IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode84 防衛線
そして後日の二時半過ぎ・・・
神戸港に待機していた隼人達に重要物資を積んだ貨物船がやってきて、隼人達は貨物船に乗って護衛をしていた。
(しかし、見るからに怪しいな)
(そうだな)
と、貨物船の周囲を飛んでいる一夏はプライベートチャンネルで隼人に聞く。
貨物船の上には軍服を思わせる服装の人たちが多くおり、どれもハンドガンやライフルを持っていた。
一夏、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、簪はGモードでISを展開していた。
一夏と箒、セシリア、隼人は上空にて警戒をして、シャルロット、ラウラ、鈴、簪は貨物船上のコンテナ上にて警戒していた。
(よほど怪しくて重要な物を積んでいるのだろう。上のほうもよく子供にそんな護衛任務を課したものだな)
(確かに。だがISを護衛に付けさせているのに、わざわざ歩兵までも付ける必要な無いんじゃないのか?)
(甘いぞ、一夏)
(え?)
(それほどこの物資の重要度と言う物が分かるってもんだ)
(そうなのか?)
(私に聞くな)
(どちらかと言えば、俺達にも見られないようにわざわざ歩兵をつけているのだろう)
(・・・・)
(神風、上のほうでは問題は無いな)
と、千冬よりオープンチャンネルで通信が来た。
(問題ありません。今のところバンシィのセンサーには何も反応はありません)
(そうか。各員は警戒を緩めるな)
「了解」と全員返事をする。
「・・・・」
箒は少し離れた上空にて隼人を見ていた。
「どうされたのですか?」
と、セシリアが箒に通信を入れる。
「いや、特に深く気にしているわけじゃないんだがな」
「・・・・」
「大丈夫なのだろうかって思うんだ」
「そうですよね。颯さんが連れ去られてから、隼人さん少し苛立っているように思えましたから」
「あぁ。何も無ければいいのだが」
「・・・・」
「でも、怪しいものだよね」
「あぁ。そうだな」
と、コンテナの上で警戒しているシャルロットとラウラはこそっと話していた。
「まるで僕達にも見られたくないように必要の無い歩兵を用意しているって事は、ただの物資ってわけじゃないよね」
「それもそうだ。恐らく正規ルートでの物資とは限らないな」
「もしくはまだ非公開のISって可能性があるね」
「そうだな。少なくともその可能性が高いな」
「・・・・」
簪は周囲を警戒しながら隼人の方を見ていた。
(隼人・・・)
全身装甲であるのでその表情は読めないが、心配そうに見つめていた。
(何かあったら・・・その時は私が何とかしないと・・)
「・・・・」
隼人は右手に持つストライクカノンのトリガーを握り締めて辺りを見回した。
「・・・・」
ユニコーンモードのバンシィのマスクの下のツインアイが密かに覗いていた。
(今回は護衛任務だ。余計なことは考えるな・・・考えるな)
隼人は内心で自分に言い聞かせていた。
一方千冬と山田先生は貨物船のブリッジにて隼人達の様子と視野の範囲で海を見ていた。
「しかし、護衛に歩兵を導入する必要ってあるのでしょうか?」
「普通であれば必要ない。ISが八機もいるのだぞ」
「それはそうですが。でもよく見れば歩兵は貨物ルームに集中して配置されていますね」
「そうだな」
二人の視線の先には歩兵が貨物ルームの天井ハッチがある甲板の周囲に多数配置されていた。
「私達にも知られたくない物資。怪しすぎますよね」
「あぁ。上の連中が何を考えているのかは分からんが、今回ばかりは怪しいとしか考えられんな」
