BIOHAZARD ~WITCHES HUNT ~ prologue 〜夜会〜
[全1ページ]

2013年 6月30日 中国・蘭祥―――

 

幾度もの違法建築工事で建物を無秩序に増築する方法で形成されたビル廃墟群が広がるこの街は、今や混沌の真っ只中にあった。

街の至る所から炎が上がり、一部の建物は既に崩れ落ちて、瓦礫の山と化した場所すらある。

その日は雲ひとつない晴天の星空だというのに、街中を覆い尽くすように立ち込める黒煙と、それとは別に青みがかった紫色の煙…そして街中に響き渡る阿鼻叫喚の声と無数の発砲音が、この街に広がる“地獄”を演出していた。

 

そんな地獄絵図状態の街を一望できるマンションの屋上で、ラルク・レッドフィールド率いるBSAA(Bioterrorism Security Assessment Alliance)の精鋭レンジャー部隊『特殊戦略海兵隊』通称C.S.S.M(Corps special strategy Marines)デルタチームは、周囲を取り囲む不気味な仮面を付けた武装集団を相手に、文字通りの決死の戦いに挑んでいた。

 

長年放置されていたせいで屋上の転落防止の柵は錆び付き、かつての住民達による違法建築で廃材で造られた掘っ立て小屋がいくつも立ち並んでいたが、ラルク達は器用にも、その小屋やその周りに散らばるスクラップをバリケードにして敵の銃撃を防ぎながら、反撃の銃弾を返していた。

 

「くそ! まるでキリがねぇ!!」

 

くせ毛の混じった金髪の左半分だけを迷彩柄のヘアバンドで上に上げた特徴的な髪をかき乱しながら、舌打ち混じりで、C.S.S.Mの制式採用銃である突撃銃 H&K XM8のマガジンを手早く交換するラルクの隣では、豊かなオレンジがかったロングヘアに、この殺伐とした修羅場には不釣合いに映る白いウサギ耳を生やしながら、M203グレネードランチャーとドットサイトの付いたM4カービンから5.56x45mm NATO弾の弾幕を放っていた。

 

「くっ…ここまで劣勢だとやっぱりストライカーユニットが恋しくなるなぁ」

 

「無い物を願ったところで、この状況を打開出来るわけじゃないぞ。 シャーリー」

 

シャーリーと呼ばれた彼女は銃撃を止めて、敵の銃撃から身を隠しながら、髪をかきあげて己を落ち着かせる。

 

「わかってるさ、ラルク。しかし、ジュアヴォ共も容赦ないよな。 精鋭とはいえBSAA隊員数人とウィッチ2人…それもストライカーユニットもない状態に対して、あれだけの大軍で総攻撃しかけてくるなんてさ」

 

「それだけ俺達に、この先へ進んで欲しくない理由があるって事なんだろ?」

 

ラルクはそう言いながら、シャーリーと入れ替わるようにバリケード代わりの廃材の影から顔を覗かせてXM8の引き金を引く。

同時にラルク達の立てこもるバリケードへと迫っていた敵の一人の頭部が吹き飛ばされて、地面に倒れ、その直後燃え上がるようにして灰となって消え去った。

 

「シャーリー、忘れちゃいねぇだろうな? この任務無事に成功させたら、たらふくステーキ奢ってくれるって」

 

「ああ! 501の皆を助けだして、『ネオアンブレラ』を叩き潰したら、一緒に休暇貰ってアメリカに帰ろうぜ! そしたら、約束通りとびっきりのカリフォルニア産牛肉ステーキを腹一杯食わせてやる!ウマすぎて腰抜かすなよ!」

 

「Excellent! だったら尚更、こんな雑魚共相手に何時までも足止めなんかしてらんねぇな!!」

 

お互いを激励するようにラルクとシャーリーがそう言った直後、2人の目の前にあったバリケードの一部を成していたプラスチック製の板が大穴を空けて真っ二つに折れた。

その銃弾が飛んできた方向に目をやると一行のいるマンションより3階分程高い隣の建物の屋上から、敵勢力の一人が固定式機銃であるブローニングM2重機関銃で攻撃してきたのだ。

