そらのおとしもの 女神戦隊エンジェンジャー |
女神戦隊 エンジェンジャー
イカロス エンジェルレッド
ニンフ エンジェルブルー
アストレア エンジェルイエロー
カオス エンジェルバイオレット(追加戦士)
風音日和 エンジェルセイザー(追加戦士)
守形英四朗 エンジェンジャー達の長官
五月田根美香子 エンジェンジャーのスポンサー
見月そはら イカロス達の通う学校の同級生
ダイダロス エンジェンジャーのメカニック
シナプスのマスター 敵帝国のボス
ハーピー1 帝国の幹部
ハーピー2 帝国の幹部
桜井智樹 敵怪人
数々の失敗にシナプスのマスターはイライラを隠せないでいた。
シナプスマスター「まだ地蟲共を排除できないのか?」
ハーピーズ「「申しわけございません!! マスター!!」」
シナプスマスター「謝っている暇があったら、何か策でも考えろ! でなければ……」
シナプスのマスターは何やら意味深な手の動きをする。
ハーピー1「わかりました」
ハーピー2「考えておきます」
ハーピー二人はひとまずその場を立ち去った。
シナプスマスター「しかし、ただ排除するのも面白くないな」
一人になったシナプスのマスターは何やら一人でつぶやく。
シナプスマスター「…………そうだ、あの手がある。
くっくっく、見ているがいい、ダイダロス、そして空の女王(ウラヌス・クイーン)、いや、エンジェルレッド。
貴様らは自分達の大切なものによって破滅するのだ。ふふふふ、ははははははは!!」
シナプスのマスターは大いに笑うのだった。
愛って何だ!? 感情の女神変身!!
ある日の地上。
カオスは散歩をしていた。
カオス「♪〜♪〜」
カオスが散歩をしていると、自分よりも小さな子供がお母さんに甘えている場面に出くわす。
男の子「お母さ〜ん、抱っこ〜」
お母さん「もう、甘えん坊さんね」
その男の子のお母さんは男の子を抱っこし、歩く。
カオス「あれも愛なのかな?」
カオスがまた歩いていると今度は男女のカップルと遭遇した。
女性「ねえ」
男性「うん?」
女性「手、繋いでいい?」
男性「ああ」
男女は手を繋いで歩く。
女性「愛してる」
男性「俺も」
カオス「…………」
カップルの歩く様子をただ見ているだけのカオス。
カオス「あれも愛? あれ? 愛って何だろう?
さっきのも愛で、今のも愛? あれ? あれ?」
カオスは混乱しだしていた。
そもそもカオスは最初、イカロス達、エンジェンジャーの敵として現れたのだ。
最初にカオスが地上に現れた時、シナプスマスターに三人の抹殺を命じられ、やって来た。
カオスは命令をほぼ無視ながらもイカロス達と戦った。
そして戦いの結果、イカロス達が勝利。
カオスはスペック上では三人以上であったが、自分が負け、なぜイカロス達がそこまで強いのかと尋ねた。
その時のイカロスはこう答えた。
イカロス「私達には愛するものを守るために戦っているの」
カオス「愛するもの……」
カオスはその「愛」と言うものを知りたいと思い、イカロス達と戦うのをやめた。
幸いと言うべきか、カオスはシナプスのマスターが作り出したエンジェロイドだったが、カオスの内部はダイダロス製であることが判明。
ダイダロスはカオスを再調整と共にエンジェルバイオレットとしての力を与え、カオスは仲間になったのだ。
カオスは今も「愛」と言うものを学んでいる。しかし辞書など見てもとてもイカロス達の言う「愛」を見出すことが出来ないでいた。
カオス「愛って何だろう?」
???「知りたいか〜?」
そこに一人の少年がカオスの前に現れる。
カオス「誰? お兄ちゃん」
少年「愛が知りたければ〜、お前の大切に思っている奴らと戦え〜。
そうすれば、お前の知りたい『愛』ってのがわかるはずだ」
少年はとても不可解な手の動きをし、カオスはそれを凝視してしまう。
カオス「大切な人達と……戦う……」
少年「そうだ〜。そうすれば分かる。『愛』ってのがな〜」
カオス「愛がわかる………」
カオスの目はうつろな状態だった。
少年「さあ〜、帰って大切な人達と戦え〜」
カオス「うん」
カオスは帰っていく。
少年「………」
シナプスマスター『それでいいぞ、サクッライ』
サクッライ「サクッライ!」
少年は魔導師的な格好の怪人サクッライに変貌した。
カオスは五月田根家の家に帰って来る。
カオス「ただいま〜」
イカロス「お帰り、カオス」
そはら「お邪魔してるよ、カオスさん」
居間にはイカロスにニンフにアストレアに日和、友達のそはらもいた。
ニンフ「どこ行ってたのよ? まあ、いいけど……」
アストレア「おやつは何がいい? あ、でもこのポテトチップスはあげないわよ!」
アストレアが必死にポテトチップス(コンソメ味)の袋を守る。
しかしカオスは気にせず、アストレアに近づく。
アストレア「な、何よ?」
カオス「!!」
カオスはアストレアの腹部に拳を入れた。
アストレア「え?」
