真・恋姫†無双 異伝 「伏龍は再び天高く舞う」外史動乱編ノ七
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 ここは洛陽の地下牢の中でも重い罪の者が入る所である。

 

 現在、曹操達はここに入れられ流罪先への護送を待っている状況で

 

 あった。ちなみに曹操の家臣達は全員が曹操と共に流罪先へ同行する

 

 事を希望した為、董卓達による詮議の途中でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「なあ、秋蘭…」

 

「どうした、姉者」

 

「私達は何時華琳様と一緒に幽州へ行くんだ?」

 

「…姉者、その質問は既に十回目だぞ?それに幾ら聞かれても私にも分か

 

 らないと何度も言っただろう?」

 

「うう〜〜〜〜〜〜っ」

 

 夏侯姉妹は同じ牢に入れられていた。というのも、夏侯惇を一人にして

 

 おくと暴れだしてうるさいので夏侯淵を一緒に入れとけば少しは静かに

 

 なるだろうという一刀からの提案だったのだが、暴れはしないがうるさい

 

 事には変わりなく、ただ夏侯淵の気苦労が絶えないだけであった。

 

「何や?夏侯惇は牢屋の中でも唸っとるんか?」

 

 そこへ現れたのは霞だった。

 

「張遼!お前こんな所まで何しに来たんだ!!」

 

「何しに来たと聞かれれば、ウチが左目潰した惇ちゃんが牢屋でおとなしく

 

 してるか見に来ただけや」

 

「…何だとぉ!!ちょっと勝ち組にいるからって偉そうに!!」

 

「はぁ…張遼、ただでさえ姉者がうるさいのだ、あまり弄ってくれるな」

 

 夏侯淵はそう言って深くため息をついた。それを見た霞はやれやれという

 

 表情のまま言葉を続ける。

 

「いや確かにそんな大事な用があるわけちゃうんやけどな。もしあんたらが

 

 世を儚んで自害とか考えとったらとか思うて様子見にな…まあ、それだけ

 

 元気ならいらん心配やったな」

 

 

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「当たり前だ!!我らは何も恥じる事はしておらんのだからな!!」

 

 夏侯惇はそう胸を張って威張るが、

 

「いやいや、あんたは宮中で暴れようとしたやろ!」

 

 即座に霞がツッこむ。

 

「そのような事は覚えとらんから知らん!!」

 

 そして即座に夏侯惇は言い切る。

 

「……なあ、夏侯淵」

 

「…言うな、これはこういうものだと思ってくれ」

 

 霞と夏侯淵は揃ってため息をついた。

 

「何だ、どうしたのだ?」

 

「いや、惇ちゃんはいつも幸せに生きてるんやろなぁと思っただけや」

 

「そのような事はないぞ、華琳様が幸せなら私も幸せだがな…ってそう

 

 だ!!おい、張遼!私達は何時華琳様と共に行けるんだ!?」

 

 突然思い出したように夏侯惇は霞に問う。

 

「そんなんウチに言われたって知らん。ウチは一刀の敵と殴り合いをする

 

 係やしな。そのうちお達しが来るやろ」

 

「そのうちとは何だ、そのうちとは!!私は何時になると聞いてるん

 

 だ!!」

 

 どうやら話しは通じないと判断した霞は夏侯惇を無視して夏侯淵に話し

 

 かける。

 

「なあ、夏侯淵」

 

「何だ『私を無視するな!!』…姉者、少し黙っててくれんか?さすがに

 

 このまま喚いていたって何もわからないのは理解出来るだろう?」

 

「ううっ…」

 

 

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 夏侯淵にそう言われるとさすがに夏侯惇も静かになった。

 

「すまんな。それで話とは何だ?」

 

 ようやく落ち着いたと判断した霞は夏侯淵に話しかける。

 

「あんたらはどうしても曹操についていくんか?」

 

「何故そのような事を聞く?」

 

「実を言えばそれを聞いて来いと月…董卓に頼まれてん。もしこっちに残り

 

 たいんやったら相応の官職を用意する言うててな」

 

