勇者伝説セイバスター 第13話「よみがえる騎士達」 |
第13話「よみがえる騎士達」
「ぐわあぁぁぁぁぁぁっ!!」
ファイナルは吹き飛んだ。
何故? それはわからない。
ここはどこだ? 街の中だ。
街の中でなにを? 『おそらく』、敵と戦っているのだろう。
「ぐ……」
ファイナルの視線の先には敵と思われるものが『三人』いた。
誰だ? 姿がはっきりと見えない。ただ、どこかで見た事がある気がする。
―この時が、貴様達の最期だ……
『三人』のうちの一人が冷徹な笑みを浮かべる。
―俺たちの全ての恨み、何十倍にもして返してやるぜ!
もう一人が憎しみを込めた言葉をかける。
―独奏曲第十番『終焉』……
三人目が手に持っていた『笛』を奏でた。
「………………………!!!」
ファイナルに『最期の衝撃』が襲い掛かる―
「!!」
深夜に、空人は目が覚めた。先ほどの『夢』がよほどインパクトの強いものだったのだろうか、まだ鮮明に映っているようである。
「なんで……」
空人は顔をしかめる。絶対な強さを持つはずの『勇者』が『負ける』なんてたとえ夢でも見るはずがない。
それにもかかわらず、見てしまった『夢』。それは一体なんだったのであろうか?
「っ……!」
その時、空人は心の中に何かを感じた。それが何なのかは、今の時点ではわからなかった……
レクイストは苦しんでいた。
「ぐ……うう……」
必死になって頭痛を抑えようとするが、余計に痛みがひどくなっていく。
「ぐああっ……!」
そして、レクイストはその痛みに耐え切れずその場に倒れてしまった。
「く……なんだ、この痛みは……?」
この頭痛のせいで、やらなければならないこともろくに出来ずにいる。
「まさか……!? いや、そんなはずはない……確かにあの時葬ったはずだ……」
どうやらレクイストには心当たりがあるようだ。
「仕方ない……もう一度行うか……」
そういうとレクイストはなにやら呪文を唱え始めた。
「我が心に宿る邪なる意思よ。我の体から聖なる意思を全て葬るのだ……」
するとレクイストの体から白いエネルギーが放出され、どこかへと消えていった。
「二度と私の中に現れるな、『幻影』よ……」
レクイストは白いエネルギーの消えた方をにらむとすぐさまどこかへと消えていった。
とある街の中で、『奴』は突然現れた。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
人々の混乱と恐怖が飛び交う。あらゆる建物が破壊される。
ズドオォォォォン!!
また建物が壊された。
壊したものの正体は、『風』である。『風』といってもただの『風』ではない。建物を両断できる、恐ろしい斬れ味を持った『風』なのだ。
「ククク……すばらしい……これこそ私の求めていた光景だ」
『奴』が不敵な笑みを浮かべる。
そして、再び破壊を始めた―
同時刻、別の場所にて『奴』は再び現れた。
「ハハハハハハハハ!! 壊れろ、壊れろぉ!」
先ほどの『奴』と同じように街のあらゆるものを破壊する。
ドオォォォォォォン!!
