御遣いを守りし者 第0話
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この作品には

オリキャラ

チート

歴史改変

キャラ崩壊

 

これらの成分が多量に含まれていますので

それが許せない方は今すぐに引き返してください。

それでも構わない方

もしくは大好物です!!という方は

この物語を楽しんで行ってください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「やはりか……」

力強い声がその場で響き渡る。

声の主ははっきり言って、信じられない姿をしていた。

筋骨隆々なのはまだいいだろう。

下は、ひざ下までのソックスにローファー、そして褌…

上は、マイクロビキニにネクタイ、そして前のはだけた燕尾服…

そう…漢女道・亜細亜方面前継承者、卑弥呼である。

「む…誰かが儂の陰口を叩いておるな…」

そう呟いて、表情を少し険しくする。

なんでわかったんだろう…(汗

 

「………」

卑弥呼は黙って水晶を見ている。

水晶には外史と呼ばれる世界の映像が映し出されていた。

今、映し出されている光景は、黄色い頭巾の3人組が純白の衣を纏った青年の首を飛ばしている

映像だった。

「向こうに飛ばして直ぐにこれとは……

 おかしい…」

卑弥呼は顎に手を添えて考え込んでいる。

「あの馬鹿弟子も部屋に閉じ篭っておるし……

 ふむ……アレしか手はなさそうじゃのう…」

そう言い残して卑弥呼は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

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「あれ?なんだここ…」

一人の青年が真っ白な世界で漂っていた。

「ふむ…気がついたか。」

青年が声のした方向へ顔を向けるとそこには筋肉の塊があった。

「ふぅん…あんた、かなり出来るな…」

青年は目の前の筋肉達磨の男を見て素直な感想を口にする。

青年の目の前にあるシュワちゃん顔負けの筋肉は今まで見たことが無いくらいに鍛え上げられていた。

「ふむ…そういうお主もなかなか出来るではないか!」

マッチョの人…卑弥呼も青年を一目見てその内に溢れる力に気づいたのか目を細めて青年を見定めようとする。

「実戦で鍛え上げられた体じゃの!一戦交えたいぐらいじゃ!」

卑弥呼の目が獲物を見つけた肉食獣のように怪しく光る。

「遠慮しとくよ…めんどいのは嫌いなんでね。それに…俺の槍が無いしね」

「それは残念じゃのぉ……して、お主…一つ頼まれてはくれんか?」

卑弥呼は真剣な目で青年を見つめながら話を始める。

「内容によりけりだな」

「簡単に説明すると『北郷一刀』という少年を助けてやって欲しいんじゃ。」

青年は卑弥呼の目を殺気の篭った目で睨みつけ、目で話を続けるよう促す。

「彼は外史と呼ばれる異世界に飛ばされる。彼にはそこで天下を統一して貰わねばならんのじゃ…

 じゃが…そこで問題が発生してのぉ…彼がその世界に飛ばされた直後にその世界の住人によって彼が殺されるのじゃ…」

卑弥呼は話している途中から青年から向けられる殺気が徐々に濃くなっていくのを感じて冷や汗を垂らしていた。

「はぁ…あの馬鹿はいつも面倒をかけてくるのか…」

殺気を引っ込めてため息をつくのは青年だった。その意味を卑弥呼は不思議がっていた。

「お主は彼を知っておるのか!?」

「ん?ああ。ただの家族だよ…」

青年はそう言って虚空を優しげな表情で見つめる。

「なんと!!そうとは知らず、これまでの御無礼お許し願いたい!!」

「別にいいよ…」

卑弥呼は土下座するような勢いで謝罪をするが、青年は卑弥呼に視線を向けずに興味がなさそうに受け答える。

「そういえば、まだ名を聞いておらんかったな…儂は卑弥呼と申す。」

「東堂槍真。一刀の((従兄|あに))だ。」

青年の名前に卑弥呼は驚きを隠せなかった。

