たしかに、めんどくさそうだな)」
士郎は二人の後続のエレベーターに乗り込んだ
第4章―第13話――Works behind the scenes
そして、エレベーターの中
「――さて、玉藻前」
『はい、ご主人様、御側にいつもいますよ』
「助かる――あらかたの話は聞けていたか?」
『えぇ、まぁ、――それで、如何なさいますか?』
「あぁ、――式神を探索用にほしい――それと、クーフーリンに頼んで人払いの結界を、ちなみに君の方でも頼む」
『はい、お任せください!――オン・ダキニ・ギャチ・ギャカネイエイ・ソワカ』
やる気MAXの玉藻前――その手に、紙で出来た式神人形が現れた。
『こちらが、探索用のになります』
「ありがとう」
そういうと、士郎は魔力を流す――それと同時に式神がその場から消えた
それと同時に屋上にエミヤが現れた――話を聞いて、動き出したのだろう、そしてエミヤに念話を入れる
「(エミヤ――状況を)」
『(あぁ、式神を捉えた、現在補足中だ、それと同時に森も探している)』
「(わかった、変化は?)」
『(特にないと――言いたいが、異様な気配がするな)』
「(異様な気配――?)」
『(あぁ、気をつけたほうがいい)』
「(了解した――何かあったらとか、上空から見えるものがあったら視覚共有で教えてくれ)」
『(――承知した)』
それはマスターである士郎と英霊達と使った感覚共有――士郎はそれで感覚の共有が行えるのだ
それから、外に出る――外には部長とイッセーがいた
「(――あんまり、ここでバレたくないな・・・)」
士郎は二人のあいだを気配を縫うように歩き出す――それから、式神の痕跡と同様に士郎は森に向かった
森を進むこと数分
『(マスター、いいか?)』
急にエミヤから念話が入った
「(どうした?)」
『(姿を捉えた――視覚の共有を)』
「(了解した――)」
士郎の目が少し光る、それと同時に――屋上からの映像が見えた
『(マスター、見えるか?)』
「(あぁ、確かに見える)」
眼下の森には、士郎の姿――その少し先には後続してきたイッセーと部長がいた、その近くには小猫と黒い和服の似たような女性
そして、式神がその場所に到着したらしく、士郎の耳に音声が入ってきた
『――久しぶりじゃない』
聞き覚えのない声だ
『――っ!……あなたは』
小猫はひどく驚いたようで全身を震わせていた
『ハロー白音、お姉ちゃんよ?』
『黒歌姉さま……!」
絞り出すような声の小猫――声質と視覚共有の視覚からみて勘ぐったが案の定そうだったみたいだ
視覚の感覚共有でその小猫のお姉さんの足元に黒猫が擦り寄る
『会場に紛れ込ませたこの黒猫一匹でここまで来てくれるなんてお姉ちゃん感動しちゃうにゃー』
どうやら、会場で一番最初に見つけたのは小猫だったみたいだ
『……姉さま、これはどういうことですか?』
しっかりと怒気が含められている小猫の言葉
『怖い顔をしないで、ちょっと野暮用なの、悪魔さんたちがここで大きな催ししているっていうじゃない?だからぁ、ちょっと気になっちゃって、にゃん♪』
手を猫みたいにして、かわいくウィンクする黒歌――その行動から察するに、イッセーがいるのはわかっているみたいだ
『ハハハハ、こいつ、もしかして、グレモリーの眷属かい?」
暗闇から孫悟空の美猴が現れた
『気配を消しても無駄無駄、俺っちゃ黒歌みたいに仙術知ってると、気の流れの少しの変化でだいたいわかるんだよねぃ』
どうやら、イッセーたちはバレていたみたいだ――二人は木陰から姿を現す――ちなみに、士郎はバレてないみたいだ。
『イッセー先輩、部長』
『よう、クソ猿さん、ヴァーリは元気かよ?』
『ハハハ、まぁねぃ、そっちは、多少は強くなったみたいだねぃ』
どうやら気の流れでわかるらしいと勘ぐる士郎
『言ったろ?俺っちは戦術もたしなんでいるんでねぃ、気の流れとかである程度わかるのさ、おまえさんを覆うオーラ量が以前よりも上がっていたんでねぃ』
『ところで、部長仙術ってなんですか?』
嘆息しながらも説明し始める部長
