緋弾のアリア  愛に生きた鬼
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「久々の日本だな。たしか東京武偵校だったな」

 

午後3時。

どう急いでも放課後だ。

 

「ま、今日中に学校案内でもしてもらおうかな」

 

そうつぶやいて荷物を受け取って空港を出る。

 

「あいつの曾孫もいるんだったな。あまり面倒事に関わらなければいいが・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクシーでレインボーブリッヂを渡り校門前に着いた。

多くの生徒が出てきている。

自宅に帰るのか依頼をこなしに行くのか。何人か有望そうなやつがいるが今のままじゃ伸びないな。それに気づくやつがはたして何人いるかな?

 

「あの、すいません」

 

鞄を担いでおそらく帰宅途中であろう男子生徒に声をかける。

少し暗い感じだがこいつは化け物だな。

死線をいくつも越えてきた戦士の目だ。こういうやつは環境に関わらずやっかいごとに首を突っ込むか巻き込まれるかして自然と自分を研磨していくタイプ。伸び代は個人差があるがこいつはまさに異質。最終的に俺と同等とまではいかないが人間の領域からはかけ離れることになるな。

 

「教務科に行きたいのですが場所を教えてもらえないでしょうか?」

 

「ああ、それならあの建物の一階が職員室だ。転校生か?」

 

「ええ。二年の((鬼城龍勝|きじょうたつまさ))といいます」

 

「俺は二年A組の遠山金キンジだ。教務科に行くなら気をつけろよ。ここの連中にまともな奴はそうはいないからな」

 

まるで自分はまともといいたげな口ぶりだがお前も十分まともじゃないからな。

 

「ご忠告痛み入ります。それでは。あ、そうそう」

 

教務科に向けて歩き出そうとした足を止め振り返る。

 

「ココ姉妹が迷惑をかけたな。あの娘たちは少々自信過剰なとこがあったからいい薬になった。ありがとよ」

 

「っ!?」

 

俺の言葉に遠山が臨戦態勢をとったが気にせず後ろ手を振りながら教務科に向けて再び歩をすすめた。

 

 

説明
千八百年前、大陸に名を馳せた武人がいた。
その強大な力を手にしようと権力者たちはありとあらゆる手を使い彼を誘惑が、彼は決して首を縦に振らなかった。
やがて乱世が終わり彼のことを知る者はいなくなる。
そして現代。
虎視眈々と受け継がれてきた彼の血と意志、そして力が再び乱世に解き放たれる。
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