IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode83 特殊任務
「全員集まったな」
そして数日が経った金曜日の放課後、一年の専用機持ちは千冬から招集が掛けられて集まっていた。
「一体何があったんですか?」
「別に今日集まる理由とかは無いはずですが・・」
「確かにそうだが、実はお前達に伝えることがある」
「・・・・」
「昨日の夜上層部より特殊任務が伝達された。重要度もそこそこ高い任務だ」
「特殊任務?」
「こんな時に?」
「そうだ」
「・・・・」
「内容は明日の午後2時にとある重要物資を積んだ貨物船が神戸港に着く。お前達はその貨物船の護衛、その後目的地での荷物の搬入の間の護衛だ」
「ただの護衛って」
「それでISを使うって言うと、それほど重要な物を運んでいるってことですね」
「その通りだ。だが私でもその物資の中身は聞かされてない」
「それほど重要な物を積んだ貨物船なのか」
「なんか怪しいわね」
「・・・・」
「それはつまり、亡国機業が襲撃してくる可能性があると?」
ラウラが千冬に聞く。
「そういうことだ。ただの護衛にISの専用機持ち八人を導入するわけが無い」
「八人か」
「やはりエリーナとシャーリーは今回は無理ですか」
「そうだな。ラムゼイは未だに意識を取り戻してない。ハルトマンは利き目を失っている以上まだ戦闘を行わせるわけにはいかん。更識も戦闘を行える状態ではないのだからな」
「そうですね」
「それで、今回は私と山田先生が指揮に入り、一年の専用機持ちのみで本作戦を行う。異論を唱える者は?」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「居ないようだな。では明日事前準備の為に正午に神戸港に向かう。今日は明日の準備に取り掛かれ」
「はい!」とメンバー全員返事をした。
「神風」
そして解散した時に、千冬は隼人を呼び止めた。
「なんでしょうか?」
「少し話がある。ここではなんだ。少し人気の無い場所で話そう」
「・・はい」
そして千冬と隼人は屋上にやってきた。
「千冬さん。話しとは・・?」
「言うまでもないだろう。颯の事だ」
「・・・・」
「颯を救いたい気持ちは分かる。私もかつては一夏を助けるために決勝を放り投げてまで助けに行った」
「・・・・」
「だが、今回の任務は上層部も重要視している任務だ。余計な感情が不測の事態を招くことになるぞ」
「それは分かっています。任務の時は任務に専念します」
「そうか。それならば、いい」
「・・・・」
「しかし今回の任務・・・少し遺憾がありますね」
「・・・・」
「それほど知られたくない荷物の護衛。怪しいと言う意外何も無いですね」
「そうだな。少なくとも最近上層部で不穏な動きがあると一部の者で噂が立っているからな」
「最近色々とありますからね。そういう噂が立っても仕方が無いですね」
「そうだな。それと、兄さんのAGE-1の改装はどうなっている?」
「強化外装はもう完成しています。後は整備課の人に頼んで調整すればいいだけです」
「そうか。しかし、まさか兄さんがお前のプランに乗るとはな」
「そうですね」
すると遠くより何らかの音がする。
「・・・?」
隼人はいち早くそれに気付いてその音がするほうを見る。
「どうした?」
「ようやく来たようですね」
「なに?」
すると目の前の何も無い景色が歪むと、そこから一体の機体が現れた。
(プロヴィデンス・・)
隼人は内心でその機体の名前を呟く。
全身装甲の機体で、灰色がほとんどで各所に紺や赤などのカラーが施されていた。背中には大型の円形のユニットを搭載してコーン型やフィン型の小型武装を搭載していた。更に両サイドアーマーに二基ずつ計四基のフィン型が搭載されていた。右手には大型のライフルを肩に担ぐように持っており、左腕には先端に銃口やビームサーベルの出る穴を持つシールドを装備していた。その姿は以前のとある襲撃者に酷似していた。
「こいつは!」
千冬はとっさに臨戦態勢を取るが、隼人が止める。
「心配ないですよ。知っている人の使いですよ」
「なに?」
そして目の前の機体は装甲を解除すると、中から小柄の女の子が出てきた。
「・・・・」
「お待たせしました、隼人さま。束さまよりお預かり物を届けに参りました」
そして少女は手に持っていた青いクリスタルのペンダントを隼人に渡して、隼人はそれを受け取った。
「確かに受け取った。束さんよろしく伝えておいてくれ。『次の機会があれば頼みます』と」
「かしこまりました」
そして少女は再度プロヴィデンスを展開すると光学迷彩とステルスで完全に姿を消してそのまま飛び去って行った。
「しかし、意外なものだな。まさかお前があいつと繋がりを持っていたとはな」
と、千冬は腕を組んで隼人に問いかけた。
「で、なんなんだ、それは?」
「束さんに強化改装をしてもらったISですよ」
「ほぅ」
「以前のこともあって、作業をしてくれるのにはバンシィ・アサルトのデータを要求してきたので、それと交換条件でやってもらったわけです」
「なるほどな」
「まぁ、使う機会があるかどうかは分かりませんけどね」
「それでは意味が無いんじゃないか」
「そういう事もありますね。でも、備えあれば憂いなし、ってよく言いますよね」
「・・・・」
千冬は静かにため息を付いた・・・
その頃
「そうか。もうやつらが動くか」
「そうみたいだね」
そして束の隠れ家にて束とアーロンがモニターに表示されているデータを見る。
「重要物資の中身までは分からんか」
「そうみたいだね。君の情報捜査員もそれだけは調べられなかったようだね」
「あぁ。まぁ彼女は唯一残った捜査員だ。これだけでも十分だ」
「やっぱり君も行くの?」
「当然だ。やつらも現れるのであれば、恐らく目的はもう一つあるはずだ」
「だろうね。ダークハウンドの改修は終わっているよ。もちろん二人の新しいISの調整は完了しているから、最高の状態で戦えるよ」
「すまないな」
「お礼なんかいいよ」
「じゃぁ、行ってくる」
そしてアーロンは部屋を出た。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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