落雷のような銃声が辺りに響き、続いてラルク達の隠れているバリケードが見るも無残に削られるように破壊されていく。

 

「やばい! シャーリー、バック!バック!」

 

「に…逃げろ!」

 

二人は叫びながら、XM8とM4をそれぞれひっ掴むと、慌てて崩壊寸前のバリケードから離れ、背後に建っていた小屋に目掛けて全速力で走りだす。

だが、2人を追うかのように、機銃弾が次々とコンクリート製の床を貫通し、その弾痕は見事に2人の歩いた後を沿うようにして襲い掛かって来る。

 

「ラルク急げー! このままじゃ2人共、真っ二つにされちまうぞ!!」

 

「くそぉ! こんな所で死亡フラグを回収しちまうのかぁぁぁぁ!!」

 

悲鳴を上げながら、全速力で逃げる2人。

だがその2人を嘲笑うように機銃弾の弾幕は2人の数メートル背後まで迫りつつあった。

その時…

 

「いや、死亡フラグとか云々言ってる暇があるなら、もっと速く走れよ!」

 

ラルクとシャーリーの耳に別の男のツッコむ声が響いてきた。

同時にあれだけ容赦なく襲いかかっていた機銃弾の雨が突然止まった。

ラルクとシャーリーが振り返ると、向かいのビルの屋上では頭を吹き飛ばされた敵が固定機銃にもたれ掛かって事切れていた。

 

「今のうちだ2人共! こっちだ!!」

 

先ほどと同じ声が振り返っていた2人の直ぐ後ろから響く。

見ると、2人が目指そうとしていた小屋の窓から突撃銃 H&K G36Kを構えたスキンヘッドに長身の黒人青年が覗かせていた。

 

「急げ! ぐずぐずしてると、またあのM2に機銃手がついてしまうぞ!!」

 

黒人青年の声に促されて、ラルクとシャーリーはなんとか小屋の中へと逃げこむ事ができた。

同時に黒人青年の言葉通り、別の操者がついた機銃からの弾幕攻撃が再び開始された。

 

「「た…助かったぁ〜〜〜…」」

 

「シャーリー、ラルク。 大丈夫?」

 

なんとか攻撃を免れて、一先安堵の息を吐くラルク達の前に、黒人青年の影から小麦色の肌に黒いツインテール…そして黒豹の耳としっぽを生やした小柄な少女が顔を出してきた。

 

「ルッキーニ。 お前無事だったのか?」

 

「うん。 ハリーと一緒だったから大丈夫だったよ〜♪」

 

「…だからその呼び方はやめろ。 それより、この小屋の下に下階に続くハシゴがあった。 今、リードとクチロが退路の確保の準備に入っている」

 

ルッキーニと呼ばれた少女がニコニコと笑いながら話すのに対し、それにやんわりとツッコミを入れながら、ハリーと呼ばれた青年…ハリス・J・ブライアントは小屋の窓からG36Kを覗かせて、外にいる敵を狙撃した。

 

「そうか…あれ? ルッキーニ。 お前メインアームのM4はどうしたんだ?」

 

シャーリーは、ルッキーニの姿を見て問いかける。

彼女の言うとおり、今のルッキーニの手にはサイドアームの自動拳銃 ベレッタ92Fしかなかった。

 

「うじゅ〜…ジュアヴォとの戦闘中に壊れちゃったの〜…」

 

「えぇぇ!? マジかよ〜。 参ったなぁ〜」

 

この激しい銃撃戦の中をハンドガンだけでくぐり抜けるのはかなりキツい。

しかし、今更本部に頼って代理の武器の補給を寄こさせる事もできない。

というよりもシャーリーやルッキーニの所属する組織は本部すら無い状況にあるのだ。

 

「しゃあねぇ、ルッキーニ。だったらこれ使いな」

 

そう言いながら、ラルクは背中に背負っていたショットガン フランキSPAS12を抜くと、12ゲージ弾薬と共にルッキーニに差し出した。

 

「え〜!? 私、ショットガンなんて使った事ないよ〜」

 