「死ね、死ね、死ねぇ!」
破壊を楽しむ『奴』。
デストメアの襲来で同時に二ヶ所が襲われるのはこれが初めてだった。
「そんなバカな!? 確かに倒したはずではないか!」
HBFグレートオーダールームで石橋は机を叩きながら怒鳴った。
その声と音に驚くHBFスタッフ達。
「で、ですが、これは事実です」
「事実と真実は違う! 何かの見間違いではないのか!?」
石橋は手に持っている資料に書かれていることを必死に否定しようとする。
「あんな大きなものを見間違う人がどこにいるんですか?」
「ぐっ……」
平山に言い返され、言葉を失う石橋。
「確かに、認めたくない気持ちはわかりますが、それでは地球の平和を守ることなんて出来ません。事実は受け止めるしかないのです」
「……わかった」
少し冷静さを取り戻した石橋は軽くため息をつくと椅子に座って再び資料に目を通した。
「それで、なぜこのような事が起こっているのだ?」
「それはわかりません。ただ、目撃者の証言からこれらはなぜか数十分程度で破壊をやめて去っていってます」
「数十分?」
石橋の頭にその一言が引っかかる。
「はい。それも、何かを聞いたかのように耳を傾けた直後にです」
「う〜む……」
石橋はしばらく考え、ふとある事が頭をよぎった。
「石焼イモのが聞こえてきたとか……」
「ありえません」
「じゃあ、地震を予感して……」
「違います」
「『あっ、3時のおやつだ』……」
「いいかげんにしてください!」
石橋の冗談に平山はとうとう怒りを抑えきれず、怒鳴ってしまう。
「すまんすまん、この緊迫した雰囲気を和まそうかと……」
「……とにかく、一刻も早く対策を考えてください」
「わかった」
平山は石橋のその返事を聞いてやっとこわばった顔を元に戻し、軽く礼をしてグレートオーダールームを出て行った。
「ふう……いったい何故なんだ? ソルダーズとゴルヴォルフがよみがえった理由は……?」
石橋は画面に映るソルダーズとゴルヴォルフの姿を見てため息をつく。
同時に起こった襲撃の原因は、勇者たちが倒したはずのソルダーズとゴルヴォルフの仕業だったのだ。
「よー、空人!」
「あ、誠也さん!」
とある道端で空人は誠也とであった。
「……あれ?」
「ん、どうした?」
「誠也さんって、京才市に住んでいるんですよね。なんでここに……?」
ここは明日ヶ丘市。京才市の隣ではあるが、それでも誠也の住んでいる場所からここはかなり離れている。
「ああ、大したことじゃねーよ。ここら辺にいいゲーセンが出来たって噂に聞いたからさ、ちょっとよってみただけさ」
「そうですか」
その時、誠也は空人の表情がいつもより少し暗く見えることに気がついた。
「空人、何かあったか? 顔色悪りーぞ」
「え?」
「何でも言ってみろ、俺が何でも解決してやるぞ」
誠也がそういって笑顔を空人に見せる。それを見て空人は少し心が和んだ。
「はい」
「…ファイナルが負ける夢を見た? それって本当か?」
空人の話を聞いて誠也は表情を変える。
「はい。それに、ファイナルが戦ってた相手、どこかで見た事があるんです」
「う〜ん……俺は心理学者とかそんなんじゃねえからそれがどんなことを意味するのかなんてわかんねーな」
誠也はお手上げのポーズをして少しおどけて見せる。
「けど、励ますことぐらいなら出来るぜ。『所詮夢は夢。予知夢じゃない限り気にする必要はない』ってな」
「誠也さん……ありがとうございます!」
誠也の励ましを聞いて、空人は元気を取り戻した。
「いいってことよ」
笑顔になった空人を見て誠也も笑顔になる。
「あ、僕もう行かなきゃならないんだ。それじゃ、誠也さん」
「おう、またな!」
空人は手を振って誠也と別れた。誠也も手を振って空人を見送った。
だが、空人がいなくなった途端に表情を急に険しくさせる。
「……まだ小学生だしな、つらいことには耐えられねえよな。だけど、そんなの空人には似合わねえ。俺たちが悪夢をぶち壊してやる!」
誠也は拳を握り締めると再び歩き出していった。
「……!?」
その時、誠也は『ある人物』を見つけた。
