※サークルチケットとは 同人誌即売会において、サークル参加者はその都合上一般参加者よりも早く会場入りしてスペースの準備をする事が求められる。かといって必要以上に正規の時間以前の出入り口を開放すれば、当然のことながらそこから不正に会場内に入場する一般参加者もいるわけであり、そういった状況の整理のために使われるのが、事前にサークル参加者やプレス関係者に流布される通行証、あるいは入場チケットである。これらはイベントへの参加抽選合格の連絡などとともに事前に郵送されている。1サークルあたりに発行されるチケットの枚数などはイベントなどの規模によって2〜3枚が平均的であり、サークルの活動規模(或いは、メンバーの積極性)によっては全て使ってしまう場合もあれば、何枚か余る場合もある。イベントによっては、入場証がトートバッグの形を取っていたり、団扇だったりと実用的な小物であることもある。コミックマーケットなどの大規模イベントにおいては、一般参加ながら早く入場し、有名サークルの部数限定の新刊等を確実に確保する、などの思考から、こういった余剰のサークルチケットをネットオークションなどで販売に回し、その結果”不当に”爆発的な利益を上げることができる、という問題が取り沙汰されたりしている。こういった問題が行き着くと、サークルチケットを獲得するためだけのダミーサークルなども作られるようになってきて、コミケなどでも問題になった。最近は、サークルチケットのネットオークションなどでの取り引きを禁止し監視する、などといった様々な対策が講じられてきている。本来、サークル準備のために「例外的に早めの入場を認めた」というのがサークル入場であり、そのための道具でしかないはずのチケットがここまでの存在になり得ている事は、同人誌即売会というものが潜在的に持つ大きさ、底の深さなどの一面とも言えよう。 |