「心配すんな。 いいか、銃なんてあやとりと同じ。 やってみて覚えるもんだぜ。 なんだったら腰だめで撃っても構わないぜ “下手な鉄砲数撃ちゃ当たる”さ!」

 

「うじゃーーーーー!! 私下手じゃないよ! これでも十発十中なんだからね!」

 

ラルクの言葉を聞いて、ルッキーニは即座に頬を膨らませ、抗議の色を示した。

すると、そんな彼らの和気藹々なやり取りに「無視するな!」とツッコミを入れてくるかのように、小屋の周りを取り囲む敵からの銃撃がより一層激しくなった。

 

「お前ら! 俺一人に戦わせてないで、少しは手伝えよ!」

 

すると、一人銃撃戦を交わしていたハリーが痺れを切らすようにラルク達に抗議の声を上げた。

 

「あっ、すまねぇハリー」

 

「いやあ、悪い悪い」

 

ラルクとシャーリーは謝罪しながら、ハリーの隣に立って、銃撃を開始した。

するとルッキーニも手渡されたショットガンにぎこちない手つきながらも12ゲージ弾を装填して、戦線に加わる準備に入る。

だが、その時だった。

 

ラルク達の耳に銃撃音や爆音とはまた別に、何かが高速で回るような音が、どんどん近づいてくる。

 

「おいおい、これはまさか……」

 

全員が満場一致で同じ事を想像し、青ざめる。

ラルクが恐る恐る、後ろを振り返ろうとした次の瞬間、背後に立ち並ぶビルの合間から一機の軍用ヘリコプターが姿を現した。

UH-1C イロコイと呼ばれるそのヘリコプターには、ガトリングにミサイル、さらには重機関銃という地上の歩兵にとっては、最悪の三連装を武装しており、機体の側面には赤と白の八角形のエンブレムが施されていた。

さらにそのヘリはガンシップとしての用途の他に敵部隊の増員輸送用も兼ねているのか、パイロットや機銃手の他に複数人の仮面を付けた男達を乗せていた。

 

《Charlotte E Yeager!Francesca Lucchini!?投降!?个人都拍死了(シャーロット・E・イェーガー、フランチェスカ・ルッキーニ。投降しろ!さもなくば全員射殺する!)》

 

ヘリからはシャーリーとルッキーニに向かって、ヘリのパイロットの声らしき投降の呼びかけが響き渡る。

その様子から見て、敵の狙いはシャーリーとルッキーニであると察する事ができた。

 

「やれやれ。 ネオアンブレラの奴ら、是が非でも“ストライクウィッチーズ”全員分の血液を揃えるつもりでいるらしいな」

 

「残るはシャーリーとルッキーニの血だけだからな。それが連中の手に渡れば、いよいよ奴らが待ち焦がれている“希望”が復活するって寸法…だろ?」

 

ラルクがそう言いながらシャーリーの様子を伺うと、シャーリーはどこか不敵な笑みを浮かべていた。

 

「上等。 そっちがその気だったら、こっちだって絶対に渡してなるものか!」

 

シャーリーの強気な言葉にルッキーニも頷きながら便乗する。

 

「そうだよ! だれがあんな化け物共なんかに投降なんてするもんか! べ〜っだ!」

 

今、彼女達は義憤に燃えている…かつて『ウィルス兵器』と『有機生命体兵器』という2つの魔の産物をいくつも世に送り出し、世界を脅威と混沌の渦中へと引きずり込む事となった国際的巨大製薬企業『アンブレラ』…

その名を継承し、再び世界を生物兵器の恐怖のどん底へと引きずこもうとする地下組織『ネオアンブレラ』に対して。

既に世界は幾度と無くバイオテロに見まわれ、その都度多くの人命が失われる事となった。そして、そんな悲劇とは裏腹に、皮肉な事だがバイオテロが横行する度に世界の軍事産業は大幅に潤う結果となっている。

そして、それに味をしめた邪な者達が己の利益の為に新たなバイオテロを起こす…そんな悪循環を好き放題させてなるものか。

命を蔑ろにする愚かな悪党達に対して溜まりに溜まった怒りと共に、国際連合平和維持軍第501統合戦闘航空団 最後のメンバー…シャーロット・E・イェーガーとフランチェスカ・ルッキーニが今こそ正義の鉄槌を――

