〜少年が望んだ世界と力〜
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前に海鳴市の市街地でオルフェノクが現れた時、さっきカイザとデルタが現れた時、俺は驚いたが今回はあの時以上に驚いている。

何故なら俺の前に物語では死んだはずの人間、ガウルンが現れたからだ。

 

「ほぉ、俺のことも知っているのか。仮面ライダーさんよぅ」

 

「何故貴様がここにいる?」

 

「そんなの簡単だろうが。俺がこいつらの組織『スマートブレイン』だったか?その上の連中と他の関係者に雇われたからだよ。そうゆうことで俺も戦わせて貰うぜ。変身」

 

『システム起動』

 

ガウルンの首に下げられていたドッグタグが光を放つ。

光が収まり、ガウルンを見ると銀色のロボットに姿を変えていた。

 

「何なの、あのロボットは?」

 

「僕が戦ったロボットとも違う」

 

リンディとクロノはガウルンが変身した姿に警戒する。

 

「フェニックスさん、あれが何か知ってますか?」

 

ユーノが俺に尋ねる。

 

「・・・・・ヴェノム」

 

「ヴェノム?」

 

ガウルンが変身した銀色のAS「ヴェノム」、正式名「Plan1056 コダール」の名を呟いた。

現在のガウルンは「Plan 1056 コダール初期型」の姿をしている。

 

「お前もミスリルの連中と同じ言い方をするのか」

 

「・・・・・その姿、初期タイプか」

 

「その通りだ。そこまで知ってるとは流石に驚くぜ。今はまだ完全に調整が出来ていないが、こいつでも十分な力があることも知ってるんだろ?」

 

顔が装甲を覆われていて表情は把握出来ないがガウルンは恐らく笑っている。

ガウルンが言う十分な力、間違いなくヴェノムに搭載されているあの特殊システムの事を言っている。

 

「・・・ラムダ・ドライバ」

 

「ご名答だ。正解したから褒美をやるぜ!」

 

そういうとガウルンは「マウザーMGK35mmライフル」を向け、発砲した。

 

「ぐああっ!」

 

「フェニックスさんっ!!」

 

放たれた35mm弾を腹部に受け、俺は吹っ飛ばされ、なのはが叫ぶ。

かなり痛いがまだ殺られていない。

今放たれた弾にはラムダ・ドライバの力を使わなかったようだ。

 

「っつぅ〜!このっ!」

 

フェニックスドライバーの弾を実弾モードに設定し、ガウルンに銃口を向け4、5発放つ。

 

「ふんっ」

 

しかし、放たれた銃弾はガウルンに届かずガウルンの前で止まり消滅した。

 

「な、なんだ今のは!?」

 

「ちっ!ならこれでどうだ!!」

 

驚いているクロノを無視し、フェニックスドライバーにカードを入れた。

 

『ATTCK RIDE! BLAST!』

 

フェニックスブラストが発動し、無数のエネルギー弾がガウルンに襲いかかる。

 

「ほぉ、中々速いな。だがっ!」

 

ガウルンが左手をかざすとフェニックスブラストが全弾止められ、爆発した。

 

「どうした、こんな程度じゃないだろ?仮面ライダーさんよぉ」

 

「ならば!」

 

カードケースからカードを取り出しドライバーに入れた。

 

『MOBLE RIDE!』

 

「変身!」

 

『GUNDAM HEAVYARMS KAI! Ver ENDLESS WALTZ!』

 

フェニックスブラストでは火力不足だと思った俺はOVA、劇場版作品「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」に登場した青い重武装MS「XXXG-01H2 ガンダムヘビーアームズ改 エンドレスワルツ」に変身した。

 

「「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」」

 

『デェェェカレンジャー!』

 

俺がヘビーアームズ改 エンドレスワルツ(以降 EW)に変身するとゴーカイジャー達が「特捜戦隊デカレンジャー」にゴーカイチェンジした。

 

『WEAPON RIDE! DOUBLE GATLING GUN!』

 

ウェポンライド(以降 WR)でヘビーアームズの主武装「ダブルガトリングガン」を両手に装備する。

 

「フェニックスさんがロボットに変わった!」

 

「あのロボット、僕が戦ったのと似てる」

 

「全員耳を塞げ!」

 

「「「「え?」」」」

 

「塞がないと耳がどうなってもこっちは責任とらねぇぞ!」

 

ヘビーアームズに変わったことに驚いているなのは達に耳を塞ぐように指示を出し、胸の装甲を開き、中の4つのガトリング砲と両手のダブルガトリングガンを、デカレンジャーになったゴーカイジャー達がディーアームズ「ディーマグナム01」「ディーマグナム02」「ディースナイパー」「ディーブラスター」「ディーショット」をガウルンに構える。

 

「アポロン、ホーミングとマイクロの制御を頼む!」

 

「イエス!ホーミング、マイクロミサイル全弾ロックオン!」

 

「ホーミングとマイクロは俺が指示してから発射しろ!」

 

「イエス、マスター!」

 

「ディーマグナム01、ディーマグナム02!」

 

「ディースナイパー!」

 

「ディーブラスター!」

 

「「ディーショット!」」

 

「ぶっ放つぜぇぇぇ!」

 

アポロンに各ミサイルの制御を頼み、ロックオンを行うと俺は各ミサイルの発射タイミングを告げ、両手のダブルガトリングガンのトリガーを同時に引き、ダブルガトリングガン、胸の4つのガトリング砲、頭部バルカン砲、マシンキャノンが轟音を上げ、ディーアームズからエネルギー弾が放たれる。