アストレアは吹き飛び、障子を何枚か破壊された。
そはら「カオスさん!?」
日和「どうしたの? 急に?」
ニンフ「カオス!」
ニンフがカオスを止めようとしたが、カオスはニンフよりも先に動いており、ニンフを投げ飛ばした。
ニンフ「きゃっ!」
そはら「か、カオスさん?」
イカロス「カオス……」
カオス「ねえ、お姉様、戦おう……女神………変身…………」
カオスはエンジェルバイオレットに変身する。
日和「カオスさん!」
守形「みんな! 離れろ!」
ダイダロス「今のカオスは操られてるわ!」
そこに守形にダイダロス、美香子もやって来る。
そはら「操られてるって?」
ダイダロス「今さっき調べてみたけど、カオスは催眠術にかけられてるの。
今のカオスはいつものカオスじゃない」
日和「じゃあどうしたら?」
美香子「……暴れるのは構わないけど、これ以上ここでやるのはね〜」
美香子は今のカオス以上に恐ろしいオーラを体から発する。
イカロス「カオス、場所を変えるわ」
カオス「いいよ」
イカロス「女神変身」
イカロスは変身し、急いで飛び立ち、カオスもその後を追う。
日和「大丈夫? ニンフさん、アストレアさん」
アストレア「何とか……」
ニンフ「それでどうしたらカオスを戻せるの? 私の力でもあの子にハッキングは簡単には出来ないわ」
ダイダロス「ハッキングしてもダメ。さっきも言ったけど、催眠術で操られてるみたいだから……」
そはら「じゃあ?」
守形「方法があるとしたら催眠術を解くしかない」
ニンフ「その催眠術をかけた奴を見つければいいのね」
ダイダロス「倒せば解けるとは限らないけど、やってみる価値はあるわね」
アストレア「でもカオス相手じゃ、イカロス先輩一人でどうにか……」
日和「……ニンフさんとアストレアさんはカオスさんをお願いします。
私がその催眠術をかけた相手を探します。私ならニンフさんほどではないですけど、相手を見つけることが出来るはずです」
ニンフ「日和、一人だけなんて危険よ!」
日和「危険なのはわかってます。それでも私もエンジェンジャーなんです」
そはら「日和ちゃんだけには行かせないよ。私も……」
美香子「ニンフちゃん…」
ニンフ「わかったわ……、危ないと思ったら二人ともすぐに逃げなさい」
日和、そはら「「うん」」
ニンフ「行くわよ、デルタ」
アストレア「はい!」
ニンフとアストレアも変身して、イカロスの後を追って飛んで行く。
そはら「それじゃあ行こう、日和ちゃん」
日和「はい」
そはらと日和も家を出て行った。
イカロスとカオスは採掘場付近まで飛んでいた。
イカロスは着地すると、一度変身を解く。
イカロス「カオス、どうしてもやるの?」
カオス「うん……」
イカロス「どうして? 私達、わかりあったんじゃないの?」
カオス「わかりあったよ。でもね、私、まだ分からないことがあるの」
イカロス「わからないこと?」
カオス「『愛』って何?」
イカロス「愛……」
カオス「前にイカロスお姉様言ったよね? 『私達には愛するものを守るために戦っているの』って……。
でも、私分からないの。イカロスお姉様達は地上の人達全員を『愛』してるなんて思えないから……」
イカロス「…………」
カオス「だから戦ってよ。大事な人と戦えば分かると思うから……」
イカロス「…………わかった、女神変身」
イカロスは再びエンジェルレッドに変身する。
カオス「いくよ、イカロスお姉様」
イカロス「来なさい!」
カオスが飛び出すとイカロスは後ろに下がりながら飛ぶ。
イカロス「Artemis」
イカロスは後ろに飛びながら、Artemisを発射し、カオスはそれを巧みに避ける。
カオス「ふふふ」
カオスは拳を振るい、イカロスはそれを腕で防ぐ。
防いでも、勢いがあるためにイカロスは更に後ろに飛ぶ。
カオスは追いかけ、イカロスを殴る。何度も何度も殴った。
イカロスは最初のArtemisしか反撃せず、ずっと防御のみに徹していた。
カオス「ねえ、お姉様、どうして攻撃しないの?」
イカロスはボロボロになっていた。
さすがのカオスも攻撃をやめ、イカロスに問う。
カオス「このままじゃ、イカロスお姉様、死んじゃうよ?」
イカロス「…………」
カオス「それにイカロスお姉様、最初のArtemisも私に当たらないように撃ったよね? どうして?」
実は最初のArtemisもカオスなら簡単に避けられるようにイカロスがある程度コントロールしていた。
イカロス「だって…カオスも……」
カオス「私も?」
イカロス「私の愛するものの一人だから……」
カオス「!?」
カオスはそう言われて涙を流す。
実はカオスは操られながらも心の中では傷ついていた。
最初にアストレアを殴った時もニンフを投げ飛ばした時も、カオスの心の中では悲しみに溢れていた。
しかし催眠術のせいで表面に出なかった。だが、イカロスの言葉を聞いて、カオスはイカロス達が自分のことをどう思い、そして自分もイカロス達をどう思っていたかを悟り、それが催眠術を上回り、カオスは泣いた。
