マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 十九話 風雲、帝都城!
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マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START

 

 

十九話 風雲、帝都城!

 

 

 

アスカ SIDE

 

 

「ううっ・・・おっさんが・・・」

 

頭に4本の角みたいな髪型したおっさんが笑顔で近付き抱きしめられる

引き締まった胸板に顔を当てられ服を通して汗の匂いがした

俺にはそんな趣味はない、一応常識を持っているぞ

抱きしめられるなら香月博士ならいいかもしれないが、あの人自分より年上が好みだよな

社だったら逆に抱きしめてやりたいが、やったら犯罪だろ

 

「・・・きません・・・」

 

「医・・・判断では・・・・・目覚め・・・」

 

んっ?

誰が近くで喋っている?

どこかで聞いた声だな・・・?

 

「真那さん、目を覚まします」

 

目を覚ますとパイロットスーツを着て「なに、人の顔ジロジロと見ている」と言いたそうなメガネを賭けた女性と嬉しそうに見ている日本帝国国務全権代行征威大将軍様がおられました

 

「・・・で、で、で、DE、DE、DE、殿下!?」

 

「はい」

 

ニッコリと笑顔で返され逆に恥ずかしい

この笑顔があれば、あと五年は戦える、あの笑顔はいいものだ!とどこかの大佐みたいに言いたくなる

本人の目の前では言わないけど

 

「・・・京都以来でしたね」

 

「はい、あの時はすいません」

 

「別に構いません、事情があっての行動と思っています」

 

「ありがとうございます・・・・・・ちょっとお聞きしたいことがあるのですが」

 

「なんですか?」

 

最初から疑問になっていること、殿下がいれば分かるのだが聞いておかないと自分自身が納得しなかった

 

「ココは帝都城ですか?」

 

「そうだ」

 

窓を見ると森に囲まれその奥に高い塀があり、さらに奥には赤い夕日に照らされる後ろ姿の赤い瑞鶴が見えた

二人を見ると頷かれ、深呼吸して目を閉じる

 

 

 

拝啓、元の世界にご健在と思われる父上、母上

亡くなってからすぐに別世界に送り込まれ、BETAと呼ばれる人類に敵対的な地球外起源種という化け物と戦う日々に明け暮れています

毎日が元いた世界と違い初体験の連続で戸惑いながらも奮闘中です

そして生まれて始めてこの世界の日本に拉致されてしまいました

一様、人間らしい扱いされているようで、先ほどまでベッドに寝かされていたようです

たぶんこの後、質問攻めという刑の執行されるのでしょう

向こうでも頑張りますので、どうか体調管理には気を付けてください

桜咲アスカより

 

 

 

心の中で届くはずも無い手紙を書き終えて再び目を開けた

ここは素直に従うしかないというか、さっきから殿下が期待の眼差し向けられているんですけど

あとメガネを掛けた人はどこかで見た人と似ているような・・・?

 

「殿下、目覚めたと聞いてきましたが」

 

突然ドアが開けられ、グレン○イザーの髪型をした男性が現れた

見た瞬間、体温が急激に下がり脈が速くなる

 

「あっ・・・突然抱きついてきた人・・・」

 

目の前がブラックアウトし力尽きた

 

 

アスカ SIDE END

 

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仙台基地 SIDE

 

 

仙台基地オルタネイティヴ4特別区画の地下試験場には何本ものコードに繋がれたMK57中隊支援砲を構えるサンダーボルトUがいた

その構えられているMK57中隊支援砲の銃身は3つに展開しプラズマを迸りながら回転を始める

 

「回転式電磁投射砲、電圧正常、目標回転数まであと30%」

 

「電力の供給は?」

 

「一番から四番までの全原子炉を供給しています」

 

「外部電力を回しなさい」

 

「了解しました」

 

さらに銃身が高回転され駆動音が力強く唸る

銃身を中心に眩しいほどの輝きを解き放つが、突然警告音が鳴り響く

すると銃身から煙が発生し、急激に回転が落ち始める

 

『回転停止を確認、作業員は直ちに消火活動せよ』

 