 

「ホーミングミサイル全弾発射!」

 

「イエス、マスター!」

 

両脚のランチャーポッドが開き、内蔵されていた32発のホーミングミサイルが全発一斉に放たれる。

放たれたホーミングミサイルは真っ直ぐとガウルンに向って飛んでいき着弾、爆発を起こし爆煙が舞い上がり前が見えなくなる。

しかしそれでも俺やゴーカイジャー達は銃撃を止めない。

 

「ダブルガトリングガン、胸部ガトリングガン、マシンキャノン、バルカンの残弾低下中」

 

「残弾報告はいい!全弾使い切る!マイクロミサイル発射!」

 

「イエス、マスター!」

 

アポロンからのヘビーアームズの残弾報告を気にせず放ち続け、ホーミングミサイルに続いて両肩のアーマーと腰のアーマーを展開して内蔵されている56発のマイクロミサイルを全発一斉に放つ。

 

「ゴーカイレッド!」

 

「おう!ハイブリッドマグナム!」

 

マイクロミサイルを放ってすぐにゴーカイレッドを呼ぶとゴーカイレッドはディーマグナム01、02を「ハイブリッドマグナム」に連結させる。

 

「マグナムエクスキュージョン!」

 

ハブリッドマグナムをガウルンに向け、強力な光弾を放つデカレッドの必殺技「マグナムエクスキュージョン」を放つ。

マイクロミサイルも着弾して爆発が起って直ぐにマグナムエクスキュージョンも着弾して更に爆発が起こり爆煙が増し更に前が見えなくなった。

 

カタカタカタカタカタカタ

 

爆煙に向って銃撃を続けているとダブルガトリングガンの弾が切れ、空回りを始める。

ダブルガトリングガンが空回りすると残りの銃火器も次々と空回りし始めた。

 

「ダブルガトリングガン、胸部ガトリング砲、マシンキャノン、頭部バルカン砲、ホーミングミサイル、マイクロミサイル、全弾残弾ゼロ」

 

「撃ちかた止め!」

 

アポロンからヘビーアームズの全武装の弾が無くなったことを告げられるとゴーカイジャー達に銃撃を止めるよう告げた。

ゴーカイジャー達が銃撃を止めると俺は弾が無くなったダブルガトリングガンを床に落とし、舞い上がる爆煙をジッと見つめた。

 

「なんてことを・・・」

 

「い、いくらなんでもこんなの・・・」

 

「あんな一方的な攻撃、酷すぎる・・・」

 

「お前!自分が何をしたのか分かってるのか!!」

 

クロノ達から非難を受けるがそんなことを気にせず俺は爆煙を見続ける。

 

「・・・どう思う、アポロン?」

 

「恐らくマスターが考えている通りかと」

 

俺が思っている通りか。

だとしたら・・・・。

 

「ふふふふふふふ!随分派手にやってくれたな。今の銃撃やミサイルはラムダ・ドライバがなければやばかったぜ。特に最後のはな」

 

「「「「!!」」」」

 

「ちっ」

 

爆煙を見ながら考えていると案の定爆煙の中からガウルンがゆっくりと歩き、姿を現すと俺は舌打ちをする。

重武装のヘビーアームズ改 EWバージョンに加えてデカレンジャーとなら少しはいけるかと思ったが駄目だったか。

 

「あ、あれだけの攻撃を受けて無傷?!」

 

無傷で爆煙から現れたガウルンを見てクロノは驚きの声を出し、なのは達も驚いた表情をしている。

だが、どうやら完全に無傷ではないようだ。

ガウルンのボディをよく見ると僅かだが所々傷がついている。

特にさっきまでの攻撃は腕をクロスさせてラムダ・ドライバで防御していたのだろう両腕に1番多く傷がついている。

つまりあれらの攻撃は全く効いていない訳ではないようだ。

 

「ほら、ラムダ ドライバを使わないでやるから早く掛かってこいよ?」

 

俺がガウルンのボディを見て色々推測をしているとガウルンは左腕を前に出し余裕そうに人差し指で掛かって来いっと挑発してくるに加え、ラムダ・ドライバを使用しないと宣言までしてきた。

完全にこっちを見下している。

だがあれは俺を熱くさせ冷静差を失わせるためだ。

そんな挑発には・・・・・

 

「その台詞を言ったことを後悔させてやる!」

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『KUUGA!』

 

・・・・・乗らないと少しは考えたけどやっぱりムカつく!

ムカついた俺はカードを取り出しドライバーに入れ、ドライバーから変身ベルト「アークル」の音が鳴り響き「仮面ライダークウガ」に変身した。

 

「あ!また変わった!」

 

「さっきの大勢で変わった時にもなかった姿だ」

 

「これまででもあのライダーは見たことがない」

 

「また新しい仮面ライダー・・・」

 

「ゴーカイジャー!そいつらは任せるぞ!はああああああ!!」

 

なのは、クロノ、ユーノ、リンディがまだ見たことがなかったクウガに驚いている中、なのは達をゴーカイジャーに任せて、俺はガウルンに向っていく。

 

「はっ!ふっ!つあっ!」

 

最初に左ストレートで殴りかかるが避けられ、次に右脚で回し蹴りを出すがこれも避けられ、再度右脚で今度はハイキックを出したが左腕でガードされた。

 

「ほぉ。射撃だけで格闘は出来ないと思っていたがなかなかやるじゃないか。だがっ!」

 

そういいながらガウルンは俺の目の前に35mmライフルの銃口を向ける。

 

「!」

 

銃口を向けられた俺はガウルンの左腕にガードされている右脚に更に力を加えガウルンの左腕を押す。

右脚に力を加え、左腕を押したことで左脚だけでは支えきれなくなり体が後ろに倒れる。

だがこれだけでは回避は間に合わないと思った俺は左腕を振り上げ、ガウルンの右手を弾き、右手に握られた35mmライフルの銃口は右斜め上を向く。

 

バンッ!