『仙術は、魔術、魔法とは違うわ、大きく違うのは仙術は気、つまり生命に流れる大元の力であるオーラ、チャクラと呼ばれるものを重視し、源流にしている点よ、悪魔の魔力や天使の光力とは同じようで別の力よ、ちなみに、戦術を覚えれば、オーラの流れを読むことに長け、遠くにいる対象の動きもある程度把握できるとされているわ』
『気の流れを操って、肉体の内外強化やこの辺の木々の気を乱して咲かせたライからさせることもできるにゃん♪まぁ、悪魔の魔力や魔術師の魔術に比べると生気の乱れを治す術は対処方法が限られているから、やられた方は大概死んじゃうにゃん♪』
ウィンクしながらイッセーにわかりやすく説明する黒歌――それはそれとして
『なんで、ここにいるんだ?テロか?』
『いんや、そういうのは俺っちらにおりてきてないねぃ、ただ、冥界で待機命令が出ていてねぃ、俺も黒歌も非番なのさ、したら黒歌が悪魔のパーティー会場を見学してくるって言い出してねぃ、なかなか帰ってこないから、こうして迎えに来たわね、OK?」
無駄に話すお猿さんだ――だいたいの理由を理解する士郎
『そんで、美猴、この子誰?』
『あぁ、赤龍帝だ』
『ほんとにゃん?へぇ〜これがヴァーリを退けたおっぱい好きの赤龍帝なのね』
散々ないわれ用だな――とこころなしか思うイッセー
『黒歌、帰ろうや、どうせおれっちらはあのパーティーに参加できなんだし、無駄さね』
『そうね、帰ろうかしら、ただ、白音はいただくにゃん、あの時連れって行ってあげられなかったからね♪』
『あらら、勝手に連れ帰ったらヴァーリが怒るかもだぜ?』
『この子にも私と同じ力が流れているとすれば、オーフィスもヴァーリも納得するでしょ?』
『そりゃそうかもしれんけどさ』
そんな中――イッセーが小猫と黒歌の間に入る
『この子は、俺たちリアス・グレモリーの大事な仲間だ――連れて行かせるわけにはいかない』
イッセーの行動をみて、美猴と黒歌は笑う
『いやいや、勇ましいと思うけどねぃ、流石におれっちと黒歌相手にできんでしょ?今回はその娘もらえればソッコーで立ち去るんで、それで良しとしようやな?』
巫山戯ているとしかいいようのない言動だ、それに憤怒の表情で前に出る
『この子は私の眷属よ、指一本でも触れさせないわ』
『あらあらあらあら、何をいってるのかにゃ?それは私の妹――私には可愛がる権利があるわ、上級悪魔様にはあげないわよ?』
「(育児放棄して、なにを言ってるんだか…)」
ピリッ!!この空間の空気が様変わりした――一触即発の雰囲気に様変わりした
そして、先に笑ったのは黒歌だった――それと同時に、士郎も魔術回路を叩き起した
『めんどうから殺すにゃん――』
その瞬間――空間が結界に覆われた――士郎も動き出した
『黒歌、あなた、仙術、妖術、魔力だけじゃなく、空間を操る術まで覚えたわね?』
苦虫を噛んだ表情で言う部長
『空間はそこそこ覚えたわ、結界術の容量があれば割かしらくだったり、この森一体の空間を結界で覆って外界から遮断したにゃん、だから、ここでド派手なことをしても外にはもれないし、外から悪魔が入ってくることもない、アナタ達は私たちにここでころころ殺されて―――』
言葉を言いかけている時、黒歌の喉元に白と黒の剣が当てられた
「さて?Good Byeって言いかけたのかな?黒猫さん?」
「――どうして…」
「なに、キミ達が知る必要のないことさ――その様子だと、あぁ、美猴そこから動かないほうがいいぞ」
「ッ!!」
美猴の頭上には数多の剣が展開されていた
「――さて、美猴、それに黒歌?どうするか?」
「どうするもなにも、ここまでされちゃあ――銀河龍帝といえど、容赦なくやるしかにゃいな♪」
「――2対1か――少し部が悪い気もするが、まぁ、このようなものだろう」
「士郎先輩!!ダメです!!姉さまの力は最上級悪魔に匹敵するもの、いくら士郎先輩でも幻術と仙術に長けてる姉さまを捉え切れるとは思えません…」
「――と思ったじゃん――ざんねーん――七孔噴血……撒かれて死んじゃえ」
そういうと士郎は軽く何かを打ち出すと
