超次元ネプテューヌ〜青年の伝説〜
[全5ページ]
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あの事件がおきてから早1ヶ月・・・

俺は復讐者として生きてきた。

なぜ俺の家族を殺されなくてはいけない?

 

 

俺は今ティラとともに天界という場所にいる。

この世界は少し不思議だ。

何が不思議だというと・・・

 

 

「ティラ様。今回のスケジュールはこの用に・・・」

 

「ティラ様。今回は・・・」

 

「ティラ様〜。ティラ様〜」

 

 

そう、この世界の住民はみなティラのことを『ティラ様』と呼ぶ。

俺にとってそこは不思議のほかになかった。

何故に、ティラ様?

やつはそこまで偉いのか?

さすがにもう半日も過ぎれば慣れたが・・・

 

 

今も聞くと・・・正直笑えてくる。

「何がおかしいんですか?」

「いや・・・ちょっと思い出し笑い・・・・」

 

 

おっと俺の目の前には天使の女王様がいったんだけ。

影が薄いからわから――――

「フン!!」

 

 

 

 

――ガスッ――

 

 

 

 

「痛て!?何するんだよ!?」

「零哉様、心の中が丸見えですよ?」

 

 

ハッ!

しまった。

こいつらには『神眼』という厄介な目があったんだ!!

ついこの間教えてもらったことを忘れていた。

 

 

「ハァ・・・」

「何ですか!?今のため息!!つきたいのはこっちの方ですよ!!」

ギャーギャーうるさいな・・・

「悪かったな。それで今日のメニューはなんだ?」

「・・・今日はある小さな村に行ってもらいます」

 

 

ティラはふてくされて言った。

「了解・・・。それよりそのふてくされた顔をやめなさい」

「誰のせいですか?」

「さっきのは悪かったって言ってるじゃん。俺はお前の笑顔が好きなんだけどな〜」

 

 

俺がそう言うとティラはすぐに笑顔に戻した。

笑顔戻すのはえー・・・

「笑顔にもどしました!!ですから今晩は結―――」

「行ってきます!!」

俺は大声でやつの言葉をさえぎった。

悪いが言わせないよ!?

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さて・・・目的の村に俺は到着した。

この村にきた理由は、モンスター退治だ。

この村には1ヶ月前からモンスターの被害がでていた。

そのモンスターを討伐するためにあいつは俺をここによこした。

そして村は悲惨な姿になっていた。

家はなぎ倒され、残ってるといっても所詮は残骸。

まともに暮らせるわけがない。

 

 

「しかし・・・村人がいないが・・・・」

俺は周りを見渡し、改めて自分だけしかいないと認識した。

「・・・誰かいるか?」

俺はそこら辺にある民家に入る。

ちなみに鍵は開いていた

 

 

 

――ガサ・・・――

 

 

 

物音?

「誰かいるのか?」

そう聞くが答えはなにも返ってこなかった。

気のせいか?

そう思い、俺は家から出ようとした次の瞬間――

 

 

 

―――ドカーン!!―――

 

 

 

俺の後ろで盛大な物音・・・ずっこけた音がした。

「おーい・・・大丈夫か?」

そこにはいたのは、小さな少女だった。

「いたたたた・・・ハッ!!」

少女は俺に気づき腰を低く構え、戦闘体系(?)になる。

「おいおい・・・俺は敵じゃない」

「その証拠は?」

今にも噛み付きそうな勢いで質問してくる。

そこまで言わないといけないか・・・

「俺はティラ様の命令にここに来ただけだ」

そう言うと少女は・・・

「嘘!天界にはそんな黒い服をまとった人なんか聞いたことない!!」

 

 

・・・案外その言葉は効くね〜

俺の心に・・・

確かにこの世界は俺みたいに黒いコートをはおり、黒いジーパンをきているやつなんかいない。

だけどそれだけで変人扱いは・・・ねぇ?