何故ならその名は管理者の中で只一人、外史に干渉をしていない者から聞いた名前だったからだ。

卑弥呼がその名を初めて聞いたのは弟子を取ってから半年ほど経った時だった。

管理者の中で外史と絶縁した者がいる。そういう噂が流れた。

卑弥呼はその時に彼とあって、彼がポツリと呟いた名前だった。

頭からその時のことを消して、今なさねばならぬことを優先した。

遅すぎる自己紹介が済んだ後、卑弥呼は外史や管理者等の説明をした。

「つまり…俺は一刀を守りながら天下統一すればいいんだな?」

「うむ。かなり大変だと思うが…」

「大変ねぇ…そんな言葉で済めばいいんだがな…」

槍真は眠そうな目を再び虚空にやりながら、欠伸をしていた。

「まぁ、そんなことはいいや。((武器|えもの))は向こうで自力で手に入れればいいのか?」

「こちらで用意もできる。むしろ、こちらで用意する武器を持っていったほうがいいじゃろう。」

「長さは2m程、気の伝達速度と蓄積容量が優れているものはあるか?」

槍真が武器の形状を卑弥呼に伝えると卑弥呼の手に漆黒の棒が現れた。

その棒を受け取って少し振り回したり、気を流したりしている。

「条件に会うのがその昆しかなくてのぉ。」

「いや、十分だ。」

今、槍真が振り回している昆には蒼白く輝く刃が付いている。

その刃は槍真が一呼吸を置くたびにその形状を変化させる。

大身槍、薙刀、十文字槍、偃月刀、ハルバード、バルディッシュ、長巻、トライデント、大鎌、戟etc…

刃の形状が変わるたびにその武器にあった型をその場で披露する。

「卑弥呼…あの子は…」

槍真の演舞とも呼べる舞いを見ていた卑弥呼の傍の空間から声がする。

そこには卑弥呼にも負けないほどの奇妙な格好をした男(?)が虚ろな瞳で舞っている槍真を見ていた。

「やっと出てきたか、この馬鹿弟子が!」

卑弥呼はその人物に向かって叱りつけるがその言葉とは裏腹に表情は嬉しそうだった。

「余計な世話とも思ったのじゃが、見ていられなくてな…彼を手助けするためにあのオノコを外史へ飛ばす。」

「大丈夫なの…?」

「なんとも言えん…じゃが、何か原因が有るはずじゃからのぉ…

 それをあのオノコになんとかしてもらうつもりじゃ…」

卑弥呼の説明に隣にいるピンクのビキニしか身に付けていない((人物|へんたい))…貂蝉の目に微かに輝きが戻る。

「ご主人様が…助かるの…?」

「絶対にとは言えん……じゃが、あのオノコならなんとかしてくれるやもしれぬ。」

卑弥呼の言葉に貂蝉の瞳の輝きが完全に戻る。

「そうよねん。私がしっかりしなきゃいけないわよねん!」

「うむ。それでこそ我が弟子よ!」

((二人|へんたい))が暑苦しい抱擁をしていると槍真が昆を肩に担ぐようにして、戻ってきた。

「あれ、増えてる…」

槍真の一言に((二人|へんたい))はどちらともなく離れる。

「おぉ!?なんじゃ、もうよいのか!?」

卑弥呼は槍真の格好に目が釘付けになりつつ、それを気付かれまいと話を進める。

この空間に槍真が召喚されたときはジーンズに黒のタンクトップに白のパーカー、その上から黒のファー付ジャケットを着ていたが、

今はパーカーを腰に巻いてジャケットを肩に掛けている状態だ。

それに加えて動き回ったものだから汗をかいてほんのりと上気している。

その姿に卑弥呼と貂蝉はどちらともなく唾を飲み込む。

「ああ。なかなかいい武器だ。

 それで?今すぐにでも外史に行けばいいのか?」

槍真が昆を肩に担いで二人に聞く。

「いや、その前に大事なことを話さねばならぬ。」

卑弥呼が真剣な表情で言うと、貂蝉がそれに続く。

「((向こう|外史))には"真名"という風習があるのよん。」

「まな?どう書くんだ?」

「"((真|まこと))の名前"と書いて真名じゃ。その真名を本人の許可なく呼んだ場合は首を飛ばされても文句を言えぬ。」

貂蝉と卑弥呼の説明に槍真は内心外史に行くのを躊躇った。

「(なんか…めんどくさそうだなぁ…

 あのバカズトは…本当にめんどくさそうなことに巻き込まれてんのな…)