 それを聞いた夏侯淵が話し始めようとする前に夏侯惇が口を挿む。

 

「我々がそのような事で華琳様を裏切ると思っているのか!!」

 

「私への質問だったのだがな…しかし張遼よ、姉者の言う通り我らは華琳様

 

 以外に仕えるつもりはない。董卓殿のご厚意には感謝するがそれには応じ

 

 られんとお伝えしてくれ」

 

「まあ、しゃーないな。それじゃな」

 

 霞はそのまま去ろうとするが、

 

「待て!だから何時我らは華琳様と共に…」

 

「だから!!そないな事ウチに聞くな言うてんねん!!いい加減理解しい!!」

 

 また同じ質問をしてくる夏侯惇に半ばキレ気味に答えていた。

 

 

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 こちらは李典と于禁が入れられている牢である。今の夏侯惇の叫び声はこっ

 

 ちにも聞こえて来ていた。

 

「何や、春蘭様達の所が騒がしいけど誰か来たんかなぁ?」

 

「そんな事どうでもいいの〜、それより阿蘇阿蘇の最新号が読みたいの〜!」

 

 于禁がうわ言のように繰り返すその言葉に李典はため息をついていた。

 

「あのなぁ、そないなもんここで見れるわけない『これで良いのか?』えっ?」

 

 声がした方を向くとそこから一冊の本が差し出されていた。

 

「わあっ!阿蘇阿蘇の最新号なの〜!!ありがとう…って凪ちゃん!?」

 

「凪!?お前、何でこんな所に?」

 

 そこにいたのは凪であった。

 

「いや、二人の様子を見にな。来る途中でその阿蘇阿蘇とかいう本が売ってる

 

 のを見つけて、確か沙和が読んでたなと思って買って来たんだが…」

 

「ありがとうなの〜!」

 

「ていう事は凪、記憶は戻ったんか?」

 

「まだ所々思い出せない部分もあるが、大体は」

 

「そうか、それは何よりや」

 

「良かったの〜、このまま沙和達の事あまり思い出せないままになったらって

 

 少し心配だったの〜」

 

 二人は我が事のように喜んでいた。

 

 それを見た凪は少々照れくさそうにしていた。

 

 

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「で、お前ここにそれだけの為に来たんちゃうやろ?」

 

 李典はそう凪に問いかける。

 

「ええっ、そうなの!?沙和に阿蘇阿蘇を届けてくれる為じゃないの!?」

 

「「いや、それは無い」」

 

 見事に凪と李典の声がハモったのであった。

 

「それで、こないな所まで何の用や?」

 

「ああ、二人は曹操殿と同行する事を希望したと聞いたが本当なのか?」

 

「ほんまやけど?それがどしたん?ウチらが華琳様と一緒じゃ何か不具合でも

 

 あるん言うのか?」

 

 李典のその答えを聞いた凪は少々考えてから話し始める。

 

「なあ、二人共こっちに残る気にはならないか?もしそうなら私から申し上げる

 

 事も出来るが…」

 

 凪のその言葉を聞いた二人は一度顔を見合わせる。そして、

 

「それは無いな」

 

「そうなの〜、沙和達は華琳様と一緒なの〜」

 

 二人の答えを聞いて凪は一瞬目を伏せる。

 

「そうか…また一緒にやれたらと思ったんだが」

 

「凪、多分やけどもうウチらは昔みたいには戻れへん。お前やって今更北郷はん

 

 以外に仕えるつもりはないやろ?」

 

「凪ちゃんは北郷さんにぞっこんだしね〜」

 

「そ、それとこれとはだな…/////」

 

 于禁にそう冷やかされた凪は顔を真っ赤にして口ごもる。

 

「まあ、凪の幸せ計画はともかく、ウチらは華琳様と共に行く。また凪と一緒に

 

 やれる日が来るのは北郷はんと華琳様が手を取り合う事がある時だけや。もし

 

 誰かに言われて来たんやったら、そう言っといてくれるか」

 

「…わかった。でも私達は『『友達には変わりあらへんで(ないの〜)』』

 