「そうですね」
「もしやつらが現れれば、私達もハッチの護衛に回るぞ」
「はい」
一夏は貨物船の周囲で辺りを見回していた。
(今のところ敵の姿は無いが・・・)
そして遠くの海面を見ていると
「ん?」
そして一夏は何かに気付いた。
少しだけその海面が波打った。
「・・・・」
一夏はGNソードVをライフルモードにして警戒する。
すると一夏のほぼ真下から何かが飛び出てきた。
「なにっ!?」
そしてそれは一夏の前まで来ると両腕を大きく広げて一夏に襲い掛かる。
しかしその直前にそれは超音速で飛んできた弾丸に撃ち抜かれてそのまま吹き飛ばされて爆発した。
「っ!」
一夏はとっさに後ろを向くと、ストライクカノンのバレルを展開して構えていたバンシィの姿があった。
「おいでなすったな」
「・・・・」
そして海面より次々とさっきの機体と同じ形状の機体が多数出現した。
「敵さんのお出ましだ!各機警戒しろ!!」
隼人は全員に呼びかけてストライクカノンを放って出現した敵機に命中させて撃破する。
そしてセシリアもビームライフル連結してロングライフルにすると、海面に現れた敵機に向けてビームを放っていく。
「っ!」
すると突然何も無いところから赤い機体が姿を現して、隼人に襲い掛かってきた。
「くっ!」
隼人はとっさにストライクカノンのバレルを閉じてブレード部で攻撃を受け止めた。
「こいつは・・・!」
そしてその機体を見て隼人は何かを思い出した。
福音との戦いの時でも戦域に侵入して来て、学園祭の時でも現れた赤い機体・・・
「あの時の!」
そして隼人は赤い機体ことギラーガを押し返すと左腕のビームトンファーを展開してビーム刃を出して切り掛かるも、ギラーガは手にしているスピアの両先端より鎌のようなビーム刃を出して斬撃を受け止めた。
するとギラーガは背中のユニットを展開してグレーの基部と半透明の緑のパーツを持つユニットを出してそこから球体状のエネルギービットを出した。
「ちっ!」
隼人はとっさに後ろに下がると同時にエネルギービットが隼人の方に向かっていくが、隼人は左腕のビームトンファーの出力を上げて太いビーム刃を出して勢いよく振るいビットを切り裂いた。
そしてギラーガは両肘と両膝のパーツを展開して背中と同じユニットを出してそこからビットを放って隼人に飛ばす。
隼人はスラスターを一気に噴射して後退し、頭部のバルカンを放ってビットを撃ち落していくが、撃ち落しきれなかったビットが隼人に向かっていきバンシィに直撃して爆発した。
「ぐっ!」
隼人は吹き飛ばされるも、何とか体勢を立て直した。
(以前よりもビットの動きが速いし正確だ・・・。更に強化をしたって言うのか!)
隼人はストライクカノンを収納してビームマグナムを展開してギラーガを見る。
(それに、何だこの感覚は。まるで・・・懐かしいような)
「くっ!」
一夏はGNソードVを前に出してビームサーベルを受け止めた。
「以前とは機体が違うな。少し動きも良くなっているようだな」
と、ジアスは一夏を押し返して右掌の銃口に差し込んでいるソードを振るうが、一夏はとっさに左腕のGNバスターソードUで攻撃を防いだ。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
一夏はジアスを押し返すと、GNソードVを収納し、GNバスターソードUのブレード部を後ろに回すと、両サイドアーマー上段のGNソードUを両手に二つ持って抜き放つとジアスに切り掛かる。
しかしジアスは右手のソードと左掌のビームサーベルで斬撃を受け止める。
「くっ!」
一夏はそのままジアスを強引に押して行った。
(馬鹿力か!?こいつ!)