 

「よしっ! ラルク!ハリー! 逃げよう!」

 

そんな度胸は無かった…

 

「「ってなんでだよ!?」」

 

即座にツッコむラルクとハリー。

 

「だって向こう戦闘ヘリで、こっちはストライカーユニットもないんだぜ! そんなもん勝てるわけねぇだろ!!」

 

「おいおい! 今の台詞とか地の文から見れば、ヘリ撃ち落とすぞって期待しちゃうだろうが!?」

 

「なんだよ“地の文”って…?」

 

思わずメタ発言をしてしまうラルクにツッコミを入れるハリー。

次の瞬間、ローター音に混ざって銃声が空中から聞こえてきた。それと同時にラルク達の真上から上空を一直線に弾丸が駆け抜け、その瞬間、隠れていたスラム小屋の壁や天井は粉々に粉砕された。

 

「や…やばい! 全員、頭を出来る限り伏せろ!」

 

ラルクが叫ぶと同時にヘリが倒壊した小屋の頭上を通過し、4人はとっさにその場に伏せた。

もし小屋から逃げ出そうとすれば、即座に外で待ち構えている敵の一斉掃射か、ヘリの機銃で蜂の巣にされている事だろう。

激しい猛攻にラルクがシャーリー達に向かって思わず悲痛な叫びを上げる。

 

「お…おい! シャーリー! ルッキーニ! お前らの得意のなんだっけ…えっと…防御シールド!防御シールドでなんとかならないか?!」

 

「だから前にも言っただろ! “防御シールド”と“固有魔法”はストライカーユニットを装着しないと発動できないんだって! 地上で私達が使える魔力といえば重い銃火器を扱える事くらいしかないんだってば!」

 

ヘリからの機銃攻撃は一向に収まる事を見せない。

オマケにこの空中支援に勢いづいた小屋を取り囲む敵からの銃撃も一層激しくなっており、現在の戦況は明らかにラルク達側の不利であった。

 

「くそぉ! なんとかしないと…このままじゃ…」

 

ラルクは頭上を激しく飛び交う銃弾の嵐から身を守り、必死にこの現状の打開策を練るがいい案が全く思いつかない。

そうしている間にも敵部隊は少しずつラルク達のいる小屋へ歩を進めてくる。

最早、万事休す…っと思われたその時だった。

 

どこからかボン!という音が聞こえてきたと同時に、ラルク達の頭上に1発の弾頭が飛来し、軌道を垂直に保ったまま上空にいるヘリに向かって飛んでいった。

すると弾頭はヘリの数十メートル手前の距離まで飛翔したところで、続いて二段目の推進用ロケットに点火して一気にその速度を加速させた。

 

「RPG!?」

 

その特徴から見て、直ぐにそれがロケット弾であるとラルクが察した直後、弾頭がヘリに命中し爆発した。

弾頭内部に詰まっていた火薬により、ヘリが大爆発を起こす。さらにミサイルや機関銃を重武装していた事が災いし、それらの多量の弾薬を誘爆させた。

プロペラは吹き飛び、さっきまでラルク達を追い詰めていた重機関銃が操手ごと空高く舞い上がる。ヘリに搭乗していた敵の増援達も爆発に巻き込まれ、火だるまとなりながら爆風で次々と地上に落下した。

それを見た地上の敵部隊も蜘蛛の子を散らすのように一時撤退を図り、この場を離れていった。

そして吹き飛ばされたプロペラが屋上に落下し派手な金属音を上げた時には、ヘリは燃え盛るスクラップと化して、ビルの真下へと墜落していった。

「うっわぁ〜…さすがCA○COM作品製のヘリの墜落率は高けぇ〜な。おい」

 

「まあ、CA○COMって言ってもこれはその二次創作だけどな」

 

「いや、だからお前らそういうメタ発言はやめろって…」

 

ラルクとシャーリーのやり取りにツッコミを入れつつも、ハリーは、突然の助太刀に戸惑いを隠せないでいた。

 

