真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #40
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〜 第39話 †旅行記 涼州修行編1† 〜

 

 

 

 

 

「では、明日日が一番高い時に城へきてください

 こちらの木簡を渡せば衛兵が案内してくれますので

 あ、そうそう気絶してる令明(れいめい)を医療所に頼みますね」

 

 

とひらひらとよくあるクンフー服を着た眼鏡の優男が手を振りながら去っていった

明日からか・・・それよりも

 

 

「この人を医療所に運んでおくか」

 

 

うん、フルアーマーに近いからめっちゃ重いんですけど!

ぐおお・・・と体中が悲鳴をあげそうだけど頑張って医療所に連れて行った

場所わからないからそこら辺に居る兵士の人にきいたよ!

令明さんを気絶させたと言ったらめっちゃ驚かれた

確か三国志でもめっちゃ強い人だったしな

この鎧着てない方が絶対強いと思うんだが、人の個性だしいいか

とりあえずは今日の宿と飯を食って明日に備えよう

 

 

 

 

 

よし!日が一番高いお昼になったから城まできたぞ!

木簡を衛兵に渡すと

 

 

「話は聞いております、こちらへ」

 

「ありがとう」

 

「いえいえ、?徳(ほうとく)様を負かした方と聞いて楽しみにしてましたから」

 

「あーやっぱりあの人強いの?」

 

「勿論ですよ!我が軍でも馬騰様に次ぐ実力者ですからね

 一番怖いのは韓遂(かんすい)様ですけどね」

 

 

この時この人が遠い目をした事に俺は気づかなかった

 

 

「韓遂(かんすい)様か・・・どんな人です?」

 

「これから案内する部屋の主ですよ、昨日会ったと思われますが?」

 

「もしかして眼鏡の?」

 

「そうです、普段はとても温厚なんですけどね・・・っと着きましたね

 では、私はこれで」

 

「すいません、ありがとうございます」

 

 

衛兵の人にお礼を言って、部屋の扉の前に立つ

柄にもなく緊張するな

大きく息を吸って吐いてとよしいくか!

 

 

「厳白虎(げんはくこ)です」

 

「待ってましたよ、入ってください」

 

「では、失礼します」

 

 

部屋の主に了承が取れたので扉を開ける

そこには木簡、竹簡に埋もれた昨日の眼鏡の人が政務をしていた

 

 

「すみませんね散らかってて、あと少しで目処がつきますので

 適当に座ってて待っててください」

 

「は、はい」

 

 

これが軍のお偉い人の仕事ってやつか

やらなきゃ軍もだが街も動かないんだろうな

ひゃー・・・見てるだけで胃に穴が開きそうだぜ

呆然とその量の多さに圧倒されてると眼鏡の人から声がかかる

 

 

「ふぅ、とりあえずこんなもんですかね

 お待たせしました厳白虎君」

 

「い、いえお疲れ様です」

 

「労いお言葉・・・いいですね皇牙(こうが)にも言わせたい言葉ですよ

 っと話がそれそうですね、戻しましょう

 昨日は紹介せずにすいません

 私の名前は韓遂(かんすい)字は文約(ぶんやく)です

 これからは厳白虎君には私の副官をしてもらいたいと思います

 何分からない所は手とり足取り教えるから安心して下さいね」

 

 

眼鏡を直しながら(キラーンと光る)そうおっしゃる韓遂

うん、なんだろうすごく不安だ

 

 

「わ、分かりました」

 

「そんなに固くなる事はないよ、少しずつ覚えていってもらえればいいし

 特に仕事が無い時はそうだね・・・令明やら翠(すい)お嬢様とか蒲公英(たんぽぽ)と

 手合わせとかしたり、警邏や調練すればいいから」

 

「えーっと後半の知らない名前の人は?」

 

「おお、そうだったね

 翠お嬢様は皇牙・・・じゃなくて馬騰様のご息女の馬超(ばちょう)様

 蒲公英ってのが僕の義理の娘の馬岱(ばたい)のことだよ」

 