 …ああ!」

 

 

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 こちらは荀ケと許楮が入っている牢である。

 

「ねえ、桂花〜、お腹すいた〜」

 

「もうそれは聞き飽きたわよ!!大体一刻前位に食事したばかりでしょう!?」

 

「あんな量じゃ全然お腹一杯にならないよ〜。ラーメン20杯とかお饅頭30個とか

 

 食べたいよ〜」

 

 許楮のその言葉に彼女の食欲旺盛さは知っていても胸焼けする気分がする荀ケ

 

 であった。

 

「今この状態でそんな我が儘が許されるわけないんだから我慢しなさい!!」

 

「うう〜っ、でもこのままじゃ僕お腹が空き過ぎて死んじゃうよ〜…あれ?何か

 

 良い匂いがする…」

 

「お腹が空き過ぎて幻まで見えてるんじゃ…あら?本当にしてる…」

 

「こっちに近づいて来る!」

 

 そして現れたのは…。

 

「季衣、差し入れに来たわよ。朱里さん、こっちです」

 

 何と流琉と朱里であった。

 

「こうしてお話するのは初めてですね、荀ケさん」

 

「…諸葛亮…一体こんな所まで何しに来たのよ?」

 

「とりあえずは差し入れです」

 

 そう言って差し出したのは味噌饅頭だった。

 

「何これ?こんなお饅頭見た事無いよ」

 

「これは私の国で作られていた物を典韋ちゃんとこっちに合うように作ったお饅頭

 

 です。生地にお味噌を練りこんであります」

 

 許楮は訝しげな眼をしながらも、匂いに釣られて口にする。

 

「季衣!そんな何が入っているかわからない物を『美味しい!流琉、これ美味しい

 

 よ!』…毒ではないようね。それじゃ」

 

 何だかんだいってもさっきから場に漂う良い匂いに引き込まれかけていた荀ケも

 

 口にする。

 

「本当に美味しい…こんなお饅頭初めて食べたわ」

 

 荀ケのその言葉に朱里と流琉は笑顔で頷きあった。

 

 

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「ご馳走様。でも私達だけいいのかしら、こういうのを頂いても?」

 

「大丈夫です。これから他の皆さんにも配るように手配してますし」

 

「そう、ならいいけど…ところでこんな所までわざわざ差し入れに来たわけではない

 

 のでしょう?」

 

 荀ケはそう言って鋭い視線を向ける。

 

「えっ!?そうなの?」

 

 対して許楮は饅頭を頬張ったまま驚きの視線を向ける。

 

「当たり前でしょう…もう、脳筋は春蘭だけで十分よ…」

 

 荀ケはそう口ごちた。

 

 朱里はコホンと一つ咳払いをしてから話し始める。

 

「それでは本題に…流琉ちゃん、許楮さんの方はあなたに任せます」

 

「はい、わかりました。季衣、こっちへいいかな?」

 

「ん、いいよ」

 

 流琉は許楮に声をかけ、少し離れた所へ移動する(ちなみに牢の幅は10m弱ほどある)。

 

 

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「それで?一体何の用よ?」

 

「荀ケさんにもう一度確認するようにとの相国閣下からのお言葉によりここへ参りました。

 

 あなたは曹操殿と共に行く事を希望されてますがそれに変わりはないですか?」

 

「何かと思えば…愚問ね。例え三公にしてくれると言っても、私は華琳様と共に行く事を

 

 選ぶわ。そんな事、あなた程の人間ならわかってると思ったけど?」

 

 荀ケのその言葉に朱里は少し苦笑を交えながら答える。

 

「そうですね。例え誰も行かなくともあなたは曹操殿について行く位、曹操殿に心酔して

 

 いる事はわかってました」

 

「なら何でわざわざ無駄な問答をしに来たのよ?あっちの付き添いのついでかしら?」

 

 荀ケは少し離れた所にいる許楮と流琉の方へ視線を向けながら聞く。

 

「それもちょっとだけありますが、本当は荀ケさんとお話ししたかっただけです。これまで

 

