とおいとおい、むかしのこと
説明
--王子を心から愛して、泡になってしまった人魚姫がいました。しかし、人魚姫の心は泡を抜け出して、高く高く空に昇って行きました。心から人を愛した人魚姫は、泡になって消えてしまうことはありませんでした。海の上の、船の上には、いなくなってしまった人魚姫を探す王子の姿が見えました。人魚姫は王子に微笑みかけると、さらに天高くのぼっていき、やがて神様の国にのぼって、光の娘になりましたとさ。--

だから少女は夢を見る。光の娘にはなれず、泡となって消えていく自分を夢見る。
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