 

銃口が右斜め上を向いた瞬間、弾が放たれ天井に当たる。

超兵の超反射能力のお蔭で助かったけど、反応が遅れてたら危なかった。

銃を回避した俺は弾いた左腕から床に手をつけ、左腕をバネにして跳び、両足で着地し、ガウルンにファイティングポーズを取る。

 

「今のを避けたか。反射神経は大したもんじゃねえか」

 

ガウルンの声からは避けられたことに驚き、悔しがるどころか避けたことに喜んでいるように聞こえてくる。

未だに余裕な様子のガウルンに多少、いや、かなりの苛立ちながら俺は戦術を変更するためにカードを取り出しドライバーに入れる。

 

『FORM RIDE! KUUGA! TITAN FORM!』

 

FRが発動するさっきとは別のアークルの音が鳴り響き、紫のクウガ「クウガ タイタンフォーム」にフォームチェンジする。

 

「色が変わった!」

 

『ATTCK RIDE! TITAN SWORD!』

 

タイタンフォームにフォームチェンジしたことにユーノが驚く中、再度カードを取り出しドライバーに入れ、ARでタイタンフォームの武器である剣「タイタンソード」が出現し、左手でタイタンソードを握る。

 

「フォームチェンジ、しかも剣か・・・いいぜ、来いよ」

 

タイタンソードを装備すると右手に持ってたフェニックスドライバーをフェニックスの状態のままである腰のベルトの右側にあるフェニックスドライバーのホルスターにしまい、タイタンソードを右手に持ち替え、未だに余裕そうにしているガウルンにゆっくりと歩を進めていく。

 

「随分とごゆっくりだな」

 

俺がゆっくり近づいていくとガウルンは35mmライフルを俺に向け、放ってきた。

放たれた弾は俺の左胸に命中、体が少しよろけ、止まってしまう。

 

「フェニックスさん!」

 

「・・・・・」

 

俺を心配してなのはが叫ぶ。

だがよろけた体をすぐに体勢を立て直し、止まった歩みを再び始める。

 

「んん?」

 

俺が再び歩み始めるとガウルンはまた35mmライフルを今度は2発放ち、今度は右肩と腹筋の辺りに命中する。

弾を受けるとまた歩みを止めたが、俺はまたまた歩みを始める。

 

「頑丈だな。だがどれぐらい耐えれるかな?」

 

俺が止まらないとガウルンは35mmライフルを連射してくる。

連射された弾が全身に当たり動きが止まる。

それでも俺は足を前に出し1歩1歩進んでいく。

 

「こいつ!」

 

弾を受けながら歩み寄っていく俺に僅かだがガウルンが動揺した。

基本フォーム時よりも高くなった防御力を活かし、どれだけ相手の攻撃を受けようが怯むことなく相手に近づいていき、相手を少しずつ追い込んでいく。

その結果、俺とガウルンの距離は縮まった。

 

「はああああああああっ!」

 

距離が縮まると重いタイタンフォームの体で走り、更に距離を縮めタイタンソードを振り上げ、力一杯振り下ろす。

少しずつ追い込んだ相手を最後は防御同様高くなった攻撃力で仕留める。

これがクウガ タイタンフォームの戦い方だ。

 

「ちっ」

 

振り下ろされるタイタンソードをガウルンは舌打ちをしてバックステップで後ろに下がってかわし、かわされると今度は左からタイタンソードを振るうがこれもかわされる。

 

「うおおおおおおおっ!!」

 

何度も何度もタイタンソードを振るうが掠りもしない。

 

ガキンッ!

 

「!!」

 

タイタンソードを振るっていると金属同士がぶつかり合う音が響き渡る。

タイタンソードがいつの間にかガウルンが左手に持っていた「IAI『ダークエッジ』単分子カッター」に防がれた音だ。

しかも単分子カッターでタイタンソードを受け止めている。

簡単折れそうな単分子カッターでタイタンソードを受け止められたのは正直ショック。

 

「剣術も中々っといいってやりたいがまだまだ甘いな。普段銃ばかり使ってるからか?それにその姿、パワーと守りはたいしたもんだが動きが鈍いぜ!」

 

そういってガウルンは単分子カッターでタイタンソードを弾き返し、俺と距離を取り再び35mmライフルを連射してくる。

 

「ぐっ!っ!」

 

いくらタイタンフォームが防御が高いフォームでもダメージが全くない訳ではないため弾を受けるのが辛くなってきた。

でも高い攻撃力と防御力の代わり素早さが激しく低下しているタイタンフォームでは回避は不可能、だったら限界までやる!