 

 

「それであなたはモンスターを退治しにきたの?」

「まぁ・・・な」

俺はため息まじりで答えた。

「何でため息をつくの?」

少女はムスッとした顔をつくる。

この世界って、ムスッ顔よく作るな

「それはいきなり戦闘体型に移行しやがったからな」

「だからさっきからあやまってるじゃない!!何?まだ不満でもあるの!?」

「いや、もういいよ・・・」

 

 

さてここでこの少女のことを教えておこうか。

今回の任務で彼女が一番のキーとなる存在・・・アスナ・スカーレットだ。

俺の任務にはモンスターの撃退とあとひとつ大事な任務がある。

それがこの少女・・・アスナ・スカーレット女王の【守護】および無事【帰還】させるという任務だ。

しかしこの小さな子がまさか南の楽園の【女王】だとはな・・・

しかもやけに高飛車だし・・・

俺、こうゆーの苦手なんだよな

 

 

「それでアスナ嬢。目的のモンスターはどこに?」

「知らない。私が来たときにはもう・・・」

女王は目を伏せながらつぶやく。

ごめんなさい――っと。

「・・・」

俺は静かに目を閉じ、合掌する。

「何やってるの?」

「死者への冥福を表す行動」

「・・・あなた、本当に天使?」

「半分正解。半分不正解」

どうゆう意味よ?とアスナ嬢が頬を膨らませながら俺に聞く。

そのうち話すよ、と適当に答えて、俺はやり過ごす。

 

 

「それでどこから探索するんだ?アスナ嬢」

「アスナって呼んで。私、そうやって呼ばれるの大嫌いだから」

「・・・分かった」

こいつ、本当に王女か?

「まぁまず、ここから調べてみましょう」

そういってアスナは森に指を指した。

よく化け物が住んでそうな場所を選ぶな。

といっても俺は化け物退治をしに来たんだけどな。

「分かった。それじゃあ行ってくる」

俺は立ち上がり、その森に行こうとした。

そして何故かアスナも立ち上がり、武装を身に付け、俺についてくる。

「なぜについてくる?」

「私も行くからに決まってるでしょう」

それは当然のように答えてくる。

「いや、ついてくるっ―――」

そう言いかけた瞬間―――

 

―――ヒュッ―――

 

『それ』は俺の首もとに突き立てられる。

「これでも何か?」

アスナはニコニコしながら言う。

「・・・分かりました。好きにすればいいよ」

俺はしぶしぶ了承した。

しかしあの早さ、見えなかった

この王女、それなりに強いのか?

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「ビンゴ・・・」

アスナは小さく呟く。

俺はというと・・・・

「・・・」

唖然するしかなかった。

おいおい・・・の化け物、た頭の脳細胞、イッチャッテるんじゃないの?

こんな単純に、しかも森にはいって3分しか経ってないのに、もう出現とか・・・

「口を開けてないで、さっさと仕掛けるわよ」

アスナはすでに武装を取りだし、戦闘体型をとっていた。

対応、早いって・・・

少しは驚こうぜ・・・

そう思いながらも、『白銀の剣(カルゼウス)』を取りだし、戦闘体型にうつす。

「それじゃあ・・・始めるぞ!」

俺は大声をだし、アスナに問いかける。

その声に反応し、化け物は俺たちを見据える。

「分かってる!」

アスナはそういい、勢いよく駆けた。

 

 

化け物の名は、『ラルバルト』

こいつはもともと人間の種類で、なんらかの

強い力を手に入れ、その強力な力に耐えられなくなった人間がなる『姿』だ。

しかしながら例え狂人といっても、天使から見ては、ただの人間にすぎないので、簡単に倒せる。しかし今回のラルバルトは異常で天使でも倒せないらしく、ティラは俺をよこしたという訳だ。

 

 

そして今現状、アスナは異常ラルバルトと互角で戦っていた。

「そこ!」

アスナはラルバルトの剣をはじき、追い討ちをかける。

そして―――

 

―――ズシャ―――

 

ラルバルトは倒された。

アスナがもつ、『幻覚の短剣(イグニッション・ショート・ブレイド)』 で。

 

 

『幻覚の短剣(イグニッション・ショート・ブレイド)』

その武器は、その名のとおり、対象者に『幻覚』を見せる剣だ。

例えば剣の大きさが変わっていたりとか。

例えば今みたいに、一定時間を置いてから刺される――とか

そう、アスナはラルバルトに幻覚を見せたのだ。

ラルバルトからしては剣をはじかれた――と見えたのだろうが、実際は違う。

ラルバルトは自分から剣を棄てたのだ。

そして、そこにアスナは無防備となったラルバルトを刺したのだ。

 

 