「なるほど・・・分かりました」

 

「まっ今は五胡討伐に出かけて翠お嬢様も蒲公英も居ないんだけどね

 そろそろ戻ってくると思うんだけど」

 

「それでは今日は自分は何をしたら?」

 

「そうだな・・・厳白虎君を馬騰様に紹介しとくか

 令明にもちゃんと正式に挨拶しておいたがいいだろうしね」

 

「はっ・・・分かりました」

 

「ぷくく・・・君は固いなぁ本当に

 仕官が初めてって言うから仕方無いか?」

 

 

そう言いながら俺の方をバンバンと軽く叩いて部屋を出て行く

一瞬の事に呆然としながら慌てて韓遂を追いかけた

軍ってこんなに軽いものなのか?疑問に思いつつも

思った以上に良さそうな職場だなと安心した

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玉座前の扉に到着

 

 

「厳白虎君はちょっとここで待っててね

 今大丈夫かどうか確認してくるから」

 

 

韓遂にそういわれ、暫し待つ事数分

中から怒鳴り声が聞こえてくる

一体なんなの!?何を言い争ってるんだ!?

オロオロとしていると扉の脇にいる近衛兵の人達がため息をつく

 

 

「あ〜まーた始まったよ」

「いっつも喧嘩するんだよなあの人達は」

 

「え?どういうことです?」

 

「そうか今日仕官したての方でしたね」

「それじゃ知らなくて当然か」

 

 

俺の頭は疑問符だらけだぜ

ちなみに中から聞こえてくる怒声は

 

「てめぇ!翠がまだかえってこねーぞ!」

「いい加減にしやがれうちの蒲公英も帰ってきてねーっての!」

「心配でおりゃ眠れないだろうが!お前は心配じゃねーのかよ!」

「心配に決まってんだろうが!それでも仕事はしねーといけねーだろうが!」

「おまっ!娘達より仕事優先するってのか!」

「優先とかじゃないだろうがよ!それよりもちったぁあの二人を信頼して待てないのか!」

「だから1週間も我慢してるんだろうがよ!」

「あーもー!紹介が終わったら新たに人を送るからそれで我慢しろ!!」

「言ったな!?他の奴もちゃんと聞いたな!!絶対だからな!!!」

「分かったからちゃんと準備してろ!大事な人材なんだからな!」

 

 

うん、親バカすげーって感じの喧嘩だな

その怒声を聞きながら唖然としてると近衛兵の人が言ってくる

 

「新人さんは驚くかもしれんけどさうちらの大将こんな人なんだよ」

「ちょっと娘愛がすごいけど、立派な人だからさ」

 

 

どこか照れくさそうに自分達の大将を誇る近衛兵の人達

こんな雰囲気も悪くはないか?っと

そろそろ韓遂が戻ってきそうだな、何事も無かったようにしないと

キリっと顔を引き締めると同時に玉座への扉が開いて韓遂が顔を出す

 

 

「待たせてしまって、すまないね準備ができたから入ってくるといい」

 

 

そういって扉を開いて、韓遂はそのまま玉座の隣へと移動する

俺はゆっくりと玉座の間へと入る

玉座に鎮座するのは髪の色が日に焼けた茶色にオールバック、目の色は黒

顔の至る所に細かい傷があり太い眉の釣り目に口ひげと顎鬚とモミアゲが繋がった

獰猛な狼を連想させるような顔立ち

服装は真っ黒の鎧に毛皮のマフラーをまいた、王がそこに居た

俺は玉座へ上る階段の手前で止まると膝をついて頭を下げる

 

 

「我が名は厳白虎、この度英雄と名高い馬騰殿に仕官して頂き光栄でございます

 未熟な若輩者ですが力の限り尽くさせてもらいます」

 

「そうか、存分に俺の元で力を奮え」

 

「ははっ!」

 

「後は韓遂の命に従うといい」

 

「御意!」

 

「韓遂、後は任せた」

 

「御意」

 

 