「グハッ!!――なんだこりゃ…息が」
地面に突っ伏す美猴――しばらく美猴は動けないだろう
「さて、相手してもらおうかな?黒歌さん?」
「全て聞かれてたってわけ…盗み聞きはいかんのにゃ――逢い引きしてたらどうするのにゃ?」
「――その時はその時だ、では――「その隙が甘いんだにゃ!!」――((固有時制御|TimeAlter)) ――((二倍速 |DoubleAccel))」
ドンッ!!小猫に向かって気弾が放たれる――しかし、士郎もそれと同時に固有時制御で小猫を抱きかかえ、その場から飛び上がる
ちなみに、抱え方はお姫様抱っこだ
「――士郎先輩!!!」
突如抱きかかえられて驚いている小猫
「小猫――お前は塔城小猫だろ?行きたくなけりゃ行くな――大丈夫、襲いかかってくるなら」
そして、士郎は黒歌を睨みつけ
「――仲間である俺が殲滅する」
士郎が空中で言うと同時に、小猫が士郎の服をギュッと引っ張った
ちなみに、士郎もすぐに固有時制御を解き、着地し地面に下ろす
「まったく、もう少しお淑やかにな…お姉さん?」
皮肉を込めて言う士郎
「――妖怪にそんなこといっても通じないにゃん」
「ならもう少しこう、慎みというものをだな…「うっさい、死ぬにゃん!!」――((熾天覆う七つの円冠|ローアイアス))!」
黒歌の攻撃を完全に防ぐ士郎、
「――黒歌姉さま、私は部長たちと生きる!!」
それから二人は睨み合い
「じゃあ、死ね!!」
「テメェこそ!!死にやがれ!!」
それと同時に黒歌から薄い霧らしきものが発生し、それが徐々に広がり、士郎たちの下に届く、それはあっという間に森全体を覆い尽くす、それはすぐに危険なものであるとわかる
「――あっ」
「…これは」
そのとき、部長と小猫が口元を抑えながら膝を着いた
「ふーん、赤龍帝と銀河龍帝だから効かないのかしら?この霧はね?悪魔や妖怪にだけ効く毒霧にゃん、毒を薄くしたから、全身に回るのはもう少し苦しんでからよ?短時間では殺さないわ――じわじわと殺してあげるにゃん♪」
いつの間にか、高い木の枝に座って見下ろしている黒歌、その姿に士郎の中の何かが切れたと同時に別のなにかがつながった
第4章―第14話――Moving the king for his subjects.
「――姑息な毒を使い、あまつ、この我を見下ろすのか――雑種!!」
士郎の魔力が格段と上がり、それは肉眼で目視できるレベルになってくる。――その魔力が一つの生物のように唸りを上げながら渦巻いていく――魔力が士郎の周りにうずまき始め、3人が士郎の本気を悟る。しかし、当の本人の意思はそこになくただ膨大に流れてきた魔力を受け止めるので精一杯だった
「地を這う虫ケラ風情が、誰の許しを得てこの我の仲間に手を上げる!?その不敬は万死に値する!そこの雑種!!もはや肉片一つも残さぬぞ!」
士郎の言葉とともに、士郎の背後の空間から一本の剣が現れる――それは乖離剣エアだ。それを抜き、魔力を貯め始める
「その小癪な手癖の悪さでもって、どこまで凌ぎきれるか!さぁ見せてみよ!」
いつもは赤い魔力だが、今乖離剣エアに装填されているのは常闇のような漆黒色の魔力と血のような深紅色の魔力が混ざったもの、その魔力が乖離剣に溜まっていくと同時に乖離剣の金色のところが黒色になり、黒と赤で構成された乖離剣に変化していく
まさに、絶望にふさわしい色だ――それが物凄い勢いで装填されていく――黒歌は動こうとするが遺伝子レベルで何かが刻み込まれそこから溢れんばかりの恐怖や絶望が黒歌を支配し始め、動けなくなってくる。そして、士郎の瞳が赤くそれも真っ赤に光り出す
「死に物狂いで謳え雑念―――!」
ギュオォォオオオオオォォン!!
刀身がものすごい速さで回ると同時に、乖離剣エアが一回光る――それは臨界直前の合図だ
ソレと同時に、士郎はその剣先を黒歌に向ける
「――――((天地乖離す開闢の星|エヌマ・エリシュ))!!!」
士郎が一気にその魔力を開放すると同時に、
ズドオオオォォオオオオオォォオオオオン!!
