中二病でも変である 5
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【注意】これは『中二病でも恋がしたい!』第5話、『束縛の・・・十字架(ハード・ステディ)』のパロディネタです。

未見の人はネタバレな可能性もあるので気を付けてください。

 

 

【誤植・・・?】

今、勇太と六花は担任である九十九七瀬先生に言われて職員室に来ていた。

 

 

七瀬「あまりにも成績が悪いので、数学の成績に言われちゃったのよ。『同好会を許可したから』、だーって」

 

 

六花「申し訳ない。向こうの試験の0進法が身体から離れない」

 

 

そう六花はこの前の中間試験、異常にやばい点数を取ってしまったので呼ばれたらしいとこの時勇太は初めて知った。なにせ六花に無理矢理連れて来られたから事情は良く知らないのだ。

と言うか、七瀬先生。この前、六花を家に送り届けさせたりと俺を六花と一緒にさせたがるのは何故ですか、と勇太はその時思っていた。

 

 

七瀬「でも1年の中間試験で、2点って言うのは無いと思うなー」

 

 

その時、勇太ははっとなった顔で真面目な口調で言う。

 

 

勇太「2点?」

 

 

六花「あぅ……。ななちゃん、酷いよー」

 

 

と、六花は既に涙目である。

 

 

七瀬「ごめん、ごめん! うっかり口滑らしちゃったー」

 

 

「絶対、うっかりじゃないよな?」と笑顔で手を合わせながらぶりっ子のポーズを取る担任を見ながらそう言う勇太。

 

 

七瀬「他の教科は大丈夫だから、ちょっと頑張ってみて?」

 

 

六花「任せて。――――――明日から頭脳を高める」

 

 

それは教科じゃなくて強化だと思う勇太。

 

 

六花「ついでに理性も吹っ飛ばす」

 

 

それは狂化だ、と言う前に

 

 

七瀬「本当? じゃあ、理性も吹っ飛んでいるのならば、余裕で出来るわよね? 私も出来たし。

じゃあ、期末試験で赤点取るようだったら同好会は解散させます。数学の先生に言っておくね。

良かった、六花ちゃんがやる気になってくれてー」

 

 

終始困惑の表情を浮かべる六花と共に、職員室を出る勇太。

 

 

六花「ユウタ」

 

 

勇太「どうした?」

 

 

六花「ど、ち……どうしよう!?」

 

 

……。

勇太としては先生の、狂化して点数アップさせたと言うのが気になって居たのだった。

 

 

【謎の効果……?】

勇太「おーっす」

 

 

と、六花と共に『極東魔術昼寝結社の夏』と書かれた部室の扉を開ける勇太。

 

 

森夏「あら、富樫君? いらっしゃい、待っていたわよ」

 

 

早苗「不本意ながらも、偽モリサマーに同意するデース。待ち構えていたですよ、ダークフレイムマスター」

 

 

そこに居たのは色っぽい瞳でこちらを見つめる森夏と早苗の姿だった。

 

 

勇太「何なんだ、これは!」

 

 

 

いきなりの状況に困惑する勇太。

 

 

森夏「あら、何だって良いじゃない? それとも私は好みじゃないのかしら?」

 

 

早苗「ふふふ、ダークフレイムマスターは貴様のような腐れ一般人なんか好みじゃないに決まっているデース」

 

 

そう言いながら服をはだけながら、勇太へと迫る森夏と早苗。

 

 

六花「むっ……? 何か白と黒の獣の体内で錬成されし錬成薬の匂いがするぞ?」

 

 

勇太「えっ……?」

 

 

そう言いながら勇太は花をくんくんと嗅ぐと、確かに牛乳の匂いがする。そして机の上には、

 

 

『発情ミルク100%! 気になるあの娘を落とすのには最適!』

 

 

と書かれているミルクがあった。

 

 

勇太「これか……。どこから持って来たんだよ」

 

 

と不審がる勇太だった。ちなみに20分ほどしたら2人は元に戻りました。[newpage]

 

 

【神頼み・・・?】

今、勇太達『極東魔術昼寝結社の夏』の5人は六花の赤点回避のために、なぜか近くの神社に来ていた。手を合わせる六花と早苗。

 

 

六花「邪王真眼によって命じる。その魂と肉と骨、全てを結集し数学の試験に置いて赤点を回避させよ」

 

 

早苗「デース」

 

 

真剣な表情で神頼みする2人を見ている勇太、くみん、森夏の3人。

 

 

勇太「いきなり神頼みかよ……」

 

 

六花「頼んでなどいない! 邪王神眼によって命じている」

 

 

早苗「デス!」

 

 