放たれる弾に耐えながら近接戦をするためにガウルンに近づく。

 

「しぶといな!・・・ん?」

 

倒れず向って来る俺にガウルンが鬱陶しいそうに言うと連射が止まった。

 

カチッ、カチッ

 

「ちっ!弾切れか!」

 

弾が切れ、ガウルンがリロードしようする。

 

「!うおおおおっ!」

 

『FORM RIDE! KUUGA! DRAGON FORM!』

 

ガウルンがリロードしようとした瞬間、FRのカードをドライバーに入れ、ホルスターに入れたまま引き金を引き、発動させると変身時、タイタンフォーム時とは別の音が鳴り響き、タイタンフォームから青いクウガ「クウガ ドラゴンフォーム」に代わり、持っていたタイタンソードもドラゴンロッドに変換されガウルンに一気に近付き、ドラゴンロッドを振る。

 

「!」

 

ガウルンはリロードを済ませると直ぐに後ろに下がり、銃を盾代わりに前に出しドラゴンロッドを受ける。

上、右、左、下、右斜め上、左斜め下、左斜め上、右斜め下からと様々な角度からドラゴンロッドを振り、さらに突きを加える。

 

「らあああああっ!」

 

叫びながらドラゴンロッドを振り続け、ガウルンの持っていた35mmライフルを弾き飛ばし、35mmライフルが床を滑ってガウルンから離れていく。

 

「はっ!やるじゃねぇか。動きもさっきよりはマシだな。だがっ!」

 

「ぐっ!」

 

ライフルを弾き飛ばすとガウルンは俺の懐に入り込み、腹に膝蹴りを喰らわせてきた。

 

「まだまだ甘ぇな。耐久性もがた落ちだしな!」

 

「ゴホッ!ゴホッ!この!」

 

綺麗に膝蹴りが入り、咽せながらカードケースから3枚のカードを取り出しホルスターからドライバーを引き抜き、1枚目をドライバーに入れ、上に向ける。

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『KIVA!』

 

カードを発動させるとクウガから前回も変身した「仮面ライダーキバ」に変身し、2枚目のカードを入れる。

 

『FORM RIDE! KIVA!DOGGA FORM!』

 

「ドッガハンマー!」

 

FRを発動させるとキバのキバットバット三世の声とドッガを呼び出す音が放たれると「キバ ドッガフォーム」にフォームチェンジした。

 

『ATTACK RIDE! DOGGA HAMMER!』

 

そして3枚目のカードを入れ、ドッガフォームの武器「ドッガハンマー」を装備してガウルンに構える。

 

「ふんっ!」

 

「ほぉ、また別の仮面ライダーか。それに結局さっきの仮面ライダーの紫色のと同じようなやつ、剣の次は鉄鎚か」

 

「ぜぇぇぇぇえええりゃぁぁぁああああ!!」

 

ドッガフォームでガウルンに近づきドッガハンマーを振り下ろすがタイタンフォームの時と同じように避けられる。

また避けられたドッガハンマーはアースラの通路の床に当たり、当たった部分に穴が開いてしまった。

 

「成程、さっきの奴と比べるとたいしたパワーだな」

 

ドッガハンマーの威力を見たガウルンはそういうと俺に一気に接近し俺の左頬を殴る。

だがこのドッガフォームもガウルンの言う通りタイタンフォームと同じ攻撃と防御に特化したフォーム、この程度のパンチは痛くない。

 

「効いてないか。なら!」

 

打撃が効かないとガウルンは一旦距離を取ると単分子カッターを構え、俺に向っては走りだす。

正面から向って来るガウルンに俺は右からドッガハンマーを振るう。

ドッガハンマーをガウルンはしゃがんで回避し、俺の横を通り過ぎ、俺の方に振り向く。

 

「後ろから失礼するぜ!」

 

俺の後ろを捕ったガウルンは単分子カッターを俺の背中に振り下ろす。

 

パキンッ!

 

「何!?」

 

だがガウルンの単分子カッターが俺の背中に当たると刃が折れた。

タイタンソードを受けたのに加え、ドッガフォームの防御力に単分子カッターの強度限界を超え、耐え切れなかったのだろう。

 

「ちっ!」

 

単分子カッターが折れるとガウルンはその場で跳んで俺を飛び越え、俺の向かい側に再び立つ。

 

「防御もさっきのと同じ程か。だが、さっきのと同じってことは動きも鈍いってことだよな?」

 

折れた単分子カッターを見てそう言うと単分子カッターを投げ捨て、左腰からもう1本の単分子カッターを引き抜く。

ガウルンは恐らくASの運動性能を活かした戦闘をしてくるはず。

俺自身は反応が出来ても体は鈍くて追いつけない。

防御が高いドッガフォームでも攻撃だけを受け、相手にダメージを与えられなければ限界がくる。

そう思った俺はクウガの時と同じだが戦術を変更するためにカードを2枚取り出し、ドライバーに入れ、引き金を引く。

 

『FORM RIDE! KIVA! GARULU FORM!』

 

「ガルルセイバー!」

 

アオォォォォォ!

 

ドッカフォームからアルフの時になったガルルフォームにフォームチェンジし、ドッガフォームの時と同じ様に続けて2枚目のカードを入れ、また引き金を引く。

 

『ATTACK RIDE! GARULU SABER!』

 

ガルルセイバーを装備すると上がった脚力で床を蹴り、ガウルンに急接近、ガルルセイバーで斬りかかるが新しい単分子カッターで受け止められる。

 

「スピードは確かに上がった。・・・が!」

 

「!がっ!」

 

単分子カッターでガルルセイバーを振り払うとガウルンは右脚で俺の腹に前蹴りをし、俺は少し後ろに下がり、更に追い討ちとして左脚からのミドルキックが俺の右側の脇腹に当たる。

 

「ぐっ!」

 

「また防御が下がってるぜ!」

 

「くっそ!」

 

