牢獄の愛魔法使い 六話
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六話 改訂版魔法使い宣言 第一 魔法はそれを使う者の思う最大限の善行のために使われる

 

 

 

 中間テストの結果が返され、わたしは教養科目を含む全ての教科で九十点以上。魔法だけに限定するなら、全てで満点が取れた。

 問題なく成績は学年一位。その自信が更に勉強に向かう意欲をかき立ててくれる。

「美静。ちょっとこの後、来てくれないか」

 放課後、まさかの那美子さんからの呼び出し。もしかして、成績を褒めてくれるのでは……という期待はやめておこう。わたしの経験則的に、こういう時は用事を押し付けられてしまうに違いない。

「はい。職員室ですか」

「いや、藍川弟……じゃなくて、空也と一緒に五時にこの教室前だ。この後、軽く用事があるからな。三十分だけ時間をくれ」

「空也君と?はい、わかりましたけど、クラス委員と風紀委員に用事ってことですか?」

「正確には菖蒲と密接な関わりを持つお前と、藍川陽の弟である空也に用事だ。詳しくは後で話す」

「は、はあ」

 多くの生徒がまだ残っている教室では出来ない話、ということだろうか。

 空也君を、藍川弟ということの意味はわかる。彼のお姉さんである藍川陽さんは、魔法使いにおける警察の仕事をしている人だ。前の事件の時の犯人達も、彼女やその仲間が全て逮捕して行った。

 ということは、空也君はお姉さんへのメッセンジャー、あるいは逆にお姉さんから得た情報を聞こうとしているのかもしれない。対してわたしが呼ばれる理由は……?

「美静ちゃん、呼び出し?」

「うん。空也君も、五時にまた教室に来て欲しいって」

「了解した。特にすることもないことだし、こうして椅子に腰を下ろして待つのも一興だろう」

「勝手に興じとけっ」

 やっぱり雪華ちゃんと空也君は相性が悪い。というより、雪華ちゃんが一方的に嫌っている。

 最近の二人は、本当にきわどいところで二位と三位を競い合っているので、それで対抗心を燃やしているのもあるだろうし、どうも雪華ちゃんはわたし以外の天才気質の人、というのが嫌みたいだ。自身も間違いなく特異な才能を持った天才なんだけど。

「私もいて良いかな」

「わたし委員だし、大丈夫じゃないかな。那美子さんともすっかり仲良しだしね」

「そうそう、どうだ空也!私は先生とプライベートな友達なんだぞっ」

「ちなみに、僕の姉と日向先生は仕事上非常に懇意していた。今も尚その関係は続いていて、いつかの事件の時も……」

「うぎぎ」

 今日も雪華ちゃんは残念ながら敗北(?)。でも、冷静に考えれば空也君自身は那美子さんとそれほど親しくないから、別に負けという訳でもないんじゃ……雪華ちゃんが雰囲気的に負けちゃってるから、やっぱり負けなのかな。

 なんともキザな言い回しや、魔法以外には興味がない、とでも言いたげな探求者気質が特徴の空也君。決して積極的に目立とうとはしない彼は、ペーパーテストにおいては基本的に私と同じ満点か、それに近い点数を取っている記憶がある。実技も卒なくこなし、唯一の弱みは運動神経がよくないのか、飛行があまり得意ではないことだ。尤も、水魔法使いに素早い移動はあまり必要ないから、それが空也君を魔法使いとして不利にはしないので、きっとお姉さんにも負けない立派な魔法使いとなり、わたしにプレッシャーを与え続ける存在になるんだろうなぁ、と友達として尊敬しつつ、軽い恐怖を覚えている。

 そして、成長の早さでは雪華ちゃんの驚異は空也君以上で、作り出して操る物が、ただの氷の塊ではなく、氷の彫刻のように細かなところまでデザインされた剣や槍となった。この妄想……想像力こそが、那美子さんに言わせると雪華ちゃんの一番の強みらしい。果ては、使い魔を無数に召喚し、それ等を自由自在に動かすという、正に「人形師」としての働きが出来るだろう、という。