「ちょ、ちょい……!」
誠也は必死になって『その人物』を追いかける。
「………確かに、ここに入ってったはずだけど……」
誠也が入ったところは細い路地であった。先の方は行き止まりになっている。
だが、人の気配は見当たらない。
「私を探しているのか?」
すると、上の方から声が聞こえてきた。誠也が上を見上げると、そこには探していた人物がいた。
「てめえ……!」
「待て。『私』は『あいつ』ではない」
「なに?」
その人物のいうことに誠也は軽く驚く。
「だが、『私』は『あいつ』でもある」
「ど、どういうことだ! ちゃんと説明しろ!」
「…いずれ分かる時が来る。それまで待つのだ」
「ま、待ちやがれ!」
誠也が追いかけようとした瞬間、その人物は空の彼方へと消えていってしまった。
「なんなんだ、一体……?」
翌日。空人は再びあの悪夢を見てしまった。その翌日も、さらにその翌日も……
原因もわからず、そのせいで空人は悩まされた。
さらに空人が心に感じた『何か』はだんだんと大きくなっていた。まるで、消えかけていた火が再び燃え上がる炎になるかのように……
南立葉小学校の休み時間。
「はぁ……」
いつも元気なはずの空人が珍しくため息をついている。
「空人、どうしたんだ?」
「あ、力也君……なんでもないよ……」
力也の問いかけにも空人はどこか気の抜けた返事を返した。
「なんでもないんだったらそんなに元気がないわけないだろ。なんか悪いモンでも食ったのか?」
「力也じゃないんだから空人がそんなことするわけないでしょ?」
恭子の皮肉に顔をしかめる力也。
「俺だって悪いモンは食わねーよ!」
力也は反論するが、恭子はそれを無視して空人に声をかけた。
「空人、正直に言いなさい。何があったの?」
「……ごめん、言えないんだ」
「私たちにも言えないぐらい大変なことなの?」
恭子の問いかけに再び空人は口を閉ざしてしまう。
「う、うん……」
本当はファイナル達のことを話せないからなのであるが。
「まさか、誰かに恋しているなんて……」
「ハ、ハハ……」
空人は恭子の勝手な妄想に苦笑した。
「………………」
南立葉小学校の屋上で、男は何かを感じていた。
「やはり、彼だったか……」
男はゆっくりと目を開くと、そうつぶやく。
「『あいつ』の力で再び苦しんでいる……私に出来るならば、その苦しみを和らげよう……」
そういうと男は銀に輝く笛を取り出し、まるでそよ風のようなメロディを奏でた。
「……?」
空人たちはどこからともなく流れてくる男の奏でるメロディを聞き取った。
「なに、この音楽……?」
「なんかすっげー気分がいいな……」
恭子達はその音楽に聞きほれている。
「………………」
空人も例外ではなかった。いや、むしろ一番当てはまっているといえるだろう。男は苦しんでいる空人のためにこのメロディを奏でているからだ。
(そうだ……これぐらいで落ち込んでちゃダメなんだ。夢が現実にならないように、僕が頑張らなきゃ!)
そして、空人は一つの決意を固めた。
それからわずか数時間後。街中に『奴ら』、復活したソルダーズとゴルヴォルフ、それにレクイストがそろって現れた。
「本当に思う存分に破壊してよいのだな?」
キルエッジに搭乗したソルダーズがレクイストに最後の確認を取る。
「言っとくが、これは全部俺達の『手柄』だぜ。それを忘れるなよ」
以前と同じ様に巨大化したゴルヴォルフが念を押す。
「ああ、好きにするがいい……」
その一言で、ソルダーズとレクイストは行動を開始した。
「いくぞ! 破壊の竜巻、『トルネードカッター』!!」
キルエッジが風を巻き起こした剣を横になぎ払うと、竜巻が発生した。
その竜巻は周りのものを巻き込むだけでなく、竜巻に触れたものを全て切り裂くという恐ろしい力を持っていた。
ズガアァァァァァァッ!!
竜巻が通って行った後はあらゆる物が切り裂かれ、おぞましい光景と化してしまっている。
「遠慮なく行くぜ! ダークナイトメア!!」
同時にゴルヴォルフは両手からコウモリのようなエネルギー弾を打ち出す。
ズドオォォォォォン!!
