止められない狂気
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罪人のみ裁くルナティック。

 

 

 

 

ある日ヒーローと対峙していた時に事故が発生した。

 

舞い上がる土埃。黒煙「おいお前手を貸せ!」

 

 

「断る。何故私が」

 

「お前が裁くの犯罪者だけだろう!見ろ!こいつ等は犯罪者か?違うだろ!!」

 

 

そこへ母親を求め一際大きく泣く子供目掛け倒壊し、迫る瓦礫に蒼い軌跡を描き焔矢が貫いた。

 

 

 

 

「罪人ではない殺生は主義に反する。・・・良かろう」

 

 

 

 

 

そう言って矢をつがえ事故の現場へ出鱈目に撃ち込んだかと思うと、一瞬にして治まる紅い焔と大きな瓦解が崩れさって行く。

 

 

 

「あとは貴様等でなんとかするといい」

 

 

「あ、おい、待てルナティック!」

 

 

蒼い焔に飲み込まれ消えようとする月に掛かる虎の声。

 

 

「ありがとうな」

 

 

その声をうけ知らず知らずのうちに、唇が笑みを浮かべしまうのを知るのは天上の紅い月だけ。

 

 

 

 

 

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ヒーローと殺人犯。

 

 

相対する関係にも関わらず、凄まじい惨状を目の当たりにし、思わず月は虎に手を貸してしまった。

 

 

 

また、ある時は月の標的である犯罪者に窮地に追い込まれ、そこへ現れた虎が月を援護するなどという事もあった。

 

 

 

「礼など云わぬ」

 

 

 

「良いって。お前にゃ前の貸しがある」

 

 

 

そう云って虎は月へとニヤリと笑った。

 

 

 

 

だが、月はどうあがいても犯罪者だ。

 

対極の存在であるヒーローが月へ関われば、世間での虎への不信感も大きくなる。

 

 

ヒーロー仲間である炎や牛がやんわりと忠告するも、それを聞かず月へ関わろうとする虎なのだった。

 

 

 

 

そんな折、月は裁判官の姿で虎に声を掛ける。

 

 

 

「あの男は犯罪者です。関わるのはおよしなさい」っと。

 

 

「貴方は、あの犯罪者がどれだけの死者を出したからご存じですか?」

 

 

「いや」

「この1年で50人ですよ。立派な殺人犯です」

だから、ヒーローの貴方が関わるのはもう、やめておきなさい。っと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明

※注意書きはプロフに書いてあります

思い付いた設定妄想小咄。


きっとT&Bが50話くらいあればこんなエピソードがあったかもしれない。
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