 同時に操れる武器の数も、次々と数を増して、三本、五本、今は六本に挑戦中。今の五本の武器を操る状態を一個小隊とたとえるなら、これからは一つの大軍団を操るようになれるに違いない。そうなったら、さながら雪華ちゃんは氷の軍勢の指揮官。人々から異名で呼ばれるようになれば、その異名は正にそんな感じになるんだろうな。

 わたしは……何か良い名前はあるだろうか。ちなみに菖蒲さんは、「春雷」と呼ばれていた記録がある。アヤメの旬の季節と、使う魔法の属性を組み合わせた、単純だけどそれゆえに格好良い、名誉ある称号だ。

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「よう、待たせたな」

 しばらく時間を潰していると、五時の十分前には那美子さんが戻って来た。菖蒲さんの家の時もそうだけど、那美子さんは大体待ち合わせの十分前には現れる。今回も用事が終わる時間を少し遅らせて伝えていたのだろう。

「いえ、早かったですね」

「そんな時間のかからない、事務的な仕事だからな。今の職業魔法使いってのを知ってる教師が他にいないから、あたしは地味に重宝されてるんだ。この仕事は楽しいけど、そこだけネックだな。ちょっとした用事で振り回されるなんて、正直面倒だし」

「あ、はは。生徒の前で良いんですか?」

「なに、どいつも他人じゃないだろ。それにあたしがこういうのってのは、既に皆知ってるからな。今更お咎めも頂かないし、自由にやれるよ。……さすがに、あたしが通ってた頃の先生がまだいるのは焦ったけどな」

「ああ、結構お爺ちゃんな先生もいますよね」

「いや……あたしの場合は、結構若い女の先生なんだけどな。担任だったんだが、再会した時は死ぬほど気不味かったぜ……」

 それはまあ、なんと言っていいのか。あたふたしている那美子さんが目に浮かぶようで、そんな珍しい表情の彼女を実際に見てみたくなってしまう。学生時代は今と結構違っていたみたいだし、那美子さんの数少ない弱点は高校のことを掘り返されることなんだろうな。これでは、菖蒲さんの日記にあった以上の昔話は期待出来なそうだ。

「そんな雑談は良いんだが、空也。陽から伝言、預かってるんだよな」

「はい。言葉ではなく、書面にされています。内密にしたいことですので」

 やっぱり、空也君はお姉さんとの関係で呼ばれていたのか。鞄から四つ折りの紙を取り出し、開くことなくそっと那美子さんに手渡す。それを那美子さんが手早く開くと、流麗なペン文字でびっしりと文字が書かれていた。ちょっとした伝言、という訳にはいかないらしい。

「こんだけの文章をパソコンじゃなく手書きしてるのは、証拠を残さないためか。じゃあさっさと燃やした方が良さそうだな」

「那美子さん、それは……」

「ある件に関する警察が手に入れた最新情報だ。昔はよく新聞屋が警察にツテを持ってて、そっから特ダネを手に入れてたらしいが、最近は情報規制でそんなことはなくなった。結構重い犯罪になるんだが……あのお堅い陽がそんなリスクを冒してくれるなんてな」

 特ダネ……公式の発表の前に警察の情報を手に入れ、それを元になにそれの犯人が捕まっただとか、ある有名人に容疑がかかっているだとか、そんな衝撃的な情報の記事を書く、という一昔前の新聞記者の所業だったはずだ。かつてはお目溢しを受けていたが、それも長くは続かず、魔法の台頭と共に強化された情報規制により、それ等も一掃された。

 魔法の社会は、科学の社会以上に「情報」が大きな意味を持って来る社会だ。魔法使いは情報と己の魔力、想像力だけを頼って生きているといっても過言ではない。

「全部読んでると時間がないから、簡単にまとめるな。知っての通り、菖蒲は実質的に天涯孤独の身の上で、親戚関係なんかはあたしも何も知らない。警察はその、下手をすると本人すら知らなかった菖蒲の一族について調査をしていたんだよ」