「くっ!」
ラウラはリアスの投げナイフの爆破攻撃で持ち場を離れて、ビームサーベルで刃を交えていた。
「また会ったな、07」
「05!!」
そしてラウラはリアスを押し返すと背中のGNキャノンを放つがリアスはビームをかわすと胸部のクリスタルよりビームを放ったがラウラはフィールドを前面に出して攻撃を防ぐ。
「ふっ」
その直後にリアスは投げナイフをラウラの前に十本展開して爆破させた。
「ぐっ!」
ラウラは爆発の衝撃で吹き飛ばされるが、なんとか体勢を立て直してビームサーベルを構える。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
そしてリアスが一気に飛び出してビームサーベルを振るうが、ラウラはビームサーベルを振るうも、リアスはセラヴィーのアームよりビームサーベルを弾き飛ばした。
「くっ!」
ラウラはとっさに背中のGNキャノンの砲口よりアームを出してビームサーベルを抜き放ってリアスの攻撃を受け止めた。
「前より変則的な攻撃ができるようになったな」
リアスは後ろに下がってラウラと距離を置いた。
「っ!」
セシリアは遠距離からの砲撃をかわすとロングライフルを砲撃元に放つが、砲撃元に居た機体はビームをかわすと再度両手で持つ大型ランチャーをセシリアに向けて放つ。
(何て正確な射撃。それにこれだけの高出力の砲撃なんて。新戦力を投入したようですわね)
内心で焦るが、冷静に状況を分析する。
(二度も私の砲撃をかわすか)
と、セシリアに砲撃していた者はスコープを調節しながら狙いを定める。
全身装甲のISで、薄い緑をメインに黄緑や赤などのカラーリングをしていた。スリムな形状であるが両肩が丸く大型であり、二枚のフィンを両肩に持っていた。背中には先端が尖った筒状のユニットを持ち、下部にあるパーツが展開して推進剤を噴射していた。そして両手で持つ大型ランチャーは三つの砲身を持ち三方向に展開してその間にエネルギーを充填していた。
(でも、私の『ガデッサ』の砲撃からは、逃れないよ)
そしてその者はトリガーを引いて高出力ビームをセシリアに向けて放った。
「登らせないよ!」
シャルロットは左腕の二連装ガトリングを放って貨物船に登ろうとする敵機を撃ち抜いて撃破する。
ラウラが持ち場を離れてしまったために敵機がどんどん貨物船に接近してきて、さっき千冬と山田先生が参戦して鈴と簪と防衛に当たっていた。
(数が多い!一体何所からこんな戦力を?)
シャルロットは敵機を撃破していくと
「っ!」
するといきなり右側よりクロノスが飛び出てきてシャルロットにタックルを仕掛けた。
「ぐっ!」
そしてシャルロットはクロノスと共に海面に叩き付けられた
「またお会いしましたわね」
「・・・!」
そしてシスターはシャルロットと距離を置いて、シャルロットはスラスターを噴射して海面に上がる。
「以前の借りは返させてもらいますわ」
そしてシスターはキャノンとガトリングガンを放ってきて、シャルロットはとっさにかわしてガトリングを放って牽制する。
(僕を貨物船から放すために。強引なやり方だね)
そして両足の側面のミサイルポッドのハッチを展開してミサイルを放つが、シスターはガトリングガンと左掌のビームマシンガンを放ってミサイルを撃ち落した。
(No08とNo09は問題なく戦闘を行っているようですね。他の者も手発通りに行っている)
シスターはシャルロットと交戦しながら周囲の状況を分析する。
(ドクターが作った無人機『ウロッゾ』。気を引くには十分ですわね)
そして次は隼人と交戦するギラーガを見る。
(ベータは洗脳が効いていますわね。兄妹仲よく殺し合いなさい)
そしてシスターの口元が邪悪に歪む。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
「くっ!」
箒は振り下ろされるビームサーベルをリフレクターを展開したシールドを前に出して受け止めた。
目の前の機体はガデッサに酷似した形状であったが、頭部には一つのスパイク上の角を額に持ち、赤いバイザーをしており、左肩にはシールドを持っていた。最も特徴的なのが両手の指一本一本からビームサーベルが出ていた。
箒は敵機を押し返すと連結したビームサーベルを振るうが、敵機は左手のビームサーベルで攻撃を受け止める。
「っ!」
箒は敵機を強引に押し返すと背中のリフターのビームキャノンを放ったが、敵機は左肩のシールドを展開してフィールドを張りビームを弾いた。
「フィールドか・・」
そして敵機は両手のビームサーベルを振り下ろしてくるが、箒はとっさに右手と左腕のシールド先端のビームサーベルを前に振るって攻撃を防いだ。
「中々やるじゃねぇか」
「・・・!」
そして敵機は箒を押し返して身構える。
「通信だと。こんな時に一体」
