IS《インフィニット・ストラトス》〜転生せしは勇者王〜 第4話
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「むー!何なんだよ、あいつら!」

 

 

「束、とりあえず落ち着け」

 

 

「そうですよ、あんな奴等の言った事なんて気にする必要なんて無いですよ」

 

 

束さんには落ち着くように言っているが俺もかなり頭にきている…………………

〜数時間前〜

 

今日は先日完成したISを発表するためにある大学に訪れたのだが、俺たちの説明を聞いた教授達は

「そんな物は絵空事だ!」

 

「そんな事象が発生するわけがない」

 

「ふん、何故こんな餓鬼共がこんな所にいるのだ。子供が遊びで来るような所では無い!」

 

 

 

と言って頭ごなしに否定してきたのだ。

 

それだけならまだしも、ならば実験してみれば真偽がハッキリすると言ったのだがあろう事か奴等は準備した資料を破り捨てて退出したのである…………………

(自分達が理解出来ない物だからってアレは無いよな……)

 

 

そんな事があったので束さんは大変ご立腹なのだ。

 

 

 

「………こうなったら………て…………しかないね」

 

 

「束さん、どうしたんですか?」

 

「どうした束」

 

 

「ねぇちーちゃん、むっくんお願いがあるんだけど…………………」

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「千冬さん、調子はどうですか?」

 

 

俺はモニターでデータを確認しながら千冬さんに声をかけた。

 

 

「ああ、問題ない」

 

千冬さんは機体動作の最終確認を行いながら返事をする。

 

 

あの時の束さんの『お願い』はこのことだったのだ。

 

そう、今準備しているのは原作でも世界の転機となった『白騎士事件』なのだ……………………

 

束さんが各国の軍事基地にハッキングしてミサイルを日本に向けて発射、千冬さんがそれを白騎士を纏って迎撃しISの力を世界に示すと言うものだ。

 

 

俺は束さんのサポートをしつつ不足の事態に備えるようにしている。

 

 

「ちーちゃん、行くよー!」

 

「ああ!」

 

「作戦開始です!」

 

 

 

かけ声と同時に束さんが軍事基地にハッキングして兵器管制システムを乗っ取りミサイルを発射した。

 

 

 

「ミサイルの発射を確認しました!千冬さんお願いします!」

 

「ああ!白騎士でる!!」

 

 

ミサイルの発射を確認して千冬さんに出撃指示を出すと、ステルスモードを起動させ飛び立って行った。

 

 

 

「うんうん、さっすがちーちゃんしっかり白騎士を使いこなしてるね!」

 

「確かに流石千冬さんです。ミサイルとの接触まで残り300秒、白騎士は目標地点に到達しました!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミサイルが目標地点に到達してからの千冬さんは圧倒的だった…………

 

 

正面から来た物はブレードで一刀両断し、ブレードの間合いの外の物は射撃でもって誘爆を誘い次々と撃墜していった。

 

 

「束さん、そう言えばミサイルの着弾地点は何処に設定したんですか?」

 

 

「ここだよ!」

 

 

「はい?」

 

 

ちょっと待とうか…………束さんは今なんて言った?ミサイルの着弾地点がここ?

 

 

「………………………何をやってるんですか!?自分の家をぶっ飛ばす気ですかあなたは!」

 

 

因みに今俺達がいるのは篠ノ之神社の地下である………………

 

「ちーちゃんなら大丈夫!」

 

 

はぁ、確かに千冬さんなら大丈夫だろうけどね……………

 

 

 

千冬さん、頑張って下さい!