空間を引き裂かんばかりのエネルギーが黒歌に向かって放たれる
ちなみに、後ろにいる部長たちには((熾天覆う七つの円冠|ローアイアス))を展開して巻き込まれないようにしている
((天地乖離す開闢の星|エヌマ・エリシュ))の攻撃が止む――もちろん、周りの霧や結界などは当然の如く吹き飛ばした――そして、どうやら、本気を出しすぎたらしく、上空から見てたアーチャーが念話をいれた
『(マスターやりすぎだ――距離にして、ざっと2000kmは飛んだぞ)』
山が吹き飛んだというレベルではなかった――どうやらそれほど大規模なものを行使してしまったらしい
「――」
山が吹き飛んだならいざ知らず、ざっと青森から鹿児島までの距離が吹き飛んだのだ、これはもう消滅してて確定かもしれない。しかし
「――し、死ぬかと思ったにゃ…異次元空間に逃げといてよかったにゃ…」
空間の裂け目から現れる黒歌。その状態はものすごい怯えてる。だって体がガクガクと震えているのが見てもわかるのだ。
どうやら、危機感を察知した黒歌は擬似的に空間を曲げその中に逃げ込んでいたらしい――しかし、士郎の攻撃はその空間でさ切断仕掛けたらしい
「――ッ!!」
怯えている黒歌の横に空間の裂け目が生まれる、そこから背広を着た若い男性が現れた、手に極大までに聖なるオーラを放つ剣が握られている
「――((勝利すべき黄金の剣|カリバーン))、来い」
そう言うと士郎は((勝利すべき黄金の剣|カリバーン))を握る
「そこまでです、黒歌、美猴、悪魔が―――あらー…」
その凄惨な光景にそう言うしかなかったらしいその男性
だって、そばには気絶している美猴、涙目で怯えている黒歌がいるのだから、出てきたところにはものすごく地面がえぐれた跡
そして、ため息を付く男性、そして"ソレ"に気付く士郎
「――聖王剣コールブランド、またの名をカリバーン、地上最強の聖剣か…」
そう呟く士郎
「――貴方のその手に握っているのもこちらからだと((勝利すべき黄金の剣|カリバーン))に見えるのはいかがかな?」
「ハッ、ばれたか――そのとおりさ、((勝利すべき黄金の剣|カリバーン))さこれは、聖王剣の使い手さん――それとその腰にあるのは最強のエクスカリバー『((支配の聖剣|エクスカリバー・ルーラー))』とみるに如何に?」
「そういうあなたも――その腰辺りに出現させているのは((約束された勝利の剣|エクスカリバー))とみるや如何に?」
「お互い――わかっているということか」
「そういうことですね――さて、我らは逃げ帰りましょうかな?」
男性が剣で空間を斬ると、空間の裂け目が広がり、そこに美猴を投げ入れる
「(――同じ仲間の扱いとしてどうなのか…)」
「さよなら、赤龍帝、銀河龍帝――」
空間の裂け目に逃げていくヴァーリの仲間たち
「雑種風情が、王たるこの俺に向けて!背を向けるか!!」
再び、魔力が剣先にあつまり、それと同時に先ほどとは段違いの魔力がたまり始め
「いざ仰げ!((天地乖離す開闢の星|エヌマ・エリシュ))!!」
先ほどとは段違いの爆音と爆発と熱量と爆光が周りを襲った
「――チッ…逃がしたか――」
毒づく士郎、その後ろでは容赦ない攻撃に度肝を抜かした3人がいた
しかし、そのうち二人は、毒が回っていた
「部長!小猫――!!」
二人に駆け寄る士郎、二人とも顔が青ざめている、小猫の方が若干ひどく伺える
「――((全て遠き理想郷|アヴァロン))!!」
士郎の腕から緑色の光が溢れ出し、二人を包み込む――それと同時に二人の顔色が回復していく
「申し訳ないわね――士郎」
「すいません、士郎先輩」
部長と小猫にお礼をいわれるものの、士郎もいっぱいいっぱいだった――少しでも気を抜けば、倒れてしまうだろうという状態だ
「――なに、気にするな――当然なことさ」
そういう士郎であった
「失態ですね――」
魔王領の会談ルームでは副総督のシェムハザが開口一番にそれを言った
魔王主催のパーティーの日、悪魔たちは『((禍の団|カオス・ブリゲード))』の襲撃を受けた――いや、そうなったのだろうというべきなのだろう
冥界指名手配中のSS級はぐれ悪魔『黒歌』がパーティーに使い魔を放って見に来ていたなど誰も予想しなかったことだ