「どうしてそんなことをする必要が……って、明らかに菖蒲さんは他殺だったのですから、一応そういうことは必要ですよね」

「報道はあったんだし、警察に何か連絡があれば、って考えていたんだが、そうもいかないらしくて、貴重な人員を割いてかなり頑張っていたみたいなんだ。……これはもう、あいつが優秀な魔法使いだったからだとか、そういう話じゃない。偏にあいつの人徳のなせる業だ。本当にたくさんの人間を愛し、愛されていた」

「はい……それは、わかります」

 会ってまだ少ししか経っていないわたしに、あれだけ優しくしてくれた人なんだ。他の人に対して不親切なはずがないし、優しく想われて、彼女を嫌うような人はいない。わたしが知る菖蒲さんの交友関係はほんの氷山の一角に過ぎず、日本中……いや、きっと世界中に菖蒲さんに救われ、彼女の友人となった人はいるんだろう。

「で、ここからが本題だ。元々あいつ、両親が結婚する時点で既にややこしかったんだな。有り体に言えば、駆け落ちだ。望まれた結婚ではなかったから、ここまで逃げて来て、結婚したらしい」

「駆け落ち……」

「母方は名うての魔法使いの家で、父方は魔法を使えないことはないが、普通の仕事をしていた家だ。魔法使いってのは家柄を気にする奴が多いからな……。もちろん、魔法使い同士が結婚をし、子どもを作ることが無意味という訳じゃない。魔法使いとしての素養はそうすることで高まって行き、どんどん強い魔力を持った魔法使いが誕生して行くことになる。それはそうなんだが……そこは愛の力ってやつだな。とにかく二人は結ばれ、菖蒲もほどなくして産まれた訳だ」

「なるほど、愛さえあれば……」

 なぜか強く相槌を打つのは雪華ちゃん。

 えーと、雪華ちゃんはまず、保健の補習を受けた方が良いのかな。

「そっから、両親は相次いで突然の死を迎える。これは他殺じゃなく、病気だ。若いのにガン……そうして菖蒲は一人になった訳だな」

「親戚が引き取る……ようなことはありませんよね。駆け落ちをしたんじゃ」

「かといって、子どもに責任がある訳じゃない。でもどっちの両親も勘当していたからな。父方が嫌った理由は、魔法使いと関係を持つと色々と面倒な問題が生まれて来るからだろう。それが不当な考えとは思わないが。

 かくして菖蒲はしばらく施設で育った後、魔法学校入学と同時に、玲菜と同じ家に住むことになる。玲菜と幼馴染、って話は有名だよな。玲菜に両親はいたが、あいつは好きで一人暮らししていたんだ」

 反対を押し切って結婚した夫婦の間に産まれた娘と、今の時代では英雄のように持ち上げられている魔法の申し子が幼馴染。しかも菖蒲さんも、人々にその名前を知られる魔法使いになった。

 縁というものは、本当に複雑怪奇に結ばれている。そして、その奇妙な縁が絡み合って、一人の人間の人生、運命というものが出来ているのかもしれない。――なぜだかそんな、知ったようなことを考えてしまった。それはきっと、自分もまた菖蒲さんの人生に連なる人間だったから。

「あいつは両親以外、血の繋がった人間の顔を知らないで過ごしていた。もちろん、何かの折に本人達だけが会っている、という可能性もあるんだが、捜索は至難を極めたらしいな。とりあえず同じ苗字、それから母方の旧姓を探ったんだが、なんとまあ、軒並み死んでる。池垣って苗字はそこまで珍しくないが、菖蒲の家系は全滅、優秀な魔法使いの家が一つ途絶えた、ってのはわかったんだが、父方も死んでるか、行方が掴めなくてな」