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あの後、原作通りに各国の軍に襲われたが全てをいなし千冬さんは戻ってきた。

そして、着弾地点の話を聞いた千冬さんに束さんが沈められたのはお約束である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから少し時が経ち、ISは世界に広がっていった。

 

 

やはり女性にしか動かせないと言うことで世界は女尊男卑の風潮になりつつある、そして俺達の周囲の環境にも変化が訪れようとしていた………………………………

 

 

 

「そうか、箒達は引っ越すのか………」

 

「ああ、姉さんが開発したISを狙って私達に危害が及ぶかも知れないからって……………」

 

 

今俺達は篠ノ之家にいる。

あの事件の後、ISが普及していく過程で束さん本人だけではなく家族にまで危険が及ぶ可能性があると言うことで政府が要人保護プログラムを受けるように通達してきたのだ。

 

 

因みに、神城家には何も連絡は来なかった。

まさかISが束さんと自分のような小学生との共同開発だとは思わないだろうからしょうがないだろうが、交友があるからと狙われるとは思わないのだろうか……………まぁ、政府の連中からしてみれば重要なのは篠ノ之束とその家族と言うことなんだろうしね。

 

何度も俺を人質に束さんに言うことを聞かせようとした奴らがいるんだがな。

 

※睦月を誘拐しようとした連中は睦月の対人用装備によってアフロ(ピンクver)にされた後、1人の夜叉と狂えるウサギによって制裁が加えられている…………

 

 

千冬さんはISのテストパイロットのようなものと言うことで保護プログラムの対象になりかけたのだが、一夏と離されるということで本人が拒否したのと束さんからの圧力により対象にはならなかった。

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「手紙も電話も居場所が知られる危険があるからダメ………だって、もう会えなくなるかも………知れないって………………」

 

 

そう言って箒さんは俯いて涙をこらえているようだった………

 

 

そうだよな、初恋だからな自分の好きな人と二度と会えないかもと言われたら辛いよな……………… よし!

 

 

 

「箒さん、それに一夏もこれを受け取ってくれる?」

 

 

そう言って俺は一夏と箒さんにペンダントを渡す。

 

 

「「これは?」」

 

2人は揃って聞いてきた。

 

 

「ソレは束さんのウサミミと同じ物のペンダント版だよ」

 

 

「?」

 

「!?」

 

 

一夏は何だか解らないようで、箒さんは気がついたらしい。

 

「一夏がわかって無い様だから説明するけど、それが有ればお互いがどこにいるか解るし、会話も出来るんだよ。オマケに本人にしか仕えないようにしたから他人がどんなに調べても只のペンダントだしね」

 

 

「すげーなそれ!」

 

やっと理解したか……こんな年から一夏は馬鹿だったのか?

 

 

 

 

 

「ありがとう睦月、これで一夏と完全に離れ離れにならずにすむ」

 

 

「ああ!俺も嬉しいよ、やっぱり箒と離れ離れになるのは辛いしな………………」

 

 

一夏のセリフを聞いて箒さんは顔を赤くしながら嬉しそうにしていたが大切な事を忘れているようだな。

 

 

「友達だしな!」

 

 

あっ、やぱっりそう言うことか箒さんも落ち込んでるし………… 一夏がこんなんだから学校でもかなりの被害者がいるんだよな……………………

 

その後2人はペンダントをつけてお互いを登録していた。

 

それから数日後、箒さん達は引っ越していき束さんはやっぱり姿を消した………………

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束さんが姿を消してから数日後、俺はこの世界での両親に束さんと行くことを告げた。実は束さんとは連絡を取り合っていて、近い内に移動式研究室が完成するから迎えに来ると言うことだった。

 

 

反対されると思っていたが2人とも自分で決めたなら何も言うことは無いと言われた。

 

 

只母さんが

 

 

「年上のお姉さんと一緒に暮らすならこれを持って行って!必ず役に立つから!」

 

 

そう言って渡されたのが

 

 

『年上のお姉さんの可愛がり方』

 

『年上のお姉さんに可愛がられる100の方法』

 

等と言ったいかがわしい本《モノ》を渡してきたのだ。

 

 

「「ぶほぉっ!?」」

 

 

それを見た俺と父さんは飲んでいたお茶を吹き出した。

 

 

「ごほぉっ、ごほぉっ、母さん何だよこれは!?」

 

「あら、せっかくあんな綺麗な人と一緒に行くんだから必要になるんじゃないの?」

 

 

「いらねぇよ!第一、俺と束さんじゃあ釣り合わないよ…………」

 

母さんのあんまりな物言いに思わず突っ込んでしまったのだが父さんと母さんが 『駄目だコイツ…………』みたいな目で見ていたのだがどういう事だ?

