IS x 龍騎?鏡の戦士達 Vent 7: セイレーン・ゼフィルス、参陣
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一夏が勝利した所で会場が一気に沸く。

 

「良いねえ。良いねえ?。益々ヒートアップして来たよ。これは見ておきたいなあ。」

 

「御鏡、あれは・・・・あの分身は一体何だ?」

 

「そうです、織斑君の操縦の腕もそうですけど、あんなの私も見た事無いですよ!」

 

山田先生と箒がモニターを見てニヤニヤしている司狼に質問する。千冬は無言で説明しろと目が語っていた。

 

「あれは、AD・VeX7社のオリジナルだ。その名も、アドベントシステム。倉持技研を取り込んだ時にコアも幾つか一緒に貰ったんでね。何より、ファントム・タスクを潰したのが大きかった。時間はかかったけど、かなりのコアを世界中から融通して貰えてさ、特にアメリカとか。国際IS委員会様々だ。でも、この対戦カードはしっかり見ておいた方が良いよ?ここから先、一応全国生中継してるから。」

 

「「「何(ええっ)?!」」」

 

「うちの宣伝にもなるからね。存在を知る者しか知らない幽霊の様な組織を潰したなんて聞くだけじゃ眉唾物だけど、IS乗り以外は全員ふんじばって自白テープ付きで突き出した。それで色々持ち上げられて、今に至る。まあ、見ててよ。サイレント・ゼフィルスが進化したセイレーン・ゼフィルスと、その対となるウィングナイトの戦いを。」

 

二人は同時にアリーナに飛び出した。マドカの方はダークバイザーを似せて作ってあるレイピア型のブランバイザーを左腰に装備しており、背中の白いマントとその機体の流線的なデザインは正に白鳥を彷彿させる美しさだった。ブザーが鳴り、二人がぶつかる。どちらもスピードはほぼ同じだ。

 

「速い!あれも・・・・」

 

「まあ、元はサイレント・ゼフィルスがベースにしてあるから。機動力は多少落ちるだろうけど、ウィングナイトのピーキーな戦い方に対して、あっちはもっとトリッキーだよ?まあ、見てのお楽しみ、って事で。」

 

一夏とマドカの剣戟は熾烈を極めていた。どちらの剣閃も霞んで見える程に加速している。ダークバイザーの突きを回避したマドカはスターブレイカーをコールして遠距離戦に切り替えた。

 

「くっ・・・・!(こっちにはああ言うの無いからな・・・・・何か無いか・・・?!)」

 

「余所見をしている暇があるのか?」

 

「うおっと?!」

 

分離した白いビット六つのレーザーガトリングとスターブレイカーの一斉射撃が一夏を襲う。その弾幕の濃さは侮れず、シールドエネルギーを削られてしまう。

 

「糞・・・・!」

 

近付こうにもビットによる射撃が邪魔で上手く近づけない。ウィングランサーを投げつける訳にも行かないので、必死に策を巡らせる。

 

「仕方無い・・・・一か八かやって見るか!!」

 

イグニッションブーストでウィングランサーを突き出したまま特攻した。

 

「一夏、正気か・・・?!」

 

「いや、あいつは無茶はするが、考え無しに負けに行く様な奴では無い。それに、素人では成功確率が低いイグニッションブーストを使っているんだ。何か策があると思う。」

 

「俺も同感だな。一緒に過ごした期間は短いけど、あいつは強いよ。」

 

箒の言葉に否定的な返答をする二人。そんな時、管制室の扉が開いてセシリアが駆け込んで来た。

 

「どうなっていますの?!一夏さんは?!」

 

「落ち着け、オルコット。みてろ。チェスでも同じだ。この((騎士|ナイト))は面白い動きをする。それに、あいつの頭はかなり回るぞ。」

 

『Trick Vent』

 

八人に分身、その内の半分がウィングランサーが残りの四人に己のウィングランサーを渡す。手が空いた四人は、同時に同じカードをダークバイザーに装填した。

 

『Nasty Vent』

 

ダークウィングが現れ、超音波を放ち、ビットの動きが乱れ始めた。マドカ自身も突然の攻撃に対処が遅れて動きが止まる。それに、一人使うよりも威力が更に上乗せされているため、持続時間も長いのか、ソニックブレイカーが中々止まない。そこをすかさずウィングランサーの投擲でビットを四つ、更にはスターブレイカーを破壊し、ウィングランサーを振り下ろした。

 

「まさか私にカードを使わせるとはな。マシになったとだけ言って置こう。」

 

『Attack Vent』

 

だが、白い白鳥の様なモンスター、ブランウィングが飛来し、羽ばたきにより発生した突風でシャドーイリュージョンを吹き飛ばす。

 

「だが、これで終わりだ。」

 

『Final Vent』

 

再びブランウィングが突風を巻き起こし、一夏をマドカのいる方向に吹き飛ばす。

 

『Sword Vent』

 

薙刀、ウィングスラッシャーを構えたマドカはそれを振り回しながら近付いて行く。

 

「まだだ!」

 

『Attack Vent』

 

「くっ、うわっ?!」

 

今度はダークウィングが現れ、マドカに体当たりをする。それにより、マドカのファイナルベント、『ミスティースラッシュ』が不発に終わった。だが、一夏が飛ばされた勢いは殺されていない。

 

「食らえ、零距離!」

 

『Final Vent』

 

ダークウィングがマントに変化し、零落白夜の光に包まれながらドリルになってマドカを直撃した。煙が晴れると、二人のシールドエネルギーは残り僅かになっていた。

 

「まさか、ウィングシールドを破るとはな。相変わらず規格外の奴だ。」

 

マドカの手には、飛翔斬があたる直前に呼び出したブランウィングの胴体と翼を模した楯、ウィングシールドを持っていたが、罅が入っており、所々欠けていた。使用不能と見るや、マドカはそれを投げ捨てる。

 

「これで、最後だ。お互い後一撃食らったら終わりだし。」

 

「良いだろう。」

 

二人は再びぶつかり合い、ブザーが鳴る。

 

「勝者、白鳥マドカ!」

 

「ちっ・・・・やっぱり強ぇな・・・・糞。」

 

ISを解除された一夏は片膝をついてフラフラしながらも立ち上がってピットに戻った。

 

「一夏!大丈夫か?!」

 

「ああ。まあな。あーーー、もう・・・!!!惜しかったのに!」

 

一夏は悔し紛れに頭を振る。

 

「いや、だが、中々見物だったぞ。まさか、あんな使い道を見出だすとはね。俺も驚いたよ。そろそろスタンバらきゃならないから、グラマラスな君。幼馴染みの介抱をよろしく。ブルート・ヴォルフのお披露目タイムだ。」

 

箒に一夏の介抱を任せると、ISを肩に担いでピットに向かった。

 

(御鏡司狼・・・・あいつ、一体何者だ・・・?!)

 

箒と千冬の考えは、現在シンクロしていた。余りにも謎が多過ぎるその人物に、疑問を抱き始めている。

説明
お待たせしました。今回はちょっと短めです。サイレント・ゼフィルスの改造が出ます。
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コメント
なんか千冬と箒が敵になりそうな気がするのは俺だけかな?(yosiaki)
まあ、そうです。いくら面白ければ良いと言っても、基盤がしっかりしていなくては支障を来しますから。基本他のライダー達は司狼に忠実です。(i-pod男)
この世界ではライダー同士は敵ではなく、協力関係にあるのか。(西湘カモメ)
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改造 サイレント・ゼフィルス 仮面ライダー龍騎 セイレーン・ゼフィルス IS 

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