着弾した瞬間、ビルは激しい爆発を起こした。
「ハァーッハッハッハ!!」
「ヒャーッハッハッハ!!」
ソルダーズとレクイストの笑い声があたりに響きわたる。
「待て!」
そこに、いつものように勇者たちが現れた。
「現れたな、我が仇、勇者どもよ……」
「この前はやられたが、今日はそうはいかねえぜ……」
「本当に復活してたのか……」
「半信半疑だったけど、お前らを見て確信したぜ……」
瞬治達は三騎士の姿に冷や汗を流す。
「……ソルダーズ、レクイスト。思う存分にあいつらと戦うがいい」
「言われなくても!」
「そうするに決まってるぜ!」
ソルダーズとゴルヴォルフが勇者たちに向かって攻撃を始めた。
「破壊の竜巻、『トルネードカッター』!!」
「ディスペアマグナム!!」
「グレートドラゴンバーン!!」
「サンダーシールド、オン!!」
それぞれの攻撃に対して勇者たちはそれぞれの防御方法を取る。
「いくぜ! レオンクロー!!」
同時にレオンセイバスターは手の甲に装着された爪でソルダーズに向かって攻撃する。
「嵐の防壁、『ストームシールド』!!」
だが、ソルダーズは剣をかざして嵐を起こし、レオンセイバスターの攻撃を防御した。
「うおっ!?」
それだけでなく、レオンセイバスターを空中に巻き上げた。
「進歩がないな……」
ソルダーズは微笑するが、
「なんて、同じ手を食らう俺じゃないぜ!」
レオンセイバスターは体勢を立て直し、ソルダーズに向かって再び攻撃する。
「レオンクロー・ダブル!!」
「ぐあっ!」
たまらずキルエッジはダメージを受けてしまう。
「ディスペアマグナム!!」
「なにっ!?」
しかし、レオンセイバスターが着地しようとした瞬間にゴルヴォルフの攻撃がレオンセイバスターに向かって飛んできた。
「ぐわっ!」
レオンセイバスターはまともに食らってしまい、後ろへと吹き飛んでしまう。
「ソルダーズのヘマは俺のチャンスにつながるぜ、気をつけな。クックック……」
「くそっ! ふざけやがって!」
ゴルヴォルフの挑発に相変わらず乗ってしまう誠也。
「ヴァリアントエッジ!!」
ヴァリアントセイバスターが右腕をゴルヴォルフに向かって突き出すと、右腕のV字の刃がゴルヴォルフに向かって飛んでいった。
「そんなの食らうか!」
ゴルヴォルフは素早くヴァリアントエッジをかわす。
「ヴァリアントバルカン!!」
続けてバルカンを撃ち出すヴァリアントセイバスター。
「しつこいんだよ!」
だが、ゴルヴォルフはかわすと同時にヴァリアントセイバスターに向かってエネルギー弾を撃ち出してきた。
「はっ!」
ヴァリアントセイバスターもエネルギー弾をかわす。
カキィン!
「!?」
その時、ゴルヴォルフの後方で乾いた音が鳴ったかと思うと、
ズバァッ!
「ぐわあぁっ!?」
突然ヴァリアントエッジがゴルヴォルフを襲ってきた。
「てめえ……最初から狙ってやがったな!?」
「私はただ攻撃しただけだ。そうしたら偶然ヴァリアントバルカンがヴァリアントエッジに当たり、軌道が変わってお前に当たっただけだ」
ゴルヴォルフが恐ろしい形相でヴァリアントセイバスターをにらむが、当の本人は冷静に返している。
「ふざけやがって……こうなったらこれでも食らえ! デビルクラッシャー!!!」
怒りに燃えたゴルヴォルフは突然体から黒い光を放ち、同時に勇者たちに衝撃波が襲ってきた。
ドガアァァァッ!!
「ぐうぅぅあぁぁっ!」
勇者たちは以前にも経験した衝撃波に何とか耐える。
だが、やはりかなりの衝撃波であるため、勇者たちは耐えられても周りのビルなどは耐えられずに崩壊していく。
「ぐっ……や・め・ろぉ……! アイフラッシャー!!」
「ぐっ!?」
直後に、獅子の瞳から放たれた光によってゴルヴォルフの攻撃は途中で終わってしまった。
「調子に乗るのもいい加減にしやがれ! レオンクロー!!」
そして、手の甲に装着された爪でゴルヴォルフに向かって攻撃する。
「ぐああっ!」
ゴルヴォルフはダメージからその場にうずくまってしまった。
「フン、大口を叩いていたわりには随分とやられているようだが?」
そこに、再びソルダーズが現れた。
「うるせえ! だったら、どっちの攻撃が強いか、勝負してみるか!?」
「望むところだ!」
そういうと、二人は勇者たちに向かって構えを取った。
「こっちも迎撃するぞ!」
勇者たちもソルダーズとゴルヴォルフに向かって構えを取る。しかし、
ドガアッ!!