そのご、リアスグレモリー眷属とその眷属であり銀河勢力代表の丹羽士郎が接触、これを撃退――事態は、可能な限り最小限?には収まったが、距離にして2000km範囲にして227,969.74km2が吹き飛ばされたのだ
見てのとおり、堕天使側と天使側はお怒り中――ちなみに、ひとつは悪魔の警戒心の有無ともう一つは士郎のやりすぎということでだ
事件的にはもう収拾が付いている――リアス部長と小猫は毒に当てられたが、士郎が回復させた
――ちなみに、その頃、士郎は
「――ぬぁ〜」
士郎が現在いるのはホテルの噴水広場前
あれだけ魔力を開放して若干疲れたのだ
そんな中――士郎の周りにいるのは、事情聴取の悪魔たち――あれやこれやと士郎に聞いてくる
「めんどくせぇ…」
そう思いながら、士郎はいろいろなことを話す、そんな中、現れたのはサフィアさんの((女王|クイーン))である、ステリアさんだった
「あら、士郎君?ここにいたの?」
「あぁ、ちょっと、相手してました」
「当事者ではなくて?」
「まぁ、そんなところです、それで、ステリアさんはなぜ?」
「えぇ、少し、上の3人のお姫様がお呼ですよということを伝えに来たのですよ?」
「――あいつらが?」
「えぇ――どうしますか?」
「もちろん、行くしかないでしょう?」
「それで、彼女たちはどこに?」
そういうと立ち上がる士郎、と同時に何も言えない威圧感に道を開ける事情聴取の悪魔たち
それからホテルの方に向かって歩き出す士郎、その隣にはステリアさんがいる
「あの、ステリアさん、上にまだ食事とかってありますか?」
「えぇ、沢山残ってますわ、どうかされましたか?」
「えぇ、ちょっとその『grrrrrrr〜』アハハ…」
威勢良く腹の虫がなった
「あらあら、魔力を使いすぎてお腹が減りましたのね?大丈夫、貴方の食べる分は沢山残ってますわ」
「ありがとうございます」
それから、エレベーターに乗り込んで上に向かう
そして、上に到着すると同時にきらびやかな広間が迎えられる、広間の人数は先ほどと変わらなかった――しかし、全員が少し慌てていたが
そんな中
「おっ、帰ってきた、帰ってきた」
視線の先にいたのは服装が変わらないイグナ、サツキ、アルビスだった
「おつかれ〜しろ〜」
「お疲れであった」
3人が駆け寄ってくる
「あぁ、会場の警備ありがとうな」
「いいってことよ、それでどうだったの?」
「まぁ、問題は――ないっていったら嘘になるからな…少し見られたし」
「少しってレベルじゃないわよ――もう大々的ね」
そんな中、鬼丸と火鉢がステリアさんの指示を受けたのだろうか――大きな丸型のテーブルを用意していた
「さっ、士郎こっちよ」
それに気づき、サツキが案内する、その先にあるのは大量の山盛り料理
とりあえず、士郎はその料理にありついた
それから数分後
「んで、士郎――あの魔力なんなの?」
「――ん?あの魔力か?」
現在、某中華の鉄人が作ったとされる回鍋肉を食ってる士郎
「そう、そのことなんだけど、アレなに?」
「ん?あれかぁ、よくわからないんだよな…」
そう話しながらも食うことはやめない士郎――現在せっせとイグナと鬼丸が料理を運んでいた
「――よくわからないって…よく扱いに困る物を使いこなせたわね」
「まぁな――エネルギー源は多分、銀河龍帝の一部からだろと考えてるんだが」
麻婆豆腐を食べる士郎、ちなみに辛いので白米も食ってる
「――そうなると、さしずめ――((禁手化|バランスブレイカー))、((交錯する英霊|クロスオーバー・サーヴァント))・((弓兵|アーチャー))っていや、違うな――根本のエネルギーに総量が桁違いだったし――あの魔力の根源がなにかほかだったから――そうなると…」
食べながら考え始める士郎
「―そもそもが違うとすれば、そうだな、((天焦がす滅びの意思|Ragnarok Driver))動いたとすれば、頷けるか…」
「それで、どうなのよ?」
「まぁ、間違いなく((禁手化|バランスブレイカー))は間違いないかもな」
「((禁手化|バランスブレイカー))、マジで?」
「マジだ――まぁ、あの状態を名前つけるとしたら――((我が罪は臣民の武器|ギルティギア))ってところかな」
