デジモンクロスウォーズ 絆の将と魔道の戦士
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機動六課隊舎で、ブイモンがマグナモンに、テリアモンがゴルドラピットモンに超進化している頃、地上本部では、

「ハイブリッドアーム!!」

「王者の爪!!」

キメラモンとインペリアルドラモンが戦闘を行っていた。キメラモンは四本の腕を振り回し、インペリアルドラモンは巨大な爪で斬りつける。

「ヒートバイパー!!」

「メガデス!!」

続いてあらゆるエネルギーが含まれた火炎と、暗黒物質の含まれた火炎がぶつかり合った。

そして、その様子を見ていたキサキは、

「押し切れるか?」

と言った。しかし、キメラモンはいつまで経っても疲労する気配がない。見ると、今もほかのデジモンを取り込んでいた。

「ちっ!いくら傷つけてもその場で再生するか?!」

キサキはこう考え、自分も竜に変身して加勢しようかと考えた。しかし、まだほかの問題が残っている今、現状況では三分もてば恩の字の竜化を使う訳にはいかないと思い、何かがないかとあたりを見回すと、ディエチの使う大砲が目に入った。

(これだ)

キサキはこう思うと、大砲を拾いキメラモンに狙いを定めた。

一方キメラモンは再びヒートバイパーを放とうとしていた。炎を喉まで押し上げるため首をあげた瞬間を狙って、

「喰らえ!」

キサキは大砲を放った。発射されたビームは、キメラモンの顎に当たり、口を開くのが一瞬遅れた為、口の中で暴発した。これによりキメラモンの動きが止まったので、

「デスブレイズジョー!!」

インペリアルドラモンはメガデスの炎を纏った牙で、キメラモンに噛みついた。

「よし、ダメージになった。」

キサキはこのままダメ押しをしようとしたが、

「次弾装填まで後20秒です。」

と、大砲に備え付けられた人格に言われた、

そしてその間に回復したキメラモンは、

「ハイブリッドアーム!!」

四本の腕でインペリアルドラモンを捕らえた、

「やべえ、ホーリーエンジェモン!、エンジェウーモン!、パロットモン!、ディアボロモン!」

キサキは大急ぎでまだ元気なデジモン達を、インペリアルドラモンの救援に向かわせた。ほかのデジモンはダメージが大きいので、いったんクロスローダーに戻した。

「エクスカリバー!!」

「ホーリーアロー!!」

「ミョルニルサンダー!!」

「カタストロフィーカノン!!」

ホーリーエンジェモンは自前の光の剣、エンジェウーモンは自身の力を収束させた光の矢、パロットモンは頭の触覚のような毛から放つ雷撃、ディアボロモンは口から放つ破壊光線でそれぞれの腕を攻撃した。攻撃を受けたことで腕が離れる瞬間を狙って、インペリアルドラモンは渾身のメガデスを放ったが、

「ヒートバイパー!!」

メガデスの中から放たれたキメラモンの炎を受けて、ホーリーエンジェモン達と同様に墜落した。

「やば!戻れ!!」

キサキは大急ぎで残りのデジモンをクロスローダーに残した。そして、悔しいながらも黙って、地上本部へ向けて飛んでいくキメラモンを見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一方、攻撃を受けている機動六課隊舎の応援に行くことになったフェイト、エリオ、キャロの三人は、空で二人の戦闘機人と出会った。飛行するデジモン達がディアナモンを押さえている間にここまで来たのだ。

「二人は一足早く機動六課隊舎に行って。」

フェイトは、大きくなったフリードに乗っているエリオとキャロに言って、目の前の二人の戦闘機人と対峙した。エリオとキャロは、自分達がいるとフェイトが集中できないだろうと考え、言われた通り一足早く機動六課隊舎の防衛に向かっていった。

そして、戦闘機人二人を相手にすることになったフェイトに、

「フェイトお嬢様、これは我らへの反乱ですか?」

光の細剣を両手に持った戦闘機人「トーレ」が訊いた、

「私が行うのは、犯罪者の逮捕だけ。」

フェイトはこう言って、バルディッシュを構えて二人に向かっていった。

 

 

 

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そして、地上本部内でスパロウモン、ベルゼブモン、スパーダモンと交戦していた、ノーヴェ、ウエンディ、セインの三人は、セインの能力「ディープダイバー」を使ってうまく三体を出し抜き、シャウトモンとギンガと一緒にいるチンクと合流した。

そこには、赤い小竜と青鬼のような生き物が倒れていて、自分たちの捕縛対象の「タイプゼロ」ことギンガが壁に背を預けており、少し離れた場所に全身傷だらけのチンクが居た。