そういって馬騰は奥の部屋へと下がる

そこで俺は一息吐く・・・なんだかんだ言っても英雄だな

今まで会った奴の中で断トツで威圧感が半端ねぇ

久しぶりに冷や汗が止まらんかったわ

自分の思考に入り込んでると、韓遂から声がかかる

 

 

「お疲れ様、見事だったね」

 

「いえ、緊張しっぱなしでしたよ」

 

「十分だよ彼の覇気をまともに受けて喋れる人間はそんなにいないからね

 (しかも不機嫌MAXの覇気をあてられて

 あそこまで出来る人間は大陸でも指折りだね、ああ・・・楽しみが増えたよ)」

 

「ぶるっ・・・なんだ?」

 

「今日の所はこの辺で終わりかな、明日からあの政務室にきてください」

 

「分かりました」

 

「とりあえず・・・令明でも誘って食事でもいきましょうか」

 

「えーっと?徳さんですよね

 鎧を脱いでる姿見るのは初めてです」

 

「そういえば、そうですね

 楽しみにするといいですよ飛びっきりの美人ですから」

 

 

そういってとても良い笑顔をする韓遂の言葉に

俺は期待を膨らませながらこの後の食事会を楽しみにするのであった

その時の話は時間がある時に語ろう

結論から言うと本当に飛びっきりの美人だった

お互い紹介は済んだんだが・・・何故か会う度に睨まれるし

態度も物凄く冷たくされる・・・一体何をしたんだ俺

ま、まだ入ったばかりだし吸収をできるだけして路銀を貯めるまでの辛抱だ!

うう・・・洛陽の二人に会いたいぜ

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あとがきっぽいもの〜

 

そんなわけで記念の40回目は涼州修行編です

自分の外史では馬騰と韓遂は男性にさせてもらいました

女尊男卑の世界だと思いますが、男性でも優秀な人がいてもいいじゃないか!

華陀だって優秀だし・・・親父成分があってもいいと思うんですっ

そういう事情で男にさせてもらいました。

 

こんな駄文ですが、次回もよろしくお願いしますm(_ _)m

説明
この物語はオリ主メインの外史です
チート・ご都合主義・独自展開でお送りしております
苦手な人はご遠慮下さい
大丈夫な人は駄文にお付き合い下さい

いつも閲覧・支援・コメントありがとうございます!
今回も涼州編をお楽しみ下さいm(_ _)m
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コメント
クラスター・ジャドウさん>馬騰さんが居ればある程度は問題無さそうかなというイメージでしたので彼がいる間は優秀な人って感じです(tokkey)
韓遂って史実だと、事ある毎に叛乱を企てる、叛乱大好き男だとか何とか…。二次創作に登場する場合も、平和をブチ壊そうとする厄介な悪役にされる事が多いが、この作品では忠臣の役回り、と。(クラスター・ジャドウ)
アルヤさん>おお・・・無印してない自分としては朗報です、ありがとうございますっ(tokkey)
馬騰さんは無印では男だったし無問題!(アルヤ)
魔界発現世行デストヒヤさん>見つめたら穴開きますよ!(tokkey)
グリセルブランドさん>まだ早まる時期じゃありませんよっ・・・いや、ないですけどねw(tokkey)
shirouさん>現在の孫堅に会えば同等にしています。白ちゃん若い頃はまだ円熟期じゃないので、仮面の描写については書いた後に気づいたので次回辺りいれる予定ですっ(tokkey)
↓<〇><〇>ジー(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
白くん 「よし、ホモは居ないな(安堵)」  (グリセルブランド)
覇気でいけば孫堅さんも凄いような(しかも会ってたのはもっと白くんが熟成する前だから余計に)気もしますが。さてさて仮面の描写が無いから素顔なんでしょうが(まぁご対面で仮面つけたままは無いでしょうが)傷に対してつっこまないのは馬騰さんの度量の深さかな?次回も期待しております。(shirou)
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駄文 真・恋姫無双 オリ主 ご都合主義 

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