「では……本当にもう親族はいないと?」

「そう結論が出そうになった。でも、ひょいっと池垣家の生き残りが見つかった。そいつは名前を大河内三咲という。菖蒲の従姉にあたる人間で、年は菖蒲より二つ上。職業魔法使いにこそなっていないが、魔法学校を卒業していることが判明したんだ。これから、とりあえずそいつに菖蒲の詳しいこと話す、って段なんだが……」

「だが……?」

 那美子さんがわざわざこんな繋ぎ方をするということは、絶対に何かしらの理由がある。それが好ましい理由である訳もなくて……。

「そいつは今、事情聴取を終えて、刑務所生活中だ。出て来るのに二年ってトコだが、果たして服役者に今更、自分が菖蒲の従姉であることを伝えて何になる?ってところがあるんだよな。警察もどうするか、審議中らしい。あいつの友人であるあたしにしてみれば、そんなぽっと出の奴をあいつの血縁に数えたいとは思わないけどな……。ならいっそ、あいつの一番親しかった奴に、全てを教えたい」

「それって、那美子さんじゃないんですか?後、全てって、まだ公表されていない情報が?」

「あたしはもう、全部知ってるからな。ここは、お前しかいないだろ。――教えるべき情報ってのは、あいつを殺した奴のことだ。実はもう、そっちはわかってる」

「……菖蒲さんの、仇ですか」

 以前にわたしは、菖蒲さんの仇を討つ必要なんてない、そう言った。そもそも、人の死を人の死で贖う、それ自体がおかしな話だし、それは今を生きている人間の、逃避行動の一つでしかない。そうすれば、殺された人は報われる?……馬鹿な。その理屈は、菖蒲さんがまるで甘い考えで魔法使いとして生きていたかのように、決め付けることになってしまう。それは故人である彼女を貶めること。彼女の覚悟を生きている人間が否定することになってしまう。

 でも、どうしてわたしは、その人の名前を、所在を、実力を聞きたがっているのだろう。

 この手で破滅に追い込もうとは思わない。仇討ちにさっき挙げた以外に、筋道通った正当化の理論を見出せない。それなのに、わたしはその人に会ってみたいと、本能的に思った。それが使命であるかのように。

「ところで美静、雪華でも良い。なんか思い当たる節はないか?あたしはこれを読んで、軽く驚いたんだけどな」

「えー、先生も驚くことってあるんですか?」

「あたしを何だと思ってるんだ。これでもまだ感受性は死んでないし、それなりに繊細な方だと思うぞ」

「……那美子さん。その従姉の人は今、服役中なんですよね?」

 まだ警察は審議中と言っていた。わたしに今すぐにその情報が入って来る訳じゃない。気持ちを切り替えて、那美子さんが言ったことを思い返すと、不思議な点が見つかった。

 その違和感は、つい最近にあった事件を連想させ、その連想は更なる可能性に気付かせ、やがてそれ等を束ね、確信へと昇華させる。

 犯罪者、魔法使いの家である池垣家の血縁者、魔法学校を卒業、菖蒲さんより二歳上、菖蒲さんは雷魔法の使い手……。

「この前、学校を襲った女性、彼女のことですか?」

 別に池垣家が、雷魔法を使う家系という訳ではないのだろう。むしろ、苗字からは水魔法、菖蒲さんだけかもしれないけど、花と同じ名前からは、土属性をイメージさせられる。でも、あの女性もまた雷魔法を使っていたことは、どうも偶然の一致には思えなかった。

「ご名答。陽いわく『運命の輪は美しくも理不尽に数々の人生を連鎖させる』ってな。大河内三咲がこのタイミングに動き出したこと、それは偶然のはずだ。あいつは金のためにやったんだからな。ということは神の必然、運命ってやつなのかもな」