クウガのドラゴンフォーム程ではないが防御力が下がっているのは事実。

その分通路では動きが制限されるがスピードはこっちの方が上、ガルルセイバーを握り直し、ガウルンに向う。

ドラゴンロッドの時のように色んな角度からの攻撃に加え、パンチにキック、さっきの仕返しにガウルンの後ろに回り込み、ガルルセイバーを振るうがその全てが単分子カッターや腕で防がれてしまう。

 

「その程度のスピードで俺に勝てると思ったのか?」

 

「ならこれならどうだ!」

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『KABUTO!』

 

『HENSHIN』

 

ガルルフォームのスピードにも対応してくるガウルンに更にスピードを上げるために一度離れてホルスターからドライバーを引き抜き、カードケースからカードを取り、ドライバーに入れ、ドライバーを上に向け引き金を引き、トレーニングとイリュージョンの分身2体が変身したカブトに変身する。

 

『ATTACK RIDE! CLOCK UP!』

 

「クロックアップ!」

 

『CLOCK UP!』

 

ARでクロックアップを発動させると俺以外の時間がゆっくりになりクロックアップ状態で更にドライバーにカードを入れる。

 

『ATTACK RIDE! KABUTO KUNAI GUN!』

 

ARでカブトクナイガンを装備しフェニックスドライバーをホルスターに仕舞うとガウルンの後ろに回りこむ。

後ろに回りこむとカブトクナイガンを振り上げる。

狙いはガウルンの首筋。

ここでガウルンを倒さないと後々大変なことになる、そうなる前にここで仕留める!

だがカブトクナイガンを振り下ろそうとした時、俺の動きは何故か止まる。

何故止まったのか分からなかったが直ぐに理解出来た。

それは・・・恐怖。

敵とは言え、人を殺めてしまう恐怖が俺の動きを止めた。

でもよくよく考えれば俺は既にオルフェノクやライオトルーパー、マスカレイドドーパントと多くの敵を倒してきた。

今更恐怖を感じるなんて無意味だ。

決心した俺は右手に持ったカブトクナイガンを振り下ろす。

 

(もらった!)

 

ガウルンに勝利を確信したその時だった。

 

ガシッ

 

「!」

 

あまりの光景に俺はマスクの中で目を見開いた。

何故ならカブトクナイガンを振り下ろす右手をガウルンが左手で掴んで、こっちを見ているからだ。

 

(嘘だろ?!)

 

握られた手を振り解こうとするがガウルンの握力が強すぎて振り解けない。

 

『CLOCK OVER!』

 

「うおっ!」

 

俺がもがいているとクロックアップが時間切れになり時間が元に戻る。

それと同時に右腕をガウルンの右手に?まれると俺は投げ飛ばされた。

 

「ふん!」

 

「ぐっ!」

 

ガウルンは俺を投げ飛ばすと俺の着地地点を予測して移動、俺がそこに落下すると着地する寸前、空中でボールを蹴るように俺の腹にミドルキックを入れてきた。

蹴られた俺はそのまま通路の壁に激突する。

 

「がはっ!」

 

壁に激突すると壁は凹み、所々ヒビが入り、パラパラと壁の一部が床に落ち、壁に激突した衝撃で俺の肺から一気に空気が押し出され、息苦しくなり、床に崩れ落ち、壁に背をつけたまま座り込む。

 

「超高速で動くとは正直驚いたが爪が甘いな」

 

肺から空気が押し出された息苦しさと激痛で動けず、座っていると笑いながらガウルンが近づき俺の首を掴もうと右腕を伸ばしてくる。

 

「「ゴーカイチェンジ!」」

 

『ゲェェェェキレンジャー!』

 

『ダァァァァイレンジャー!』

 

「ゲキイエロー!ゲキワザ!打打弾!」

 

「ホウオウレンジャー!ダイレンロッド!」

 

なのは達を護るように指示したゴーカイジャーのゴーカイイエローとゴーカイピンクが「獣拳戦隊ゲキレンジャー」のゲキイエロー、「五星戦隊ダイレンジャー」のホウオウレンジャーにゴーカイチェンジし、ゴーカイイエローは無数の突きを正確に猛スピードで繰り出すゲキイエローのゲキワザ「打打弾」を、ゴーカイピンクはダイレンジャーの基本武器の棍棒「ダイレンロッド」をガウルンに放つ。

 

「おっと!」

 

向って来るゴーカイイエローとゴーカイピンクを防ぐためにガウルンは俺の首を掴むのを止め、ゴーカイイエローとゴーカイピンクの方を向き、両腕を前に出し、右手でゴーカイイエローの拳、左手でゴーカイピンクのダイレンロッドを掴み、攻撃を受け止めた。

 

「邪魔するんじゃねぇよ。人形共が。「「「ゴーカイチェンジ!」」」・・・むっ!」

 

『タァァァァボレンジャー!』

 

『カァァァァレンジャー!』

 

『ゴォォォォオンジャー!』

 

「レッドレーサー!」

 

「ゴーオンブルー!」

 

「ブラックターボ!」

 

「「「はっ!」」」

 

ゴーカイイエローとゴーカイピンクの攻撃がガウルンに防がれると今度はゴーカイレッド、ゴーカイブルー、ゴーカイグリーンが「激走戦隊カーレンジャー」のレッドレーサー、「炎神戦隊ゴーオンジャー」のゴーオンブルー、「高速戦隊ターボレンジャー」のブラックターボにゴーカイチェンジし、3体ともモチーフにされている車のように加速してガウルンに向っていく。

 

「邪魔するなっつってんだろう!」

 

ゴーカイレッド、ゴーカイブルー、ゴーカイグリーンが向って来ると両手で掴んでいたゴーカイイエローとゴーカイピンクを向って来るゴーカイレッド、ゴーカイブルー、ゴーカイグリーンの方に投げる。