 全くといっていいほどそういう機会がありませんでしたしね」

 

「ふん、そんな理由で来るなんて余程暇なのね」

 

「ふふ、そうかもしれませんね」

 

 朱里がそう言うと荀ケも顔を綻ばせる。

 

 それからしばらく二人は兵法の話などに華をさかせていた。

 

 

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「流琉、おかわり〜」

 

「もう30個は食べたじゃない。あまり食べるとお腹を壊すわよ」

 

 相変わらずの許楮の食欲に流琉はため息をついていた。

 

「だって美味しいんだもん。それに…」

 

「それに?」

 

「こうやって流琉が作ってくれた物を食べるなんて久しぶりだし、とてもうれしいんだ!」

 

「季衣…」

 

 許楮のその言葉に流琉は笑みを浮かべていた。

 

「ねえ、季衣。食べながらでいいから聞いてくれる?」

 

「モグモグモグモグ…うん、何?」

 

「季衣は曹操さんについていくの?」

 

「そうだよ。何で?」

 

「…ねえ、季衣。今私が作った物を食べられてうれしいって言ってたよね?もし季衣が

 

 こっちにいてくれるならまた昔みたいにいつもこうやって食べさせてあげれるんだけ

 

 ど…」

 

「…ありがとう、流琉。そう言ってくれてうれしいな。でも、それは出来ないよ。ボクは

 

 華琳様の親衛隊長だから、華琳様が何処へ行こうともついていく。流琉だって、北郷の

 

 兄ちゃんが流罪になったらそっちについていくでしょう?」

 

 許楮のその言葉に流琉は言葉が出ない。許楮の言う通りであったからだ。

 

「そうか、もう昔みたいにいつも一緒ってわけにはいかないのね…」

 

「ねえ、流琉。もしも流琉が村を出る前にボクの手紙が着いてたら、ずっと一緒にいられ

 

 たのかな?」

 

「…そうかもしれないわね」

 

 二人はそう言った後、淋しそうに見つめあっていた。

 

 

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 場所は変わり、曹操と姜維が入れられている牢である。

 

 本来であれば、曹操ほどの立場の者となれば一人で入るのが普通なのだが、牢に空きが

 

 無かった為、やむを得ずこの二人が一緒の牢に入っていた。

 

(最初は荀ケや夏侯惇が一緒に入ると言い出していたが、その二人のどちらが一緒に入って

 

 も情事にふけかねないので、姜維と一緒になっていたのである)

 

「ねえ、姜維。何故あなたは劉備と共に行かなかったの?北郷はあなたが希望すれば連れて

 

 いくって言ってたじゃない?」

 

「それは…私にもよくわからない。本当なら主君である劉備殿と共に行くべきであったの

 

 だろうと頭では分かっていたのですが、何故かあの場で私は動く事が出来なかった。本来

 

 ならそれだけでも打ち首ものなのでしょうが…」

 

「ふうん、なるほどね…それにしても、一体何時までここに閉じ込めておくつもりかしら?

 

 私の流罪はとっくに決まっているんだから、さっさと連れて行けばいいのに」

 

「おそらくは夏侯惇殿達が皆、曹操殿についていく事を希望したのでその詮議に時間がかか

 

 っているものと」

 

「そう、私なら首謀者だけさっさと流罪にさせて他の連中は後で決めるけど…あら?誰か

 

 来たようね」

 

 そこへ現れたのは…。

 

「曹操さんも姜維さんもお元気そうですね」

 

 一刀であった。

 

 

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「あら、まさかあなたが来るとはね。それと先程はお饅頭ありがとう。美味しかったわよ」

 

「褒めていただき恐悦至極…といっても作ったのは諸葛亮と典韋だけどね」

 

「まさか饅頭の生地に味噌を練り込むなんてね。今度私も作ってみようかしら?」

 

 曹操さんは笑顔でそう言った。なかなか味噌饅頭も好評なようで何よりだ。

 

「北郷殿、このような所まで何の用です?ただ饅頭を差し入れするだけなら別にあなたが来る

 