「チートだな・・・。その剣」

「そう?普通だと思うんだけど・・・」

さも当たり前だと言うアスナ。

いや、普通じゃないよ、その剣・・・

「まぁ終わったし、帰ろう」

アスナがラルバルトから背中を向けた、次の瞬間―――

 

―――ザグッ―――

 

アスナが刺された。

ラルバルトに―――

「アスナ!!」

その場に力なく倒れる女王。

俺はアスナを支える。

「おい、しかっりしろ!アスナ!!」

「わ・・わた・・・し・・のことは、いい・・・。今は・・・あいつ・・・・に・・・」

そこでアスナの息がなくなった。

「おい、アスナ!しかっりしろ!!おい!!」

俺は頭の中が真っ白になって、どうしたらいいかさえも分からなかった。

今は目の前のことに手一杯なのだ。

そのせいだろうか、目の前の敵に遅れをとったのは――

 

―――サグッ―――

 

「!!」

俺は瞬時のとこでやつの攻撃を避ける。

「ちくしょうが・・・」

俺は左腕をかばうように、触る。

斬られてる・・・

「こんちくしょうが・・・・」

俺はふがいなかった。

俺は『あの時』からなにも変わっていなかった。

家族を殺され、復習、誰かを守るために、俺は天界に来てティラから戦術を学んだ。

誰かを守るために、俺は『一般』の生活と引き換えに『力』を手に入れたんだ

その【つもり】だった・・・

「こん、ちくしょうが・・・・」

なのに・・・俺は・・・・

俺は・・・・

「こんちくしょうがぁあああああ!!」

俺は白銀の剣をもち、ラルバルトに正面から突っ込んでいった。

その後、俺はそこで意識がなくなった。

 

 

 

 

「はっは・・・」

気がついたら俺はラルバルトを倒していた。

否、殺していた

ラルバルトの胴体を自分の【腕】で貫いていた。

その手には、心臓を握りつぶしていた。

「さすがは・・・あの子が・・認めただけは・・・・あるわ」

ラルバルト・・・まともに戻った『人』がそこにはいた。

「あっああ・・」

俺は自分がやったことをその瞬間に理解し、恐怖した。

その人はそれに気づいたのか、俺に優しく微笑んで、俺を抱きしめてくれた

「大丈夫・・・あなたがやったことは間違いじゃない。あなたがやったことは正しいことよ」

女の人が俺に優しく言いかける。

「だけど・・だけど、俺はあなたを・・・・『アリナ・スフィリクス』を殺してしまった」

そう、この人の名は『アリナ・スフィリクス』

ティラの・・・母親だ。

「大丈夫・・・あなたは悪くない。悪いのは私なんだから・・・。私はこの姿になってから幾人もの人を殺した」

アリナが悲しげに言う。

俺はだんだんと心が穏やかになっていくことが分かった。

この人はそうゆう『人』なんだと分かった。

そして俺は聞いた。

なぜあなたはラルバルト化したのか―――

 

 

 

その昔、まだアリナ・スフィリクスが『人』だったとき彼女は今のティラが治めているすべての国の女王だったとき、彼女はある一人の子供を産んだ。

それがティラ・スフィリクスだ。

そして産み終えた彼女は体が日を追うことに弱くなっていた。

そんなある日、天界にある一族が現れた。

その一族はスフィリクス家に侵入し、そして―――

 

一方てきな虐殺が行われた

 

彼女は恐れ、そして苛立った。

自分の死が恐ろしく、そしてなにより、自分が何もできないのに苛立った。

その時、子供が泣き叫んだ。

彼女は驚いて、起き上がり、立ち上がることもできない足を、無理やり立たせた。

そして壁をつたい、ティラを見つけた。

いまにも殺されそうな勢いだった。

彼女は急いでティラの前にでて、命乞いをした。

どうか、どうかこの子だけは殺さないで―――と

そしてある男が彼女の前にたち、こう言ってきた。

ならば貴様が死ね―――と

彼女はそれを受け入れ、その一族に連れて行かれた。

そして斬られて死んだ―――はずだった

だが彼女はどこかの山に捨てられたのだ。

彼女は絶望した。

なぜ殺さなかった―――と

そして彼女は復讐を誓った。

そして彼女は天界で禁忌の眼を手に入れた。

 

 