コードが抜き取られ展開された銃身と本体の繋ぎ目は溶け出していた

防火服を身に纏った作業員がインパルス銃・ホースで消火活動している中、ため息をつきながらファイルを眺める夕呼の姿があった

ファイルには砲弾自体に回転を加えてさらなる威力向上になる新しい電磁投射砲の設計図が書かれていた

 

「これで50パターン・・・」

 

「博士、消火完了しました」

 

「分かったわ、開発班は原因調査、あとで報告書をお願いね」

 

「ハッ!」

 

作業員が出て行くと同時に緑色のパイロットスーツを着たケニーが入ってきた

 

「ユウコちゃん、あの支援砲大丈夫なのか、次の作戦まで間に合うのか?」

 

「・・・次の作戦まで間に合わないわ、アンタには別なモノを用意してあるから」

 

「別なモノ?」

 

夕呼が端末機の操作を始めるとモニターには、さきほど実験していたMK57中隊支援砲が映し出された

 

「オイオイ、コレはただの支援砲で両方にドラムマガジンを付けただけじゃないか」

 

「見た目はね・・・でも性能はいままでの電磁投射砲より上よ」

 

「どうゆうこと?」

 

 

仙台基地 SIDE END

 

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アスカ SIDE

 

 

再び目を覚まし、ある部屋に案内されて立たされていた

目の前には殿下、横には赤い斯衛の制服を着た女性と同じ制服着た抱擁してきたおっさん

さらに周りを見れば顔に傷ありのヤクザみたいな怖い男性と光州・模擬戦で出会った彩峰中将

裁判所の中心に立たされている被告人はこんな感じだろう

そして香月博士と同様に一部嘘を入れて話した

 

「別世界の人間・・・」

 

「はい、この星とは違う歴史を歩んでいる世界です」

 

「にわかに信じられんが、別世界の技術力を見れば信じるしかないのう」

 

「電磁投射砲以外にも光学兵器が実用化されていたとは」

 

驚いてくれるのはありがたいが、元の世界(14年後)でも戦艦に電磁投射砲を搭載する計画やとある国でレーザーを作り出している

 

「我々の凌駕する力を使い、どうするつもりですか?」

 

日本帝国国務全権代行征威大将軍の名を背負う人の言葉は重く、全てを見透かすような目で見られて心臓を鷲掴みされているような感覚だった

そんな感覚を振り払い切り替えようと今の考えを喋り出した

 

「えーと・・・なんというか世界のためなどの大層な志でなく、今日を生きる仲間と未来へ繋げたいから力を使います・・・・・・」

 

なんか自己満足っぽい言い方だな

けどヴェーダを使えば世界征服とか裏から操れるが、政治・経済など知識は無いまた持っていたとしても今以上に自由が無いような気がする

 

「―――ほう」

 

「なるほど・・・」

 

納得している人もいれば、深く考えている人がいた

大体のことは話した、あなたたちの目の前いる人物はこの世界を凌駕する技術と世界を相手に戦える力を持っている

命の危機になったら全力で抵抗させて貰う

しばらく待っていると殿下が言葉を紡ぎたした

 

「・・・桜咲アスカさん、いえ((アスカ様|・・・・))、 この煌武院悠陽に力を貸してくれませんか?」

 

「はい?」

 

え?え?ええ〜?

日本の象徴である御方が、様付けで呼んでいたような・・・

なにか聞き間違いのはず?

 

「殿下、いまなんと・・・」

 

「アスカ様と呼びましたが?」

 

聞き間違いではありませんでした!!

そこ軍人二人、何ニヤニヤしているんですか!

あと先ほどメガネを掛けていた人、殺気を向けて刀を持たないでください

その隣の抱きついてきたガチホモなおっさん、「後で骨はひろってやる」と言いそうな顔をしてサムアップしないで・・・(T△T)

 

「殿下、しか「悠陽です」えっ・・・?」

 

「殿下――!!」(°□°;)

 

メガネ掛けていた人、真耶さんだっけ?