 

 

〜睦月母side〜

はぁ、何でこの子はとっても優秀なのに自分に向けられる感情は気づかないのかしら?

 

何時も一緒にいる篠ノ之さんの家のお姉さんの方もそうだし、この間遊びに来た織斑君のお姉さんも睦月に対しての視線が恋する乙女のものじゃない。

 

私も父さんとは年が結構離れているから、年の差なんて気にならないしね〜。

 

2人の内どちらかが睦月のお嫁さんになってくれたらうれしいしね。

さて、この鈍感な息子をどうしてくれましょうか?

 

 

〜side end〜

 

 

 

ぞくぅっ!?

 

 

な、なんだ今の悪寒は!?

まるで蛇に睨まれた蛙の様に一瞬動けなくなったぞ……………………母さん達の方を見てもニコニコしているだけだし、気のせいか?

 

 

「睦月、篠ノ之さんと行くのであれば危険が伴うだろう、それでも行くんだな?」

 

父さんが急に真剣な顔になって聞いてきた。

 

「はい!」

 

それに俺も真剣に返事を返した。

 

「なら、言うことは無い。睦月……………」

 

「そうね、あんまり睦月に会えなくなるのは寂しいけど……………」

 

 

「「行ってらっしゃっい」」

 

 

まるで両親の台詞にタイミングを合わせたかのように

 

 

 

フィィィィッ………

 

束さんの乗った移動式研究室が到着した。

 

 

 

「父さん、母さん、行ってきます!」

 

 

 

そして俺は束さんと一緒に旅立って行ったのだ………………

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〜おまけ〜

 

 

「そういえば束さん、この研究室何て名前何ですか?」

 

 

「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれたよむっくん!束さんとむっくんのお家でもあるこの研究室の名前は…………………」

 

 

「名前は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『束さんとむっくんのラヴラヴにんじん号』!!」

 

 

「……………………………………………………………………………………………却下」

 

「えー!?なんでぇー!?」

 

 

 

それから、数時間に及ぶ議論の末に研究室の名前は『キャロットラボ』となった……………………

 

(全く、束さんもこんな子供をからかって何が楽しいんだか……………………)

 

 

 

 

 

 

〜おまけその2〜

 

「……………………………」プルプル

 

「ち、千冬姉?ど、どうしたんだ?」

 

千冬は一夏の問いに対して持っていた紙を渡す事で返事とした……………………

 

『ハロー、束さんだよー。この手紙を読んでるって事は《用事》が無事にすんだって事だね!今回束さんが戻って来た理由は………………………なーんと、むっくんを迎えに来るためなのだよ!!予めむっくんと連絡を取り合って迎えに来る日を決めてたから、準備はばっちり!むっくんを回収出来たら直ぐにこの国を離れるよ!何で内緒にしてたのかって?だってちーちゃん、むっくんを連れて行くって予め言ったら絶対に反対しそうなんだもん!そういう訳だから束さんは行くよ!アデュー!』

 

 

 

※睦月は言おうとしたが束が自分が言うと言ってごまかして伝えないようにしたのだ。この頃は千冬も初のIS操縦者として忙しく会っていなかった。

 

 

手紙を読み終えた一夏は顔を青くしながら千冬に手紙を返した……………………

 

グシャァッ!!

 

 

「ひいっ」

 

千冬は渡された手紙を握りつぶし空を見上げて叫んだ。

 

 

「たぁばぁねぇぇっ!!!覚えていろよぉ!!!!」

 

 

説明
白騎士事件から睦月の旅立ちへ


睦月「まだ、ガオガイガー出ないのか!?」
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ウサミミ IS インフィニット・ストラトス 

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