カオス「イカロスお姉様……」
カオスはその場で膝をつき、泣き崩れる。
ニンフ「アルファー! カオス!」
ニンフとアストレアがようやくやって来る。
アストレア「大丈夫ですか? 先輩!?」
イカロス「私は大丈夫。カオスは?」
カオス「……大丈夫だよ、お姉様」
カオスの目はうつろな目でなく、いつもの目に戻っていた。
ニンフ「戻ったようね」
アストレア「後は、原因の奴ですね」
日和「待ちなさーーーーーい!!」
そこにエンジェルセイザーに変身している日和が逃げてこちらに向かっているサクッライを追っかけていた。
サクッライ「うおおおおおおおお!!」
サクッライは全力疾走で走ってきて、アストレアにぶつかる。
アストレア「きゃっ!」
サクッライ「へぶ!!」
サクッライの顔はアストレアの豊満な胸に覆いかぶさる。
アストレア「いててて……」
サクッライ「ふひょふひょ」
サクッライはアストレアの胸を顔で楽しむ。
アストレア「きゃああああああ!!」
アストレアはサクッライを殴り飛ばした。
サクッライ「ぐはあ!」
サクッライは吹き飛ばされる。
カオス「あ、あの人だよ。私に愛を知りかったら大切な人達と戦えって言ったの」
ニンフ「あいつが……」
イカロス「許さない」
イカロスはかなり本気になっていた。
そして日和も揃う。
イカロス、ニンフ、アストレア、カオス、日和『女神戦隊、エンジェンジャー!!!!!』
いつものように後ろで爆発が起きる。
カオス「いくよ!」
サクッライ「やべえ」
サクッライは催眠術などを得意としているが、戦闘能力は高くない。
また、イカロス達エンジェンジャーが油断していないと催眠術の力は効かない。
そのためサクッライはかなり絶体絶命の状態であった。
シナプスマスター『まったく使えない奴め』
シナプスのマスターが座っている椅子のボタンの一つを押すとサクッライは突然大きくなる。
ニンフ「一気に勝負を決める気ね」
イカロス「来て、ウラヌスバード!」
イカロス達が叫ぶと五月田根家にいるダイダロスが機械をいじる。
ダイダロス「ウラヌスバード! 発進!!」
ダイダロスがスイッチを押すとウラヌスバードは五月田根家の中庭から現れ、イカロス達の元に飛んでいく!
ニンフ「来たわ!」
イカロス、ニンフ、アストレア、カオス、日和『とおっ!』
5人全員がウラヌスバードに乗り移る。
イカロス、ニンフ、アストレア、カオス、日和『女神変形!』
5人の叫びと共にウラヌスバードから巨大なロボットの手と足、そして顔が現れる。
分からない人のために説明するとウラヌスロボはそはら似である。
イカロス、ニンフ、アストレア、カオス、日和『完成! ウラヌスロボ!』
サクッライ「こうなったら……くらえ! 催眠術攻撃!!」
サクッライが手から催眠音波攻撃をするが、当たり前と言えば当たり前だが、純粋な機械に催眠術は効かない。
サクッライ「ですよね〜」
イカロス、ニンフ、アストレア、カオス、日和『必殺、そはらチョップ!!!!!』
ウラヌスロボの必殺技がサクッライに命中。
サクッライは爆発し、消滅した。
カオス「みんな、ごめんなさい」
美香子の家に戻ってカオスは謝る。
美香子「いいのよ別に」
守形「美香子は別に被害に遭っていないだろ」
ダイダロス「気にしなくていいのよ、カオス。悪いのはあいつなんだから…」
カオス「でも……」
アストレア「そうそう。終わりよければすべてよし」
ニンフ「あんたよくそんな言葉知ってるわね」
イカロス「カオス」
イカロスがカオスの前に立つ。
カオス「イカロスお姉様」
イカロス「私も本当に『愛』を知ってるわけじゃない。だから、一緒に『愛』って何か考えよう」
イカロスはカオスの頭をなでる。
カオス「うん」
カオスはイカロスの優しさに含まれる『愛』を感じる。
シナプスはどんな手を使ってくるか分からない。
だが、決してそんなシナプスに負けてはならない。
戦え! 女神戦隊エンジェンジャー!!!
ひとまず終わり
説明 | ||
今回の話は「特命戦隊ゴーバスターズ」の第37話を見た影響で書いたものです。(理由としては敵怪人の声がカオスと同じ人だったから。ついでに行動目的が初期のカオスと似ているのもある) | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2511 | 2409 | 1 |
コメント | ||
何度爆発四散しても、何事も無かったかのように蘇る敵怪人。きっと彼も大変なんだろうなぁ(tk) | ||
タグ | ||
そらのおとしもの イカロス ニンフ アストレア カオス 風音日和 ダイダロス 女神戦隊エンジェンジャー スーパー戦隊シリーズ | ||
BLACKさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |