IS-インフィニット・ストラトス ネクサス メイド喫茶とお誘いーMaid cafe and invitation ー
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 翌日。SHRと一限目の半分の時間を使って全校集会が行われた。だが一夏はそれよりも昨日のことが頭から離れなかった。

 どうしてあれが・・・・・・・・確か現況は7年前に倒された。だとすると別の何かが操っているのだあろうか・・・・

 深刻に考えている一夏。その時マイクから声が流れた。

「それでは、生徒会長から説明させていていただます。」

 ん?そういや学園祭のことで生徒会長がなんか説明するって言ってたけど・・・・・・なに説明するんだ?

「やあ、皆おはよう。昨日は少しばかり騒ぎがあったな。それはさておき、今年は色々と立て込んでいてちゃんと挨拶がまだだったね。」

 そういやそうだな。

「私の名は更識楯無。君たちの長よ。以後、よろしく。」

 にっこりと生徒会長の笑顔が生徒達を魅了し、熱っぽいため息をちらほら発生させる。

「では、今回の一大イベント学園祭だけど、今回に限り特別ルールを導入するわ。その内容というのは・・」

 閉じた扇子を慣れた手つきで取り出し、横へスライドさせる。それに応じるように空間投影ディスプレイが浮かび上がった。

「名付けて、『各部対抗織斑一夏争奪戦』!」

 ぱんっ!と小気味のいい音を立ててセンスが開く。それに合わせて、ディスプレイの俺の写真がでかでかと映し出された。

「・・・・え?」

「ええええええええええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」

 うおっ!逆にこっちが二つの意味で驚いた。

「静かに!学園祭では毎年各部ごとに催し物を出し、それに対して投票を行って、上位組は部費に特別助成金が出る仕組みだ。しかし今回はそれではつまらないと思い・・・」

 びしっと俺を扇子で指す生徒会長。

「織斑一夏を、一位の部に強制入部させましょう!」

 再度雄叫びが上げる。

「うおおおおおおおおおおお!」

「素晴らしい、素晴らしいわ会長!」

「こうなったらやってやる・・・やぁぁぁってやるわ!」

「今日からすぐに準備にはじめるわよ!秋季大会?ほっとけそんなの!」

 すごいことになったな・・・・・・多分俺の了承なくても生徒会長の権限か何かで強制的なんだろうな・・・

「よしよしよし、盛り上がってきたぁぁぁ!」

「今日の放課後から集会するわよ!意見の出し合いで多数決取るから!」

「最高で一位、最低でも一位よ!」

 なんか今矛盾したこと言ってなかったか!

 一度火が付いた女子の群れは止まる気配を見せない。

 かくして俺の争奪戦は始まった。

 

 教室。言うまでもなくいま出し物を決めているのだが・・・・黒板には『織斑一夏ホストクラブ』『織斑一夏とツイスター』『織斑一夏と王様ゲーム』と書かれていた。

「全部却下。」

「ええええええええ〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 女子一同からのブーイング。サウンドウェーブが身体を揺さぶる。

「でも無理だろ。ホストクラブは酒があるからダメだし、ツイスターや王様ゲームは時間が掛かって売れ行きも悪くなる一方だし。」

「それでも織斑君は内のクラスの大事な商売道具だし。」

「こらこらこらこら、本音言ったらダメだって。」

・・・・・・・もうダメだな。ここは・・・

「山田先生は何かありますか?」

「ええっ!私に振るんですか!」

 一夏は首を縦に振る。

「そ、そうですね。ポッキーゲームとかがいいかと・・・・」

 山田先生は頬を赤めて照れくさく言う。

 ダメだこりゃ。他にまともな意見はないのか・・・・

「メイド喫茶はどうだ。」

 おっ!まおもな・・・・・・・え?

 皆ポカンとした顔をしてしまう。それを言い出したのはラウラであった。

「客受けはいいだろうし、当日には招待券で外部からも入れるだろう?それなら休息場として需要も少なからずあるはずだ。」

 確かに・・・・・だがどうしてそんなこと言い出すんだ?

「えっと・・・・・皆はどう思う?」

「いいんじゃないかな?一夏には執事か厨房を担当してもらえばオッケーだよね。」

 そういったのはシャルロットだった。ラウラをサポートするように発した言葉は皆にヒットする。

「織斑君の執事姿・・・・いいね!」

「それはそれで。」

「薄い本の資料としてもいいし!」

「商会としても売れるし!」

 今なんか変な声が聞こえたぞ!

「メイド服はどうする?演劇部とかにでも借りる?」

「それならツテがある。執事服も含めて借りられるか聞いてみよう・・・・・シャルロットがな。」

 またしてもラウラが言った。

 ラウラってここに入ってから柔らかくなったな。

「え?えっとラウラ?それって先月の・・・・」

「うむ。」

「き、訊いてみておくよ。無理でも怒らないでね。」

 シャルロットがそう言うと皆は「怒りませ〜ん。」と言った。

 こうして一年一組は『ご奉仕喫茶』に決まった。

 

 昼休み。一夏は廊下に出ていたところをある女子生徒が話しかけてきた。

「織斑君。」

「あれ。弥生さん!どうしたの?」

「実は折り入って頼みがあるんだけどね。」

「?」

「織斑君の知り合いでギター弾ける人いない?」

「どうして急にそんなことを?」

「実は学園祭にギター弾く子が手を怪我しちゃって困ってるんだよね。私の招待状使っていいから。」

「う〜ん・・・・・あ!」

「いるの!」

「ええ。ちょっと待って。」

 そう言って一夏はあるものに電話を掛ける。

 

 五反田食堂、弾の部屋。弾は御手洗数馬と歌詞の作成に取り組んでいた。と言うのも二人は一夏のおかげかギターを十分弾けるレベルになっていた。だが肝心の歌詞が作れないのが問題であった。

「にしても思いつかないな、歌詞。」

「そうだな。一夏に教えてもらったからここまで出来ているのにな。」

「曲はできていても肝心のものがないと完成とはいえないからな〜。」

 そんな時弾の携帯電話から着信音が鳴り響く。

「はい。一夏どうかしたか?」

『弾か。お前楽譜一回見たら覚えれるよな。』

「いきなり何言い出すんだよ。お前のおかげでそうなったんだろうが。で、どうしてそんなこと急に聞くんだ?」

『実は学園祭で軽音部が困っててな。』

「ふむふむ。」

『それでお前にIS学園に来てもらいたいんだよ。』

「・・・・・・・・・・え?」

『招待状は軽音部の人が出してくれるって話だから蘭と一緒に来いよ。』

「ちょ、ちょっと待て。蘭に確認する。それと本当だろうな。」

『嘘言っても俺に何も特なんてないだろ。』

「お、おう・・・・・そうだな。ちょっと待ってろ。」

 弾は通話口に手を当て、蘭に声を掛ける。

「お〜い、蘭。」

「な〜に〜、バカ兄。」

「一夏から連絡があったんだがな。」

「え!ちょっと待って!何で早く教えてくれないのよ!」

「今連絡があったばっかだ。九月の○×日って暇か?」

「どうしてそんなこと聞くのよ。」

「IS学園の学園祭に行かないかって話しが出たんだよ!」

「ま、マジ!」

「ああ。一夏が俺と一緒に来いって行ってたんだけど行くか?」

「行く行く。行くに決まってんじゃん!」

「おう、わかった。伝えとくな。」

「ま、待って!」

「何だ?」

「一夏さんのクラスで何やるか聞いて!」

「わかった。一夏。」

『おお。どうだった?』

「行くってよ。」

『そっか。わかった。』

「ところでいいか?」

『なんだ?』

「お前のクラスって何するんだ?」

『簡単に言うとメイド喫茶だな。俺は執事だけど。』

「そっかわかった。」

『じゃあ招待状は郵便でお前宛に送るな。』

「おう、そんじゃ。」

 弾は電話を切った。

「蘭、一夏のクラスはメイド喫茶だそうだ。おまけに一夏は執事服だぞ。」

「ほ、本当!やった〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」

(よっしゃ〜〜〜〜〜〜〜!!!!夢の男のそのに入れるなんて。しかも俺の腕を公で出せるぜ。)

 

「来れるだとさ。」

「ありがとう、織斑君。恩に着るよ。」

「いや。それは弾に言ってくれ。」

「弾?友達?」

「ああ。」

「そっか。うんわかった。じゃ〜ね〜。」

 そう言って弥生は去っていった。

 

 

説明
翌日の学校朝会。一夏は昨日のことを考えていたがそれ以上に大変な事が起ころうとしていた。
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