Fate/Zero~白い仮面のサーヴァント~第二話~ |
深い雪に閉ざされた森の奥にそびえたつ古めかしい立派な城の一室
でその部屋の雰囲気に全くと言っていいほどそぐわないコンピューター
を前にして二人の男女、衛宮切嗣とアイリスフィールがその画面を見ていた。
「また敵のマスターについての情報が届いたの?」
「ああ、これでやっと五人目のマスターが判明した。冬木の魔術師である
福居衛だ。福居の魔術は幸運奪取というかなり珍しい魔術ではあるがそれ
単体では全くと言っていいほど戦闘能力は無いに等しい魔術だ。そのほかにも
肉体強化を使うようだが・・・こちらも大したことはないな。全体的に
特筆すべき点のない平々凡々な魔術師だ。」
「そうなの、じゃあそこまで恐れることもないわね。」
安心したかのように言葉を発したアイリスフィールに対して切嗣の表情は
険しいままだった。
「そうなんだが・・・何か違和感を感じる。うまく言葉にできないがこいつを
無視して進むのはとても危険な気がするんだ。」
「あなたがそこまで言うなら注意するに越したことはないんでしょうね。
わかったわ、気を付けておくわ。」
「ああ、そうしてくれるとありがたい。」
「聖杯戦争で勝ち残るためには用心に越したことはないものね。」
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時は進み遠坂邸でのアサシン脱落後の福居家の魔術工房
「ふむ、アサシンがやられたらしいが・・・おそらくコレはアーチャー側
とアサシン側の策略だろうな。」
「流石名軍師として活躍していただけのことはある。その通りコレは両陣営
による茶番だ。」
そう答えるとキャスターはやはりというようにうなずくと腕を組んだ体制で
考えを巡らせた。
「しかし、アサシンが生き残っているというのは少々都合が悪いな。」
「ああ、気配遮断スキルを持っているからマスターを狙い討ちされたり隠密活動
で情報を収集されてしまうからな。」
そう言うと二人は再び考えを巡らせて今後の対策を練ることにした。
「とりあえずこのまま進んでいくと明日の夜にはセイバー、ランサー、ライダー
アーチャー、バーサーカーがそろい踏みするというイベントがあるんだが当然
そこにはいくんだよな?」
「ああもちろん。敵を知るのは戦いの初歩中の初歩だからな、当然その場には赴く
さ。うまくすればその場で敵サーヴァント真名を知ることもできるだろうしな。」
(原作だと“うまくすれば”どころか簡単にライダーの真名わかっちゃうんだけどな。
向こうから堂々と名乗っちゃうし。)
「それでは明日に備えて今日は早めに休息をとることにしよう。」
そういうが早いかキャスターはさっさと霊体化してしまった。
(でも俺というイレギュラーがいるからなぁ・・・まるっきり原作通りの展開って
わけにもいかない場合もあるだろうし、イレギュラーな事態に一応備えておくか。)
そしてまた運命の歯車は動き出す・・・
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最近忙しくてどうもUP速度が遅くなりがちです・・・ | ||
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