 必要は無いはずですが」

 

 姜維さんは素っ気なくそう問いかける。

 

「何だよ、用が無かったら来ちゃダメなのかよ〜」

 

「「………………………」」

 

 …ちょっとボケてみたのだが、どうやら通用しなかったようだ。

 

 場が白け過ぎて次の話題に入りづらい…いや、俺が悪いんだけどね。

 

「…え、え〜っと、コホン。ここに来たのは二人に渡す物があるからなんだけど」

 

「渡す物?今度は私達を篭絡するつもりかしら?」

 

「確かに二人とも魅力的かもしれないが、それは無い」

 

 ここはキチンと言っておかないと、朱里が…ガタガタブルブル。とそれはさておき。

 

「良い物では無いけどね」

 

 そう言って俺は一つの小さな箱を差し出し、食事を入れる扉から中へ入れる。

 

「……? 何これ、ただの箱?」

 

「厳密には中に入っている物だけどね」

 

 

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 曹操さんは、訝しげな顔をしながら箱を開け、中に入っている物を取り出した

 

 瞬間、二人の顔が凍りつく。

 

 それは劉備さんが洛陽に来た際に着ていた服であり、しかもそれはほとんど赤く

 

 染まっていたからであった。

 

「北郷、これって…」

 

「北郷殿…」

 

「これは彼女が望んだ結果だ。それに対して文句を言われる筋合いも権利もあなた方

 

 には無い事はわかっていると思うけど?それでは俺はこれで。あなた方への正式な

 

 お達しは一両日中にはあると思いますので」

 

 俺はそのまま振り返る事もせずに、その場を去った。

 

 二人はそれからしばらくの間、劉備の服を握り締めたままその場から動く事は無か

 

 ったのであった。

 

 

 

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「以上が報告になります」

 

 場所は変わり、玉座の間。

 

 俺達は劉弁様と月に曹操さん達の様子を見てくる事を命じられ、その報告を朱里に

 

 してもらったのであった。(何故俺達が命じられたかというと、曹操さんの家臣の

 

 人の中に知り合いが多かった為)

 

「やはり全員同行する事を希望するか…仕方ないかのぉ?」

 

「ボクは反対です。兵を二十人というのは劉弁様が仰られた以上仕方の無い事ですが、

 

 家臣達まで全員同行させるべきではありません。特に夏侯姉妹と荀ケは曹操より遠く

 

 へ離すべきです」

 

 劉弁様の全員の同行も止む無しという言葉に詠が反対の意見を述べる。

 

「詠の言葉も尤もだな。折角曹操の力を弱めたのに、家臣一同を一緒にさせてはまた

 

 力を盛り返す事になりかねん」

 

 詠の意見に冥琳が同調する。

 

「二人の言う通りね。ていうか一人か二人斬っとけば?」

 

 雪蓮が過激な意見を添える。

 

「幾らなんでもそれは…曹操以外の者は同じ楽浪郡でなく幽州の別の場所にするとか

 

 ではダメなのか?」

 

 そう意見を述べたのは白蓮であった。

 

「葵おば様が西涼なら二人位は引き受けられるって言ってたけど?」

 

 蒲公英が葵さんからの言葉を言う。

 

「一刀、そちはどう思うのじゃ?」

 

 劉弁様から意見を求められた俺は、

 

「そうですね…俺の意見としては…」

 

 

 

 

 

                                  続く(!?)

 

 

 

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 あとがき的なもの

 

 mokiti1976-2010です。

 

 今回も中途半端な所で終わってしまい申し訳ありません。

 

 本当は最終的な所まで一話で終わらせたかったのですが…無理でした…ガクッ。

 

 一応次回こそはある程度の決着をつけたいと思っております。

 

 

 それでは次回、外史動乱編ノ八でお会いいたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 追伸 一応、私は原作キャラを殺すつもりはないのですが…。

 

 

説明

 お待たせしました!