 

「「きゃあっ!」」

 

「うお?!」

 

「うわああ?!」

 

投げられたゴーカイイエローとゴーカイピンクはガウルンに向かっていたゴーカイブルー、ゴーカイグリーンとぶつかる。

 

「フェンダーソード!はああっ!」

 

「ふっ!」

 

ゴーカイレッドがフォーミラーマシン型武器「ギガフォーミュラー」のフェンダー部分が変形したレッドレーサーの個人武器「フェンダーソード」で斬りかかるがガウルンは単分子カッターで弾き、ゴーカイレッドに前蹴りを喰らわせる。

 

「ぐっ!」

 

前蹴り受けたゴーカイレッドは後ろに飛ばされた。

ゴーカイジャー達の相手をしたガウルンは手をパンパンと掃い、ようやく息苦しさと痛みが引いた俺はゆっくりと立ち上がる。

 

「馬鹿な。何故!?」

 

正直俺は今の状況が理解出来ずに混乱していた。

使用している俺から時間がほぼ止まっているように見えるクロックアップのスピードは並のものじゃない。

にも関わらずガウルンは反応して防いだ。

一体どうやって・・・。

 

「何故超高速で動いたお前らを捉えたかって?簡単なことだ。どんなに速く動こうが気配は消えてねぇ。それさえ感じ取れれば何処から攻めてくるか把握出来る。そして後ろから気配が感じられれば俺の背中か首を狙ってくる可能性がある。だったらそこを守ればいいだけの話だ。しかもてめぇは殺気を出しすぎなんだよ。まぁ、首を守るか背中を守るかは正直賭けだったがな。ふふふふっ!」

 

これを聞いて、俺は改めてガウルンとはある大きな差があると感じた。

それは実戦での差、プロと素人の差だ。

俺もこの世界に来てからはアポロンの指導の下で戦闘訓練、戦術、気配等を感じ取れるようになったけど、一部のライダーシステムと同じ様にまだ完全には出来ていない。

だがガウルンは本来の世界で長い間生きるか死ぬかの戦場で戦い、多くの戦場で戦い抜いてきたプロの傭兵。

実戦経験は俺と比べると言うまでも無く豊富。

その経験の中で身に付けてたのか気配探知がズバ抜けている。

でもいくらなんでもターボレンジャー、カーレンジャー、ゴーオンジャーのスピード、特にカブトのクロックアップに対応出来るなんてどんなんだよ!

本当に化け物クラスだな!

つか俺そんなに殺気を出してたのか?

 

「さぁどうする?もう降参か?」

 

状況はかなり、いや最大レベルで危険だ。

相手がラムダ・ドライバを使っていないとはいえ、基本的な肉体、剣等の近接戦はガウルンの方が格段に上、スピードも超高速ですら対応してくるし、かなりやばい。

唯一対抗出来るとすれば銃撃だろうけど、それをすればガウルンはラムダ・ドライバを使う。

さぁ、どうする俺?

ガウルンを相手にするなら攻撃力、防御力、運動性能、スピードが高く、豊富な武装が必要になる。

その条件を満たすのは?

まずライダーでは・・・・・駄目だ。

ライダーの場合はフォームチェンジすれば対処出来るけど条件のどれかがガタ落ちになるし、何よりも武装が偏る。

ならMSやMAは・・・・・難しいな。

MS、MAは数ある機体の中で条件を満たす機体はいくつもある。

中にはオールレンジ兵器等の相手の意表をついての攻撃も可能だが場所が最悪だ。

今俺達が戦っているのはアースラの艦内の通路、つまりは屋内。

例え条件を満たしていても屋内ではMSでの高機動戦闘やオールレンジ兵器による広範囲攻撃が出来ない。

仮に屋内での戦闘が可能なMSになっても攻撃力が低いに加え、ガウルンがなっているのはAS、それも第三世代型の機体、運動性能が高く屋内での戦闘も難なくこなすことが出来る陸戦用の機動兵器、運動性能の差で間違いなく負ける。

それにまたラムダ・ドライバで防がれる。

ならばどうする?

条件を満たし、屋内でも戦闘が可能、そしてラムダ・ドライバに対抗出来る機体。

それらに該当する機体は1体しかいない。

 

「ならこいつでどうだ!」

 

答えを見つけた俺はフェニックスドライバーをホルスターから引き抜き、カードケースからその機体のカードを取り出し、ドライバーにカードを装填、ドライバーを上に向ける。

 

『AS RIDE!』

 

「変身!」

 

『ARBALEST!』

 

フェニックスドライバーのトリガーを引くと俺はガウルンに対抗するために「ARX-7アーバレスト」に変身した。

 

「!ふっ、ふふ、ふっはははははははっ!!」

 

俺がアーバレストに変身すると突然ガウルンが笑い出す。

 

「こいつぁ驚いたぜ。まさかカシムの機体にまで化けれるとわな。楽しくなりそうだぜ!!」

 

「ゴーカイジャー、お前達はもう一度高町達を頼む。いくぞっ!」

 

『WEAPON RIDE! BOXER!』

 

WRでアーバレストの武装の「57mmボクサー散弾砲」を左手に装備し、ドライバーをまたホルスターに戻してボクサーを右手に持ち替え、ガウルンに発砲する。

 

「ふんっ!」

 

しかし、ボクサーの弾はフェニックスドライバーの弾やフェニックスブラスト同様、ラムダ・ドライバによって防がれた。

 