「……那美子さんから聞ける言葉だとは思えませんでした」

「あたしは運命論者じゃない、むしろそんなのはぶち壊してやりたい人間なんだが……人の手で変えられるんなら、それは人間の自由意志の範疇のことなんだろうとも思える。本当に大きな流れを変えることは出来ないんだろうな、って今回の件でいよいよ気付いたよ」

 真理を悟ったような、静かで寂しい目で語られたその言葉には、恐ろしいほどの重みがあって……魔法の力に頼りながらも、大きな存在――神の実在を否定する、そんな都合の良い理屈は通らないんだろうということを思い知らされる。人間としても、魔法使いとしても先輩である那美子さんの言葉なのだから。

 それにしても、犯罪者であるにはせよ、そこまで人として悪い雰囲気を感じなかったあの人が、菖蒲さんと同じ血を持っていたことには、驚くと同時に納得も出来る。あの人はきっと、数々の挫折に負けて疲れてしまっただけで、きっと次に外に出て来る時には、少なくとも悪い人にはなっていないはずだ。

「さて、そんなもんなんだが……ある意味でこっから本題な」

「えっ、菖蒲さんの話がメインじゃないんですか?」

「それはそうだが、今ここにいるにはクラスどころか学年の成績トップ集団だ。で、来週はシルバウィーク。この意味がわかるな?」

 ……わからない、とはとても言えない。私と雪華ちゃんが、三咲さん率いる窃盗団との戦いに巻き込まれたあの日していた会話が、正にそのことだった。

 結局わたし達の方の計画はうやむやになっていたけど、那美子さんの方ではちゃんとした計画があったのだろう。

「合宿ですね、わかります!温泉、浴衣、ラッキーすけべ!」

「よし、雪華は留守番しとけ」

「嘘ですよ!?」

 いつも通りの流れ。いや、那美子さんが悪乗りして来ないのはある意味でイレギュラーか。空也君がいるから、那美子さんも全開でいる訳にはいかないのかな。

「……まあ、そういうことだ。空也、お前の姉貴には既に話を通しているんだが、お前としても異存はないな?」

「はい。僕としても、十二月の期末に向けて修練は必要だと思っていましたから」

「なるほど、さすがに真面目だな。美静は訊くまでもないとして、美静が来るなら雪華も来るよな?」

「もちろん!というか、お願いですから置いてかないでください……お願いします…………」

 半泣きだし、すごく切実だ……そこまで本気にならなくても。

「よし、じゃあ、詳しいことは週末までに決めて教える。まだ宿の部屋は取ってなかったからな。とりあえず予定しているところはあるんだが」

「どこか……は聞かない方が良いですね」

「そんなに変わった場所じゃないが、まあ楽しみにしておいてくれ。中々感動的だろうからな。

 用事はこんなもんだ。もう帰ってくれて良いぞ。陽も落ちて来てるから、気を付けてな」

『はい』

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 初めての雪華ちゃん達と一緒の外泊。心配ごとがない訳では決してないけど、きっと楽しく、有意義な時間が過ごせるに違いない。

 校舎の外に出て見上げた空は、夕暮れと宵の中間。紫色の空には雲一つない。

 

 

 

 全てを見通せそうな空の下、改めてわたしは箒を手に、誓いの言葉を胸の中で繰り返した。

 

“未来に愛を、明日に輝きを”

 

 わたしが、真にこの誓い通りに活躍する魔法使いになるには、まだまだ時間がかかる。

 でも、それでも、雪華ちゃんのような素敵な友達や、奈美子さんみたいな最高の先生と一緒のこの日々を大切にして、いつかあの空を縦横無尽にかけ巡る大魔法使いになってみせる。

 

 使役する悪魔ではなく、“彼女”に誓いを立てた直後、温かい風が吹いて制服の裾をはためかせた気がした。

 五月の春の風が。

 

 

 

終わり

説明
本当の最終話となります
今までが少年少女の物語ばかりだったので、今回は魅力ある大人を書こうと思いました
上手く行ったかな……
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