人の顔文字とらないでください

 

「悠陽様、「悠陽です」・・・悠陽さん、「悠陽です」・・・悠陽」

 

「はい」

 

「この力は簡単にパワーバランスを崩すことができ、一国家が独占すれば新たな火種になります。だからどの国も干渉できない四番目に入ったのです」

 

「強力な力を持てば周りに脅威になります。それを承知の上で力持つ責任を知るアスカ様にお願いをしているわけです」

 

・・・・・まいった

目の前にいる女性は、象徴になっても自国のために尽くそうとしている

なぜそこまで・・・と聞きたいが個人に関わる問題だ、せんさくはやめておこう

それとそこのおっさんトリオ、「もう答えは決まっているから早く言え」というニヤけた顔は止めてください

 

「・・・・・・微弱ながらも力を貸します」

 

「感謝を・・・」

 

うーん結局国に属してしまった

あれ?主導国だからあまり変わっていないような、むしろ正体を明かしただけじゃないのか俺?

 

「桜咲、斯衛に入らぬか?」

 

「はい?」

 

えーと、真耶さんと呼ばれた人、なにを言っているんですか

俺は話した通り、国連軍に所属していますよー

 

「それは名案ですね、斯衛から国連に出向したとなれば話が通り、帝国の摩擦も少なくなります」

 

香月博士が書き換えたから、さらに書き換えると辻褄が合わなくなるはず?

本人そっちのけで話が進められ、なんか嫌なムードが漂い始めてきた

顔だけ動かさず目を動かし部屋の状況を確認する

左に屋外に出られそうな扉あり、今の脚力ならどうにかなる

誰にも気配を悟られずに脚に力を込めた

 

「――ということにすれば大丈夫かと」

 

「そうですね――!?」

 

気づかれたが、体はすでに動いていた

扉にタックルする形で飛びだす

 

「現状はそのままでお願いします、あとの話はのちほど、では失礼します!」

 

強引に開けた扉を越え、そのまま外に飛び出るとビル3階ほどの高さにいた

体をひねらせ手足を地面に着けて着地、体が一瞬で痺れるが数秒で回復

走り出すと帝都城に警報が鳴り響く

 

「げっ、集まってきた」

 

「待てー今度こそ逃がさん、いくぞ!」

 

「「おうっ!」」

 

「あの時以来、編み出した技・ジェットス○リームアタック!」

 

「ちょ、ちょっとマジで!?」

 

三人が一列に並ばれ、先頭が刀(真剣)を持ち突撃されてきた・・・・・・お前ら真剣まで持ち出して捕まえる気はないだろ

普通は先頭を踏み台にして二人目を攻撃すればいいのだが、前に同じことをして二度と同じ手は通用しない

 

「だったら・・・」

 

先頭にいた人に回し蹴りで手に当てて刀は吹き飛ばされる

そのまま襟元を掴み盾にして二人目にぶつける

 

「俺を盾に使っただと!?」

 

「避けられない、衝突する!」

 

玉突きのように三人が沈黙する

さらに走り出すと足元に矢が刺さった

放たれた方向を見ると城壁には弓を持つ人、狙撃銃やRPG―7(携帯対戦車擲弾発射器)を構えるヤツらがいた・・・・・・本気で殺す気あり過ぎだろ!

 

「おとなしく捕まれ!」

 

「言動に辻褄が合わないから(汗)」

 

「ええい、京都で屈辱を払拭してやる、撃てぇーー」

 

「おい、そんな簡単な理由で撃つな」

 

矢は雨のように降り注ぎ回避、銃弾は足元に撃たれる

そしてRPG―7は地面にクレーターを作り上げ、あとで帝都城の庭の修理が大変だ

爆煙で姿を隠し近くの森に身を潜めた

 

「ったく、無防備な相手に重火器を使用するなんて馬鹿げている」

 

このままだと不利になる一方だ

でもどうする、連れ去られたとき持ち物は持っていなかった

あるとすれば今着ているパイロットスーツだけ

これだけで城壁を越えるとなると骨が折れそうだ

 

「はしごとか上れそうなものがあれば楽なんだけど・・・」

 