勇太の小さな声にそう応じる2人。

 

 

森夏「だいたいあんたは中坊でしょ? それより自分の受験の心配をしなさいよ」

 

 

早苗「フフフ……。既にお前らの居る高等部への推薦は決まっているのデース」

 

 

その言葉に、「ふっ……、あんたがー?」と疑いの目線を送る森夏。

 

 

森夏「妄想もたいがいに――――――――」

 

 

くみん「嘘じゃないよ? デコちゃん、成績は学年トップだーって聞いた事がある」

 

 

森夏「……嘘? こいつが、学年トップ?」

 

 

早苗「フフフ……。ゲフフフフフフフフフ!」

 

 

森夏・勇太((何かが……間違っている?))

 

 

そう言って、森夏と勇太の2人は賽銭箱にお金を入れる2人。そして手を合わせる2人。

 

 

森夏・勇太「「どうか、中二病を治して頭脳をちゃんと活かしてください!」」

 

 

早苗「どう言う意味デスか!」

 

 

【富樫家・・・?】

樟葉「あれ……? お兄ちゃんは?」

 

 

と、富樫勇太の妹、富樫樟葉は兄の姿が居ない事に気付いた。

 

 

母「六花ちゃんの所♪」

 

 

樟葉「へっ……? ふーん……」

 

 

そんな樟葉の様子を見て、勇太の母がニコリと顔を作って樟葉に近付く。

 

 

母「何、何? 気になる? 覗き行っちゃう?」

 

 

樟葉「何で? 別に気にならないよー」

 

 

母「どうして? 思春期の男女だよ? 「このままじゃ樟葉のお兄ちゃん、あの泥棒猫に取られちゃーう」的なの無いの?」

 

 

樟葉「別に……。もうそんな事、言っているとパパに怒られるよ?」

 

 

そう言いながら、樟葉は耳に潜めた受信機に集中する。

 

 

別に樟葉はお兄ちゃんの今の状況は気にならない。

勇太の服の襟の後ろには発信機を付けて音声が拾えるようにしてあるし、六花の家には総勢60を超える隠しカメラをセットしておいた。抜かりはないし、別に不安に思うような事は無い。

 

 

母「さっきジャカルタに電話したら、『おぅ。覗いてこい? 覗いてこい?』って、言ってたもん♪」

 

 

樟葉「全く……。この夫婦は……」

 

 

わざわざそんなリスクを冒さなくても隠しカメラで監視すれば済む事でしょう、と思う樟葉だった。

 

 

【台所・・・?】

勉強を逃れようとする六花の強い圧力に負けた勇太は六花の家の居間で休憩を取っていた。

 

 

勇太「お姉さん、まだ帰ってないんだな?」

 

 

六花「……うん。

ユウタは何を飲む?」

 

 

テーブルの上に置かれた食べかけの朝食のような物を見る勇太。そこには哀愁が感じられる。

 

 

六花「ユウタ……?」

 

 

勇太「へっ……? あぁ、何でも良い」

 

 

そして台所でポットを沸かす六花の元へ近付く勇太。

 

 

六花「ドクダミ茶、ノミジュース、カバノマナ茶?」

 

 

勇太「どう言うラインナップだ?」

 

 

そう言いながら水洗い場で残った皿を洗い始める勇太。

 

 

勇太「水に漬けておかないと汚れがこべりつくぞ? ……洗剤借りるな」

 

 

そう言って洗う勇太を見て、驚きの表情をしながら六花は近付く。

 

 

六花「どうして洗う?」

 

 

勇太「どうしてって……。汚れてるし……、まぁ、他にする事も無いし」

 

 

そう言う勇太を悲しげな瞳で見つめる六花。攻撃の構えに移る六花を勇太はたしなめる。そして、

 

 

六花「……ありがとう」

 

 

勇太「なんだ、礼を言うのが恥ずかしかったのか?」

 

 

そうからかうように言うと、六花は顔を真っ赤に染めて攻撃に移る。

 

 

六花「ばーか、ユウタ」

 

 

勇太「はいはい。お前にだけは言われたくない」

 

 

そして携帯電話を交換し合う2人。

……良い雰囲気になって行く2人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

樟葉「もう、何してんのよ――――――――、お兄ちゃんは!」

 

 

そんな兄の声を聞きながら、樟葉は1人自室、壁や床に勇太の写真を張り付けた部屋で枕に顔を押し付けながらそう悶々とした感情の中、そう言っていたのだった。

説明
【注意】これは『中二病でも恋がしたい!』第5話、『束縛の・・・十字架(ハード・ステディ)』のパロディネタです。
未見の人はネタバレな可能性もあるので気を付けてください。


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