「別にいいだろ」
「・・・・」
「私はナンバーズNo08『ノーヴェ』・・お前は」
「篠ノ之箒だ」
「あの篠ノ之博士の妹か。面白い!」
そしてナインはビームサーベルを振るうと箒に向かっていく。
「くそっ!どんだけ居んのよ!!」
鈴はドラゴンハングを射出して飛び出てきたウロッゾを叩き付けて撃破して、次に飛び出てきたウロッゾをビームトライデントを振るって切り裂いた。
「・・・・」
その隣で簪が両サイドアーマーに繋がれてるビームライフルを放って牽制して、両肩のガンランチャーとビームランチャーを放って海中のウロッゾを撃破する。
(予想はしていたけど・・・・こんなに多いなんて)
そして飛び出てきたウロッゾをガンランチャーを放って蜂の巣にして撃破する。
「ちっ!」
千冬は貨物船周囲の水面上を飛び、飛び出てきたウロッゾを切り裂いていく。
貨物船の甲板では山田先生がビームライフルを放って牽制していた。
『専用機持ちの大半が敵の主力に取られて貨物船の護衛が困難になっています!』
「・・・・」
『もし増援が来られたら、どうなるか』
「それでも現状を維持しろ」
『は、はい!』
(やられたな。いきなりこれだけの戦力を投入してくるとは、想定外だ。次の部隊は少数でも消耗した状況を狙っての攻撃だ。どうなるかは―――)
千冬がそう考えていると、突然上空よりレーザーが飛んできた。
「っ!」
千冬はとっさにガーベラストレートを振るってレーザーを切り裂いた。
「あれは・・・!」
そして千冬の視線の先には―――
「・・・・・・」
そこには口角を上げて千冬を見下しているサイレント・ゼフィルスを纏った少女が居た・・・・・・
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
隼人は左腕のビームトンファーを振るうが、ギラーガはスピアを振るって斬撃を受け止めた。
「・・・・」
ギラーガは隼人を押し返してスピア先端からビームを放つも、隼人はとっさにかわしてビームマグナムを放つが、ギラーガはすぐに動いてかわす。
「くそっ!」
隼人は左手にマガジンを展開してマグナムに装填してギラーガが放ったビットをかわす。
(くそっ!やつらの方が一枚上手だったか。護衛につけているのはたったの三人か)
隼人は攻撃をかわしながら周囲を見る。
(悪いが、一気に決めさせてもらう!)
そしてバンシィの装甲から金色の光が漏れると、装甲が展開していき金色に光り輝くフレームが露出し、マスクが収納され、額の角が鬣のように展開してツインアイが発光する。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
そしてスラスターを噴射して飛び出し、マグナムをバックパックにマウントしてバックパックのビームサーベルを抜き放つとギラーガに切り掛かるが、ギラーガは斬撃をかわして一気に距離を置き展開したユニットからビットを放って隼人に飛ばす。
隼人は向かってくるビットをビームサーベルで切り払い、スラスターを噴射して飛び出した。
そして背中よりブラスタービットを射出してギラーガに向けてビームを放った。
ギラーガはビームをかわしていくと、スピアから鎌状のビーム刃を出して隼人に切り掛かる。
「ちっ!」
隼人はビームサーベルを振るって刃が交わるとスパークを起こした。
するとギラーガは強引にスピアを振るってビームサーベルを弾き飛ばした。
「っ!」
そしてスピアを勢いよく振り下ろすも、とっさに左腕のビームトンファーを前に出して攻撃を受け止めた。
「く、くそっ!」
隼人はギラーガを押し返すと右手にエクスカリバーを展開して中央から切り離して二刀流にするとギラーガに切り掛かる。
ギラーガはスピアを振るうが、隼人は上に飛び上がってかわし、右手の方のエクスカリバーを振り下ろしたがギラーガはスピアを半分に切り離して左手の方で受け止めた。
そしてギラーガが隼人を強引に押し返したが、次の瞬間隼人は一気に飛び出した。
「もらったっ!!」
そしてエクスカリバーを勢いよく振るった―――
「っ!?」
そして脳裏に何かが走り、隼人はとっさに軌道を変えてギラーガを切り裂かなかった。
「い、今のは・・」
隼人は震える声で後ろを向き、ギラーガを見る。
「ま、まさか・・・そんな」
そして形状を維持したままバンシィのサイコフレームの輝きが失っていく。
「颯・・・なのか・・・?」
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トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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