短気なノーヴェは最初、この事態をギンガがやった者だと思って、ギンガに喰ってかかろうとしたが、

「待ってくれ、彼女は関係ない。」

チンクに止められた、

「あいつと戦った時に付けられた傷だ。そして私は彼に護られていた。」

チンクは、最初にオーガモンを指差し、次にシャウトモンを指差した、

「そうなんすか。」

ウエンディは考え込む表情をしたが、その時、ブルーブレイブ、デス・ザ・キャノン、ランダムレーザーで壁を破壊しながらスパーダモン達が現れた。彼らもノーヴェと同様に、チンク達に喰ってかかりそうになったが、チンクが同じように説明し何とかなった。

そしてこれからどうするかとなった時、

「とりあえず外に出よう。ここは危険だ。」

スパロウモンにこう言われ、外に出ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、ギン姉が心配だから先に行くね!!」

地上本部内でギンガたちを探すことになった、なのは、スバル、ティアナは長い廊下を駆け抜けていた。スバルはブレードで爆走し、ティアナはなのはに抱えられて空を飛んでいる。

「私たちも急ごう!」

なのはも、抱えているティアナにこう言うと、スバルに付いて行った。

そして、しばらく言ったところでシャウトモンとギンガを抱えたスパロウモン達とチンク達と合流した。チンク達は、形はどうあれ捕まった事に変わりはないので、この後ちゃんと自首する事を伝えてから。外にいる仲間の様子を見に行った。

スバル達も、傷ついたギンガとシャウトモンを連れて外へと向かった。

外では、地上本部付近までやって来たキメラモンが、大暴れをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

そして、今まで空中で高速移動をしてでの戦いを行っていたフェイトと、戦闘機人の「トーレ」と「セッテ」はと言うと、キメラモンの腕を掻い潜っていた。

「くそ、こいつには人格が無いのか!」

トーレはこう言ったが、キメラモンは当然答えない。

「このままでは私たちまで、なんでドクターはこんなやつを?」

トーレもこう考えたが、答えが出る訳ではない。

(このままでは全滅だ)

フェイトはこう考えて、ダメもとで、

「このままでは自分達はおろかあなた達も無事ではすみません。私一人では勝率が低いので、ですからここは共闘しましょう。」

と、二人に言った。しかし心では、

(低いどころじゃない、私じゃ絶対に勝てない。それに二人が協力してくれるかどうか)

と、考えていた。しかし予想に反して、

「分かりました、協力します。」

二人はこう言った。その後すぐに、戦いが終わればあなたをひっ捕らえます、と言っていたが、

と言う事で、

「行きます、ソニックフォーム!!」

フェイトは移動速度を劇的にあげるソニックフォームになり、トーレは自分の能力「ライドインパルス」を発動させ、それぞれ別方向からキメラモンをかく乱し始めた。そして、キメラモンの腕が動きにくい状態になった時、それぞれの必殺技を放ったが、キメラモンの硬い体には通用せず、逆にキメラモンの腕に捕まってしまった。

 

 

 

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そして一方、戦いの疲れから昏倒しているシャウトモンは、

「くそ、俺はこのまま終わるのか。」

と、考えた。その時、自分の周りの光景が、舞踏会を行う城の広い部屋に変わった。壁は宝石のごとく光り輝き、一流の楽団が演奏する音楽が響いている。そして自分は王様専用の席に座っているようで、様子が良く見えた。踊っている者は皆楽しそうだが、なぜかみんな仮面を付けていた。

「あれ、なんで俺はこんなところに?」

と、シャウトモンが言うと。目の前に純白のドレスを身に着けた女神の如く美しい女性がやって来て。

「私は竜姫エイリーンと申します。私と踊ってくださいませんか。」

と名乗り、ドレスの裾をあげてお辞儀した。

「ああ、どうも、ご丁寧に。」

シャウトモンはこう言ったが、

「だけど俺にはやらなければならないことがある。今ピンチになってる仲間がいるんだ。そいつらを助けないと!」

と、エイリーンと名乗った女に言った、

「そうですか。」

女は一言こう言うと、

「では私も協力します。あなたが一番望む力を与えましょう。」

こうシャウトモンに言って、優しくシャウトモンを抱いた。その瞬間、この世界のシャウトモンの意思は途切れた、

 

 

 

 

 

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そして現実の世界では、キメラモンの腕に捕まったフェイト、トーレ、セッテがギリギリと締め上げられていた。