木の影から顔を出し見渡すが、なにも見つからない

城壁は重火器を構えた斯衛、地面には爆発に出来たクレーター・・・・・・

 

「もしかしたら、越えられるかもしれない」

 

危険な賭けだが、やってみる価値はある

森から飛び出し走り出す、城壁の斯衛に気づかれ銃を乱射されるが擦れる程度

そのまま城壁に向かうとRPG―7が放たれ近くで爆発

少し髪の毛が焦げたような匂いがするが気にしない

 

「この距離なら回避出来ない、落ちろぉぉぉぉ!」

 

言っていることが物騒だが、((わざと撃たれるようにタイミングを合わせた|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・))

ジャンプをしてRPG―7を回避し、脚が壁につくと同時に爆発で発生した爆風を利用して壁走りをする

城壁を登り終えると爆風が強すぎたのか帝都城周囲の町を見渡せる高さで、E○のように空中散歩していた

 

「ヤッホウォーーーイ!」

 

「と、飛んでいる!?」

 

「あれは吹き飛ばされただけだ」

 

空中散歩が終わり、重力に捕まり落下し堀にダイブ

水面に顔出し反対側へ渡り、城壁に振り向く

 

「あばよ〜、とっつぁ〜ん!」

 

「「「誰がとっつぁ〜んだ!!」」」

 

はい、ツッコミあざーす!

ずぶ濡れのまま夜の町を走り出す、このまま町の中を疾走すれば簡単に手出し出来ないはず、もしもドンパチを始めたら町が火の海になるが明白だ・・・・・・・・・斯衛に良心をもつ人いたか?

いやいや、可能性はゼロでも心配する人がいるはずだ

 

『いいかげんにお縄につけ!』

 

周囲に複数の赤い瑞鶴が舞い降り、サーチライトが向けられた

着地の衝撃で家の外に置かれていた植木鉢や家の瓦が飛ばされている

 

「・・・あっ、器物破損罪」

 

うわぁ・・・戦術機まで持ち出してきたよ

本気をマジと読むぐらいに俺を亡き者にしたいか斯衛軍

赤い瑞鶴は突撃砲で狙いを定める

 

『これで終わりだ』

 

「・・・げっ」

 

至近距離で撃たれると回避出来ない

体半分もぎ取られるか、木っ端微塵に吹き飛ばされるか、どちらか選ばなければならない

選ぶとしたら木っ端微塵のほうが苦しまずにいけるかも

ま、短い人生だったかもしれないが少しは充実していた

静かに目を閉じると悲しいBGMとともにスタッフロールが勝手に流されていく

人物の次は技術、音楽の順に下から上に向かって流れる

BGMが終盤に差しかかりスポンサーが表示され、最後にENDの文字が止まった

 

『伏せろ!!』

 

「えっ・・・?」

 

誰か声が聞こえたと同時に突撃砲だけを破壊されていく

呆然としながら見ていると目の前にサンダーボルトUが降り立った

そのサンダーボルトUは右肩のガトリングモーターカノンと大型弾倉は外され、右肩と一体型のMK57中隊支援砲が装備されている

背部にはバックコンテナが装備、上部には戦闘機などに乗せているレーダードームを搭載、両脚部はXAMW―24が逆手に固定されていた

 

「完成したんだ、サンダーボルトU」

 

『なんだ、あの戦術機は!?』

 

『あんな装備みたことないぞ』

 

驚きの声が聞こえる中、どこからともなくハロが手元に落ちてきた

 

「待タセタナ、アスカ!待タセタナ、アスカ!」

 

「助かった・・・」

 

サンダーボルトUはマニピュレータに乗るように動作を始める

マニピュレータに乗るとワイヤーに固定されたトランクを見つけ開けてみた

中身はいつもの制服が入っている

 

「あー来て早々悪いんだけど、このまま仙台基地に帰るぞ」

 

『ナニッー!?斯衛の熟女を拝めないまま帰ると言うのか!』

 

「だって、その((機体|サンダーボルトU))は射程外からの狙撃をメインとした戦い方で近接戦に向いていない、あと俺を確保したから目的は達したはずだ」

 

『大丈夫だ、斯衛の熟女と会うためなら接近戦だってやってやる』

 

香月博士、人選もの凄く間違っていますよ

それとどこかのゲームのような死亡フラグを立てたような・・・?