 つまり、その真名を勝手に呼ばなければいいんだな?」

槍真からの確認に二人は頷く。

「うむ。儂達もあの外史に居る故、何か困ったことがあれば協力できるが直接的には介入できん。

 故にあまり期待はせんでくれ。」

二人は申し訳なさそうに俯く。

「まあいいさ。あんたらにも事情があんだろうしな…」

槍真は気にした風もなく二人に言う。

「すまぬ。それでは、外史に行ってもらう。」

「ああ。」

槍真の返事を聞いて卑弥呼は外史へ通ずる扉を出現させる。

槍真の前に現れた外史への扉はおよそ扉と呼べる物ではなかった。

まず、形がない。

どちらかというと、昔のSF映画等に出てくる"ワープホール"のような感じだった。

しかも色がピンク色という近寄りがたい雰囲気まで醸し出されている。

誰が見ても「この扉には入りたくない!!!」と叫ぶほどの扉に槍真は一切躊躇うことなく入っていった。

「じゃ、行ってくるわ。」

そう、言い残して…

 

 

「あの扉に躊躇いもなく入っていったのはあのオノコが初めてじゃのぉ」

扉を消してから卑弥呼は誰に言うでもなく呟いた。

「それより卑弥呼…他の管理者はもとより、"あの二人"は関係してるのかしらねん?」

貂蝉が卑弥呼の隣まで近づいて疑問をぶつける。

「儂にもわからん。じゃが…あの二人では無いような気がするのぉ…

 今回に関しては他の肯定派の管理者の力を借りねばならぬやもしれん。」

卑弥呼はその場で腕を組んで考えこむ。

台詞だけを聞けばまだシリアスな展開なのだが、彼女ら(?)二人の姿でいろいろと台無しだったりする。

だが管理者はまだ知らない…

この外史に存在している悪しきモノの存在に…

否定派ですらこの外史に干渉していないその理由すらも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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槍真は今外史に飛んでいる最中だった。

感覚的には"落ちている"最中である。

「しまったなぁ…会社の方とか何も伝えずに来ちまった…

 そこはまだいいや…

 乱世ってことは人を殺すことになるよなぁ…」

普通であったら落ちている最中は少なからず慌てるのが普通なのだが、槍真は全くその様子がなかった。

それどころか考え事をしていてそろどころではないようだった。

「まさかこんなところで東堂家の教えが役に立つとは…

 あ!、弓華にだけでも伝えておけばよかったなぁ…」

そう呟いて外史に落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

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ここは荊州の襄陽から少し離れたところにある崖の下の森だ。

ここに一人の女性がいた。

彼女は利き腕があらぬ方向に曲がっており、背中には数本の矢が刺さっており見るからに重症だった。

彼女は今、絶体絶命の状況だった。目の前には敵将・黄祖とその配下の騎兵が数名、そして彼女の背後は岩の壁…

「ふふふ。文台殿、大人しく縄についてはもらえませぬか?こちらもこれ以上損失が出るのは避けたいのですよ。」

馬に乗った男…黄祖は文台と呼んだ女性…孫堅を見下しながら余裕の表情で提案を持ちかける。

「は、ほざけ!!貴様らぐらいなら片手で十分だ!ご託はいいからかかってきな!」

そう叫んで剣を構える。だが、彼女の視界はもう霞んで殆ど見えていない状態だ。

黄祖は鼻で笑って部下に殺すように命令を下そうとした。

だが、そこに有り得ないものを見た。

孫堅の前にいきなり黒い棒を持った見慣れぬ服装をした青年が現れたのだ。

「な、な、何物じゃ!?」

黄祖は慌てて青年へ腰に差してあった剣を抜いて青年に向ける。

「さて…飛ばされていきなり修羅場かよ…

 で?お姉さん…助けは必要かい?」

青年…槍真は背後にいる孫堅の方を見てから目の前の黄祖とその兵を見て質問する。

「助け?そんなものいらん!!」

孫堅は槍真に警戒しながらそう吐き捨てる。

「そう…じゃあ勝手に助けるわ!」

槍真は孫堅の意見を聞き入れずにそれだけを言い残して初めての殺し合いに自ら足を踏み入れた。

 

 

                           とぅびぃこんてぃにゅぅど

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