「あのままじゃフェイトちゃんが。」

なのはがこう言った時、

「なのはちゃーん!!」

遠くから、はやてとバリスタモン、ドルルモンがやって来た。

「タイキ君見てない?」

はやてはここに着くや否やなのは達にこう訊いた、

「あいつ、戦闘機人を捕まえたって言うワイズモンの所に言ったはずなんやけど。」

「戦闘機人って、もしかしてクワ姉じゃ。」

偶然近くで様子を見ていたセインがこう言った時、

「ちょっとお姉さんと”お話”しましょう。どこにいるのか教えてくれる。」

なのはは笑顔でこう言った。

「え、えーと、確かここから数百メートル先の所で……」

セインが、なのはの笑顔の中に隠れた鋭い気迫に気圧されながらこう言うと、

「わわ!なんだ!」

突然シャウトモンを抱きかかえているスバルが驚きの声を上げた。見ると、シャウトモンの体が光で包まれ、スバルの手から徐々に浮いていくのだ。

「ナ、ナンダ?」

バリスタモンがこう言った時、この場にいる全員の目に、シャウトモンが白いドレスを身に着けた女神の如く美しい女性に抱きかかえられている様子が見えた。

「え?誰?」

この場の皆がこう思っている中で、女は静かに前へ進むと、上空のキメラモンを見据え、そして、

「マトリックスエボリューション。」

と静かに言った。そして女の姿は光の粒子となってシャウトモンの体の中に入ると、シャウトモンが目を覚ました。そして、

「シャウトモン超進化!オメガシャウトモン!!」

シャウトモンは赤い小竜の姿から、全身を黄金に輝く金属で武装した背の高いデジモンに変わった。

「なにい!タイキがこの場にいない状態で超進化しただと!?」

ドルルモンがこう言って驚いた時、オメガシャウトモンは一瞬で姿を消した。そしてキメラモンが何かがかすって驚くと同時に、フェイト、トーレ、セッテを連れて戻って来た。

「三人を頼む。」

オメガシャウトモンはなのは達にフェイト達三人を預けると、キメラモンに向かっていった。

「凄い、今のスピード、トーレ姉のライド・インパルスの二倍、じゃなくて十倍はあったよね。」

「凄い、あれがほんとにシャウトモン?」

その場にいる皆は、ただただ驚くだけだった。

 

 

 

 

 

 

「ヒートバイパー!!」

キメラモンは口から大量の火炎を浴びせるが、オメガシャウトモンは素早い動きで回避し、

「ハードロックダマシ―!!」

発生させた巨大な炎の玉を連続してキメラモンにぶつけた、

「ハイブリッドアーム!!」

火炎がダメならとキメラモンは腕を振り回した、しかしオメガシャウトモンは、自分の足から放たれる炎の斬撃「ビートスラッシュ」で反撃し、腕を使えなくした。

そうしてキメラモンの攻撃手段の中で、もっとも強力な二つを潰した所で、

「オメガ・ザ・フュージョン!!」

かつて最強と謳われた伝説のデジモン「オメガモン」の幻影を纏って、キメラモンに突撃し、地面へと叩きつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を他で見ていたクラウドは、

「やるじゃねえか。」

傷だらけになって倒れるブラックメタルガルルモンを踏みつけながら言った。

「少なくとも、これで厄介な布陣とはおさらばできるはずだ。」

 

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カットマン

「カットマンと。」

 

モニタモンズ

「モニタモンズの。」

 

全員

「デジモン紹介のコーナ―。」

 

カットマン

「今回のテーマはテリアモン。テリアモンは獣型のデジモン。必殺技は大きな耳で竜巻を起こす「プチツイスター」口から高熱の火炎を吐き出す「ブレイジングファイア」だ。」

 

モニタモンA

「獣型であると分かってはいますが、その進化系に謎が多いデジモンですな。」

 

モニタモンB

「おっとりした性格からは想像できないほど、戦闘になれたデジモンでありますな。」

 

モニタモンC

「たまに双子で生まれてくることがありますな。」

 

カットマン

「テリアモンは今回アインハルトのパートナーであり。彼女の覇王としての力と、生来の優しさの力を受けて「ゴルドラピットモン」に進化する。その際、ヴィヴィオのブイモンと同じように、進化する際に覇王こと「クラウス・G・S・イングヴァルト」の霊が憑依する演出がある。

そして「ゴルドラピットモン」とは、「デジモンアドベンチャー02」の劇場版第一弾の「超絶進化黄金のデジメンタル」の方で登場した特別な進化系の事だ。詳しい名前がないので自分でつけてみました。」

 

全員

「それじゃあまたね。」

 

 

 

 

 

 

次回予告

ブイモンとテリアモンが進化に成功するも、ムゲンドラモンの強力なパワーに押され、次々と仲間たちが倒れていく。その時、メタルグレイモンに変化が起こる。

次回「ジークグレイモン再臨」

 

説明
第二十二話 逆転のオメガシャウトモン
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タグ
デジモンクロスウォーズ リリなの シャウトモン進化 

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