「まだまだっ!」

 

再びボクサーを左手に持ち替え、右手をカードケースに伸ばし、今度は2枚のカードを取り、2枚連続でカードをドライバーに入れる。

 

『WEAPON RIDE! ANTI TANK DAGGER! MONOMOLECULAR CUTTER!』

 

WRで脇の兵装ラック内にM9も使用されてしている対戦車ダガーが収納されたことを内部モニターでチェック、AS用格闘用武器「ジオトロン・エレクトロニクスGRAW-2 単分子カッター」が口部と左腰に装備される。

両武器が装備されたことを確認し、兵装ラックから対戦車ダガーを取り出しガウルンに向けて投げた。

 

「くらえっ!」

 

「はっ!そんなもんで」

 

ガウルンはラムダ・ドライバで対戦車ダガーを潰し、潰された対戦車ダガーは、爆発を起こし爆煙が舞い上がる。

その瞬間俺はボクサー散弾砲を捨て、ガウルンに向って走り出し、腰の単分子カッターを抜く。

 

「ふん。たかが戦車ダガーごときで・・・「はああああっ!」っ!!」

 

舞い上がった爆煙を煙幕の代わりに利用してガウルンに接近し、単分子カッターを振り下ろす。

 

「ちっ!」

 

しかし、ガウルンも単分子カッターを取り出し、互いのカッターがぶつかり合い火花を散らす。

 

「少しは出来るようだな。だがっ!」

 

「くっ!」

 

ガウルンは更にパワーを上げ、単分子カッターが弾き飛ばされ、俺は一旦距離を取った。

 

「おいおいこの程度なのか?お前もカシムの様にラムダ・ドライバを使ったらどうだ?」

 

ガウルンが余裕そうに聞いてくる。

 

「・・・・・」

 

カードケースからカードを取り出し確認するが、やはりラムダ・ドライバのカードには何も描かれていない状態だ。

 

「くっ、ライア!」

 

「・・・・」

 

ライアは無言で頷き、カードをエビルバイザーにベントインした。

 

『FINAL VENT』

 

ファイナルベントを発動させるとライアの契約モンスターであるエビルダイバーが現れ、ライアはエビルダイバーの背中に乗り、必殺技「ハイドべノン」を喰らわせようとした。

 

「甘いっつてんだろ!!」

 

ガウルンはライアの再び左手をかざすとライアのハイドベノンを止めた。

 

「!!」

 

自身を止められたことにライアは驚いた動作をするとガウルンは左手をかざした状態で右手で青白い球体の塊を作った。

 

「受け取りな!」

 

右手で作った青白い球体を目の前のライアに放つ。

 

「があああああっっ!!」

 

放たれた球体はライアを両断、ライアは爆発を起こし消滅した。

 

「はっ!仮面ライダーってのは所詮こんなもんなのかぁ?」

 

「くそっ!」

 

俺は次のカードを取り出そうとカードケースに手を伸ばした。

 

「CHECK!」

 

『EXCEED CHARGE』

 

「!!しまった!」

 

音声が聞こえた後、俺は反射的に声の方を見た。

俺が声の方を向くとデルタのデルタムーバーから三角錐状の光が放たれ、俺はポイントされた。

 

「う、があああっ!」

 

ポイントされたため、俺は動けない。

 

「よっしゃあっ!これで決めるぜ!!」

 

「いいからさっさと決めなさいよ」

 

「ふんっ、手応えがなかったな。がっかりだぜ」

 

「OK、俺に任せろ!どりゃあああああっ!!」

 

デルタが跳び上がり、必殺技「ルシファーズハンマー」を俺に喰らわせようとしている。

 

「マスター!!」

 

アポロンが俺に叫ぶ。

でも、動けない。

 

「く・・・・そ・・・!」

 

諦めかけたその時だった。

 

「ブレイズキャノン!!」

 

「ぎゃああああっ!!!」

 

ルシファーズハンマーを受ける寸前、後ろから青い魔力砲が放たれ空中のデルタに当たり、デルタは飛ばされた。

 

「なっ!」

 

「あぁん?」

 

「痛たたたっ。何すんだよお前!」

 

デルタが魔力砲を放った人物、クロノに文句を言う。

 

「あんた、何のつもり?」

 

カイザがクロノに質問をする。

 

「その人物にはまだ色々と聞きたいことがある。だから、やられては困るんだ!」

 

「・・・・あんたさぁ、私さっきも同じこと言わなかったっけ?邪魔すんじゃないわよって!!デルタ!」

 

「おう!」

 

カイザはカイザブレイガン、デルタはデルタムーバーを向け、フォトンブラット弾を放つ。

 

「ぐっ!」

 

クロノはシールドを張り、カイザとデルタのフォトンブラッドの弾を防ぐ。

 

「クロノ!」

 

「大丈夫です!」

 

クロノを心配したリンディが叫び、クロノは大丈夫と答えた。

 

「んん?その反応の仕方、ただの上官と部下って関係じゃねぇな。・・・ああ、お前ら親子か。なら纏めて始末してやるよ」

 

リンディとクロノの関係を見破ったガウルンが再び青白い球体の塊を造り出す。

あれを放たれたらクロノ達は確実に殺される!