「フェレナンドやロンのチームは別行動だし、極東支部の支援部隊はターチィへ向かった筈…だとしたら一体誰が…」

 

ハリーがG36Kを構えて警戒しながら立ち上がろうとした時、一行の耳に一つの足音が聞こえてきた。

まさか敵部隊がまだ残っていたのかと、ラルク達は慌てて崩れ落ちた小屋の残骸を影にしてそれぞれの銃を構えながら迎撃の体勢を取り直した。

息を飲みながら銃口を、足音が聞こえてくる屋上の一角にある別の小屋の影に向かって構える4人。

だが、小屋の影から現れたのは敵部隊でもBSAA隊員でもない意外な人物だった。

 

「ったく、なんでお前らと出会うのは、こんな修羅場の真っ只中ばっかなんだ? 死神にでも惚れられてんじゃねぇのか?」

 

そう言いながら、弾頭のない状態のロケットランチャー RPG-7を構えてラルク達の前に歩み寄ってきたのは、茶色いスポーツ刈りの髪型に黒い傭兵服姿の青年だった。

その青年の姿を見た時、ラルク達は目を見開いて驚く。

 

「ジェイク!? もしかしてジェイクなのか!?」

 

「おいおい…さっき会ったばかりなのに友達みてぇに馴れ馴れしく呼びかけんじゃねぇよ…」

 

ラルクは目を輝かせながら、呆れるように肩をすかすジェイクと呼ばれた青年に駆け寄っていった。

 

 

その様子を密かに見守る一人の女性の姿があった…

ラルク達のいるビルの様子がよく見渡せる場所にあるそこから数百メートル程離れた高層ビルの屋上。

真紅の服とスレンダーなズボンに身を包み、黒いショートカットの髪型が特徴の妖艶な雰囲気を漂わせながら、女性…エイダ・ウォンは双眼鏡越しに再会を果たし、激しく肩を叩くラルクを迷惑そうに払いのけようとするジェイクの姿を見て、微笑を浮かべた。

 

「ようやく合流できたみたいね。 ジェイク・ミューラー…そしてラルク・レッドフィールド…」

 

エイダは双眼鏡を仕舞うと共に立ち上がりながら、一人静かに語りだす。

 

「これから、貴方達はそれぞれ知る事となるわ…C-ウィルス…そしてネオアンブレラが掲げる『魔女狩り《ウィッチーズ・ハント》計画』の真実を…」

 

呟きながらエイダはラルクの後ろにいるシャーリーとルッキーニの姿を捉えた。

 

「そして彼らをその“真実”へと導く事こそが、“ストライクウィッチーズ”…貴方達の役目よ」

 

2人を一瞥したエイダが次に空に浮かぶ満月を見上げてみた。

摩天楼の上に浮かぶ月は黒煙が雲のようにかかり、本来月の固有色である黄色や、稀にその色彩を変えて夜空を彩るオレンジでも青でもない…真下に広がる修羅場を体現したような灰色に映っていた。

 

「不気味な月…魔女や怪物達が夜会をするにはピッタリね…」

 

エイダは今、この街を覆い尽くす混沌を比喩するかのように呟くと、懐から愛用武器であるフックショットを取り出し、それを近くのビルの壁に向けて撃ち放つと、次の瞬間には空高く舞い上がり、悲鳴と銃声が交差する混沌の大都会の合間へと消えていくのであった…

 

 

―――これはひとつの悪しき者達と、その手によって生み出されたウィルス兵器の作り出す“混沌”の中で出会った兵士と魔女達の成す物語である。

説明
史上初!? 、空前絶後!?な『ストライクウィッチーズ』と『バイオハザード』のクロスオーバー小説。
ストパンなのに空戦じゃない!? バイオなのにギャグあり!? いろんな意味で前代未聞な異色の作品ですが、よろしくお願いします(ちなみにpixivでも連載やってます)。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2391 2366 0
タグ
BIOHAZARD ストライクウィッチーズ バイオハザード6 クロスオーバー オリキャラ 舞台は現代 

charleyさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com