 

「武御雷2機、接近!武御雷2機、接近!」

 

「最新鋭・・・ということは・・・・・・」

 

記憶の中から赤い斯衛の服着たガチホモだと思われるおっさんと緑色をした長髪の女性を思い出す

京都の時に見た操縦技術と襲われたとき身体能力は侮れない

いくら狙撃に特化しても相手は格闘戦のプロで第三世代機の中でも最も近接格闘戦重視の機体だ、懐に入られてしまえば終わりだ

 

『待てぇー!桜咲を貰っていくなら、わしを倒していくがよい!』

 

なにこれ、婚約報告で花嫁側の頑固な父親に話したら気に入られず戦うみたいに展開されているんですけど!

 

「ケニー、このままだと危険だ、脱出するぞ」

 

『断る!』

 

「ええっ!?」(°□°;)

 

『データ照合、月詠真耶中尉・・・熟女と見た!これはナンパしないと失礼だ!!』

 

誰かブレーキのないF1カーを止めてください

それか燃料を与えないでください

そう考えているうちにサンダーボルトUの脚部から固定アームが展開され支えるように地面に固定

右肩と一体型のMK57中隊支援砲を構えると頭部は蓋のように開き、デュナメスと同じガンカメラが姿を現し狙撃態勢を取る

 

「ストップ!攻撃ストップ!」

 

慌てて止めようとしたが電磁投射砲に改修されたMK57中隊支援砲の砲身はプラズマを纏い激しく光り出す

MK57中隊支援砲から緑色の粒子が溢れ出て砲弾が放たれた

砲弾はソニックブームを発生させ武御雷の間を通り抜け夜空に消えていく

 

「ケニー、何でテストを終えて無い試作を持ってきているんだよ」

 

『使えるヤツがこれしかなくて・・・これ使えるな』

 

「それは良かった・・・いやいや不味いから!」

 

2機の武御雷を見ると、さきほどの狙撃に警戒して建物の影に隠れてしまった

無理もない、このMK57中隊支援砲はGN粒子が使われて性能と威力が桁違いだ

砲身自体に粒子コーティングされ今まで以上の電圧に耐えられ約20キロから狙撃可能で、弾にもコーティングされてGNソード並みの威力に仕上がってしまった

だがMK57中隊支援砲に搭載したドラムマガジン(GNコンデンサー)の粒子消費が激し過ぎて、せいぜい15発しか撃てない試作品だ

 

『掴まっておけよアスカ』

 

武御雷が遮蔽物に隠れながら接近し長刀を引き抜いた

支援砲は横に回すように後ろに格納され、脚部に装備されたXAMW―24を引き出す

そのまませめぎ合うが、この前の模擬戦で高周波ブレードの威力を知っているようにすぐに長刀を離し、両腕から00式近接戦闘用短刀が展開され斬り付けられる

 

「ケニー!」

 

装甲は浅く切込みが入りサンダーボルトUは後退をした

 

『Eカーボンじゃなかったら危なかった、本気を出すアスカ』

 

静かに頷き、マニピュレータから飛び降りた

何も束縛されないサンダーボルトUは残りのXAMW―24を持ち、赤い武御雷に向けて構える

 

『ほう〜立ち向かうとは、四番目は人員に優れていると思われる。おぬしの名は?』

 

『オレは熟女にしか名乗る名前はない!』

 

『なんじゃと?』

 

あの〜ケニーさん、初めて会った時に名乗っていませんでしたか?