「((我が罪は臣民の武器|ギルティギア))…どうしてそういう名前なの?」
「ギルガメッシュの名前をひねったらそうなった」
「ほぉ〜」
そう話してる頃には、士郎も食べ終わり、食後のコーヒーを飲んでいた
「――まぁ、お疲れね、士郎」
対面では、ワインを飲んでいるサフィアさん
「いえいえ」
そして、周りを見回していると、エレベーターが開き、そこからサーゼクスと顧問のアサゼルが現れた
「やぁ、士郎君、それにサフィア君達も元気そうでなによりだ」
「サーゼクス様!!」
立ち上がって礼をしようとする面々――しかし、それを手で静止するサーゼクス
「まぁ、座ってくれたまえ――それと、士郎君いいかな?」
「はい」
サーゼクスの方を向く士郎
「リアスとイッセー君、それに小猫を守ってくれてありがとう」
「それに関しては俺からも礼をいう、ありがとな」
「いえいえ、俺もリアス・グレモリーの眷属悪魔ですから」
「そうだな――で本題だが――あの魔力についてな…」
何か顔をしかめるサーゼクス
「単刀直入に言う――お前、((天焦がす滅びの意思|Ragnarok Driver))使ったろ?」
「いや、使った覚えはないな」
アサゼルに聞かれ、返答する士郎
「じゃあ、あの魔力はなんだ?」
「――そうだな、((天焦がす滅びの意思|Ragnarok Driver))の根源から直接魔力を使ったっていうのが真相だ」
「つまり、この世に現界させてないが、根源から魔力をこっちに流し込んで使ったってことか?」
「その解釈で構わない」
「――そうか、なら構わない、食事中失礼した」
「気にするな」
その場から立ち去るサーゼクス
食べ終わり、屋上あたりで一息つこうかと思い、立ち上がる士郎
「どっか行くの?士郎?」
「ん?あぁ、屋上でも行って風でも浴びてこようかなってさ」
そういうと、イグナ、アルビス、サツキも立ち上がる
「――タイミングいいわね、さて、士郎屋上行くなら行きましょ?話したいこともあるし」
3人の雰囲気が変わる
それから、士郎含めた4人は屋上に向かった
「――ふぃ〜」
屋上の一番外側にたち、そこで一息つく士郎
「あんまり、隠し事は良くないわよ?それに――バレてるわよ?士郎、白状したら?」
そういうのはサツキだ
「はぁ…だろうと思ったよ――あの魔力は、根源の魔力だ――ちなみに、今回が初披露、あれが俺の純粋魔力だ」
「だろうと思ったわ、どうも密度が濃いと思ったらそういうことね?」
「まぁな、心配かけてすまん」
そう謝る士郎
「まぁ、無事だったしいいわ」
そういうアルビス
「さて、んじゃあ、俺はこのまま帰るわ」
「あら、帰るの?」
「まぁな、部長が心配するだろうしさ」
「あぁ〜わかったわ、んじゃね」
「ではな」
サツキとアルビスが言う
「じゃあ」
そう言うと士郎は屋上から飛び出そうとするが
「「「ちょっと待てェェェェ!!」」」
その直後、アルビス、イグナ、サツキに止められる
「ん?」
なんで止められたのか理解できてない士郎
「どうしたお前ら?」
「いくら士郎でも、それはやめときなさい」
「えぇ、やめときなさい」
「やめとけ、士郎」
「なんで?」
士郎はなにも分かっていないみたいだ
「異常事態じゃないんだし、エレベーターで帰ればいいじゃない」
「あぁ〜そう言われるとそうだな」
「ねぇ、士郎、もしかしてアナタ、飛び降りてガラス割ってってことしようとしたでしょ?」
「うん?まぁ、ね」
3人とも顔を合せ項垂れる士郎
「はぁ…士郎、行くわよ」
そういうと、サツキが腕を絡ませてくる、と同時にアルビスも腕を絡ませ、4人は歩きだした
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舞踏会が始まった――華やかしいパーティーとは裏腹に事態は動き始めた | ||
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今回もすごく面白かったです?士郎の、魔力があれほどだったということに驚きと驚喜で乱舞中ですww次の投稿待ってます。(氷狼) | ||
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