境界線上のクロニクル16
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「どうも、歌丸です」

 

正純の一言で戦場が止まった

 

さて状況を整理しよう。現在俺はトレス・エスパニアの副長と戦闘中であったのだが今相手は困惑した表情で戦闘を停止している

 

この機会に倒してしまおうか、と考えていると目の前にサインフレームが一枚現れた

 

 

 

約武蔵一同「何とかしてください」

 

 

なぜ俺に?というのが感想なのだがこの状況ではしかたがない。いつ敵が復活するかもわからないのだ、ここは役職付きとしてしっかりせねばいけない。

 

「ーーー戦闘続行!!!」

 

おおぅ、と戦場の各地から声が聞こえた。すると

 

「ーーよくあの状況を耐えたなーー」

 

なぜか相手に褒められてしまった

 

「武蔵の学生の中には文化系の神々の代演として寄席に行って笑いを取らなくちゃいけなくてな、

 

俺も時々見に行ってたりてるがたまに笑うに笑えないネタを見ているせいか慣れてきたーーーー」

 

同情を誘うような顔で語る小狼であった

 

「まあなんだ、上でも戦闘が再開したしこっちでもとっととするか」

 

「Jud、仕切り直しという形だがなっ!」

 

と言った直後、小狼が後ろ回し蹴りを食らわせた。

 

「Tes!、そうでなくては来たかいがねえな!」

 

それを防ぐは弘中・隆包、今再び二人の戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

蹴る防ぐ蹴る防ぐ蹴る防ぐ、ことこの二人の戦闘を言い表すならそれに尽きた。

 

防がれようが構わず攻撃し続ける小狼と、怒涛の攻めに対し一切引かず防ぎ続ける弘中・隆包、

 

艦上にいるほかの戦闘員はこの二人の攻防に見とれていた。

 

だがこのそうしているとトレス・エスパニア所属の船から黒い力場の塊が飛んできた

 

「くっ!」

 

見ると武蔵の学生達が黒いもやのような力場で拘束するされていた。

 

「一体何だあれは?!」

 

「おおぅ、あの力場の正体は大罪武装{嫌気の怠惰}の超過駆動だぜ。効果は自分にとって悪であるという部分に嫌気の力がかかるだなっとと」

 

だがそんな解説には目もくれず小狼は攻撃をし続ける。

 

「おいおいいいのかよ?お前んとこの連中結構やばいんじゃね?」

 

「ーーーその元凶が俺に気を遣う意味がわからないんだが」

 

キンッ音が鳴ると同時にお互いの得物である緋炎とバットで押し合いしていると

 

「ーーーーきゃあああああああ!!」

 

戦場には不釣り合いな声が響いた。

 

「火事よーーーー!!」

 

とその瞬間、気を取られていた隆包のスキを突いて小狼は後ろ蹴りを放った。

 

「っく、うお」

 

咄嗟に自身と相手との間にバットをいれて防ぐのはさすがというべきだろう

 

しかし元々この蹴りで相手を倒せるとは思ってもいない。あくまで体勢を崩して輸送艦に戻る為の時間が欲しかっただけであった

 

隆包がよろめいた瞬間に小狼は輸送艦に向かって跳躍していた。

 

「てめぇ!!」

 

小狼は振り向かず、お互いの戦いが終わったことを告げていた。

 

 

 

 

 

 

正純視点

 

 

 

「ーーっく、何とかならないか」

 

今現在武蔵は英国{トランプ}との戦闘中だ。

 

先ほどのトレス・エスパニアと戦闘に加え、武蔵の戦闘専門である二代、ネイト、小狼が輸送艦にいるためであろうが

 

武蔵の戦力では押されているのが現状である

 

そうして輸送艦から武蔵を見ていると、

 

「・・・・・やってみる価値はあるか」

 

と小狼が呟いているのが聞こえた

 

「んっ、一体何の話だ?」

 

と正純が聞いてみると、

 

「まあちょっとな」

 

と誤魔化し気味に答えた。そんな小狼に正純が疑問符を浮かべていると、

 

「・・ネイト、銀鎖を伸ばした場合最大何メートルぐらいだ?」

 

「そうですわね、この中でだと大体牽引帯の四分の一程度かと」

 

そうかあ、と小狼が思案していると、

 

「おいおい小狼、何か悪巧みでも思いついたのか!!」

 

馬鹿が聞いた。

 

「・・・どうしてそう思う?・・・」

 

「お前って何か面白そうなこととか思いつくと無意識に鼻を掻く癖があるよな」

 

確かに、と周りの連中が頷いていた

 

そんな空気に耐えられなかったのかおっほんと咳払いをしつつ

 

「・・・案がある・・」

 

輸送艦から武蔵へと移る案を提示した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

案といっても難しい物ではない。

 

牽引帯の四分の一を重力航行で揺れるのをネイトの銀鎖で固定して防ぎ、そしてそのままの勢いで武蔵まで走りきろうという物である

 

正純は戦闘系ではないので無理だし、ネイトはトーリ、二代はホライゾンの護衛で離れられない

 

初めに言ったときにはダメだしされたが小狼ならば揺れている牽引帯ぐらいなら渡れるし、少々の風なら吹いていようが平気である

 

そうして説得しこの案が受理された。

 

「さてじゃあ行ってくる。ネイト、エスコート頼むよ」

 

とちょっと公園に行ってくる気分で言う小狼。さすがである

 

「Jud、任されましたわ」

 

そう言った瞬間小狼は駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく見つけたよ。そして思い出せないかNo13、あの頃もーー」

 

声が響いた

 

「ーーあの頃も君は僕を傷つけた!」前と後ろからマクベスであったものとその夫人が立ち上がり、バーナムの軍勢が進軍を高らかに開始する。

 

軍靴よ鎧の音が重奏して響き、さらにダッドリーが

 

「セシル!」

 

「みえたのーー」

 

「ひいい!自分、見ても面白くないですよーー!?」

 

ダッドリーが狙いを示す。その瞬間にネシンバラは決断した。ここに上がる直前に放っていた通信文の行く先、一人の自動人形に対して声を放つ。

 

「品川!ーーーーやってくれ!」

 

叫んだと同時に敵が迫ってきた。ネシンバラが敵の中にのまれる瞬間、何者かが割って入りネシンバラをつき飛ばした。

 

「・・・邪魔が入ったようだねトゥーサン。だけど少し遅かったようだね」

 

とその言葉とともにシェイクスピアが消えていった。

 

シェイクスピアが去るのを確認したあとすぐに自分を助けてくれた人物を救助しにいった。

 

おそらくあんな真似をするのは武蔵広しといえど一人しかいなかった。

 

「小狼君!大丈夫かい!!」

 

貨物の中から人影が見えてきた。

 

「ああ平気だ、ネシンバラの方は大丈夫か?」

 

と相変わらずの口調で答えて煙から出てきたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4〜5歳の姿のちっこい小狼であった。

 

 

 

 

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