二人が言い争う中、離れて見ているともう一機の武御雷が近付き月詠さんが降りてきた

なぜか敵対する意思は感じられない

 

「桜咲、今回は夜間演習として処理して貰った」

 

「そうですか・・・」

 

安心した、これ以上逃走劇を繰り返しても町を破壊したり、軍を混乱させるだけだ

さらに騒ぎを起こせば、帝国に言い訳出来ないだろう

 

「それと殿下から言付けだ、“写真”は綺麗だったのでお会いするときはよろしくお願いしますと言うことだ」

 

なん・・・・・・だと・・・!?(°□°;)

バカな、俺の黒歴史である写真は全てこの世界から消滅させたはずだ

たとえ残ったとしても仙台基地内にしか知らないはず

 

「―ポイント53ルートを確保しておいた・・・・・・・・・次は逃がさん」

 

「えっ?」

 

気がつくと武御雷は帝都城に向かって飛び去ってしまった

後ろでは戦術機同士の殴り合いをして「もう、いつまでやっているんだ!!」と叫ぶと二人は殴り合いを止めて熱く握手をしていた

 

『それで先ほどまでいた熟女は?』

 

「帰ったよ」

 

『帰っただと!いますぐ行くぞ』

 

あっ、まずいな・・・このままだとまた混乱する

それと疲れてきた、アレをやるか

 

「ケニー、新しい顔YO――――!!」

 

どこかのパン工場で働くアンパンを投げると百発百中の女性みたく投げる

コクピットのハッチは開けられ、ケニーの顔面を直撃しながらハロは回転

 

「元気百倍、ハロパンマン!」

 

あっ、やりすぎた

 

 

 

 

 

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機体設定

 

サンダーボルトU ケニー機

 

サンダーボルトUをベースにフラッグとデュナメスのデータを元に改修され戦術機

装甲・跳躍ユニットなどは不知火アスカ機と同様に改修

頭部にはデュナメスと同じ狙撃専用カメラを搭載し、コクピットには精密射撃用スコープを装備

さらに背部にはレーダードームを設置することで広範囲における情報収集が可能となり、戦術機の中でも高度な狙撃を可能となった

 

ただし、狙撃を行なうには機体バランスが不安定のため脚部の固定アームを展開し一時的に行動不能となる

それに加え、電力消費が激しいため大型バッテリーを搭載したバックコンテナを装備、機動力低下なり接近戦には向かない機体となってしまった

 

武装は安定した電力供給を行なうため、大型弾倉・ガトリングモーターカノンが外され右肩と一体型のMK57中隊支援砲を装備、格納するときは時計回り背部に固定される

このMK57中隊支援砲は電磁投射砲の性能・威力向上のため砲身や砲弾等に粒子コーティングされている

弾数は粒子消費により15発が使用限度となる

 

さらに火力が乏しくなるため電磁投射砲へと改修されたXAMW―24を装備することになった

背部にはガンマウント搭載できないため脚部に搭載できるように改造が施されている

 

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あとがき

 

どうも、11月に入り徐々に寒くなっていく毎日です

今回は殿下に正体知られバックアップされる、斯衛と再びガチな鬼ごっこ、あまり活躍していないケニーの実力を少し書きました

ケニーの出番は明星になります

そして次回は明星に続く話を書きたいと思っています

また会いましょう

 

 

 

説明
アスカ帝都城へ・・・
仙台基地ではあらたなる兵器を開発
鬼ごっこ再び
という三本でお送りします(どこかの国民的アニメの説明)
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コメント
そしてサンダーボルトUは海神の元となったA―6イントルーダーの後継機で戦術歩行攻撃機。一様機戦術機として分類に入るみたいです(モアイ像)
海神は潜水艦より発進し、BETAに制圧された海岸部に海中から接近して上陸を目的とした世界初の水中可変型戦術機なっております(モアイ像)
戦術歩行戦闘機の略称です。レーザー級の登場で航空戦力が無効化され、新たに開発されたが戦術機です(モアイ像)
戦術歩行攻撃機も略称は『戦術機』なのかなぁ?海神のことを戦術機とは呼びませんよね?同様にサンダーボルトも違う気がする。(紅蓮のアーティスト)
アリアンさん、感想ありがとうございます。アスカが出来ないことをケニーはやります(別な意味で)(モアイ像)
次の話も期待しています(アリアン)
ケニー!やりやがったなー!大将と戦術機で殴り合いとか男らしすぎだろう!(アリアン)
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駄作 マブラヴ クロニクルズ ガンダム00 オリ主 00 

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