 今回は反逆の罪により流罪が決まり、護送

 される前に牢へと入れられた曹操達への

 一刀達の接触をお送りします。

 それではご覧ください。
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コメント
牛乳魔人様、ありがとうございます。覇王様の出番はまだまだこれからもありますのでお楽しみに。(mokiti1976-2010)
続きが気になります!次回を楽しみに待っております。さて、この曹操さん まだなんかやりそうですね。「(・・・それならば)」とか前回思ってますし・・・。(牛乳魔人)
yoshiyuki様、ありがとうございます。確かに少々そういう所はあるかもしれません。そして仮面か…命さんの代わりに仮面つけるか、それとも華蝶…(自主規制)。(mokiti1976-2010)
オレンジペペ様、ありがとうございます。…そういう事をしたらきっと朱里が病里へと変わっていって…地獄へ落ちるのよ!!(mokiti1976-2010)
神木ヒカリ様、ありがとうございます。そういう分かりやすいオチだったら楽なのですが…魏の面子はやはりバラバラにするべきか?(mokiti1976-2010)
ataroreo78様、ありがとうございます。友情は不滅なのです。春蘭さんは少々おかしくなってる…のかな?そして処女を散らすとかそういう事は…やったら病里降臨です。(mokiti1976-2010)
殴って退場様、ありがとうございます。さすがに倭は…卑弥呼がいたらおもしろいでしょうが。そして桃香さんは…確かにいろいろと惜しかったですが…さて?(mokiti1976-2010)
IZAYOI様、ありがとうございます。確かに少々華琳様命な部分ばかり出してしまってます。真の忠臣とは命をかけてでも主君を諌める者でもありますしね…少々考えなければ。(mokiti1976-2010)
PON様、ありがとうございます。手段と目的が逆転している…確かにそう言われてしまう状態です。こうなっても尚、華琳さんを信じているのですからね。ううむ…。(mokiti1976-2010)
一丸様、ありがとうございます。実はそれも少し考えたのですが…ここまで敵味方に分かれたのでこの際とことんいってみようと今の形になりました。(mokiti1976-2010)
ichiro588様、ありがとうございます。華琳至上主義が魏の長所であり欠点でもあるのですよね。まあ、確かに何しても「忘れた」で済ましちゃダメですけどね。(mokiti1976-2010)
きまお様、ありがとうございます。その方は桃香さんとお会いしてないので…夢の中では或いは?そしてハムさんは外史を愛する皆から一身に愛を受けてるので甘くなるんです、きっと…。(mokiti1976-2010)
骸骨様、ありがとうございます。じつはトマトケチャップではなく、トマトジュースだという噂も(マテ。桃香達についても次回に…出来るといいなぁ。(mokiti1976-2010)
きたさん様、ありがとうございます。実際ここまで華琳さんに心酔した集団になってしまうと無理やりにでも引っ張らない限りは難しいでしょうね。(mokiti1976-2010)
ハーデス様、ありがとうございます。ううむ…そう言われてしまうと何も言い返せません。我が文才の無さを恥じるばかりです。魏の面々の顛末については次回にて。(mokiti1976-2010)
結局のところ魏軍の人達は、自分が甘言に乗せられた愚か者と認めたくないので、盲信してるのではないか。(カルト団体によくありますね)桃香はやはり、仮面を付けて別人だと言い張るとか?(yoshiyuki)
桃香の服はきっと鼻血だ。 魏の面子はバラバラにしないと今後も問題起こしそう。(神木ヒカリ)
季衣と流琉、三羽烏は、自分の意思で別れる道を選んでも友情は消えなかったようで何よりですね。春蘭は・・・華琳至上主義で脳筋とはいえ、あそこまでウザキャラでしたっけ? 最後に桃香は・・・一刀が処女散らしちゃったですね。いくらなんでもヤリ過ぎだろ!ってことなのかなー?(ataroreo78)
どうせなら春蘭や桂花あたりは、倭に遠島申し付けたらどうか。あと桃香さんについては惜しい人でしたが……?(殴って退場)