その眼は『真眼』

その眼は彼女の母、『クリナ・スフィリクス』・・・初代天使の女王でこの世で最強の天使、神だった。

その眼はそんな彼女にしか開眼できない眼なのである。

もともと彼女は体は弱かったのでそんなものを開眼したら一瞬で死ぬ。

しかしながら彼女は耐えた。

そして彼女は復讐を行った。

今度は彼女からの一方的な惨殺だった。

 

 

そして彼女の目的は達成された。

しかし彼女の心は闘争心そして、黒く染まっていた。

彼女は普通の人に飽き足らず、天界の人まで殺していった。

気づけば自分は化け物になり変わっていた。

日に日に薄れていくアリナ・スフィリクスの心。

そして彼女は人という心が失われた。

 

 

「これが今まで私が犯してきた『罪』です。そして私は母の眼を手に入れ狂神と化した。これは『罰』」

当然の報いです――と彼女は言った

「だからあなたは誰からも責められない。あなたが『正義』なのです」

違う・・・俺は、そんなものじゃない・・・・

「さぁ、私を連れて行きなさい。現天使の女王の元に連れて行きなさい!」

彼女は強く言う。

しかし俺は・・・

「無理だ・・・俺には、あいつの苦しい顔なんか見たくない」

「いいから、連れて行きなさい!!もうすぐで私の命が費える!その前に・・・あの子に・・・・会わさせて・・・・」

「っ・・・分かった」

俺はアリナを背負い、歩こうとした。

そして俺は木のそばに寄りかかっていたアスナを見る。

「彼女は・・・・」

「・・・このことは私から報告します」

俺はいったんアリナをおろし、アスナを土の中に埋葬する。

そしてアリナを背負い、俺は帰っていた。

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「アリナ・スフィリクスはどうなった?」

俺はティラに聞いた。

「・・・死にました」

彼女は平然とした顔で言った。

しかし心の中ではないているのだろう・・・

「すまなかった・・・」

「どうして零哉様が謝るのですか?」

「俺はお前の母を殺し、アスナまで殺した」

「アスナを殺したのは私の母です」

「だが俺が殺したようなもんだ。これじゃあ守る資格なんか・・・」

「・・・強くなりたいですか?」

ティラはいきなりそんなことを告げてきた。

その問いに俺は―――

「あぁ、俺は強くなりたい。強くなってみんなを守って、そして―――」

俺の復讐を果たす!!

 

 

「そうですか・・・なら着いてきてください」

そう言ってティラは俺を奥の部屋につれていった。

「ここは?」

俺はティラに聞く。

「ここは私の研究室・・・そしてこれからあなたに私の母の『眼』を渡します」

「!!」

眼・・・だと?

それは『神眼』か?

「えぇ、その通りです」

そこに寝てくださいといわれベットの上に寝転ぶ。

「最後に聞きます。あなたはこれを受け入れますか?」

その答えに俺は――――

「あぁ、頼む」

そう答えた

 

 

移植は成功した。

今俺の眼は黄金色に輝いてる。

そしてさっきからやけに力が湧いてくる。

「これが・・・『神眼』」

「えぇそうです。それが『神眼』・・・」

彼女が言う。

「私の母も今頃喜んでいるかもしれません。死ぬ間際に私の眼をゼロ君にと言ってましたから・・・」

「なぜ俺なんだ?」

「分かりません・・・ただ零哉様に託したのは何か意味があるんじゃないかと・・・・」

よく分からない話だ。

「それよりも・・・あなたの家族を殺した人が分かりました」

「教えてくれ・・・」

「ストローク・グローという男です」

そう言ってティラは写真を渡してきた。

「こいつが俺の家族を・・・」

俺は憎しげにその写真の男を見る。

「絶対に殺してやる・・・」

そう俺は静かに呟いた。

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目を覚ましたのは朝だった。

ゆっくりと体を起こす。

周りを見ると、どうやら俺の家だった。

「思い出した・・・あの男が、俺の家族を・・・痛っ」

頭に鈍い痛みが走った。

俺は頭を押さえながら、洗面所に向かった。

俺は顔を洗い、朝食をすませ、外出の準備をした。

「とりあえず今はこのことをおいて置こう・・・」

そういって俺は朝の協会に向かった。

説明
第二十五話です
ずいぶんと久々に更新しました

今回も過去偏ですね
今話は、どうやってゼロが神眼を手に入れたかですね
そして最後のほうが雑ですね
すいませんでした
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