「ぐあっ!?」
「ファイナル!?」
そこに、グレートファイナルセイバスターに向かってレクイストが攻撃を行なった。
「ターゲットは動かないでもらおう……」
レクイストの嘲笑が合図になったかのように、
「暗黒抹殺、『ダークプレッシャー』!!!」
「デビルクラッシャー!!!」
ソルダーズとゴルヴォルフはそれぞれが持つ最大の技を勇者たちに繰り出した!
ズッドオォォォォォォォォォォォォォォォン!!!
「ぐわあぁぁぁぁぁぁっ!!」
勇者たちはビルの破片などと共に吹き飛んだ。
そして、地面に打ち付けられてしまう。
「ぐ……」
勇者たちの視線の先にはあざ笑っている騎士たちの姿があった。
「どうやら、互いに強いということだな……」
ソルダーズが傷ついた勇者たちの姿を見て自分たちの力の強さを改めて実感していた。
「ああ、勇者を倒せるぐらいのな……」
ゴルヴォルフは相変わらず嫌な笑みを見せている。
「それぐらい痛めつければ十分だな、ソルダーズ、ゴルヴォルフ……」
そこに、レクイストが二人の間に入ってきた。
「まだだ。止めを刺さないかぎり、私の恨みは消えない」
「その通りだぜ。こいつらの最期を見なきゃ死んでも死にきれねーぜ」
「……なら勝手にするがいい。私はレクイエムでも奏でよう」
そういうと、レクイストはヘルズゲート・フルートを手に取った。
「くそ……!」
勇者たちは何とかして体を動かそうとするが、体はそれに反して言うことを聴いてくれない。
「この時が、貴様達の最期だ……」
ソルダーズが冷徹な笑みを浮かべる。
「俺たちの全ての恨み、何十倍にもして返してやるぜ!」
ゴルヴォルフが憎しみを込めた言葉をかける。
(これって……!)
空人はこの瞬間、『ある事』を思い出した。
(あの『夢』と同じ……!?)
そう、今までずっと見続けてきたあの悪夢と内容が全く同じなのである。
(確か、これの終わりって……)
悪夢の終わり、それは『勇者の敗北』だった。
(それって……!)
「独奏曲第十番『終焉』……」
空人が思ったのと同時に、レクイストがヘルズゲート・フルートを奏で始めようとした瞬間、
シュッ! ガキィン!!
「ぐっ!?」
レクイストのヘルズゲート・フルートを『何か』が弾いた。
「!?」
勇者たちは驚き、その『何か』が飛んできた方向を向く。
「ア、アイツは……!?」
「そんな……!?」
「………………」
そこにはなんと、もう一人レクイストのロボットがいるではないか。
いや、正確に言えば黒いレクイストのロボットだ。レクイストのロボットは白いボディだが、そのロボットは漆黒のボディである。
さらに、レクイストは武器に鎌を持っているがそのロボットは二本の刀を持っていた。
「ぐっ!? げ、『幻影』、いや、『ファントム』、か……」
その時、レクイストに再びあの頭痛が甦った。そして、ある言葉をつぶやいた。
はたして、そのロボットは一体何者なのであろうか?
そして、勇者たちの敵か、はたまた味方なのだろうか……?
第14話に続く
次回予告
こんにちは。晴香です。(今回は私の出番がなかったなぁ……)
突然勇者さんたちの前に現れた謎の黒いロボットさん。
その人のおかげで勇者さんたちはピンチを何とか乗り越えます。
そして、その黒いロボットさんの話を聞くことになりました。
でも、その時またあの三騎士さんたちが再び街に攻撃を始めたのです。
負けないで、勇者さんたち! 空人も、私たちも、勇者さんは強いって信じてますから!
次回、勇者伝説セイバスター『幻影なる勇者』
みなさん、私たちのこと応援して下さいね!
説明 | ||
アニメ『勇者シリーズ』を意識したオリジナルロボットストーリー。中学生の頃に書いていた作品なので、文章の稚拙さが著しいのでご注意を。 | ||
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