 

「やめ・・・ろ・・・ガ・・・ウルンっ!」

 

俺はガウルンを止めようとするが未だにデルタのポインターで動きを封じられている。

 

「安心しな仮面ライダー。お前もすぐにこいつらの後を追わせてやるからよ」

 

「や・・・めろ!!」

 

「じゃあな!」

 

ガウルンが球体を放とうとする。

 

「っっっやめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

デルタのポインターを無理やり破壊し、リンディ達の前に出た。

 

「一緒に吹っ飛びやがれ!!」

 

ガウルンの手から球体が放たれた。

 

「やらせて・・・たまるかぁぁぁぁぁっっ!!」

 

「システム起動!」

 

俺が叫ぶと、俺の身体、アーバレストの一部の装甲が開き、背中から放熱板が展開され、青白い斥力場が発生し、まるで目の前に壁がるかのようにガウルンが放った球体がぶつかる。

 

「何っ!?」

 

「うおぉぉぉぉぉおおおおおおっ!!」

 

やがてガウルンが放った球体は徐々に力を失い消滅した。

 

「何が・・・起きたの?」

 

「はぁ、はぁ、はぁ、今のは・・」

 

「緊急(エマージェンシー)システム及びラムダ・ドライバ正常に作動、ギリギリで間に合いましたね。」

 

クロノ、リンディ、そして俺が唖然としているとアポロンが話し出した。

 

「アポロン、今のはまさか」

 

「イエス、マスター。今のがラムダ・ドライバの力です」

 

「でも、ラムダ・ドライバのカードは・・・」

 

「それに関しては後で説明します。現在のラムダ・ドライバの使用には限りがあります」

 

「どれぐらいだ?」

 

「5分が限界です。正確的には、残り4分23秒です」

 

「・・・・分かった」

 

残り時間を確認し、構えと取った。

 

「ふっふふふふ。ついにラムダ・ドライバまで使ってきたか。ますます楽しくなってきたじゃねぇか!!」

 

俺がラムダ・ドライバを起動させるとガウルンは嬉しそうに笑いながら単分子カッターを構え、向かってくる。

 

 

-2ページ-

 

 

後書き

 

ARXー7アーバレスト 「第十七話、投稿完了〜」

 

健悟「あいも変わらずの投稿の遅さ。なんとかなんのか?」

 

アポロン「無理でしょうね」

 

ARXー7アーバレスト 「そうはいうけど結構大変なんだよ?元のやつを編集するの」

 

アポロン「まあプロトタイプとは話の内容自体は変わっていませんが登場する者達が増えたり、描写をさらに細かくしてますからね」

 

ARXー7アーバレスト 「そうそう」

 

健悟「その結果本当だったらこの話でアースラ内での戦闘を終わらせるつもりがまた長引いたと?」

 

ARXー7アーバレスト 「はい・・・。なんか書いてたら予想以上に文字数が多くなってて『これは全部書けないな。よし、もう1話増やそう!』ってことになりました」

 

健悟「おいおい」

 

アポロン「プロトタイプでは次の話でカイザとデルタの正体が明らかになる話でしたのにね。もう3話分ずれてます」

 

ARXー7アーバレスト 「うん、まあそれも早く投稿出来るよう頑張るよ。さて、ここで重大な発表!」

 

健悟「重大な発表?」

 

アポロン「なんですか?」

 

ARXー7アーバレスト 「実は私、ARXー7アーバレストは先週の土曜日に誕生日を向え、10代を終え、20になりました〜」

 

健悟・アポロン「「・・・・・」」

 

ARXー7アーバレスト 「・・・・・」

 

健悟「それだけ?」

 

ARXー7アーバレスト 「それだけ」

 

健悟「なんじゃそりゃ!」

 

アポロン「というより何故わざわざ報告するんですか?読者の皆様にしてみればどうでもいい情報ですよ?」

 

ARXー7アーバレスト 「ち、違うぞ!別に大学の友人以外の高校や中学時代の友人から『おめでとう』メッセージが一件も来なかったから寂しかったわけじゃないぞ!」

 

健悟「寂しいんかい!」

 

アポロン「悲しいですね」

 

ARXー7アーバレスト 「しかも大学の1人からは前日に『あれ?お前明日誕生日やったん?全然覚えてなかった』って言われて悲しかったわけじゃないぞ!!」

 

健悟「うわ〜」

 

アポロン「これは切ないですね」

 

健悟「なんか凄い可哀想に思えてきたから一応おめでとう言ってやるか」

 

アポロン「そうですね」

 

健悟「じゃあ、せーの」

 

健悟「おめでとう!」

 

アポロン「ハッピバースデイ!!」

 

ARXー7アーバレスト 「ありがとう!そして、ありがとう!!ところでなんでアポロンはオーズの鴻上会長風なの?」

 

アポロン「気分です」

 

健悟「お前だってタイバニのスカイ・ハイ風じゃん」

 

ARXー7アーバレスト 「まあね。それじゃあダラダラとやったし、そろそろ次回予告だ!」

 

健悟「やっとか。今回は長かったな。えっと、次回『第十八話 イメージの力』です!」

 

アポロン「次回で本当にアースラでの戦闘話を脱出出来るのでしょうか?」

 

ARXー7アーバレスト 「頑張るよ!次回もお楽しみに!」

 

 

-3ページ-

 

 

今回登場したAS紹介

 

ヴェノム

正式名は「コダール」と呼ばれている。

頭部部分にポニーテール状の放熱索が設けられている「アマルガム」と呼ばれる組織のラムダ・ドライバ搭載第三世代型AS。

現在のガウルンは「Plan 1056 コダール初期型」の姿をしている。

 

 

説明
第十七話 九龍(ナインドラゴン)
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7234 6777 4
コメント
マジでアースラが壊れていないか心配になってきたw(孝(たか))
続き楽しみに待ってる(秀介)
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