ここ最近の曹操は現時点ですが原作のような王としての有り様を感じない。失敗を認めて取りかえすではなく失敗を否定して取り繕うように見える。部下も部下。ただついて行くだけじゃない、罰を受けようとも諌めるのが部下としての義務。(IZAYOI)
特に今回のように華琳は犯罪人、謀反人という扱いになってしまったわけで。これだけわかりやすく間違い、あるいは手管に問題があったのを示されてなお一切揺らがないってのは人間として歪な感じがして背筋がゾワゾワする。夏侯姉妹と桂花はともかく。いい世の中を作るために曹操に忠誠を誓ったわけで、いつの間にか手段と目的が逆転してる。(PON)
ここ最近おかしい華琳に疑問を持って悩む人がいてもいいと思うんだけどな…まぁ前沙和と真桜がそれやって解決しちゃったからなぁ…華琳を劣化させてしまった以上部下たちの忠誠心にも変化が起きてしかるべきと思うのだが。どうも洗脳されちゃった騙されやすい人々って感じがする(PON)
沙和と真桜は、こっちに来るかなあ〜?って少し思いましたけど・・・よくよく考えたら、一回華琳のこと疑ったあとに信じると決めてましたね。疑ったままじゃない限り、来るはずないかwwさて、次回が気になるところで終わってますし、いつも通り・・・次回を楽しみに待ってます。(一丸)
宮廷で暴れようとしたのに忘れたで済まそうとするのは流石にまずいでしょ・・・、魏のキャラはこういう華琳至上主義がなんか嫌(ichiro588)
そうか・・・どこぞのメガネっ娘がまた妄想してピーチさんにぶっかけたのか・・・。覇王様とまひろの情事でも妄想したのかな。だけど今度こそ甘い処置は許されないでしょう・・・ここまで誰も言及していないハムさんに対して!(え(きまお)
駄目じゃないか桃香さん、そんなにトマトケチャップぶちまけて。服がこんなに真っ赤になっちゃったじゃないか(マテww 曹操陣営も気になりますが、姜維や劉備がどうなるのかも気になりますね。(量産型第一次強化式骸骨)
まあ華琳が死なない限りみんな付いていくでしょうし、死んだ場合は腑抜けるか・自殺・復讐となるでしょうから、結局他陣営への引抜きは難しいでしょうね。(きたさん)
正直にいうと最近の「伏龍は再び天高く舞う」に関してはちょっと不満気味です。いまいち最初のころ読んでいた時のような、「続きに期待大!!」って高揚感が沸かないと申しますか…。次は魏の面子の顛末でしょうか。どのような感じになるのか気になりますね。(ハーデス)
氷屋様、ありがとうございます。確かに春蘭さんはやりかねないですが、さすがにそれをやったら斬首でしょうね。(mokiti1976-2010)
h995様、ありがとうございます。曹操陣営は曹操あってのものがありますので…結束も曹操がいてこそですしね。(mokiti1976-2010)
真山 修史様、ありがとうございます。魏の面々をどうするのか…一箇所に集めるべきか、バラバラにするべきか…皆様悩んでおられます。さあ、どうなる?(mokiti1976-2010)
ばらばらにしても絶対に春蘭あたりが暴走して華琳の所へ行くと思う(笑)(氷屋)
曹操陣営の結束の固さを改めて感じました。ですが、この陣営が天下を獲ると史実の晋と同じ末路に至りそうですね。曹操の志を本当の意味で理解した上で自分の意思で行動できる真のNo.2がいないという、組織として致命的な欠点がありますから。(h995)
続きが気になる〜 魏の面々をバラバラにするのかそれとも・・・(真山 修史)
summon様、ありがとうございます。ご期待に添えられるような話だといいのですが…頑張りますのでお楽しみに。(mokiti1976-2010)
おお、続きが気になる引きですね。さて、一刀がどんな提案をするのか。楽しみに待っています。(summon)
RevolutionT1115様、ありがとうございます。生殺しになってしまい申し訳ございません。劉備の服はまあ、いろいろと…お楽しみに。(mokiti1976-2010)
なんとも生殺しですな……無体なww。さて『劉備』の赤くなった服は楔のためなのかはたまた……(RevolutionT1115)
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