真・恋姫無双 無限獄の外史(北郷編) |
第一部『理想編』
第一話 その一
『北郷一刀』
この世界では、三国志に登場する武将、軍師はみんな美少女だ。
もちろん、はじめてこの世界でこのことを知ったとき、北郷は驚いた。でも、驚いたからといっても、外見は美少女でも、中身は全員、立派なあの「三国志の英雄」だ。
普通の男の兵士なんて、一騎当千の活躍をする彼女達を前にすれば雑魚キャラ。武器の一振りで、斬り殺されている。
だけど北郷は、その彼女達と共に、出会い、会話し、一緒に戦いながらこの三国志の世界を駆け抜けていく中で、この世界になじみつつ成長した。
―――だけど、その成長は北郷だけ。
彼女達との歩みは、いつも大陸が平和になるとそこで終わり、また新たな出会いの彼女達との歩みとなって繰り返される。まるで、北郷以外のみんなが記憶喪失のように。
当然、最初の頃は北郷はひどく落ち込んだ。一時は戦争の継続を望み、悪いこともした。
だけど、どんなに継続を促しても最後は『0』からの出会いから始まった。
それを何度も何度も繰り返した。自分は最初から、この世界の住人の一人のように。
やがて繰り返されることに疑問も不安を全く感じなくなった頃に、あることを思いつく。
―――なんで、いつまでも俺は彼女達の背中にいるのだろうか?
無限ともいえる繰り返されることで起きる人間の精神麻痺。
新しい刺激、新しい感覚を求める人間の本能。北郷は『天の遣い』という役を『天からの救世主』という通り名にしたいなと考え始める。もちろん『天の遣い』と『天からの救世主』などある意味違いなどない。でも、そんな些細なことでもいいから新しい刺激、新しい感覚を北郷は求めた。
時と経験は無限にあり、失敗を何度も繰り返しながら彼は成長して経験を積んだ。
そして―――。
この無限ともいえる繰り返される世界について、北郷はいくつか気づいた。
一、九割は『三国志』の世界(残りの一割は全くの未知世界)
二、その九割の『三国志』の世界に、最初に落ちる場所はいずれかの彼女達の近く。
三、死ねば別世界に飛ばされる。
四、戦乱を終わらせると別世界に飛ばされる。
五、自分が強く願えば不可能は全くない。
六、飛ばされる兆候は、自分の身体に異変が起こる。
七、同じ『三国志』の世界でも、設定は自分が起こす行動ですべて変化する。
この七個の法則性に気づくにも、無限ともいえる世界を渡り歩いた結果だ。でも、そのおかげで彼はこの『三国志』の世界で『天の御遣い』と噂されるほどの功績と実績を残せたといっても過言ではない。
アイン一言
とりあえず、最初だけでもと思い投稿しました。今後は、部分的ですがゆっくり書こうと思います。(一ヶ月に二個投稿できたらいいという感じで……)
説明 | ||
ストーリー 幾度となく繰り返される三国志外史。 北郷は繰り返されるたびに、少女達を導いて大陸平定に力を貸してきた。しかし、そんな幾度となく繰り返される行ないにとうとう飽きてしまう。 そして、ふと思う。 ―――自分もこれだけ経験を重ねたのだから、自分が大陸平定出来るのではないのか? やがて想いは現実となり、北郷の『三国志』が始まる。 |
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コメント | ||
続きお待ちしております(劉邦柾棟) | ||
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