超次元ゲイムネプテューヌ〜青年の伝説〜
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〜ブランside〜

「ん・・んん・・・」

私は静かに目を覚ました。

「ここは・・・」

私は周りを見渡す。

どうやらここは誰かの家らしい。

「私は確か・・・」

あの時、私はゼロとクエストを受けていた。

それで私とゼロは無事にクエストを果たした。

その後は、その後・・は・・・

 

 

「ゼロは!?」

私はベッドから飛び起き、周りを見渡した。

「・・スー、スー・・・」

そこには椅子に座って眠っているゼロがいた。

なんでゼロがここに?

まず私が疑問に思ったことはこれだった。

私が気絶している間、ずっとここにいたの?

まさかね・・・

 

 

とりあえず私はゼロを起こしてみた。

「ゼロ・・・起きて」

ユサユサと、私は彼の肩を揺らしてみた。

「ん・・・?」

ゼロはゆっくりと目を開け、周りを見渡し、私を見る。

「起きたか、ブラン!痛いところはないか!?」

いきなり目を覚まして、第一声がこれだから、私は驚いた。

普通は『おはよう』とかじゃないの?

「う、うん。別に大丈夫・・・」

「よかった・・・」

彼は心の底から安堵したような声で呟く。

「本当によかった・・・」

そう言った次の瞬間―――

 

―――ギュッ―――

 

彼は私を抱き締めてきたのだ。

「ッ!?な、何しやがる!?」

私は瞬間的にゼロを殴った。

「グべッ!?」

ゼロはおもいっきりふっ飛んでいき、壁に激突した。

 

 

「な、何しやがる!?」

「それはこっちのセリフだ!!」

私は紅くなったであろう顔を押さえながら、怒鳴る。

あぁ紅い。

見なくても分かる。

私の顔は湯気が出るほど紅くなっているだろう。

「どうした?顔が赤いが・・・風邪か?」

そう言い彼は私に近づいてくる。

「く、くるな!風邪なんかひいてないから、大丈夫だ!」

私がそう言うと彼は、「そ、そうか・・・」と言って引き下がってくれた。

それにしてもアイツは天然で抱き締めてきたのか?

それはそれで傷つくぞ?

 

 

「ところでここはどこ?」

私は彼が作った料理を頬張りながら質問した。

・・・相変わらず美味しい

どうやったらこんなに美味しくできるのだろう?

そんな質問をしたらゼロは、「なに言ってんの?」と顔をしながら応えた。

「俺の家だけど?」

その言葉に、私は一瞬体の動きが止まった。

ちなみに言っておこう。

私はゼロの家に何回も来たことがある。

しかし私はこんな部屋を見たことがない。

ベッドのある部屋なんか―――

・・・今私はなんて言った?

 

―――ベッドのある部屋なんか―――

 

ま、まさか・・・

「ねぇ、ゼロ」

「なに?」

「この部屋って、アナタの『就寝部屋』?」

私が意を決して聞いたら―――

「当たり前だろ。ここが就寝部屋じゃなかったら何だってんだよ?」

彼は笑いながら応えた。

ま、待って・・・

一回、気持ちを落ち着けよう。

スー、ハー

うん、よし。

整理すると、ここはゼロの家で、私はゼロの家で寝かされていて、そしてこの部屋はゼロの部屋で、このベッドは彼ので、毎回彼はこのベッドで寝てて・・・

・・・

 

―――ボフン!―――

 

私の顔から確かにそんな音がした。

「お、おい!ブラン、どうした!?」

そう言って彼は私に近づいてくるのを感じ取った。

だけど私はまた意識を底に沈めた。

あぁ、モウダメカモ・・・

 

〜ブランside 終〜

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「お、おい!ブラン、どうした!?」

俺は倒れかかるランささ支えた。

・・・

完全に目を回して逝ってやがる。

いったいなぜ?

「フフフ・・・随分と微笑ましい光景ですね」

 

 

俺の背後でティラはそう呟く。

「何が『微笑ましい光景』だ。こちとら、色々と大変なんだよ」

俺は愚痴をこぼしながらブランを寝かせる。

「それにしてもブランは可哀想ですね・・・」

「何が?」

「それは私の口からは言えないことですよ。ただしいて言えば・・・」

ティラは少し間をいれながら・・・

「アナタは残酷な方ですね」

ニコリと微笑まれて言われた。

「俺のどこが残酷だと?」

「そのアナタの鈍さですよ」

あと天然なところもね、とやつは付け加えてきた。

「俺はたまにお前たちが言ってる意味がわかん」

「まぁ、そうでしょうね・・・」

ティラはため息をつきながら言う。

 

 

「ところで零哉様。あの男と接触したらしいですね?」

あの男とはストローク・グローのことだろう。

「あぁ、接触したが・・・」

「殺したのですか?」

「殺したかった・・・が、やめた」

「?」

ティラは俺の言葉を聞き、首を傾げた。

俺はストローク・グローとの経緯をティラに話した。

「ふむ・・・『その声』のせいで殺せなかったと?」

俺はうなずく。

「とりあえず零哉様がその男を殺さなくてよかったです」

ティラはホッとした表情を作る。

「だが次に会った時は必ず殺す」

俺はティラにそう告げた。

「そう・・・ですか」

ティラは悲しそうな顔を作った。

「ん・・んん・・・」

「どうやら女神様が起きる頃らしいので私はこれで失礼させてもらいます。それでは零哉様、またお会いしましょう」

そう言ってティラは次元の穴に吸い込まれていった。

 

 

「『殺すな』か・・・」

俺は自分が何者なのか、だいぶわからなくなっていた。

あれほど殺したいほど憎くてたまらない男を『殺すな』と言う自分。

いったい俺は何をやりたいんだろう・・・という疑問はたびたびあったが、今回の件で本格的に思い始めた。

俺の目的は、俺の家族を抹殺したやつへの『復讐』だ。

それはあの時から変わらない。

しかしいざ殺そうとすると、それを止めさせる『俺』がいる。

俺はいったいどうしたらいいんだろうか・・・

 

 

「ん・・・」

「おはよう、ブラン」

俺は目を覚ましたブランに挨拶しておいた。

「ん・・・おはよ―――」

ブランは挨拶を返そうとし―――固まった。

やけに今日は変な日だな。

特にブランが。

「どうした?」

「な・・なんでもない!」

「ほんとか?」

なおも食いつく俺。

「なんでもねぇって言ってんだろ!!」

あ、本心でてきやがった。

・・・絶対にあるな

まぁ、いいか。

 

 

「それでブラン。帰らないのか?」

俺の布団にまだくるまっているブランに聞いた。

「・・・まだ気分が悪い」

「嘘をつくな。さっきまで怒鳴り声でしゃべってたやつが・・・」

「・・・分かったわ。帰る」

ブランは不服そうに俺のベッドから離れる。

「あぁ、そうだ」

「?」

俺はパンと手を叩き、ブランは何?という顔をしていた。

「明日から俺、仕事だから」

そう言った次の瞬間、この家の温度が下がった。

あれー、可笑しいな?

この部屋、暖房をつけてるのにな?

「どこに?」

「・・・リーンボックス」

「なぜ?」

「救援依頼だから」

「いつ帰ってくる?」

「分かりません・・・なるべく早く帰ってきます」

「分かったわ・・・その代わり―――」

「なんだ?」

「・・・あなたの家に泊めて」

「・・・」

ほんとこいつ、大丈夫か?

その日からブランは俺の家に泊まった。

説明
第二十七話です

いやー、グタグタだな〜と感じてしまう
これを書いてると(笑)

そして何話で終わるんだろ?
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